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第5巻第3章 過去の世界へ
奴隷市場
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「うわああぁ……」
マヤはたどり着いた奴隷市場を一目見るなり、嫌悪感を隠しもせずにうめいた。
「気持ちはわかるが、そう露骨に嫌そうにするもんじゃないぞ」
「わかってるけどさあ……まさかここまで大きいとは思わないじゃん? 奴隷を扱うお店だけでこの規模だよ? 流石にねえ……」
マヤの言う通り、この周辺で最大級だと言う奴隷市場はそうとうに大きかった。
「だが、これだけ大きければ奴隷王とやらもいる可能性が高いんじゃないか?」
「それはたしかにそうかも。とりあえずオーガを扱ってるお店を探してみよう」
マヤたちは、奴隷市場の人混みをかき分けながらどんどんと進んでいく。
程なくして、オーガを扱っているお店を見つけた。
「こんにちは~。ちょっと教えてほしいことがあるんだけど……」
その後の展開は前の街の奴隷市場でのものと全く一緒だった。
奴隷商人と言うのは誰でも同じような動きをするのかと、マヤが逆に感心してしまうほどだ。
結果として前の街の奴隷商人同様、マヤに護衛を叩きのめされ、脅されて諸々の情報を吐かされた奴隷商人は、マヤから開放されるなり這々の体で逃げ出す。
「マヤ、もしかして今までの情報も……」
「うん、あんな感じ教えてもらったんだよ」
「いや、今のは教えてもらったとは言わないんじゃないか?」
「えー、そうかな? だって私、襲ってきた護衛しか攻撃してないし? その護衛だって殺しちゃわないように手加減してるよ?」
「それはそうかもしれないが……」
「まあまあ、細かいことはいいじゃん。それじゃあこの調子でどんどん聞き込みをしていこうか。流石にこれだけ大きな奴隷市場ってだけのことはあって、まだまだオーガを扱ってるお店があったしね」
「それもそうだな。そもそも私が情報を引き出そうとすれば、オーガの奴隷を商品として扱っていることが許せずに殺してしまうかもしれない。手伝えないのだから、これ以上マヤのやり方には口出ししないことにしよう」
シャルルの言葉にマヤは頷くと、マヤたちは次の奴隷商人を探し始めた。
この後しばらくすると、マヤを見るなり奴隷商人が自ら立ち上がってマヤとともに人目につかないところに移動し、まだマヤが何も言っていないにも関わらず奴隷王に関する情報を話すようになっていた。
「話すなって言ったのに……」
明らかに今までに事情を教えてもらった(マヤ談)商人からマヤのことが漏れている様子に、マヤは小さくつぶやく。
「だが、おかげでいらぬ怪我人を出さずに済んでいる。いいことじゃないか」
「まあそれはそうかもしれないけどさあ……」
マヤを襲って奴隷にしてやろう、などというバカなことを考える奴隷商人がいなくなったため、シャルルの言うとおり、奴隷商人の護衛という完全にとばっちりでマヤに殴られる者は減っている。
「さて、次の奴隷商人のところに行くか」
「そうだねー、ってシャルルさん、何書いてるの?」
マヤはシャルルが何かにペンを走らせていることに気がついた。
「ん? これか? これは今までの回った奴隷商人たちのところにいたオーガの似顔絵だ」
「似顔絵? どてどれ……ってうまっ!?」
「そ、そうか? 特別絵に自信があるわけではないのだがな……」
「これで自信がないって……シャルルさんは画家の家系出身かなにかなの……?」
「そういうわけではないが、オーガという種族は皆絵を描くのが好きなのだ」
「そうなの? こういうこと言うのもどうかと思うけど、意外だね」
「そうだな、たしかにそうかもしれん」
マヤたちはそんなことを話しながら次の奴隷商人のところに向かったのだった。
***
「私のことを嗅ぎ回っているやつがいるだと?」
暗がりから聞こえる声は、口調の割に幼く高い声だ。
「はい、街の商人たちがそのような話をしておりました」
この周辺で最大規模の奴隷市場を要する街の片隅で、部屋の奥の暗がりを向いて一人の少年が跪いていた。
「私を探るとはいい度胸だ。その者たちの素性を調べろ」
「すでに取り掛かっております」
「流石だな。どれ、褒美をやろう」
