◯モノクローム●

大樹血戦篇

第62話 ジュバルダ血戦11

幸太の思い切り振るわれた白炎の一撃、それは勝利を確信する瞬間であった。しかし、ジュバルダはあっさりと撃退することなく、驚くべき間一発の守りを見せた。幸太と周囲の仲間たちの表情が一瞬にして険しくなる中、ジュバルダが驚くべき変化を遂げたのだ。

ジュバルダの塔のように見えていた胴体が崩れ落ち、そこから真っ黒なミミズのような体が露呈した。さらに、地面に刺さっていた体が無数の触手のような足によって動き出し、周りにいた龍は4体に増殖すると同時に、幻惑的な攻撃を仕掛けてきた。

その姿からは想像を絶する恐るべき力が感じられ、その動きはデカさに似合わないぐらいすばしっこく、狡猾に攻撃を繰り出してきた。ジュバルダは一層強く、一層凶暴になり、まるで勝利は不可能かのような強さを誇示していた。

幸太と仲間たちにとって、これまで以上の困難が待ち受けていることは明らかだった。果たして、幸太はこの新たなジュバルダとの戦いを乗り越え、勝利を手にすることができるのだろうか。未知の力と敵意が交錯する中、物語は最終決戦へと加速していくのだった。