上 下
79 / 103
本編

第17話_容赦無き叱咤激励-2(★)

しおりを挟む
★年齢制限表現(性描写)有

「…とにかく、あんたは何も考えずに眠ってればいいんです。僕がついててあげてるんですから」
「うん…」

そう応えるものの、やはり少し憂いのこもる蒼矢ソウヤへ、リンはふと面を冷やす。

「…不安なんですか? 落ち着いて寝てられないほどに」
「…」
「僕が慰めてあげましょうか?」
「えっ…?」

そう声をあげると同時に、蒼矢は身体にずしりと重みを感じた。

「! っ…」

気付くよりも早く、鱗は蒼矢の上にまたがり、見下ろしながら口元に薄く笑みを浮かべていた。
存在が希薄なはずの彼の身体の重さに、蒼矢は息を詰まらせそうになる。
空気を吸おうと開く口に、鱗の唇が重なる。

「んっ…、んぅっ…」

透けた鱗の舌が口腔に入り、歯列を撫ぜ、蒼矢の舌を絡め取っていく。
蒼矢は彼を退けようとするが、手はその身体に触れることが出来ずに空を切る。
形の無い力に抗えず、行き先を失った両手はシーツを掴む。

「んっ、は…、あはっ…」
「相変わらず感度だけは良いですね」

鱗は濡れる唇から離れ、蒼矢の寝間着を胸上までめくる。

「っ…! タテ…っ、よせ…」

あっという間に上裸を晒され、蒼矢は息をあげながら身をよじる。
鱗は拒む彼を意に介さず、再び唇を塞いだ。

「っんくっ…、んんぅ…!」

蒼矢は侵入する舌から逃れようとするが、記憶に新しい鱗の柔らかな唇の感触が心地良さを誘い、感覚を狂わせる。

「…ん…、んぅ…」

鱗の巧みな舌の動きに身体が少しずつ絆されていき、蒼矢は瞼を細め、みずからも舌を彼へ絡めていく。
口内をたっぷり犯し、赤い舌をちろりとしまうと鱗は力の緩む白い痩躯を指先でなぞり、腰から両脇へ手を這わせ、小さな胸の突起を親指で潰した。

「っんあっ…!」

蒼矢はぎくりと大きく反応し、腰を反らす。
指に摘まれ、強く擦られ、突起はみるみる内に硬さを帯びる。

「っ、あぁっく…、ぁあっ…!」
「艶っぽい声が出ちゃってますよ」
「っ嫌だ…っ、嫌だ…!」
「そんなこと思ってないでしょう、本当は。こんなに腰をよがらせて」

首を横に振りながら拒絶する蒼矢へそう言葉を浴びせ、鱗は乳首を弄っていた片手を下へ伸ばす。

「…んっ、あぅっ…!」

ズボンの中へ滑り込んだ手は、下着の上から局部を掴み、蒼矢は喘ぎの混ざった声をあげた。
鱗は苦悶を浮かべ頬を染めるその面を眺めながら、ゆっくりと揉み込み、上下に扱いていく。

「やあっ…、あっ、あはっ、ああぁっ…!」

手の動きは次第に速くなり、拒みようの無い昂りに身体が踊らされていく。
鱗の手の扱きに合わせて蒼矢はがくがくと揺れ、腰が天井へ向かって突き上げられる。

「ああっ、あうっ…!!」

絶頂に至った蒼矢は、下着の中で射精した。
身体はぴくぴくと震え、上向きになる陰茎の先が下着からはみ出し、漏れる精液が下腹を伝った。

「やっぱり容易いですね。…こんなだから[木蔦あいつ]にも簡単にヤられるんですよ」

果てて脱力し、目を閉じて苦しげに呼吸を繰り返す蒼矢を見、鱗は手に付いた精液を払い、片眉を上げた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

僕が玩具になった理由

Me-ya
BL
🈲R指定🈯 「俺のペットにしてやるよ」 眞司は僕を見下ろしながらそう言った。 🈲R指定🔞 ※この作品はフィクションです。 実在の人物、団体等とは一切関係ありません。 ※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨 ので、ここで新しく書き直します…。 (他の場所でも、1カ所書いていますが…)

高校生の僕は、大学生のお兄さんに捕まって責められる

天災
BL
 高校生の僕は、大学生のお兄さんに捕まって責められる。

魔族に捕らえられた剣士、淫らに拘束され弄ばれる

たつしろ虎見
BL
魔族ブラッドに捕らえられた剣士エヴァンは、大罪人として拘束され様々な辱めを受ける。性器をリボンで戒められる、卑猥な動きや衣装を強制される……いくら辱められ、その身体を操られても、心を壊す事すら許されないまま魔法で快楽を押し付けられるエヴァン。更にブラッドにはある思惑があり……。 表紙:湯弐さん(https://www.pixiv.net/users/3989101)

支配された捜査員達はステージの上で恥辱ショーの開始を告げる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!

たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった! せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。 失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。 「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」 アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。 でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。 ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!? 完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ! ※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※ pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。 https://www.pixiv.net/artworks/105819552

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

首輪 〜性奴隷 律の調教〜

M
BL
※エロ、グロ、スカトロ、ショタ、モロ語、暴力的なセックス、たまに嘔吐など、かなりフェティッシュな内容です。 R18です。 ほとんどの話に男性同士の過激な性表現・暴力表現が含まれますのでご注意下さい。 孤児だった律は飯塚という資産家に拾われた。 幼い子供にしか興味を示さない飯塚は、律が美しい青年に成長するにつれて愛情を失い、性奴隷として調教し客に奉仕させて金儲けの道具として使い続ける。 それでも飯塚への一途な想いを捨てられずにいた律だったが、とうとう新しい飼い主に売り渡す日を告げられてしまう。 新しい飼い主として律の前に現れたのは、桐山という男だった。

処理中です...