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ミケロ
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やっとやっと気持ちが通じて。
やっとやっと受け入れてもらったのに!
僕はぎりぎりと唇を噛んで、膝から崩れるしかなかった。涙がだらだらと頬を伝う。
「ハヤト、君のその身体は完璧だ。我々が欲しくて欲しくてたまらないものだ。だから……」
ミケロの言いたいことはわかった。
生まれたときから下肢がなく、機械の馬の身体とつなげることで機動力を持つこの星の人たちからすれば、僕のように頭から足まで持って生まれている存在は「完璧」だ、と言いたいのだ。
この星に飛ばされて、半身半馬のミケロたちを見て僕は大いに驚いた。
見たこともない生き物である僕をなんとか生かそうと必死になってくれた。
僕はミケロを好きになっていた。
ミケロも僕のことを好きだと言ってくれた。
しかし、それだけ、だった。
そこで止まってしまった。
「ハヤトが言うような衝動は失っているのだと思う。古いデータに残っているくらいだ。交尾なんてしなくても私たちは子孫が残せる。むしろそんな原始的な本能をまだ持っているのが驚きだ」
僕だっていい年だ。
好きな相手ができたら身体をつなげたいと思う。
しかしそれをミケロに言うと冷ややかな目で僕を見た。
さっきまだあんなに温かくて優しいまなざしだったのに。まるで軽蔑するような目で僕を見ている。
やっとやっと受け入れてもらったのに!
僕はぎりぎりと唇を噛んで、膝から崩れるしかなかった。涙がだらだらと頬を伝う。
「ハヤト、君のその身体は完璧だ。我々が欲しくて欲しくてたまらないものだ。だから……」
ミケロの言いたいことはわかった。
生まれたときから下肢がなく、機械の馬の身体とつなげることで機動力を持つこの星の人たちからすれば、僕のように頭から足まで持って生まれている存在は「完璧」だ、と言いたいのだ。
この星に飛ばされて、半身半馬のミケロたちを見て僕は大いに驚いた。
見たこともない生き物である僕をなんとか生かそうと必死になってくれた。
僕はミケロを好きになっていた。
ミケロも僕のことを好きだと言ってくれた。
しかし、それだけ、だった。
そこで止まってしまった。
「ハヤトが言うような衝動は失っているのだと思う。古いデータに残っているくらいだ。交尾なんてしなくても私たちは子孫が残せる。むしろそんな原始的な本能をまだ持っているのが驚きだ」
僕だっていい年だ。
好きな相手ができたら身体をつなげたいと思う。
しかしそれをミケロに言うと冷ややかな目で僕を見た。
さっきまだあんなに温かくて優しいまなざしだったのに。まるで軽蔑するような目で僕を見ている。
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