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本編
僕の制服です。
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それから5日経ち、僕の魔法学校の制服がタウンハウスに届いた。
さっそくお披露目ということで身につける。
短いパンツにポンチョ型の上着がふわふわしていて可愛い。色は黒。いつも履いているショートパンツよりは長めだけど膝上なのでハイソックスだ。
高学年に上がるにつれてパンツが長くなったり、ポンチョではなくて立派なローブになったりするらしい。
「おおっ!シーア、似合ってるぞ。可愛い。」
「ふふふ、ありがとう、パパ!これお兄ちゃんたちにも見せたかったなぁ。」
「また長期休みでも帰ったときに見せればいいだろ。……しかしこんなに可愛くて大丈夫か?」
「何が?」
「いや、なんでもない。それよりシーア、絶対に第1王子には気をつけるんだぞ?それに高位貴族の令息も何人かいるらしいし、何かあったらすぐに俺に言えよ?」
「うん、分かってるよ。大丈夫!」
はぁ、最近多くなってきたカルロスのため息を聞きながらもう一度くるりとその場で回ってみる。
ポンチョの裾がヒラヒラも舞い、中に着ている白いブラウスが見える。
黒くツヤツヤとしたローファーを履いて、魔法学校の紋章がシルバーで入った黒いバッグを手に持ち鏡を見る。
これから、僕は魔法を習う学校に行くんだ……!
ワクワクしてるような、ドキドキしてるような、そんな気持ちで真新しい制服に身を包んだ自分を眺めていた。
「シーア様、とてもよくお似合いです!」
「わぁ、ありがとう!リヒター!」
「えぇ、もう本当にくるくると回っておられる姿を見た時は黒い天使を見たのかと思いました。」
「……くろいてんし?」
「はい!それはそれは美しく、可憐で清らかでした。そんな存在は天使しか有り得ません。全身に黒を纏っているのに、天使に見えたので黒い天使という表現を使わせていただきました。」
「……うん?」
「リヒターお前……そんな奴だったか?」
どうやらカルロスもリヒターの様子がおかしいと思ったらしい。
「旦那様、私はここ数日シーア様と過ごしまして気づいたのです。シーア様は天使なのだと……!私はシーア様に一生仕えるつもりです!」
「……リヒターをシーアにつけたのは失敗だったか……。」
「これからもよろしくお願いします!シーア様!!」
「う、うん。よろしくね?」
よく分からない展開になったがこれまで通りリヒターがそばにいてくれるらしい。
あと20日ほどで入学式だ。どんなことが学べて、どんな人と出会えるのかとても楽しみだ。
僕は制服を脱いでシワにならないように掛けた。
さっそくお披露目ということで身につける。
短いパンツにポンチョ型の上着がふわふわしていて可愛い。色は黒。いつも履いているショートパンツよりは長めだけど膝上なのでハイソックスだ。
高学年に上がるにつれてパンツが長くなったり、ポンチョではなくて立派なローブになったりするらしい。
「おおっ!シーア、似合ってるぞ。可愛い。」
「ふふふ、ありがとう、パパ!これお兄ちゃんたちにも見せたかったなぁ。」
「また長期休みでも帰ったときに見せればいいだろ。……しかしこんなに可愛くて大丈夫か?」
「何が?」
「いや、なんでもない。それよりシーア、絶対に第1王子には気をつけるんだぞ?それに高位貴族の令息も何人かいるらしいし、何かあったらすぐに俺に言えよ?」
「うん、分かってるよ。大丈夫!」
はぁ、最近多くなってきたカルロスのため息を聞きながらもう一度くるりとその場で回ってみる。
ポンチョの裾がヒラヒラも舞い、中に着ている白いブラウスが見える。
黒くツヤツヤとしたローファーを履いて、魔法学校の紋章がシルバーで入った黒いバッグを手に持ち鏡を見る。
これから、僕は魔法を習う学校に行くんだ……!
ワクワクしてるような、ドキドキしてるような、そんな気持ちで真新しい制服に身を包んだ自分を眺めていた。
「シーア様、とてもよくお似合いです!」
「わぁ、ありがとう!リヒター!」
「えぇ、もう本当にくるくると回っておられる姿を見た時は黒い天使を見たのかと思いました。」
「……くろいてんし?」
「はい!それはそれは美しく、可憐で清らかでした。そんな存在は天使しか有り得ません。全身に黒を纏っているのに、天使に見えたので黒い天使という表現を使わせていただきました。」
「……うん?」
「リヒターお前……そんな奴だったか?」
どうやらカルロスもリヒターの様子がおかしいと思ったらしい。
「旦那様、私はここ数日シーア様と過ごしまして気づいたのです。シーア様は天使なのだと……!私はシーア様に一生仕えるつもりです!」
「……リヒターをシーアにつけたのは失敗だったか……。」
「これからもよろしくお願いします!シーア様!!」
「う、うん。よろしくね?」
よく分からない展開になったがこれまで通りリヒターがそばにいてくれるらしい。
あと20日ほどで入学式だ。どんなことが学べて、どんな人と出会えるのかとても楽しみだ。
僕は制服を脱いでシワにならないように掛けた。
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