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空と傷 かけら(2)
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「ダンスのレッスンもしていたんでしたね」
「あ、いや。それは……」
焦るルーポにロダは面白そうに笑うと「私もお相手いただこうかな」と言い出し、ルーポは目を白黒させて、いかにして断ろうかとあわあわしてしまった。
「しかしダンスまでとは、アルベルトも詰め込みすぎですね。
まだまだ他にやることがあるでしょうに」
「まあ、そう言ってやるな。
10日間しかないと言ったから、アルベルトもできるだけ教えようとしてくれたんだ」
カヤの言葉にルーポも大きくうなずく。
「私ならもっと違うことを教えるよ、ルーポ」
「?」
じっと紺碧の瞳に見つめられ、ルーポは思わず顔を赤くした。
「君はもっと艶があってもいいと思うが、どうかな」
「つ、艶…?!」
「そう。
君はとても魅力的なんだよ、それをもっと出してもいいと思う」
「?」
艶然とした笑みをルーポに惜しげもなく晒すロダに、ルーポはどきどきとしてますます顔を赤くした。
「こら、ルーポにはまだ早すぎるだろう」
カヤが口を出すとロダは笑って「そうかな?だってルーポはもうすぐ二十歳なんだろ。早くはないさ」と言った。
「ふむ、そうだな。
練り香を作ってあげよう。
そんなに華美な香りにしないから、安心して」
「いや、そんな、僕には、必要ないと言いますか……」
「どこにいてもこの香りをたどればルーポを見つけらるだなんて、素敵だと思わないか?
なぁ、カヤ」
「…あ。ああ」
「簡単なものにするから、午後のお茶の時間までに作ろう。
じゃあ、あとで」
ロダは浮き浮きと席を立った。
20180827
「あ、いや。それは……」
焦るルーポにロダは面白そうに笑うと「私もお相手いただこうかな」と言い出し、ルーポは目を白黒させて、いかにして断ろうかとあわあわしてしまった。
「しかしダンスまでとは、アルベルトも詰め込みすぎですね。
まだまだ他にやることがあるでしょうに」
「まあ、そう言ってやるな。
10日間しかないと言ったから、アルベルトもできるだけ教えようとしてくれたんだ」
カヤの言葉にルーポも大きくうなずく。
「私ならもっと違うことを教えるよ、ルーポ」
「?」
じっと紺碧の瞳に見つめられ、ルーポは思わず顔を赤くした。
「君はもっと艶があってもいいと思うが、どうかな」
「つ、艶…?!」
「そう。
君はとても魅力的なんだよ、それをもっと出してもいいと思う」
「?」
艶然とした笑みをルーポに惜しげもなく晒すロダに、ルーポはどきどきとしてますます顔を赤くした。
「こら、ルーポにはまだ早すぎるだろう」
カヤが口を出すとロダは笑って「そうかな?だってルーポはもうすぐ二十歳なんだろ。早くはないさ」と言った。
「ふむ、そうだな。
練り香を作ってあげよう。
そんなに華美な香りにしないから、安心して」
「いや、そんな、僕には、必要ないと言いますか……」
「どこにいてもこの香りをたどればルーポを見つけらるだなんて、素敵だと思わないか?
なぁ、カヤ」
「…あ。ああ」
「簡単なものにするから、午後のお茶の時間までに作ろう。
じゃあ、あとで」
ロダは浮き浮きと席を立った。
20180827
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