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町へ到着
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乗合馬車に乗って一番近くの町に向かっている。
馬車に体が揺られる中、隣のお姉さんがこっちを向いて話しかけてきた。
「君は何しに町に行くの?」
「僕はじゃがいもを買いに行くんです」
「へ~、おつかいか~。私は魔導士をなるために勉強しに行くんだよ!」
そういえばお父さんも魔導士だったな。
「あっ、あれ見て!」
お姉さんがいきなり外を指さしてはしゃぎ始めたので、指さされた方を見てみると、目的地の町『凛空』が見えた。
町の門の前で馬車から降りて、町を守る外壁を見上げる。
20メートルほどの外壁は石で作られていて老朽化が進んでいるのか、所々に小さなひびが入っている。攻められたら壊れそうだ。
僕は町に入るために門に配置されている検問の列に並ぶ。
お姉さんはもう一つ先の町に行くらしく、分かれた。魔導士の話を聞きたかったんだが――。
そう思っている間に列は進み自分の番がやってきた。
持ち物確認が始まったが、持ってきたのはお金と地図だけだったからすぐに通ることが出来た。
町に入りジャガイモを買ったついでに夕食のおにぎりも買った。
日が落ちてきたから宿屋で泊まろうとしたが、13歳は泊めることはことは出来ないそうだ。
夜は乗合馬車も走ってないから、どうしようか迷ってると宿屋に泊まりに来た他の客が気になることを言っていた。
「東の方の村が魔物の大群に襲われたらしいぜ。生存者は誰もいないらしい」
確か僕の村は東にあった。
東には他にもたくさんの村があったが自分の村が襲われたとは限らない。
だけど心配だ。急いで帰らないと。
馬車に体が揺られる中、隣のお姉さんがこっちを向いて話しかけてきた。
「君は何しに町に行くの?」
「僕はじゃがいもを買いに行くんです」
「へ~、おつかいか~。私は魔導士をなるために勉強しに行くんだよ!」
そういえばお父さんも魔導士だったな。
「あっ、あれ見て!」
お姉さんがいきなり外を指さしてはしゃぎ始めたので、指さされた方を見てみると、目的地の町『凛空』が見えた。
町の門の前で馬車から降りて、町を守る外壁を見上げる。
20メートルほどの外壁は石で作られていて老朽化が進んでいるのか、所々に小さなひびが入っている。攻められたら壊れそうだ。
僕は町に入るために門に配置されている検問の列に並ぶ。
お姉さんはもう一つ先の町に行くらしく、分かれた。魔導士の話を聞きたかったんだが――。
そう思っている間に列は進み自分の番がやってきた。
持ち物確認が始まったが、持ってきたのはお金と地図だけだったからすぐに通ることが出来た。
町に入りジャガイモを買ったついでに夕食のおにぎりも買った。
日が落ちてきたから宿屋で泊まろうとしたが、13歳は泊めることはことは出来ないそうだ。
夜は乗合馬車も走ってないから、どうしようか迷ってると宿屋に泊まりに来た他の客が気になることを言っていた。
「東の方の村が魔物の大群に襲われたらしいぜ。生存者は誰もいないらしい」
確か僕の村は東にあった。
東には他にもたくさんの村があったが自分の村が襲われたとは限らない。
だけど心配だ。急いで帰らないと。
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