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第四章「カルネアデス編」

第163話「樹人族 ④」◯

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 ピピピピピ!

 軽快な電子音。
 久しぶりに耳にする人工的な音はなにか不思議な感覚がした。
 聞き慣れているはずの目覚ましのアラーム音。
 オレはゆっくりと目を開ける。
 目の前にはすやすやと眠るアープルの姿。
 ふふふ。もちろん全裸だ。
 昨晩はお楽しみでしたよ。
 ええ、それはもう存分に楽しんでしまいました。

「……アープル」

 耳元で囁いてみるが、起きる気配はない。
 おやおや、ぐっすりとお休みのようですね。
 いけませんね。
 このコンクリートジャングルの中ではいついかなる時も油断してはいけないのです。
 ここは、心を鬼にしてそのことを教えなければいけないのです。
 それが! オレに課せられた使命なのです!

 ――ということで。

 オレはゆっくりとアープルを抱きしめる。

「……ん」

 彼女の小さな口から吐息のようなものが聞こえた。
 唇を重ねる。
 オレのキスに応えるようにアープルの唇が僅かに動いた。彼女の細い腕がオレの背中に回される。
 強く抱き舌を入れると彼女の舌がオレを求めるように絡みついてきた。
 眠っている……んだよな?
 以前にもこんなことがあったような気がするが……気のせいだろう。
 幼い胸にキスする。
 さくらんぼさんは既に固く、オレの動きに合わせて身体はぴくぴくと反応している。
 下のワレメ様はもう大洪水となっておりまする。
 これは祈りを捧げてお鎮めしなければ。
 では、聖剣でお清め致しまする!
 仰向けにするとアープルが股を広げてくれる。
 寝ているんですよね?
 まあいい。
 オレは一気に聖剣を挿入した。

「…………♡」

 挿入するだけで、彼女の細く小さな身体が浮き上がる。
 ゆっくりとピストンするとびくびくと彼女の身体が痙攣した。
 奥まで聖剣を突き入れる。

「あん♡」

 ついに耐え切れなくなったのかアープルが甘く喘ぎ声を上げた。

「おはようアープル」

 オレの言葉にアープルは耳まで真っ赤になって小さく「おはようございます」とこたえた。
 やっぱり寝たフリしていたのかな。
 アープルは恥ずかしさを誤魔化すようにさらにギュッと抱きついてくる。
 その可愛さに思わず激しく突いてしまうではないか!

「ああん♡ いきなりはダメです♡」

 か弱い抵抗など無意味!
 オレは本能に生きる漢なのだ。
 オレは心の赴くままにアープルを攻める。
 声を押し殺すようにアープルは必死に手で口を抑えた。

「お兄さん……だめです♡ 声が……でちゃう♡」

 ふふふ。どこまで堪えられるかな!
 オレはさらに激しくピストンを繰り返す。

「あっあっ♡」

 聖剣が奥に届く度にアープルは悦びの声をあげた。両手で口を覆ってはいるが指の間から漏れる声は大きい。

「アープル……そろそろ」

 限界だ。
 オレはさらにピッチを上げる。

「あんあん♡ お兄さんお兄さん♡」

 アープルの細腕がオレを抱きしめる。

「出すぞ!」

 アープルは何度も頷いた。

「出して下さい♡ 私の中にいっぱい出して下さい♡」

 発射のタイミングでオレは聖剣を引き抜いた。
 アープルが「あっ♡」と小さな声を上げる。

 ビュルルル!

 白い稲妻が彼女の白いお腹にぶちまけられた。

「……あ、熱い」

 お腹にかけられた濃厚ミルクを指ですくい取りアープルの小さな舌がそれを舐めとる。

「お兄さんの……味がします♡」

 うっとりとした表情のままアープルはオレを見つめた。

「今度は……中に欲しいです♡」

 おねだりされてしまいました。
 まあ、考えておこう。
 正直、ちょっぴり心配だったこともある。
 今度はゴムをつけて挑戦しよう。
 多分……拒否られると思うけど。

 コンコンコン。

 その時、ノックの音が響き渡った。

「お兄ちゃん。リンゴちゃんがいないんだけど」

 ガチャリ。

 驚くほど静かにゆっくりとドアが開いた。

「リンゴちゃんが間違ってお兄ちゃんの部に……!?」

 入ってきたパジャマ姿の魔夜。その瞳が裸で抱き合うオレとリンゴちゃん(アープル)を捉えた。

「なななななな!」

 震える指がオレとアープルを指さす。

「何してるの!」

 いや、何してるの? と言われましても。
 ナニをシていただけですが。

「うーん」

 どうしよう。
 オレとアープルの視線が合う。
 どうやら考えていることは同じらしい。
 オレたちは頷き合うと素早く行動を開始した。

「えっ! 何?」

 オレは魔夜を部屋の中に引き入れるとそのままの勢いで魔夜をベッドに押し倒す。
 アープルが両手を蔓で縛りベッドの脚にくくりつけた。 

「お、お兄ちゃん?」

 事態が飲み込めず魔夜は目を白黒させている。

「リンゴちゃんも……いったいどうしたの?」

「魔夜ちゃん……私達……愛し合ってるの♡」

 魔夜に見せつけるようにアープルがオレにキスした。

「だから、魔夜ちゃんも仲間になろうよ!」
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