もぐらちゃんたちの おはなし集

さえき あかり

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またあとで

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あるひるさがり、もぐらちゃんがこかげでウトウトしていると、ねこちゃんがやってきて、なにか言いました。
ねこちゃんがなんと言っているのかわからない、もぐらちゃんはこまっています。

いつもなら、それでも、がんばってかんがえてみるところですが、いまはねむたくてしかたありません。
いつもいっしょにかんがえてくれるおさるくんは、でかけているので、きくこともできません。

なので、もぐらちゃんは言いました。
「いまはきけないから、またあとで。」

しかし、ねこちゃんも、もぐらちゃんのことばがわからないので、キョトンとしたかおで、なにか言います。
もぐらちゃんはつたわらなかったのかなとおもったので、「あとでね」とくりかえしました。
けれど、ねこちゃんにはつたわらないようで、やっぱりなにか言います。



ついに、もぐらちゃんは大きなこえでおこってしまいました。
そのようすにビックリしたねこちゃんは、ひがついたようになきはじめます。

おこったショックやら、ねむいやら。
ワケがわからなくなってしまったもぐらちゃんは、そのままねむることにしました。

しばらくして、もぐらちゃんがめをさますと、ねこちゃんはおさるくんといっしょにいました。
どうやら2ひきは、いっしょになにかをしているようです。
たのしげなこえが、きこえてきます。

よくみると、おさるくんはうたっていて、ねこちゃんがうたにあわせておどっていました。
2ひきとも、とてもたのしそうです。

あまりにたのしそうなので、もぐらちゃんはうずうず。
いまにも、からだがうごきだしそう。

もぐらちゃんはききました。
「たのしそうね。わたしもまぜて。」

すると、おさるくんはねこちゃんをみて、それから「いいよ、いっしょにあそぼう。」と言いました。
ねこちゃんはニコニコとわらってもぐらちゃんを見ています。

しかしどういうワケか、もぐらちゃんはもやもや。
さっきやってしまったことをおもいだして、どうにもしっくりこないようす。

そこに、おさるくんが「なにかあったの?」ときいてきたので、もぐらちゃんはさっきおきたはなしをしました。
すると、おさるくんは言いました。

「もぐらちゃんは、ねこちゃんになにか言いたいことがあるんじゃないかな?」

「そうだ、ねこちゃん!あそぶまえに。さっきはおおきなこえをだしちゃってごめんね。」
もぐらちゃんはそう言ってねこちゃんにあやまりました。

ねこちゃんはなにやらへんじをして、ニコニコとわらいます。
もぐらちゃんも、そのようすにつられて、わらいました。
それから3びきはなかよく、うたっておどってあそびました。

(おしまい)
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