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偽物婚約者(3)
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なぜ、フロランス様がアンリの気持ちをご存じなのか――という疑問は、この際横に置いておく。
私が言うのもなんだけど、アンリの態度は結構わかりやすかった。
アンリ自身も特に隠そうという様子はなく、当時はなんだかこう……周囲の視線も含めて、妙にくすぐったい感じだった。
三年前、父の一件を経ても、アンリは変わらなかった。
魔族に通じ、自分の命さえも危機に晒そうとした男の娘に対し、旅立つまでずっと親切に――好意的に接してくれた。
だからまあ、たしかに旅から帰って以降のアンリの様子はおかしかった。
明らかに避けるし、追いかければ逃げる。かばってくれたかと思えば、『近寄らないでくれ』とまで言われてしまう。
だけど、他の使用人仲間から話を聞いても、アンリの様子は旅立ち前と変わらないという。
相変わらず紳士的で、誰に対しても優しいので、無自覚に罪作りなことをしてしまっているとまで教えられてしまった。
――つまり。
様子がおかしいのは私に対してだけということになる。
こうなると、原因なんて考えるまでもない。
なにせ心当たりが、大ありなのだ。
「フロランス様、その、アンリ様の態度についてですが……」
勝手に彼のことを話すのは気が引けるが、フロランス様にわかっていただくにはしかたがない。
遠慮がちに、できるだけ平静を保ちつつ、私はそっと口を開く。
「もう、アンリ様が私への関心を失くされているだけかと思います。昨日、アンリ様とお話をさせていただいたので、きっとそれで…………」
いい加減、『もういい』と思われてしまったのだ。
そこまで口にすることはできず、私は唇を噛みしめる。
――断ったのは私の方だわ。
アンリが関心を失くすのは当然のこと。
これできっと、アンリはもっと素敵な女性を見つけられる。
それでいい。本心からそう思っているのだから。
――私に、傷つく資格なんてないわ。
「アンリ様が私に関心を持っていただけたこと自体、なにかの間違いだったのです。……私は、アンリ様に気にかけていただけるような身分ではありませんから」
――アンリの身を狙う、罪人の娘なのだから。
「そう……」
フロランス様は深い息を吐き、小さく首を振った。
私の短い言葉から、なにがあったのかを悟られたのだ。
アンリにとって、私は『もういい』人間なのだ。
様子がおかしい理由もフロランス様は理解されただろう。
これでもう、フロランス様も私を婚約者にしようなんて言わないはず――。
「そんなことで、あのアンリが諦めるとお思い?」
なかった。
ふん、と鼻で息を吐き、呆れたように私を見下ろしていらっしゃる。
「あなたの答えなんてアンリはわかりきっているのよ。……まったくアンリも酷なことをしたものだわ。罪悪感を植え付けるような真似をして、気にするなという方が難しいでしょうに」
「あ、アンリ様が悪いわけでは――」
ない、というよりも先に、フロランス様は私に扇子を突きつける。
思わずぎくりと身を強張らせる私に、フロランス様は容赦なく言葉を続けた。
「そのあなたの気持ちも含めて、アンリはあなたを手に入れるつもりだったのよ。そもそもこの婚約の話、『すべてが偽りではない』と言いましたね?」
「お、おっしゃいましたけれど……それが……?」
「マルティナの案は、そもそも陛下の婚約宣言以前から、アンリ自身が用意していたものです。大臣たちにも話を通し、わたくしの弟コンラートも養子の件は承知のうえ。陛下にもそれとなく話をしてあったのですけどもね」
「…………えっ」
畳みかけるようなフロランス様の言葉に、私の理解が追い付かない。
婚約宣言以前から?
アンリ自身が用意?
……偽りでは、ない?
「わが息子ながら、あの子の執着心を甘く見ないことね。あなたには隠したがっていたみたいですけど――――あら、来た」
フロランス様は不意に言葉を切ると、視線を私の背後――扉の方向に向けた。
――次の瞬間。
「母上!!」
勢いよく扉が開き、聞き覚えのある声が飛び込んでくる。
驚いて振り返った私は、部屋に入って来た人物の姿を見てさらに驚いた。
「アンリ様!?」
「い、今、ミシェルになんの話をしていました!?」
アンリは私を一瞥だけすると、血相を変えてフロランス様に歩み寄る。
目を見開き、声を荒げ、見たこともない形相で詰め寄るアンリを、しかしフロランス様は意にも介さない。
落ち着き払った様子で、当たり前のようにこう告げるだけだ。
「それでは、わたくしはこの辺りで退散いたしましょう。――ソレイユ語の教師が来ましたからね」
……ソレイユ語の、教師?
というと、フロランス様が私のために呼んでくださった相手のはず。
だけどここにいるのはアンリで――――。
――まさか。
はっとして顔を上げる私に、フロランス様は目を細めた。
嫌な予感がする。
背中を冷や汗が流れる。
――まさか……まさか……。
かすかな期待にすがり、私はフロランス様を見つめる。
彼女は私を見つめ返し――。
ふっと笑ってから、容赦なく告げた。
「アンリは半分ソレイユ人ですもの。よく学んでおきなさい――しっかり会話して、ね」
や、やっぱりそうなるんですね!!
