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第四章「カルネアデス編」
第153話「夢」
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美紗と安奈の二人を連れてオレは家に帰宅した。
「散らかっているけど……」
「いいえ、かまいません」
美紗と安奈は物珍しそうにオレの家のあちこちを眺めている。
リビングには中央にテーブルと向かい合わせのソファー。
「あの……望君の部屋は?」
「我が聖域に踏み込む者には、天罰が下るであろう!」
「……遠慮しておきます」
ふむ、それでいい。
いや、オレの部屋っていたってフツーだよ。ちょっとお人形さんが多かったり、人物の肖像画が壁や天井に貼ってあったりと……芸術性に富んだ部屋になっているのだ。
そう。ノートPCなんて見られようものなら……オレは社会的に……死ぬ。
「とりあえず座って」
「あ、はい」
美紗と安奈は素直にソファーに座る。
可愛い女の子が二人並ぶと――絵になるなぁ。
「粗茶ですが……」
「粗茶なんですか?」
「いや……普通に麦茶ですが」
「麦茶なんですね」
オレ……実は嫌われてる? この二人はオレを笑いに来ているのか。いや、そんなことはないだろう。
「…………飲んで下さい」
まさかオレの家に妹の友達以外で女の子が来ることがあろうとは。
「それで……どうしてオレの家に?」
単刀直入に聞いてみる。
まあ、オレがモテるかモテないかでいうと、残念なから後者だ。いや、訂正しよう。モテない訳ではない――そういった関係は……今まで必要なかったから……そう! 必要なかったから!
無駄なものは極力省く。オレは省エネで動いているのだ。
「ええっと……」
美紗は言葉を濁した。
「美紗、ここは私から説明します」
安奈がお茶を一口「へぇ……これが麦茶……」と呟いたのはさておき。
二人は互いに目を合わせ意を決したように小さく頷きあった。
「私たち……本当はこの世界の人間じゃないみたいなんです」
おおっと、これはいきなり怪しい電波をキャッチした二人のようだ。
「良い医者を紹介しよう」
「真面目に聞いてください!」
怒られた。
「私たち何人かで異世界で冒険者みたいなことをしていたみたいなんです」
これはこれは――異世界物のテンプレか。
「そして――」
安奈はオレを見つめる。
「望君、あなたもその中にいたんですよ」
それはそれは……って、オレも仲間なのかよ!
「私たちの話聞いてくれますか?」
うーん。とりあえず話だけでも聞いてみることにしよう。
「散らかっているけど……」
「いいえ、かまいません」
美紗と安奈は物珍しそうにオレの家のあちこちを眺めている。
リビングには中央にテーブルと向かい合わせのソファー。
「あの……望君の部屋は?」
「我が聖域に踏み込む者には、天罰が下るであろう!」
「……遠慮しておきます」
ふむ、それでいい。
いや、オレの部屋っていたってフツーだよ。ちょっとお人形さんが多かったり、人物の肖像画が壁や天井に貼ってあったりと……芸術性に富んだ部屋になっているのだ。
そう。ノートPCなんて見られようものなら……オレは社会的に……死ぬ。
「とりあえず座って」
「あ、はい」
美紗と安奈は素直にソファーに座る。
可愛い女の子が二人並ぶと――絵になるなぁ。
「粗茶ですが……」
「粗茶なんですか?」
「いや……普通に麦茶ですが」
「麦茶なんですね」
オレ……実は嫌われてる? この二人はオレを笑いに来ているのか。いや、そんなことはないだろう。
「…………飲んで下さい」
まさかオレの家に妹の友達以外で女の子が来ることがあろうとは。
「それで……どうしてオレの家に?」
単刀直入に聞いてみる。
まあ、オレがモテるかモテないかでいうと、残念なから後者だ。いや、訂正しよう。モテない訳ではない――そういった関係は……今まで必要なかったから……そう! 必要なかったから!
無駄なものは極力省く。オレは省エネで動いているのだ。
「ええっと……」
美紗は言葉を濁した。
「美紗、ここは私から説明します」
安奈がお茶を一口「へぇ……これが麦茶……」と呟いたのはさておき。
二人は互いに目を合わせ意を決したように小さく頷きあった。
「私たち……本当はこの世界の人間じゃないみたいなんです」
おおっと、これはいきなり怪しい電波をキャッチした二人のようだ。
「良い医者を紹介しよう」
「真面目に聞いてください!」
怒られた。
「私たち何人かで異世界で冒険者みたいなことをしていたみたいなんです」
これはこれは――異世界物のテンプレか。
「そして――」
安奈はオレを見つめる。
「望君、あなたもその中にいたんですよ」
それはそれは……って、オレも仲間なのかよ!
「私たちの話聞いてくれますか?」
うーん。とりあえず話だけでも聞いてみることにしよう。
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