フジの数え歌

小烏屋三休

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二十九

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 それからいったい何がどうなったのかはわからない。意識を半分失った中、がむしゃらに暴れていたような気もするし、ただ膝を抱えてうずくまっていたような気もする。
 はっきりと思いだせる出来事は、突然、時計が苦しみに悶えるようにボーン、ボーンと鐘を鳴らし始めたことだった。次に耳元で、
「ええい、じっとしてない子だね。時計の中で暴れるのはおやめ」
 と、しわがれた声が響き、ペッという音とともにフジは投げ出された。フジは面白いようにころころ転げ、本棚に当たって止まった。煌々こうこうと明かりが灯っている部屋だ。壁一面が本で埋め尽くされている。
「ふん。さぼりをしたのは新入りの小鬼かい。雨に浮かれて、仕事をおざなりにして遊びに行こうとしたのかい?いいご身分だね」
 ぐらつく頭を立て直し、しわがれた声を出す人物見ると、それは人間の老婆だった。人間!この島で初めて見る。確かにこの老婆には角がない。背が深く折れ曲がって、長い鷲鼻わしばなに、イボのついたしゃくれ顎で、恐ろしい形相だけれど!
「うるさい時計だね。ほら、もう消えな」
 老婆の注意を引こうと駆けずり回っている時計に、老婆は紙屑を投げつけた。時計は再びお腹に穴を開け、紙屑を飲みこんだ。それから咀嚼するような仕草をした後、しっぽからくるくると巻き取られるように消えていった。
 フジが立ち上がろうとすると、本棚から本が一冊頭の上に落ちてきた。老婆はじろりとフジを睨んだ。
「痩せてて、驢馬ろばにしても大して乳は出なさそうだね。そのまま時計の餌になっとけばよかったものを。まあいいわい。ミミズでも食っているうちに直に肥るだろう。えい、わたしは今忙しいんだから、お前はちょっとそこで待ってな。これが終わったら、すぐに驢馬にしてやるから。がりがりの、悪霊みたいな驢馬にさ」
 老婆は長い鷲鼻にとがった爪をちょんと乗せると、その指を壁の方に向けた。フジはその指の方向に飛ばされるように引っ張られて、びたっと壁に貼り付けにされた。そして指一本動かすことができなくなった。
 老婆はフジに背を向けると、部屋の中にいた背の高い男に歩み寄った。どうやら来客中だったようだ。
「お前さんがた海賊が一気に到着するから、魔法使いたちがみんな対応にてんてこ舞いで、小鬼の仕置きまでわたしがしなきゃならない。まったく、この忙しい時期に。さてと、お前が新しくイタチザメに雇われた魔法使いかえ」
 フジは首を動かすことができないが、目だけを動かしてかろうじて男の赤い髪の毛の端を見ることができた。あれ?とフジは思った。その色には見覚えがあった。
「それで、イタチザメはこれまでの四倍の船荷を持ってきたから、上級の石を欲しいと言ってるんだがね。さてさて、そんなものを積荷にして、お前さんに使いこなせるかえ?」
 老婆は笑いを含んだ声で訊ねた。
「まあ、あの男もしつこく言い張るからお望みのものをやったけどさ、イタチザメの奴はそれを何に使うか明かさないんだよ。どれ、お前さんは教えてくれるかね」
 老婆は男に歩み寄り、顔を近づけた。キンと耳鳴りのようなものが響き、フジは顔をしかめた。どこからか低い太鼓のような音が聞こえてきた。
「そんな魔法で強制しなくても、教えますよ、ヤガーさん。お互い魔法使いらしく、きちんと話をしませんか」
 男か静かに身じろぎをする気配がすると、耳鳴りと太鼓の音が一斉に止んだ。
 ヤガーはしばらく値踏みするように男の周りを歩いた。ピタ、ピタ、と足音がする。やがて、ふん、と鼻を鳴らして男から離れ、曲がりくねった指先で砂時計をさかさまにひっくり返した。砂が落ち始めると同時に、老婆は低い声で呟いた。