私が言うのもなんだけど、アンリの態度は結構わかりやすかった。
アンリ自身も特に隠そうという様子はなく、当時はなんだかこう……周囲の視線も含めて、妙にくすぐったい感じだった。
三年前、父の一件を経ても、アンリは変わらなかった。
魔族に通じ、自分の命さえも危機に晒そうとした男の娘に対し、旅立つまでずっと親切に――好意的に接してくれた。
だからまあ、たしかに旅から帰って以降のアンリの様子はおかしかった。
明らかに避けるし、追いかければ逃げる。かばってくれたかと思えば、『近寄らないでくれ』とまで言われてしまう。
だけど、他の使用人仲間から話を聞いても、アンリの様子は旅立ち前と変わらないという。
相変わらず紳士的で、誰に対しても優しいので、無自覚に罪作りなことをしてしまっているとまで教えられてしまった。
――つまり。
様子がおかしいのは私に対してだけということになる。
こうなると、原因なんて考えるまでもない。
なにせ心当たりが、大ありなのだ。
「フロランス様、その、アンリ様の態度についてですが……」
勝手に彼のことを話すのは気が引けるが、フロランス様にわかっていただくにはしかたがない。
遠慮がちに、できるだけ平静を保ちつつ、私はそっと口を開く。
「もう、アンリ様が私への関心を失くされているだけかと思います。昨日、アンリ様とお話をさせていただいたので、きっとそれで…………」
いい加減、『もういい』と思われてしまったのだ。
そこまで口にすることはできず、私は唇を噛みしめる。
――断ったのは私の方だわ。
アンリが関心を失くすのは当然のこと。
これできっと、アンリはもっと素敵な女性を見つけられる。
それでいい。本心からそう思っているのだから。
――私に、傷つく資格なんてないわ。
「アンリ様が私に関心を持っていただけたこと自体、なにかの間違いだったのです。……私は、アンリ様に気にかけていただけるような身分ではありませんから」
――アンリの身を狙う、罪人の娘なのだから。
「そう……」
フロランス様は深い息を吐き、小さく首を振った。
私の短い言葉から、なにがあったのかを悟られたのだ。
アンリにとって、私は『もういい』人間なのだ。
様子がおかしい理由もフロランス様は理解されただろう。
これでもう、フロランス様も私を婚約者にしようなんて言わないはず――。
「そんなことで、あのアンリが諦めるとお思い?」
なかった。
ふん、と鼻で息を吐き、呆れたように私を見下ろしていらっしゃる。
「あなたの答えなんてアンリはわかりきっているのよ。……まったくアンリも酷なことをしたものだわ。罪悪感を植え付けるような真似をして、気にするなという方が難しいでしょうに」
「あ、アンリ様が悪いわけでは――」
ない、というよりも先に、フロランス様は私に扇子を突きつける。
思わずぎくりと身を強張らせる私に、フロランス様は容赦なく言葉を続けた。
「そのあなたの気持ちも含めて、アンリはあなたを手に入れるつもりだったのよ。そもそもこの婚約の話、『すべてが偽りではない』と言いましたね?」
「お、おっしゃいましたけれど……それが……?」
「マルティナの案は、そもそも陛下の婚約宣言以前から、アンリ自身が用意していたものです。大臣たちにも話を通し、わたくしの弟コンラートも養子の件は承知のうえ。陛下にもそれとなく話をしてあったのですけどもね」
「…………えっ」
畳みかけるようなフロランス様の言葉に、私の理解が追い付かない。
婚約宣言以前から?
アンリ自身が用意?
……偽りでは、ない?
「わが息子ながら、あの子の執着心を甘く見ないことね。あなたには隠したがっていたみたいですけど――――あら、来た」
フロランス様は不意に言葉を切ると、視線を私の背後――扉の方向に向けた。
――次の瞬間。
「母上!!」
勢いよく扉が開き、聞き覚えのある声が飛び込んでくる。
驚いて振り返った私は、部屋に入って来た人物の姿を見てさらに驚いた。
「アンリ様!?」
「い、今、ミシェルになんの話をしていました!?」
アンリは私を一瞥だけすると、血相を変えてフロランス様に歩み寄る。
目を見開き、声を荒げ、見たこともない形相で詰め寄るアンリを、しかしフロランス様は意にも介さない。
落ち着き払った様子で、当たり前のようにこう告げるだけだ。
「それでは、わたくしはこの辺りで退散いたしましょう。――ソレイユ語の教師が来ましたからね」
……ソレイユ語の、教師?
というと、フロランス様が私のために呼んでくださった相手のはず。
だけどここにいるのはアンリで――――。
――まさか。
はっとして顔を上げる私に、フロランス様は目を細めた。
嫌な予感がする。
背中を冷や汗が流れる。
――まさか……まさか……。
かすかな期待にすがり、私はフロランス様を見つめる。
彼女は私を見つめ返し――。
ふっと笑ってから、容赦なく告げた。
「アンリは半分ソレイユ人ですもの。よく学んでおきなさい――しっかり会話して、ね」
や、やっぱりそうなるんですね!!
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