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第四章「カルネアデス編」

 第228.5話 031「if-story アメリア&マヤ ⑥」〇

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「気持ちよかった?」

 魔夜のあどけない笑顔に最悪感を感じながらボクは「気持ちよかった」と素直な感想を口にしていた。でも、違う。確かに気持ちよかったけどアレは暴発に近い。

「魔夜、お兄ちゃんにもっと気持ちよくなって欲しいな」

 魔夜はイタズラっぽい笑みを浮かべるとボクの聖剣をぱくんとお口に含んでしまった。

「はうっ!」 

 自分でも情けないと思うほど素直に声が出てしまった。魔夜はそんなボクを嬉しそうに見つめながらお口でじゅぼじゅぼと聖剣を舌と唇で刺激してくる。手を使って刺激を与えつつ舌先でぺろぺろと舐めていくのだ。白いべっとりとしたミルクを顔につけたまま力を回復し再び起き上がったボクの聖剣に妹の魔夜がしゃぶりついている。

「お兄ちゃんにもう一回舐めて欲しいな♡」

 魔夜がボクの顔の上にまたがる。魔夜のワレメが目の前に来た。ボクは夢中になってそのワレメを舐めた。両手で腰をつかんで抱きついて全力で舐めた。

「お兄ちゃん。魔夜イっちゃうよ♡」

 聖剣を握りしめたまま魔夜が絶叫した。魔夜の身体ががくがくと魚みたいに跳ねてその後ボクの身体の上にぐったりとなって大きかぶさってくる。
 その時ふと、ボクの背後で人の動く気配。
 アメリアだ。
 今までボクたち二人の様子をじっと見つめていたアメリアがボクたちに近づいてきた。
 
 ――もしかして、嫌われちゃったかな。
 
 それも仕方ないかもしれない。
 ボクは魔夜もアメリアも好きだ。これが「愛している」ってことになるのかどうかわからないけど、二人を大切に思う気持ちは誰にも負けない自信があった。

「ダメ……だよ」

 アメリアの小さな声が耳に届く。ダメだと言っている。兄妹でこんなことをするのはいけないと言っているんだ。
 魔夜はじっとアメリアを見つめていた。どんな気持ちで見つめているのか、ボクには読み取れない。
 怒っているのか、笑っているのか、泣いているのか。

「ノゾミ君を……独り占めするのはダメだよ!」

 アメリアが魔夜を押しのけるように抱きついてきた。

 ――あれ? なんか予想と違うぞ。

 アメリアは抱きつきながら服を脱ぎ始めた。Tシャツもスカートも脱いだ。アメリアはフリルのついたピンクのワンピースの水着を着ていた。

「私だってノゾミ君のこと好きだもん!」

 アメリアが唇を重ねてくる。
 彼女の唇はわずかに震えていて、それでいて甘い味がした。
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