「では、お互いに一つずつ、要求を言うことにしようかぇ。そして、この砂が落ちるまでは、正直に話すこと。まずはわたしの要求として、水の石の用途をわたしにお話し」
 すると、再び若い男が話し出した。
「わたしたちは、ここを出たらすぐに秋の谷に行くのです」
 フジの位置からは男の腕が動いているのが見えるだけだが、襟元を正しているらしい。派手なカフスがひらひらと揺れる。
「秋の谷は沈んで間もないため、水の精の力も強力です。それを浮かび上がらせるのに、いつもの石では力不足だ。上級の水の石が必要なのです」
 この声は、サリーだ、とフジは思った。フジにヘメラを託した、あの派手な衣服の男。ポウの船に乗ってこの魔女の島にやってきたらしい。この男も海賊だったのだろうか。
「秋の谷だって。三年前の大沈没の中心地じゃないか。周りから浮かび上がらせずにいきなり中心を攻めるなんて、ずいぶんと冒険をするね。あんな辺境、大した宝はありそうにないのにさ」
「おや、近頃巷を騒がせている話を、ご存じありませんか」
 鼻に抜けるような笑いを含ませて、サリーが言う。
「まあ、こんな島にいたんじゃ無理もありませんね。あなたは、この話を知りたいですか。それを私に話させることを、もう一つの要求にしますか?」
 ヤガーは顔の皺を深めさせたが、何も言わなかった。
「ふむ。まあいいでしょう。いずれ簡単に知れることなので、サービスで教えてあげましょう。あなたの石を使って沈んだ国を浮かび上がらせるこの行為について、一定の成果を得た人々は、次の標的を秋の谷に絞っています。あそこには、正真正銘の水の石が、数千という単位で沈んでいるようですからね」
「正真正銘の石が、何千ねぇ!おとぎ話さね」
 ヤガーは大きく背を伸ばした。曲がっていた背中が、するすると伸びて頭が天井にぶつかった。それからぶつぶつと何かを言いながら、また元の背丈に戻り、腰をかがめた。男は身じろぎせず平然としているようだが、フジは首を前に伸ばして、目がこぼれそうになるほど見開いた。
「しかし、そんな石が大量に出てきたからって、わたしの作る石の価値が減るわけじゃない。見た感じが似ているから、誰かが勝手に水の石と呼ぶようになったけれど、まったく別物なんだもの。あんたたちの船荷風情であがなえ、そこらの魔法使いでも取扱いが容易な、便利な石だ。わたしの石は誰にも真似できない。作り方は本にもあるけど、肝心の最後の仕上げの魔法は、わたしにしかできないんだよ」
「そうでしょうね。しかし、ポウは本物の水の石を手に入れたらもうここには戻りませんよ。本物の水の石を手に入れた時点で、彼の契約は終了ですから」
 ヤガーがさっと手を蝋燭の日にかざすと、そこに巻き物が現れた。さっそくそれを紐解き、中に目を走らせた。
「なるほど、奴との契約には終了条件の付記があったね。『水の石を手に入れた時点で、本契約は終了する』とな!小賢しい真似をすると思ったもんだよ。よっぽど、魔法使いとの契約が怖かったんだろう」
「そりゃ、慎重になるのも当然でしょう。一生働かされたらかないませんからね」
「ま、そっちが勝手に水の石と呼んでるだけで、わたしの渡す石は水の石じゃないからね。こっちの言った通りの船荷を持ってきて石を手に入れても、契約は終わらんわい。結局、この間抜けな付記があろうと、一生働いてもらう内容に違いはなかったんだわい」
 ヤガーは笑い、巻物をそのまま蝋燭の火にかざした。巻物はぱっと赤く燃え上がり、塵も出さずに消えて行ってしまった。
「その契約が秋の谷に行けば終わるとな。なあに、海賊船の一隻や二隻、来なくなったってかまやしないよ。それに、お前さん。お前さんに今回渡した上級の石が制御できる可能性は低いねぇ。力の強い石は制御も難しいよ。水の石を手に入れて契約終了というよりも、石を暴走させてあの世行き、という幕引きになるんじゃないかえ」
