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第5章:錯綜する思惑
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朝日が宮殿に差し込み、新たな一日が始まろうとしていた。リヴィウスは早朝から執務室で書類と向き合っていたが、その心はさまざまな思いで乱れていた。
(エリザ...本当にこのままでいいのだろうか)
彼の脳裏に、昨夜の密会の光景が浮かぶ。エリザの悲しげな瞳、そして彼女を抱きしめた時の温もり。それは単なる演技のはずだった。しかし、リヴィウスの心は確実に揺らいでいた。
そんな思考の中、ノックの音が響いた。
「入りなさい」
扉が開き、メリッサが優雅に入室してきた。
「おはようございます、リヴィウス王子」
リヴィウスは表情を取り繕い、丁寧に応対した。
「おはよう、メリッサ王女。今日は早いですね」
メリッサは微笑みながら近づいてきた。
「ええ、あなたとゆっくり話がしたくて」
彼女の声には、何か意図が感じられた。リヴィウスは警戒心を高めながらも、平静を装った。
「何か気になることでも?」
メリッサは一瞬躊躇したが、決意を固めたように口を開いた。
「実は...昨夜のことです。庭園で、本当にお一人だったのですか?」
リヴィウスの心拍が僅かに早まる。しかし、彼は冷静さを失わなかった。
「もちろんです。何か疑問でも?」
メリッサは鋭い眼差しでリヴィウスを見つめた。
「噂を聞いたのです。あなたと、ある平民の娘のことを」
リヴィウスは内心で焦りを感じながらも、優雅に微笑んだ。
「噂というものは面白いですね。真実とはかけ離れたものも多いものです」
メリッサは一歩近づき、低い声で言った。
「リヴィウス王子、私たちの婚約は政略的なものだと理解しています。しかし、それでも互いを信頼し合うことは大切だと思いませんか?」
その言葉に、リヴィウスは一瞬言葉を失った。メリッサの真摯な態度に、彼は罪悪感を覚える。
「メリッサ王女...」
しかし、その時、執務室の扉が再び開いた。
「失礼します、リヴィウス様」
エリザが朝食のトレイを持って入ってきた。彼女はメリッサの姿を見て、一瞬たじろいだ。
「あ...お邪魔でしたか」
メリッサはエリザを冷ややかな目で見つめた。
「あなたが...噂の娘ね」
エリザは身を固くしながらも、礼儀正しく頭を下げた。
「は...はじめまして。エリザと申します」
リヴィウスは咄嗟に状況を収拾しようと立ち上がった。
「エリザは私の側近だ。メリッサ王女、彼女のことは気にしないでくれ」
メリッサは冷たい笑みを浮かべた。
「そう...側近ね」
その言葉には、明らかな皮肉が込められていた。エリザは居たたまれない思いで、急いでトレイを置くと部屋を出ようとした。
「エリザ」
リヴィウスの声に、彼女は振り返る。
「はい、リヴィウス様」
「後で話がある。執務室に来てくれ」
エリザはかすかに頷くと、部屋を出た。メリッサはその様子を冷ややかに見つめていた。
「随分と親密そうですね、リヴィウス王子」
リヴィウスは平静を装いながら答えた。
「彼女は有能な側近だ。それだけのことだよ」
メリッサは疑わしげな表情を浮かべたが、それ以上は追及しなかった。
「わかりました。では、私はこれで」
メリッサが去った後、リヴィウスは深いため息をついた。状況は、彼の予想以上に複雑になりつつあった。
数時間後、エリザが再び執務室を訪れた。
「リヴィウス様、お呼びでしょうか」
リヴィウスは真剣な表情でエリザを見つめた。
「ああ。状況が思わぬ方向に進んでいる。メリッサ王女が、私たちの関係を疑っているようだ」
エリザは不安そうな表情を浮かべた。
「どうすればいいのでしょうか...」
リヴィウスは一瞬躊躇したが、決意を固めて言った。
「これからは、さらに慎重に行動しなければならない。そして...」
彼はエリザの手を取った。
「君との関係を、もっと公にしていく必要がある」
エリザは驚いて目を見開いた。
「え...?でも、それは...」
リヴィウスは静かに続けた。
「策略だ。メリッサ王女の目を欺き、同時に宮廷内の注目を引くためにね」
エリザの心は激しく揺れ動いた。これは演技なのだと、頭では分かっている。しかし、それでも彼女の心は喜びで満たされそうになる。
「わ...わかりました。リヴィウス様のお役に立てるのなら」
リヴィウスはエリザを抱きしめた。
「すまない、エリザ。君を巻き込んで...」
エリザは、リヴィウスの胸に顔を埋めながら小さく答えた。
「いいえ...私は...リヴィウス様のためなら...」
その瞬間、二人の心に、演技とは思えないほどの温かさが広がった。
