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第三章「魔法学園の劣等生 魔法技術大会編」
第144話「VS タニア ②」
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炎を上げてタニアが飛び立つ。それは轟音を立てながら天高く舞い上がっていった。
「わーはははははは! ボクは星に届く魔法少女なのぉだぁぁぁぁぁ――――!」
ぐんぐんとスピードを上げながら天へと向かう。
彼女の姿はやがて見えなくなり、白い煙の軌跡だけが空へと向かっていた。
さらばだタニア!
君のことは忘れないぜ!
「マジカルシャワー!」
光の矢が降り注ぐ。矢は周囲の建物を粉砕、爆発する。
轟音が響き、建物が崩れていく。
かなりの上空からの攻撃のはずなのにその範囲は学園内に収まっている。
――ということはかなりの制度で攻撃しているということだ。
「あんの爆裂キテレツ娘が!」
オレも上昇を開始する。残念ながらロケットガールのように急激な上昇は……いや、できるじゃないか!
試しに足元で炎を出してみる。小規模な爆発を何度も起こす感じだ。
最初は不慣れだったがだんだんとコツをつかんできた。
雲を超える頃にはある程度自由に飛べるようになっていた。
「さすがノゾミン。かなり自由に飛べるようになってきたね」
タニアはわざわざ空の上で待っていてくれたのか。彼女の手にはマジカルステッキが握られていた。
あれは厄介だ。
あのデザインからして、オレの武骨な剣では勝てる気がしない――絵的に。
「それじゃ、第二ラウンドと行こうか!」
タニアがマジカルステッキを振る。それだけで彼女の背後に魔法陣が現れ無数の炎の弾が発射される。
まるでマシンガンだ。
「冗談じゃない!」
風の障壁で弾く。しかし、威力を殺しきれず何発かは被弾してしまった。
「ダイヤモンドダスト!」
氷結魔法を発動。しかし氷の結晶はあっさりと砕かれてしまった。雷撃を放つが躱される。
「ファイアウォール!」
炎の壁が周囲を包み込む。
「ウインドウォール!」
風でトンネルを作り抜け出す。
「ファイアボルト!」
攻撃を放つがすべて回避されてしまった。
速い。
(警告。空中での戦闘に関しては個体名「タニア」に分があります)
マザーさんの警告ももっともだった。
だが、ここで引き下がってしまってはオレのプライドが許さない。
オレは漆黒の剣を抜いた。
「うおぉぉぉぉぉぉ!」
斬りかかる。タニアはマジカルステッキでオレの剣を受けた。
火花が散る。
「ブースト!」
背中側に爆発を起こしタニアを押し込む。
「えへへ! 負けないぞ!」
タニアも負けじとブーストをかけてきた。互いに空中での押し合い――完全な力相撲だ。
巨大な炎がぶつかり合う。
剣が火花を散らしながら加熱していく。以前と同じだ。だが、今回剣は強化してあるしばらくはもつだろう。
「ファイアボルト!」
タニアに向かって攻撃を放つ。これだけ密着していれば外すことはないだろう。
爆発が起こりオレもタニアも吹き飛ばされた。
そのまま旋回しタニアの背後へファイアボルトを放ちながら接近していく。
「ふふふ。楽しいねぇ!」
ファイアボールで応戦しながらタニアが楽しそうに笑う。
「さあ、少しずつ本気を出していくよ!」
「わーはははははは! ボクは星に届く魔法少女なのぉだぁぁぁぁぁ――――!」
ぐんぐんとスピードを上げながら天へと向かう。
彼女の姿はやがて見えなくなり、白い煙の軌跡だけが空へと向かっていた。
さらばだタニア!
君のことは忘れないぜ!
「マジカルシャワー!」
光の矢が降り注ぐ。矢は周囲の建物を粉砕、爆発する。
轟音が響き、建物が崩れていく。
かなりの上空からの攻撃のはずなのにその範囲は学園内に収まっている。
――ということはかなりの制度で攻撃しているということだ。
「あんの爆裂キテレツ娘が!」
オレも上昇を開始する。残念ながらロケットガールのように急激な上昇は……いや、できるじゃないか!
試しに足元で炎を出してみる。小規模な爆発を何度も起こす感じだ。
最初は不慣れだったがだんだんとコツをつかんできた。
雲を超える頃にはある程度自由に飛べるようになっていた。
「さすがノゾミン。かなり自由に飛べるようになってきたね」
タニアはわざわざ空の上で待っていてくれたのか。彼女の手にはマジカルステッキが握られていた。
あれは厄介だ。
あのデザインからして、オレの武骨な剣では勝てる気がしない――絵的に。
「それじゃ、第二ラウンドと行こうか!」
タニアがマジカルステッキを振る。それだけで彼女の背後に魔法陣が現れ無数の炎の弾が発射される。
まるでマシンガンだ。
「冗談じゃない!」
風の障壁で弾く。しかし、威力を殺しきれず何発かは被弾してしまった。
「ダイヤモンドダスト!」
氷結魔法を発動。しかし氷の結晶はあっさりと砕かれてしまった。雷撃を放つが躱される。
「ファイアウォール!」
炎の壁が周囲を包み込む。
「ウインドウォール!」
風でトンネルを作り抜け出す。
「ファイアボルト!」
攻撃を放つがすべて回避されてしまった。
速い。
(警告。空中での戦闘に関しては個体名「タニア」に分があります)
マザーさんの警告ももっともだった。
だが、ここで引き下がってしまってはオレのプライドが許さない。
オレは漆黒の剣を抜いた。
「うおぉぉぉぉぉぉ!」
斬りかかる。タニアはマジカルステッキでオレの剣を受けた。
火花が散る。
「ブースト!」
背中側に爆発を起こしタニアを押し込む。
「えへへ! 負けないぞ!」
タニアも負けじとブーストをかけてきた。互いに空中での押し合い――完全な力相撲だ。
巨大な炎がぶつかり合う。
剣が火花を散らしながら加熱していく。以前と同じだ。だが、今回剣は強化してあるしばらくはもつだろう。
「ファイアボルト!」
タニアに向かって攻撃を放つ。これだけ密着していれば外すことはないだろう。
爆発が起こりオレもタニアも吹き飛ばされた。
そのまま旋回しタニアの背後へファイアボルトを放ちながら接近していく。
「ふふふ。楽しいねぇ!」
ファイアボールで応戦しながらタニアが楽しそうに笑う。
「さあ、少しずつ本気を出していくよ!」
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