「それに関しては、わたしにも手がある。あなたが言った、石にかける仕上げの魔法の秘密が分かればなんとかわたしにも対処できそうなのです。あなたはとある悪魔と契約して、特別な魔法を使えるようになっているんですね?」
 ヤガーはそう聞かれると、苛立ったように細工のちりばめられた箱から煙草を一本抜き取り、火をつけた。それからぎょろぎょろした目で砂時計を確認した。
「砂はまだ残っているようです。わたしたちは、お互いに正直に話すと請け合いましたね」
 と、男が言った。
「まあ……。そうだね。驢馬の頭をした悪魔と契約はしたね」
 ヤガーは苦々しげにゆっくりと、時間稼ぎをするように答えた。男が身を乗り出した。
「さて、わたしは、あなたに色々とお教えしました」
 ようやくフジにもサリーの全貌が見えるようになった。やはり今日も華やかな衣装で、肩に黒い羽をこんもりと盛っている。こんな服を、一体どんな顔をして買いに行くのだろう。
「次は、あなたも何かわたしの要求を聞いていただきたい。そうですね……」
 サリーが言うと、ヤガーは目を剥いた。
「悪魔との契約について教えたじゃないか」
「別に、教えてくれと要求したわけではありませんよ」
 その瞬間、はぜるような音を立てて本棚のガラス瓶が割れた。サリーはそれをこともなげに一瞥した。
「まあ、確かにあなたの言い分にも一理ありますね。では、そんなに大それたことは言いませんから」
 ヤガーは砂時計をちらりと見てから、やがて忌々し気に言った。
「青二才め。いいだろう、要求を言ってみるがいい」
「さて、何にしようかな」
 サリーは余裕たっぷりにこめかみに指をあて、部屋の調度を順々に見回した。美しい装丁の本、豪華なカーテン、ふかふかで上等なソファ、意味不明な絵画、それからフジに目を止めて、思案するような素振りをした。
「そうですね、そこで身動きできないでいるかわいそうな小鬼を、驢馬にしないでもらいましょうか」
 そう言われて、ヤガーは短く、だめだ、と断った。
「決まりを破った小鬼を放っておくことはできない。そういう掟なのさ」
「でもこれは、砂時計に誓って、私が要求を言う番ですよ」
 二人はしばし睨みあった。やがてしぶしぶというふうにヤガーが煙草の煙をフジに向かって吹き出し、その紫色の煙を指でくるくると巻いた。
「この小鬼は、今日一日は決まりや約束の外にいることにする。したがって、仕事をさぼったことは放免。驢馬にする仕置きもなしだ」
 煙がフジのところに届くと、フジは壁からずり落ちて、身動きがとれるようになった。
 ヤガーはつまらなさそうに後ろを向き、
「満足したかい、お若いの?ほれ、二人とも、もう用は済んだろう。さっさと行っちまいな。わたしは忙しいんだから」
 そこで砂を落としきった砂時計を小箱の中にしまうと、背を曲げて自分の机に歩いて行った。
 フジは自由になった手足を動かして、とりあえずサリーについていこうと小走りに扉へ向かった。しかし扉を抜けると、すでに廊下のどこにも見当たらない。しばらくうろうろとしていると、声がかかった。
「おちびさん、早くお帰りなさい。次からは仕事をさぼらないようにね」
 サリーだった。あのむさい海賊船で何をそんなに着飾る必要があるのだろうとフジは改めて思った。彼が身じろぎをすると、かすかな香水の匂いまでする。
 フジが助けてもらった礼を言うと、サリーは目を少し見開いてフジを見つめた。顔だちを一通り確かめて、それから額の角に視線が動くのをフジは感じた。果たして男は、フジがかつてウォリウォリや虹の市で会った魔法使いと気づいているだろうか。ただの小鬼だと思っているのかもしれない。別にそれでも特に問題はない。フジは目下気になっていることを尋ねることにした。