しかし、彼らは知らなかった。レイチェルが、執務室の扉の陰で全てを聞いていたことを。
レイチェルは冷たい笑みを浮かべながら、静かに立ち去った。
(これで全て分かったわ。リヴィウス王子、あなたの策略も、ここまでよ)
その日の夜、宮廷では盛大な宴が開かれていた。リヴィウスとメリッサの婚約を正式に発表する場だった。
華やかな衣装に身を包んだ貴族たちが、優雅に談笑している。その中心に立つリヴィウスとメリッサは、完璧な婚約者を演じていた。
しかし、リヴィウスの目は、何度も会場の隅でひっそりと給仕をしているエリザに向けられていた。
突然、レイチェルが高らかな声を上げた。
「皆様、お知らせがございます」
会場が静まり返る中、レイチェルは意味ありげな笑みを浮かべながら続けた。
「実は、リヴィウス王子には秘密の恋人がいるのです」
会場が騒然となる。メリッサの顔が強張る。
リヴィウスは咄嗟にレイチェルを制止しようとしたが、彼女は構わず話し続けた。
「その恋人とは...」
レイチェルの指が、エリザを指し示す。
「あの娘です」
全ての視線がエリザに集中した。彼女は恐怖と困惑で体が硬直する。
リヴィウスは必死に状況を収拾しようとした。
「レイチェル卿、それは誤解だ。エリザは私の側近にすぎない」
しかし、レイチェルは冷笑を浮かべながら言った。
「本当にそうですか?では、なぜ昨夜、庭園で密会していたのですか?」
会場がさらに騒然となる。メリッサの目に、怒りの炎が宿る。
リヴィウスは窮地に立たされた。彼の策略は、今まさに崩れ去ろうとしていた。
そして、誰もが予想しなかった声が響いた。
「その通りです」
エリザが、颯爽と前に進み出た。
「私は...リヴィウス様を愛しています」
会場が息を呑む。リヴィウスは驚愕の表情でエリザを見つめた。
エリザは、覚悟を決めたように続けた。
「でも、それは一方的な想いです。リヴィウス様は、メリッサ様のことを本当に大切に思っています」
彼女の目に、涙が光る。
「私の勝手な想いで、皆様に迷惑をおかけして申し訳ありません。これからは...身の程をわきまえて...」
エリザはそう言うと、深々と頭を下げ、急いで会場を後にした。
リヴィウスは、エリザを追いかけようとする衝動に駆られた。しかし、彼の立場が、それを許さない。
メリッサがリヴィウスの腕を強く掴んだ。
「説明してもらいますわ、リヴィウス王子」
宴は、最悪の形で幕を閉じた。
真実と嘘が交錯する中で、リヴィウスとエリザの運命は、新たな局面を迎えようとしていた。
(エリザ...本当にこのままでいいのだろうか)
彼の脳裏に、昨夜の密会の光景が浮かぶ。エリザの悲しげな瞳、そして彼女を抱きしめた時の温もり。それは単なる演技のはずだった。しかし、リヴィウスの心は確実に揺らいでいた。
そんな思考の中、ノックの音が響いた。
「入りなさい」
扉が開き、メリッサが優雅に入室してきた。
「おはようございます、リヴィウス王子」
リヴィウスは表情を取り繕い、丁寧に応対した。
「おはよう、メリッサ王女。今日は早いですね」
メリッサは微笑みながら近づいてきた。
「ええ、あなたとゆっくり話がしたくて」
彼女の声には、何か意図が感じられた。リヴィウスは警戒心を高めながらも、平静を装った。
「何か気になることでも?」
メリッサは一瞬躊躇したが、決意を固めたように口を開いた。
「実は...昨夜のことです。庭園で、本当にお一人だったのですか?」
リヴィウスの心拍が僅かに早まる。しかし、彼は冷静さを失わなかった。
「もちろんです。何か疑問でも?」
メリッサは鋭い眼差しでリヴィウスを見つめた。
「噂を聞いたのです。あなたと、ある平民の娘のことを」
リヴィウスは内心で焦りを感じながらも、優雅に微笑んだ。
「噂というものは面白いですね。真実とはかけ離れたものも多いものです」
メリッサは一歩近づき、低い声で言った。
「リヴィウス王子、私たちの婚約は政略的なものだと理解しています。しかし、それでも互いを信頼し合うことは大切だと思いませんか?」
その言葉に、リヴィウスは一瞬言葉を失った。メリッサの真摯な態度に、彼は罪悪感を覚える。
「メリッサ王女...」
しかし、その時、執務室の扉が再び開いた。
「失礼します、リヴィウス様」
エリザが朝食のトレイを持って入ってきた。彼女はメリッサの姿を見て、一瞬たじろいだ。
「あ...お邪魔でしたか」
メリッサはエリザを冷ややかな目で見つめた。
「あなたが...噂の娘ね」
エリザは身を固くしながらも、礼儀正しく頭を下げた。
「は...はじめまして。エリザと申します」
リヴィウスは咄嗟に状況を収拾しようと立ち上がった。