暗がりからの声に、少年は顔を輝かせる。
そのまま立ち上がった少年は、軽い足取りで暗がりの中へと入っていったのだった。
***
「はあ、疲れたー」
マヤは宿に戻ってくると、そのままベッドに倒れ込んだ。
「結局一日中聞き込みだったからな」
あの後もひたすら聞き込みを続けた2人は、1日でたくさんの奴隷王に関する情報を手に入れられたかわりに、すっかりへろへろになっていた。
「でもお陰で奴隷王がこの街にいるのは間違いないってことがわかったよね」
「ああ、それは間違いないだろうな」
多くの奴隷商人が奴隷王がこの街にいると証言していたので、この街にいる、ということだけは少なくとも間違いないだろう。
しかしながら、それ以外の情報はびっくりするくらいバラバラだった。
「でもさあ、結局奴隷王ってどんな見た目なの? みんな違うこと言ってたよね~」
「そうだな、大男だという者もいれば絶世の美女だという者もいたな。さらには子どもだという者や女装した男だという者までいた」
「あんまりにもバラバラすぎてびっくりしちゃったよ。その上、姿の話をした人全員が、奴隷王を直接見たって言うんだから、もう何がなんだかわからないよね」
「それだけ用心している、ということだろう。影武者がたくさんいるのか、魔法で姿を変えているのか、やりようがないわけではないからな」
「うーん、そうなってくると探しようがない気もするよねえ。でもまあ、奴隷王がこの街にいるってことがわかっただけでも収穫があったってことで、今日のところは良しとしよう。ささっ、お風呂行こうお風呂!」
マヤは収納袋からベッドの上へと、ぽいぽいお風呂の道具を出していく。
あまりにも急に動き出したマヤに、シャルルは一瞬呆れてしまう。
「ほら、シャルルさんも用意して用意して!」
「マヤは本当に風呂が好きだな。別に私は1日くらい入らないでも……」
もう疲れているから風呂に入らずに寝てしまおうかな、と思っていたシャルルが難色を示すと、マヤがジト目でシャルルを見てくる。
「だーめーだーよー? お風呂はいらないんだったら部屋から追い出すからね?」
「わかったわかった。私も入るから少し待ってくれ」
マヤの勢いに、シャルルは諦めて風呂の用意を始めたのだった。
マヤはたどり着いた奴隷市場を一目見るなり、嫌悪感を隠しもせずにうめいた。
「気持ちはわかるが、そう露骨に嫌そうにするもんじゃないぞ」
「わかってるけどさあ……まさかここまで大きいとは思わないじゃん? 奴隷を扱うお店だけでこの規模だよ? 流石にねえ……」
マヤの言う通り、この周辺で最大級だと言う奴隷市場はそうとうに大きかった。
「だが、これだけ大きければ奴隷王とやらもいる可能性が高いんじゃないか?」
「それはたしかにそうかも。とりあえずオーガを扱ってるお店を探してみよう」
マヤたちは、奴隷市場の人混みをかき分けながらどんどんと進んでいく。
程なくして、オーガを扱っているお店を見つけた。
「こんにちは~。ちょっと教えてほしいことがあるんだけど……」
その後の展開は前の街の奴隷市場でのものと全く一緒だった。
奴隷商人と言うのは誰でも同じような動きをするのかと、マヤが逆に感心してしまうほどだ。
結果として前の街の奴隷商人同様、マヤに護衛を叩きのめされ、脅されて諸々の情報を吐かされた奴隷商人は、マヤから開放されるなり這々の体で逃げ出す。
「マヤ、もしかして今までの情報も……」
「うん、あんな感じ教えてもらったんだよ」
「いや、今のは教えてもらったとは言わないんじゃないか?」
「えー、そうかな? だって私、襲ってきた護衛しか攻撃してないし? その護衛だって殺しちゃわないように手加減してるよ?」
「それはそうかもしれないが……」
「まあまあ、細かいことはいいじゃん。それじゃあこの調子でどんどん聞き込みをしていこうか。流石にこれだけ大きな奴隷市場ってだけのことはあって、まだまだオーガを扱ってるお店があったしね」
「それもそうだな。そもそも私が情報を引き出そうとすれば、オーガの奴隷を商品として扱っていることが許せずに殺してしまうかもしれない。手伝えないのだから、これ以上マヤのやり方には口出ししないことにしよう」
シャルルの言葉にマヤは頷くと、マヤたちは次の奴隷商人を探し始めた。