「あなた海賊のポウの船に乗ってきたんでしょ?ちょっと、船まで一緒に連れてってよ。ポウに会って話したいことがあるんだ」
「彼は今、出航の準備で忙しいし、ヤガーの鬼を勝手に連れて行くわけにはいかないよ。もう会わないだろうが、元気で」
 そう言うと、フジの次の言葉を待たずに男は素早く廊下の角を曲がった。フジが角を曲がった時にはすでに彼の姿はなく、今度はどこを覗き込んでも現れなかった。
「せっかちだなぁ」
 おどけた感じで言ってみると、その声だけがむなしく廊下にしみ込んでいった。フジは仕方なく階段を降りて行き、館を後にした。外に出てみると、ヤガーの館がとても立派なことが見て取れた。石作りの四階建てで、もともと市庁舎とかの類だったのかもしれない。奥の方に、細い塔が不恰好に伸びている。
 雨は小降りながらも降り続いているが、水は十分に引いている。フジは歩いて自分の長屋と思われる方向に歩き出した。
 しんしんと暗い森の中を歩いていると、道の先にぼんやりと白く浮かび上がっている影がある。白いものはこちらに向かってきているらしく、どんどんと影が大きくなってきた。
「時計!」
 フジはまっしぐらに逆方向に駈け出した。時計はお腹にある口を大きく開けて、フジを呑みこもうとして飛んでくる。どうして?さぼったことは放免じゃなかったか?
 ヤガーはなんと言っただろう。『この小鬼は、今日一日は決まりや約束の外にいる』だっただろうか。つまり、『むやみに他の鬼や人間を食べてはいけない』という約束からも外に置かれてしまったのではなかろうか。ヤガーったら、ずるそうな顔してたけど、やっぱりずるかった。
 フジは悲鳴を上げながら走った。道を外れ、小枝に打たれながら藪を進んだ。時計はまったく諦めずについてくるし、途中から、巨大に肥った一つ目の鬼が横から襲いかかってきた。幸い、この鬼は足が遅いようで、すんでのところでかわしてしまうともう追いついてこられなかった。
 足が空回ってきた。肺がきりきり痛む。もう走れないと思ったとき、地面に体ごと投げ出すように倒れ、何度か跳ねてから止まった。衝撃で息が止まり、胸やのどに大きなものがつかえたように感じる。ひょっとして、内臓が飛び出てきたかもしれない。いや、いくらなんでもそんなわけはなかろうが、それくらい痛かった。放り出された状態の両手両足が、とても無防備に感じられ、もう終わりだと目を瞑った。
 すると、ひょいと誰かに抱えられた。そのままその誰かは走り出した。黒い服の肩にふさふさと揺れる羽を見て、サリーだ、とフジは思った。彼は安全な場所について言葉少なにフジに訊ねると、後は無言で走り続けた。数十分も走っただろうか、よっぽど体力があるのか、魔法の補助を得ているのか、フジを抱えながらも速度を落とさなかった。やがて着いたのは鬼の女子寮だった。
「やれやれ、着いたか。ここなら他の鬼もいるようだから、朝まで守ってもらいなさい」
 長屋の前でサリーはフジを地面に降ろした。
「ありがとう。本当にいつもお世話になります。あ、疲れたでしょう?お茶でも飲まない?同室の人たちもじきに帰ってくるだろうけど、みんないい人たちだから、ぜひお気軽に」
 フジは乱れた衣服を正し、丁寧に頭を下げて礼をしてから頭をあげたが、そのときにはサリーはまたもや消えていた。
「またか!独り言になっちゃったじゃない」
 フジはなんとなく照れ隠しに一人で頷くと、テンたちが早く遊びから帰ってきてくれないと、結局一人で鬼を撃退しなければならないなぁ、となおも一人ごちながら、灯りのともる室内に入って行った。
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