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本編
第7話_盲を穿つ牙-3(R18)
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★R18表現あり
---
男の代わりに脚の間に入り込んだその何かは、蒼矢の両太腿に手をかけた。先ほどまで見えていた男たちの体格からすると小さく感じたそれは、するりと脚のつけ根へと滑っていく。
「っ…」
中心へ行きついた手は、ファスナーの開いたズボンの中に潜り込む。下着越しに温かな股間に触れ、そして掌でその弾力を愉しむように転がした後、ゆっくりと揉み始めた。
「…っ! ん、んっ…」
顎が上がり、蒼矢の身体が反射的によじれる。
ひくつきだした身体を置き、手は股間を離れて下腹へ移り、上半身へとあがっていく。
脇腹を辿り、肋骨をなぞって胸を両手で覆い、指が小さな乳首に触れる。先端を擦られるとビリビリとした感覚が伝わり、しばらく弄ばれた後やにわに強く摘まれた。
「!! ん゛っ…!」
鋭い痛みに腰が浮き、息を荒げながら背面の男の体にもたれかかる。淡い桜色だった乳首は硬く勃ち、痛々しく紅く染まっていく。
片方の乳首を摘まみ上げながら、右手は上へすべり、左胸の『アズライト』の刻印へ触れる。白磁の肌に青く浮かぶ水滴文様の刻印が指先でなぞられたかと思うと、関節が曲がり、爪を立てられる。
「…っ…!!」
鋭く伸びた爪はかりかりと表皮を削り、四本の赤い線が刻印を塗り潰すように肌に残る。蒼矢は首を横に振りながら痛みに耐える。
手は胸を離れ、鎖骨と首筋を伝って顎を捕らえると、口元を封じる布を下にずらす。息を乱す艶やかな唇が現れ、自由になったそれが何か言葉を口にしようとした寸前、何者かが喰いついた。蒼矢の唇は拒む間もなく吸われ、歯列をくぐって侵入した舌に、自身の舌を簡単に絡め取られてしまう。
「んぅっ……んくっ…」
想定外に柔らかな唇が、吸い付くように蒼矢の口内を蹂躙する。
今まで幾度も[異界のもの]の凌辱に身を晒してきたが、それらとは一線を画す感覚に、蒼矢の頭は混乱しかけていた。味わった経験のない、快感を誘う弾力ある感触が、拒みたい思考を鈍らせる。
次第に全身へ滲んでいく昂りが、本人の葛藤を置き去りにして、中心を少しずつ熱く、硬くさせていく。
攻める何者かは、抵抗する意思を失っていく身体にぴたりと密着し、唇を吸ったまま片手を開きっぱなしの股間へ伸ばす。局部は既に勃起し、下着を内側から押し上げ始めていた。再び手が差し込まれ、陰嚢まで掌で包みこみ、揉み込みながら前後に動く。時折指が形をなぞるように辿り、感度の上がる身体がびくびくと動く。
「っんぅ! …ん…んっ…」
早くも先走りが漏れだし、下着の中心が濃く色を変える。
濡れた感触が伝わった手は、するりと下着の中へ侵入して更なる刺激を与えていく。手の動きは徐々に大きくなっていき、局部が掌の中で激しく形を変える。
「んんぅっ…んっ、んっう! んくぅっ!」
蒼矢の腰が動き、下着から精液の飛沫が飛び出す。
「…んっあ…、あ、あはっ…ぁっ…」
射精した蒼矢は同時に口を自由にされ、濡れた唇から喘ぎ声をあげる。胸と腹は激しく上下し、頬は火照ったように紅潮していた。
何者かによる凌辱は果てても終わらず、陰茎を下着から引っ張り出される。外気に晒され、開放感に再び勃起し、先端から精液が滲み出る。
手は陰茎を握ると、上向きに扱き始める。滲んだ精液が陰茎を辿り、滑りが良くなった手は根元から先端までを絶妙な圧で擦っていく。
「っあぁ、あっ…あぅっ…んぅっ」
再び口を塞がれ、口内が嬲られていく。
強く扱かれる陰茎からは白濁の粘液が断続的に漏れ、床に飛び散っていく。蒼矢の腰は再び浮き、手の動きに合わせてがくがくと前後に揺れだす。
「んぅ、んっく、んんっ、んん…っ! …っ!!」
合わさる唇から、艶声が漏れる。そして再び絶頂を迎えると同時に口を解放される。
「…っあ…っ、あっく…っ…!、んっ…」
射精しながら、快感と苦しさに途切れとぎれに喘ぐ。
「っあ…あはっ、…あぁっ、…あ…っ」
蒼矢は迸る度に身体を痙攣させ、嬌声をあげ続けた。
やがて出し切ると脱力し、気が遠くなりそうな心地良さへと堕ちていった。
「……」
何者かは、荒く息を弾ませる面差しの頬へ寄り、震える口端に残る唾液を舐め取る。
そして耳に微かな嬌笑を残し、気配を身体から遠ざけていった。
ごく短い時間で凌辱は終わり、両腕を解放された蒼矢はそのまま床に転がされる。拘束していた男たちは終ぞ無言のままで、遠ざかっていく足音とドアの開閉音だけが聞こえ、辺りは無音になる。
人の気配がなくなると、鼻が麻痺するほど充満していた臭いは徐々に薄れていき、同時に手足の痺れも薄れていった。
「……っぅ…」
呼吸が落ち着き、なんとか身動きが取れるようになると、蹴られた脇腹を押さえながら上半身を起こし、目隠しを外す。
「……」
薄暗く誰もいない一室で、はだけた身体と露出したままの陰茎にぼんやりと目をやった後、緩慢な動作で床に落ちた自身の精液をシャツの裾で拭き取る。机を支えにゆっくりと立ちあがり、陰茎をしまい身なりを整えた後、そばに落ちていたベルトと眼鏡を拾う。
「……約束の…、時間が…」
そしてそう小さく呟くと、ふらふらと研究室を出て行った。
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男の代わりに脚の間に入り込んだその何かは、蒼矢の両太腿に手をかけた。先ほどまで見えていた男たちの体格からすると小さく感じたそれは、するりと脚のつけ根へと滑っていく。
「っ…」
中心へ行きついた手は、ファスナーの開いたズボンの中に潜り込む。下着越しに温かな股間に触れ、そして掌でその弾力を愉しむように転がした後、ゆっくりと揉み始めた。
「…っ! ん、んっ…」
顎が上がり、蒼矢の身体が反射的によじれる。
ひくつきだした身体を置き、手は股間を離れて下腹へ移り、上半身へとあがっていく。
脇腹を辿り、肋骨をなぞって胸を両手で覆い、指が小さな乳首に触れる。先端を擦られるとビリビリとした感覚が伝わり、しばらく弄ばれた後やにわに強く摘まれた。
「!! ん゛っ…!」
鋭い痛みに腰が浮き、息を荒げながら背面の男の体にもたれかかる。淡い桜色だった乳首は硬く勃ち、痛々しく紅く染まっていく。
片方の乳首を摘まみ上げながら、右手は上へすべり、左胸の『アズライト』の刻印へ触れる。白磁の肌に青く浮かぶ水滴文様の刻印が指先でなぞられたかと思うと、関節が曲がり、爪を立てられる。
「…っ…!!」
鋭く伸びた爪はかりかりと表皮を削り、四本の赤い線が刻印を塗り潰すように肌に残る。蒼矢は首を横に振りながら痛みに耐える。
手は胸を離れ、鎖骨と首筋を伝って顎を捕らえると、口元を封じる布を下にずらす。息を乱す艶やかな唇が現れ、自由になったそれが何か言葉を口にしようとした寸前、何者かが喰いついた。蒼矢の唇は拒む間もなく吸われ、歯列をくぐって侵入した舌に、自身の舌を簡単に絡め取られてしまう。
「んぅっ……んくっ…」
想定外に柔らかな唇が、吸い付くように蒼矢の口内を蹂躙する。
今まで幾度も[異界のもの]の凌辱に身を晒してきたが、それらとは一線を画す感覚に、蒼矢の頭は混乱しかけていた。味わった経験のない、快感を誘う弾力ある感触が、拒みたい思考を鈍らせる。
次第に全身へ滲んでいく昂りが、本人の葛藤を置き去りにして、中心を少しずつ熱く、硬くさせていく。
攻める何者かは、抵抗する意思を失っていく身体にぴたりと密着し、唇を吸ったまま片手を開きっぱなしの股間へ伸ばす。局部は既に勃起し、下着を内側から押し上げ始めていた。再び手が差し込まれ、陰嚢まで掌で包みこみ、揉み込みながら前後に動く。時折指が形をなぞるように辿り、感度の上がる身体がびくびくと動く。
「っんぅ! …ん…んっ…」
早くも先走りが漏れだし、下着の中心が濃く色を変える。
濡れた感触が伝わった手は、するりと下着の中へ侵入して更なる刺激を与えていく。手の動きは徐々に大きくなっていき、局部が掌の中で激しく形を変える。
「んんぅっ…んっ、んっう! んくぅっ!」
蒼矢の腰が動き、下着から精液の飛沫が飛び出す。
「…んっあ…、あ、あはっ…ぁっ…」
射精した蒼矢は同時に口を自由にされ、濡れた唇から喘ぎ声をあげる。胸と腹は激しく上下し、頬は火照ったように紅潮していた。
何者かによる凌辱は果てても終わらず、陰茎を下着から引っ張り出される。外気に晒され、開放感に再び勃起し、先端から精液が滲み出る。
手は陰茎を握ると、上向きに扱き始める。滲んだ精液が陰茎を辿り、滑りが良くなった手は根元から先端までを絶妙な圧で擦っていく。
「っあぁ、あっ…あぅっ…んぅっ」
再び口を塞がれ、口内が嬲られていく。
強く扱かれる陰茎からは白濁の粘液が断続的に漏れ、床に飛び散っていく。蒼矢の腰は再び浮き、手の動きに合わせてがくがくと前後に揺れだす。
「んぅ、んっく、んんっ、んん…っ! …っ!!」
合わさる唇から、艶声が漏れる。そして再び絶頂を迎えると同時に口を解放される。
「…っあ…っ、あっく…っ…!、んっ…」
射精しながら、快感と苦しさに途切れとぎれに喘ぐ。
「っあ…あはっ、…あぁっ、…あ…っ」
蒼矢は迸る度に身体を痙攣させ、嬌声をあげ続けた。
やがて出し切ると脱力し、気が遠くなりそうな心地良さへと堕ちていった。
「……」
何者かは、荒く息を弾ませる面差しの頬へ寄り、震える口端に残る唾液を舐め取る。
そして耳に微かな嬌笑を残し、気配を身体から遠ざけていった。
ごく短い時間で凌辱は終わり、両腕を解放された蒼矢はそのまま床に転がされる。拘束していた男たちは終ぞ無言のままで、遠ざかっていく足音とドアの開閉音だけが聞こえ、辺りは無音になる。
人の気配がなくなると、鼻が麻痺するほど充満していた臭いは徐々に薄れていき、同時に手足の痺れも薄れていった。
「……っぅ…」
呼吸が落ち着き、なんとか身動きが取れるようになると、蹴られた脇腹を押さえながら上半身を起こし、目隠しを外す。
「……」
薄暗く誰もいない一室で、はだけた身体と露出したままの陰茎にぼんやりと目をやった後、緩慢な動作で床に落ちた自身の精液をシャツの裾で拭き取る。机を支えにゆっくりと立ちあがり、陰茎をしまい身なりを整えた後、そばに落ちていたベルトと眼鏡を拾う。
「……約束の…、時間が…」
そしてそう小さく呟くと、ふらふらと研究室を出て行った。
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