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第四章「カルネアデス編」
第228.5話 008「if-story ニャンとミャン ④」〇
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「うにゃ!」
ニャンが飛び掛かってくる。ミャンと抱き合ったままのオレはニャンともつれるようにしてベッドに倒れ込んだ。
「ニャン! 邪魔しないで!」
ミャンが尻尾を立てて「シャーッ」と威嚇する。
猫の威嚇すげ――
「そ、そんな脅しには屈しないのにゃ」
と言いつつもニャンの腰は少しだけ引けている。やはり双子といえども姉の方が強いのだろうか。
「こうなったら、奥の手にゃ」
ニャンは懐から小さなビニール袋を取りだした。
白い粉の入った袋だった。
――おい、それってなんかヤバくない。
「そ、それは――まさか!?」
ミャンが目に見えて狼狽する。
やはり……あれはやばい薬だ。下手をすれば、いや所持しているだけでも犯罪だぞ。
「そうにゃこれは禁断の……」
ま、まさか――まさかなのか!?
「そうこれは禁断の【マタタビ粉】なのにゃ!」
「……へ?」
おrは目が点になる。
マ、マタタビ……まあネコ科の動物には確かにテキメンかもしれないが……
「うう……この白い輝き……この粉を一度でも嗅いでしまうと……もう正気には戻れないにゃ」
ミャンがごくりとつばを飲み込んだ。
「や、やばいのか?」
「最悪、国が亡びます!」
うそん。
国まで亡んじゃうの。
「うにゃうにゃうにゃ! たまらないにゃん」
うっとりとした表情で語りだすニャン。それを聞いているミャンの表情もぽわぽわとした表情になっている。
いかん。これが――薬物になる――とは思えないが、猫人族にとってリーサルウエポンであることには違いなかった。
「や、やめなさい……お姉ちゃんが悪かったから!」
目に見えて動揺するミャン。ミャンが譲歩すればニャンも引き下がり、事態はいったん収束するかに思えたのだが――
「うー、ダメなのにゃ……誘惑に勝てないのにゃ」
ニャンが袋に手をかける。
ニャンの目は正気を失いかけていた。
やばい。こいつは薬物中毒――になるのか? とにかくまずい状況のようだ。
「おい。やめろ!」
袋に手を伸ばす。
「やめるにゃ!」
ニャンが慌ててビニール袋を手元に引き寄せる――それがまずかった。
「「「あっ!!」」」
三人に目の前で白い粉が舞う。
そして――
「うわっ……ぺっ!」
オレは白い粉を被ってしまった。
口の中に何とも言えない味が広がる。
どうやら口の中にも入ってしまったらしい。
「なんだこの味は……!」
唾を吐こうとしたがオレは行動を起こす前にものすごい宝でベッドの上に押し倒された。
これは――ミャンだ。
「あの……ミャンさん?」
いつものミャンではない。目が……なんというがトロンとなっているというか……
ミャンが唇を重ねてきた。情熱的というよりも口に中を侵略されているようなそんな感じだ。
「うにゃ~♡」
ミャンの舌がオレの身体をくまなく舐めまわす。
「うにゃ~ん♡」
ニャンも同じようにトロンとした目でオレの全身を舐めまわし始めた。二人の舌がオレの全身を舐めまわす。
――やばい。猫舌ヤバい!
ベロベロベロベロ!
快楽が全身を包み込む。オレが少しでも動こうとすれば二人の内のどちらかが動けないように動きを封じてきた。
もしかして――オレって餌扱い!?
猫専用のおやつになった気分だった。
まあ、美少女猫娘に裸で抱きつかれて全身舐めまわされるとか、どんなご褒美だよ。
これが男だったら――そう考えただけでもぞっとする。
これは……最悪国が亡ぶ。
ぺろぺろとオレの全身をおいしそうに舐めまわす二人の美少女を見ながらオレは真剣にそう思ってしまった。
ニャンが飛び掛かってくる。ミャンと抱き合ったままのオレはニャンともつれるようにしてベッドに倒れ込んだ。
「ニャン! 邪魔しないで!」
ミャンが尻尾を立てて「シャーッ」と威嚇する。
猫の威嚇すげ――
「そ、そんな脅しには屈しないのにゃ」
と言いつつもニャンの腰は少しだけ引けている。やはり双子といえども姉の方が強いのだろうか。
「こうなったら、奥の手にゃ」
ニャンは懐から小さなビニール袋を取りだした。
白い粉の入った袋だった。
――おい、それってなんかヤバくない。
「そ、それは――まさか!?」
ミャンが目に見えて狼狽する。
やはり……あれはやばい薬だ。下手をすれば、いや所持しているだけでも犯罪だぞ。
「そうにゃこれは禁断の……」
ま、まさか――まさかなのか!?
「そうこれは禁断の【マタタビ粉】なのにゃ!」
「……へ?」
おrは目が点になる。
マ、マタタビ……まあネコ科の動物には確かにテキメンかもしれないが……
「うう……この白い輝き……この粉を一度でも嗅いでしまうと……もう正気には戻れないにゃ」
ミャンがごくりとつばを飲み込んだ。
「や、やばいのか?」
「最悪、国が亡びます!」
うそん。
国まで亡んじゃうの。
「うにゃうにゃうにゃ! たまらないにゃん」
うっとりとした表情で語りだすニャン。それを聞いているミャンの表情もぽわぽわとした表情になっている。
いかん。これが――薬物になる――とは思えないが、猫人族にとってリーサルウエポンであることには違いなかった。
「や、やめなさい……お姉ちゃんが悪かったから!」
目に見えて動揺するミャン。ミャンが譲歩すればニャンも引き下がり、事態はいったん収束するかに思えたのだが――
「うー、ダメなのにゃ……誘惑に勝てないのにゃ」
ニャンが袋に手をかける。
ニャンの目は正気を失いかけていた。
やばい。こいつは薬物中毒――になるのか? とにかくまずい状況のようだ。
「おい。やめろ!」
袋に手を伸ばす。
「やめるにゃ!」
ニャンが慌ててビニール袋を手元に引き寄せる――それがまずかった。
「「「あっ!!」」」
三人に目の前で白い粉が舞う。
そして――
「うわっ……ぺっ!」
オレは白い粉を被ってしまった。
口の中に何とも言えない味が広がる。
どうやら口の中にも入ってしまったらしい。
「なんだこの味は……!」
唾を吐こうとしたがオレは行動を起こす前にものすごい宝でベッドの上に押し倒された。
これは――ミャンだ。
「あの……ミャンさん?」
いつものミャンではない。目が……なんというがトロンとなっているというか……
ミャンが唇を重ねてきた。情熱的というよりも口に中を侵略されているようなそんな感じだ。
「うにゃ~♡」
ミャンの舌がオレの身体をくまなく舐めまわす。
「うにゃ~ん♡」
ニャンも同じようにトロンとした目でオレの全身を舐めまわし始めた。二人の舌がオレの全身を舐めまわす。
――やばい。猫舌ヤバい!
ベロベロベロベロ!
快楽が全身を包み込む。オレが少しでも動こうとすれば二人の内のどちらかが動けないように動きを封じてきた。
もしかして――オレって餌扱い!?
猫専用のおやつになった気分だった。
まあ、美少女猫娘に裸で抱きつかれて全身舐めまわされるとか、どんなご褒美だよ。
これが男だったら――そう考えただけでもぞっとする。
これは……最悪国が亡ぶ。
ぺろぺろとオレの全身をおいしそうに舐めまわす二人の美少女を見ながらオレは真剣にそう思ってしまった。
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