【短編未満集】かけらばこ

「箱入り娘(♂)」感想

#リプで来たタイトルの存在しない小説の感想を書く

箱入りってあるから深窓のなにかかと思ったら、まじに箱に入っていて通販で買って送られてきてた！
それが当然のように淡々と書かれていて、作品と自分のギャップが埋まり切らないまま読み進めてしまった。
中には女装男子のよくできたドールが入っていて、服や小物もセットされていた。
ここまで読んでもしかしてこれは自分が求めていた話じゃないのかと疑ってきてしまった。だって買った34歳のリーマンがお人形遊びをしている話じゃなくて、BLが読みたいんだもん、びーえる！！だから読むのやめようかと思ったんだよね。
でも、なんかずるずる読んじゃって。服が部屋着と普通のときの服しかない、下着はかわいいのがいいからって色と素材とデザインにこだわりながらネットで延々とドール用のサイトを夜中に見ているとかさ。名前をどうしようと名付けサイトだけじゃなくて本屋で何冊か本まで買ったりとかちょっと引いちゃうんだけど。このリーマンが職場では結構ハードな仕事をしていて読んでいたら胃がきりきり痛みそうなんだけど、深夜のドールへ貢いだり着替えさせたり可愛がったりするのが唯一の幸せでさ。この人からこのドールを取り上げたら絶対心を病むからこのままそっとしてあげたいと思うようになっちゃって。
少しずつものが増えてさ、パジャマに着替えさせたドールと一緒に寝るようになったとき、夢でなんとかなるんじゃないかと期待したけどそんなことは起こらず。
一番かわいい服が通販で届いた次休みには「デートをしよう」とドールを誘って綺麗に着飾ったドールをスーツの上着のポケットに入れて街を嬉しそうに歩き、2人だけで交わされる妄想の会話になぜかきゅんきゅんしてきて「あー、もう早くピノキオみたいにドールを人間の男の娘にしてあげて！！！」と叫びそうになっちゃった。
だけどそんなことにはならないので、作者さんに「なんでだよーーー！リーマンを幸せにさせてやってくれよーーーー！！！」と思わずメールしそうになった。
そしたらさ、デートから帰ってきて部屋着に着替えさせたドールに向かって言ったリーマンの言葉に号泣！！コイツ、全部わかっていてそれでもいいって思ってるんだー！見返りなんて求めていなくて、ほんとーにピュアにドールのことを愛しているんだーーー！どばーーーーー！！！みたいになってさ。

多分、これから先もこのままいくんだろうけど、なんとかして夢の中でもいいし、あほあほ番外編でもいいから人間になったドールとリーマンがぎゅーしてちゅーしてえちする話がどーーしても諦めきれなーーーーい！！と思ってる。