78 / 211
不夜国
しおりを挟む
海狼の女王の怒りを買った緑の王は睡眠を奪われた。
いくら疲れていても眠ることができない。
それはじわりじわりと王の精神を蝕んだ。
そして老いて死ぬこともまた、女王は奪っていった。
心優しい賢王として名を馳せていた緑の王は「不夜王」と呼ばれ、緑の国は「不夜国」と呼ばれるようになった。
あるとき、王と共に不老の呪いをかけられた従者ギアが派手な足音を立て、王の元へ走ってきた。
「なんだ、騒々しい!」
小さな音でさえ王をイラつかせるので、普段はこんなに大きな音を立てないギアだったが、走るのを止めなかった。
「ご報告です。
マロウドが見つかりました」
「なに」
王の目の色が変わった。
不眠と不老の呪いを解くのに必要なマロウドがやっと見つかった。
それは王も恐ろしい勢いで興奮するしかなかった。
「すぐに連れて来いっ!」
「ただいま、仕度中でございます」
「そんなものは必要ない。
すぐだ!」
王はギアの前だったが、歩きながら服を脱ぎ落していく。
そして全裸で寝室に入った。
「急げ」
「はっ」
ほんの少しの間だったが、王を怒りで充満させるには十分な時間だった。
そこにはろくに身体を拭くことも許されなかった、濡れた裸身の少年が連れてこられた。
「おまえがマロウドか」
返事はない。
「よかろう」
王は少年の手首をつかむと乱暴に寝台に投げつけた。
そしてすぐに自分も寝台に上がり、少年の唇を奪いながら、手をその肌に這わせていった。
いくら疲れていても眠ることができない。
それはじわりじわりと王の精神を蝕んだ。
そして老いて死ぬこともまた、女王は奪っていった。
心優しい賢王として名を馳せていた緑の王は「不夜王」と呼ばれ、緑の国は「不夜国」と呼ばれるようになった。
あるとき、王と共に不老の呪いをかけられた従者ギアが派手な足音を立て、王の元へ走ってきた。
「なんだ、騒々しい!」
小さな音でさえ王をイラつかせるので、普段はこんなに大きな音を立てないギアだったが、走るのを止めなかった。
「ご報告です。
マロウドが見つかりました」
「なに」
王の目の色が変わった。
不眠と不老の呪いを解くのに必要なマロウドがやっと見つかった。
それは王も恐ろしい勢いで興奮するしかなかった。
「すぐに連れて来いっ!」
「ただいま、仕度中でございます」
「そんなものは必要ない。
すぐだ!」
王はギアの前だったが、歩きながら服を脱ぎ落していく。
そして全裸で寝室に入った。
「急げ」
「はっ」
ほんの少しの間だったが、王を怒りで充満させるには十分な時間だった。
そこにはろくに身体を拭くことも許されなかった、濡れた裸身の少年が連れてこられた。
「おまえがマロウドか」
返事はない。
「よかろう」
王は少年の手首をつかむと乱暴に寝台に投げつけた。
そしてすぐに自分も寝台に上がり、少年の唇を奪いながら、手をその肌に這わせていった。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男
湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。
何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる