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本編

 7話 あれ?なんか疎外感…

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そうして僕らは家に帰ってきた。その後、僕はリビングで携帯端末でSNSを見ていると、
「な~に見てるの?」
と背中に美琴がくっついてきた。
「…次の動画のネタ探し。」
とだけそっけなく言った。仲が悪いわけではないのだけど、くっつかれると…その…色々当たってしまうためちょっとバツが悪いのだ。
「ふ~ん…なるほどねぇ…」
と何やら含みのあることを言うと、2階にいる優木と真由の元に行った。
美琴が優木たちの元に行って1人のこされた僕は、
「…動画撮影だけしておくか…」
と呟くと、自室に引っ込んだ。


そうして4時間が経ち、時刻は午後6時をまわっていた。
「ふぅ…もう6時か…飯作るか…」
と呟き僕は1階にあるキッチンに赴いた…すると
「でさ~、え、ありえなくね~ってなったんだよ。」
「あははは。何それ、面白いねその人。…あ、人参切り終ったよ、美琴。」
「あ、こっちも肉が切れたよ、みこちゃん。」
と美琴、優木、真由の3人が談笑をしながらキッチンで夕食を作っていた。
「…何してるの?」
と聞くと、
「あ、マコトくん。やっと降りてきた。今カレー作ってるんだよ。」
と美琴が鍋の中を見ながら教えてくれる。
「そっか、カレーか。…って西宮家の2人は料理できないみたいなこと言ってなかったっけ?」
と言うと、
「ああ、みこちゃんに教わってるんだよ。ね、優木?」
「うん、そうだよ。でも私包丁握るの初めてなんだよね~」
と言って笑顔をむけてくる。…いや、美琴もそうだけど、西宮家の2人も笑顔が素敵すぎやしませんかね?…なんて思いながら
「そうなのか。何か手伝えることはあるか?」
と聞くと、
「ん~」
と美琴は少し思案し、
「特にはないかな?…あ、お風呂の準備してくれる?」
と言ったので
「わかった。風呂の準備してくるな。」
と言いながらリビングを離れ、そこで気付いた。
「あ、後どれぐらいでご飯できるか聞くの忘れたな。」
と呟く。流石にもうすぐ午後7時になるから洗うだけって訳にも行かない。だけど、お風呂にお湯を張ってから時間が経つと蓋をしていても流石に冷めてしまうなのでいくらか熱めのお湯にしておかなければならないため僕からするといつ頃晩御飯になるかは結構大事な情報だったりする。そんな時だ、リビングから
「あー!炊飯器のスイッチ入れるの忘れてた!」
と優木の声が聞こえた僕は、
「1番熱いやつにしておくか。」
と呟くのだった。
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