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アリスのお楽しみ計画。 ○アリス○
しおりを挟む第3段階終了から2週間後
アカデミー・ティールーム
アリス
アリスは派閥の令嬢達(おともだち)と、お茶会を楽しんでいた。
「皆様ごきげんよう?」
声をかければ、集まってくれた令嬢達は、口々に挨拶を返してくれる。
令嬢達の美しいお顔には、以前とは違って、可愛らしい笑顔が溢れている。
…当然かしら?
邪魔な女は、他所へ行った。
そして、今まで対岸の火事だとこちらを嘲笑っていた、敵の第一王子殿下派閥の令嬢達が、連日激しい怒りで肩を震わせ怒り狂い、嫉妬に燃え上がっている。
そんな様を見て、面白くないはずがなかった。
「皆様、今回はご協力して頂き、ありがとうございました。心より感謝致しますわ」
「こちらこそ、ありがとうございます!」
「本当ですわ。あちらは大変そうで…胸がスッとしましたわ!」
「ええ!私達の事を嘲笑っていた、あの人達の表情…本当に最高ですわ」
「…ジーク殿下がお戻りになっても、この状況が続いたら良いのに…」
最後の1人の言葉で、場には静けさが漂う。
当然の懸念事項だろう。
皆も同じく不安に思ったのか、その言葉を受けて、表情が重く曇る。
けれど、そんな空気は吹き飛ばすかのように、晴れやかな声に乗せて口を開く。
「皆様、ご安心くださいませ。お忘れかしら?
彼女は既に、ベルトハイドの獲物ですわ。
だから、皆様がご心配するような事態は、決して起こりませんわ。
私、アリス・ベルトハイドが保証いたします」
アリスの力強い言葉と笑顔に、令嬢達は安心し美しいお顔には、再び花が開くように笑みが溢れた。
皆が明るく朗らかで、楽しい時間を過ごしていた。
けれど、アリスは口を開く。アリスの目的は楽しいお喋りだけでは無かった。
「…皆様、今日お集まり頂いたのには、別の目的がありますの。…一緒に楽しい事を致しましょう?」
そう言ってアリスは、無邪気に微笑んだ。
王位奪取計画・第三段階・種蒔き。
・アリスが令嬢達を招待する
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