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本編
学校に行きたいです。
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「ねぇ、パパ、学校ってどういうところなの?」
「あぁ、そうか、シーアは知らないな。学校には11歳から16歳まで通うんだ。シーアも11歳になったら学校に行こうな?」
「え?僕もいいの?獣人じゃないのに……。」
「そうだな、確かに人間はほぼいないだろうが、シーアは俺の息子だ。もちろん通う資格はあるよ。」
「そうなんだ!よかった……。」
「今日は学校は休みなんだが、最高学年だけ呼び出されてるんだよな。まぁ良くあることだが。」
「そっかぁ。えっと学校では何を勉強するの?」
「そうだな、一般教養、マナー、あとはそれぞれ選択できるよ。確かエーヴェンは剣術を専攻してたんじゃないか?貴族も平民も行く学校だから裁縫とかもあるし、経済とか政治とかそういうのもあるんだ。」
「へぇ。楽しそうだね!僕も早く行きたいなあ。フォレストお兄ちゃんは何を専攻してるの?」
「私は経済です。お金の動きを勉強するんですが楽しいですよ?」
「面白そうだね!」
「シーアが入学するまでまだ3年もある。学校に行ったら時間も少なくなるからしたいことがあれば言えよ?」
「うん!ありがとう、パパ!!!」
「ふふ、それでは今日は一緒に庭を散歩しましょうか?」
「庭?!行きたい!僕まだ屋敷から出たことないからね!楽しみ!」
「じゃあ朝食を終えたら行きましょう。」
「うん!」
「ふふ、そんなに急がなくても庭は逃げませんよ?」
僕が急いで食べ物を口に詰めたのでフォレストに笑われた。
食べ終わって一旦部屋に戻り15分くらい経つとフォレストが迎えに来た。
「この家の庭ってどんな感じなの?」
「ふふ、我が家の庭師はすごいですからとても見応えのある庭ですよ。楽しみましょうね!」
「うん!」
庭に入るとそこには色とりどりの花が植わっていた。たくさんの種類があるがごちゃごちゃしているわけでもなく、綺麗に咲いている。
「うわぁ!綺麗だね!」
「えぇ。あそこの区画はバラです。あのアーチも全てバラなんですよ。」
「すごい!ねぇ、この細い道を進めば何があるの?」
「この先は確か四阿ですね。滅多に行かないのですがとても綺麗なところだったと思います。」
「へぇ。早く行ってみたいね!」
「はい。」
細道をどんどん進んでいく。ふと何か変な匂いが漂ってきた。獣人のフォレストは顔を顰めている。
「ね、ねえフォレストお兄ちゃん、焦げ臭くない?」
「……そうですね。何かあったのでしょうか。」
「うわぁぁぁ!た、助けてくれ!」
「ッ!!!フォレストお兄ちゃん!!!誰か困ってる!」
「そうですねッ!急ぎましょう!」
僕とフォレストは細道を走って奥へ奥へと進んでいく。突如視界が開けた。
ドクンッ!
僕の心臓が跳ねる。
僕はどうしたらいいんだろう……。
「あぁ、そうか、シーアは知らないな。学校には11歳から16歳まで通うんだ。シーアも11歳になったら学校に行こうな?」
「え?僕もいいの?獣人じゃないのに……。」
「そうだな、確かに人間はほぼいないだろうが、シーアは俺の息子だ。もちろん通う資格はあるよ。」
「そうなんだ!よかった……。」
「今日は学校は休みなんだが、最高学年だけ呼び出されてるんだよな。まぁ良くあることだが。」
「そっかぁ。えっと学校では何を勉強するの?」
「そうだな、一般教養、マナー、あとはそれぞれ選択できるよ。確かエーヴェンは剣術を専攻してたんじゃないか?貴族も平民も行く学校だから裁縫とかもあるし、経済とか政治とかそういうのもあるんだ。」
「へぇ。楽しそうだね!僕も早く行きたいなあ。フォレストお兄ちゃんは何を専攻してるの?」
「私は経済です。お金の動きを勉強するんですが楽しいですよ?」
「面白そうだね!」
「シーアが入学するまでまだ3年もある。学校に行ったら時間も少なくなるからしたいことがあれば言えよ?」
「うん!ありがとう、パパ!!!」
「ふふ、それでは今日は一緒に庭を散歩しましょうか?」
「庭?!行きたい!僕まだ屋敷から出たことないからね!楽しみ!」
「じゃあ朝食を終えたら行きましょう。」
「うん!」
「ふふ、そんなに急がなくても庭は逃げませんよ?」
僕が急いで食べ物を口に詰めたのでフォレストに笑われた。
食べ終わって一旦部屋に戻り15分くらい経つとフォレストが迎えに来た。
「この家の庭ってどんな感じなの?」
「ふふ、我が家の庭師はすごいですからとても見応えのある庭ですよ。楽しみましょうね!」
「うん!」
庭に入るとそこには色とりどりの花が植わっていた。たくさんの種類があるがごちゃごちゃしているわけでもなく、綺麗に咲いている。
「うわぁ!綺麗だね!」
「えぇ。あそこの区画はバラです。あのアーチも全てバラなんですよ。」
「すごい!ねぇ、この細い道を進めば何があるの?」
「この先は確か四阿ですね。滅多に行かないのですがとても綺麗なところだったと思います。」
「へぇ。早く行ってみたいね!」
「はい。」
細道をどんどん進んでいく。ふと何か変な匂いが漂ってきた。獣人のフォレストは顔を顰めている。
「ね、ねえフォレストお兄ちゃん、焦げ臭くない?」
「……そうですね。何かあったのでしょうか。」
「うわぁぁぁ!た、助けてくれ!」
「ッ!!!フォレストお兄ちゃん!!!誰か困ってる!」
「そうですねッ!急ぎましょう!」
僕とフォレストは細道を走って奥へ奥へと進んでいく。突如視界が開けた。
ドクンッ!
僕の心臓が跳ねる。
僕はどうしたらいいんだろう……。
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