この後しばらくすると、マヤを見るなり奴隷商人が自ら立ち上がってマヤとともに人目につかないところに移動し、まだマヤが何も言っていないにも関わらず奴隷王に関する情報を話すようになっていた。
「話すなって言ったのに……」
明らかに今までに事情を教えてもらった(マヤ談)商人からマヤのことが漏れている様子に、マヤは小さくつぶやく。
「だが、おかげでいらぬ怪我人を出さずに済んでいる。いいことじゃないか」
「まあそれはそうかもしれないけどさあ……」
マヤを襲って奴隷にしてやろう、などというバカなことを考える奴隷商人がいなくなったため、シャルルの言うとおり、奴隷商人の護衛という完全にとばっちりでマヤに殴られる者は減っている。
「さて、次の奴隷商人のところに行くか」
「そうだねー、ってシャルルさん、何書いてるの?」
マヤはシャルルが何かにペンを走らせていることに気がついた。
「ん? これか? これは今までの回った奴隷商人たちのところにいたオーガの似顔絵だ」
「似顔絵? どてどれ……ってうまっ!?」
「そ、そうか? 特別絵に自信があるわけではないのだがな……」
「これで自信がないって……シャルルさんは画家の家系出身かなにかなの……?」
「そういうわけではないが、オーガという種族は皆絵を描くのが好きなのだ」
「そうなの? こういうこと言うのもどうかと思うけど、意外だね」
「そうだな、たしかにそうかもしれん」
マヤたちはそんなことを話しながら次の奴隷商人のところに向かったのだった。
***
「私のことを嗅ぎ回っているやつがいるだと?」
暗がりから聞こえる声は、口調の割に幼く高い声だ。
「はい、街の商人たちがそのような話をしておりました」
この周辺で最大規模の奴隷市場を要する街の片隅で、部屋の奥の暗がりを向いて一人の少年が跪いていた。
「私を探るとはいい度胸だ。その者たちの素性を調べろ」
「すでに取り掛かっております」
「流石だな。どれ、褒美をやろう」
暗がりからの声に、少年は顔を輝かせる。
そのまま立ち上がった少年は、軽い足取りで暗がりの中へと入っていったのだった。
***
「はあ、疲れたー」
マヤは宿に戻ってくると、そのままベッドに倒れ込んだ。
「結局一日中聞き込みだったからな」
あの後もひたすら聞き込みを続けた2人は、1日でたくさんの奴隷王に関する情報を手に入れられたかわりに、すっかりへろへろになっていた。
「でもお陰で奴隷王がこの街にいるのは間違いないってことがわかったよね」
「ああ、それは間違いないだろうな」
多くの奴隷商人が奴隷王がこの街にいると証言していたので、この街にいる、ということだけは少なくとも間違いないだろう。
しかしながら、それ以外の情報はびっくりするくらいバラバラだった。
「でもさあ、結局奴隷王ってどんな見た目なの? みんな違うこと言ってたよね~」
「そうだな、大男だという者もいれば絶世の美女だという者もいたな。さらには子どもだという者や女装した男だという者までいた」
「あんまりにもバラバラすぎてびっくりしちゃったよ。その上、姿の話をした人全員が、奴隷王を直接見たって言うんだから、もう何がなんだかわからないよね」
「それだけ用心している、ということだろう。影武者がたくさんいるのか、魔法で姿を変えているのか、やりようがないわけではないからな」
「うーん、そうなってくると探しようがない気もするよねえ。でもまあ、奴隷王がこの街にいるってことがわかっただけでも収穫があったってことで、今日のところは良しとしよう。ささっ、お風呂行こうお風呂!」
マヤは収納袋からベッドの上へと、ぽいぽいお風呂の道具を出していく。
あまりにも急に動き出したマヤに、シャルルは一瞬呆れてしまう。
「ほら、シャルルさんも用意して用意して!」
「マヤは本当に風呂が好きだな。別に私は1日くらい入らないでも……」
もう疲れているから風呂に入らずに寝てしまおうかな、と思っていたシャルルが難色を示すと、マヤがジト目でシャルルを見てくる。
「だーめーだーよー? お風呂はいらないんだったら部屋から追い出すからね?」
「わかったわかった。私も入るから少し待ってくれ」
マヤの勢いに、シャルルは諦めて風呂の用意を始めたのだった。
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