「エリザは私の側近だ。メリッサ王女、彼女のことは気にしないでくれ」
メリッサは冷たい笑みを浮かべた。
「そう...側近ね」
その言葉には、明らかな皮肉が込められていた。エリザは居たたまれない思いで、急いでトレイを置くと部屋を出ようとした。
「エリザ」
リヴィウスの声に、彼女は振り返る。
「はい、リヴィウス様」
「後で話がある。執務室に来てくれ」
エリザはかすかに頷くと、部屋を出た。メリッサはその様子を冷ややかに見つめていた。
「随分と親密そうですね、リヴィウス王子」
リヴィウスは平静を装いながら答えた。
「彼女は有能な側近だ。それだけのことだよ」
メリッサは疑わしげな表情を浮かべたが、それ以上は追及しなかった。
「わかりました。では、私はこれで」
メリッサが去った後、リヴィウスは深いため息をついた。状況は、彼の予想以上に複雑になりつつあった。
数時間後、エリザが再び執務室を訪れた。
「リヴィウス様、お呼びでしょうか」
リヴィウスは真剣な表情でエリザを見つめた。
「ああ。状況が思わぬ方向に進んでいる。メリッサ王女が、私たちの関係を疑っているようだ」
エリザは不安そうな表情を浮かべた。
「どうすればいいのでしょうか...」
リヴィウスは一瞬躊躇したが、決意を固めて言った。
「これからは、さらに慎重に行動しなければならない。そして...」
彼はエリザの手を取った。
「君との関係を、もっと公にしていく必要がある」
エリザは驚いて目を見開いた。
「え...?でも、それは...」
リヴィウスは静かに続けた。
「策略だ。メリッサ王女の目を欺き、同時に宮廷内の注目を引くためにね」
エリザの心は激しく揺れ動いた。これは演技なのだと、頭では分かっている。しかし、それでも彼女の心は喜びで満たされそうになる。
「わ...わかりました。リヴィウス様のお役に立てるのなら」
リヴィウスはエリザを抱きしめた。
「すまない、エリザ。君を巻き込んで...」
エリザは、リヴィウスの胸に顔を埋めながら小さく答えた。
「いいえ...私は...リヴィウス様のためなら...」
その瞬間、二人の心に、演技とは思えないほどの温かさが広がった。
しかし、彼らは知らなかった。レイチェルが、執務室の扉の陰で全てを聞いていたことを。
レイチェルは冷たい笑みを浮かべながら、静かに立ち去った。
(これで全て分かったわ。リヴィウス王子、あなたの策略も、ここまでよ)
その日の夜、宮廷では盛大な宴が開かれていた。リヴィウスとメリッサの婚約を正式に発表する場だった。
華やかな衣装に身を包んだ貴族たちが、優雅に談笑している。その中心に立つリヴィウスとメリッサは、完璧な婚約者を演じていた。
しかし、リヴィウスの目は、何度も会場の隅でひっそりと給仕をしているエリザに向けられていた。
突然、レイチェルが高らかな声を上げた。
「皆様、お知らせがございます」
会場が静まり返る中、レイチェルは意味ありげな笑みを浮かべながら続けた。
「実は、リヴィウス王子には秘密の恋人がいるのです」
会場が騒然となる。メリッサの顔が強張る。
リヴィウスは咄嗟にレイチェルを制止しようとしたが、彼女は構わず話し続けた。
「その恋人とは...」
レイチェルの指が、エリザを指し示す。
「あの娘です」
全ての視線がエリザに集中した。彼女は恐怖と困惑で体が硬直する。
リヴィウスは必死に状況を収拾しようとした。
「レイチェル卿、それは誤解だ。エリザは私の側近にすぎない」
しかし、レイチェルは冷笑を浮かべながら言った。
「本当にそうですか?では、なぜ昨夜、庭園で密会していたのですか?」
会場がさらに騒然となる。メリッサの目に、怒りの炎が宿る。
リヴィウスは窮地に立たされた。彼の策略は、今まさに崩れ去ろうとしていた。
そして、誰もが予想しなかった声が響いた。
「その通りです」
エリザが、颯爽と前に進み出た。
「私は...リヴィウス様を愛しています」
会場が息を呑む。リヴィウスは驚愕の表情でエリザを見つめた。
エリザは、覚悟を決めたように続けた。
「でも、それは一方的な想いです。リヴィウス様は、メリッサ様のことを本当に大切に思っています」
彼女の目に、涙が光る。
「私の勝手な想いで、皆様に迷惑をおかけして申し訳ありません。これからは...身の程をわきまえて...」
エリザはそう言うと、深々と頭を下げ、急いで会場を後にした。
リヴィウスは、エリザを追いかけようとする衝動に駆られた。しかし、彼の立場が、それを許さない。
メリッサがリヴィウスの腕を強く掴んだ。
「説明してもらいますわ、リヴィウス王子」
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