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本編
第1話_閉ざされた世界で-4
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「アズライト、一旦下がれ!!」
顔を歪め、圧し負けて後退していくアズライトの前にロードナイトが入り、[迅目]の追撃へと手をかざして横へすべらせた。
[羽毛]の刃が空中に出来た透明な壁に刺さって高熱に溶かされていく中、ロードナイトは手に呼び戻した太刀の装具『紅蓮』を[迅目]へとぶん投げ一旦退かせてから、アズライトを抱えて自らも退く。
「大丈夫か?」
「…っ」
地上に降り立ち、瞬く間に傷だらけになってしまった彼へ声を掛けると、腕の中でうつむく身体から、小さく声が漏れた。
「……ごめん」
「! …そこで待機してろ」
そう落ち着いた口調で返し、ロードナイトは再び空中へ飛び上がっていき、羽毛相手に悪戦苦闘するサルファーへ合流すると、灼熱の壁を駆使しながら紅蓮で燃やしていく。
回収され、地に残されたアズライトの周囲を、すぐさま暴風の防御壁が覆った。
「――あとは俺がどうにかする。[奴]の前半分の体毛が使えなくなっただけでもだいぶ楽だぜ」
見上げると、本来の上空が見えなくなるほど覆い尽くされていた[羽毛]の大半が消え、空間にはまばらに舞い散る羽と、胴体から羽の付け根までを氷塊に覆われた[侵略者]が、ぎこちなく空中を漂うだけになっていた。
膝をつくアズライトへ軽くそう言葉を投げると、オニキスは両腕篭手の装具『暗虚』から鉤爪を伸ばし、高速かつ[侵略者]の視界を惑わすような軌道で接近していく。
鉤爪は[迅目]が察知すると同時に羽の先端へ到達し、上空へ向けて手荒く刈り取り、背面へ回って反対側の羽を、地面へ向けて薙ぎ潰していく。
両羽を元の半分の長さに千切られた[迅目]は、喉の奥でぐぇと短く鳴くと、降下しながら枯葉色の塵に変わり、辺りに散った。
[侵略者]が消滅すると共に、周囲を舞っていた[羽毛]も薄くなって消え、セイバー達以外に何も無い空間だけが残された。
『転異空間』のすべての[脅威]が消え去った。
「――みんな、お疲れ様」
脅威が無くなると共に役目を終え、『転異空間』がその姿を『現実世界』へと溶かしていく中、エピドートは傷だらけになった仲間たちを順々に癒していった。
顔を歪め、圧し負けて後退していくアズライトの前にロードナイトが入り、[迅目]の追撃へと手をかざして横へすべらせた。
[羽毛]の刃が空中に出来た透明な壁に刺さって高熱に溶かされていく中、ロードナイトは手に呼び戻した太刀の装具『紅蓮』を[迅目]へとぶん投げ一旦退かせてから、アズライトを抱えて自らも退く。
「大丈夫か?」
「…っ」
地上に降り立ち、瞬く間に傷だらけになってしまった彼へ声を掛けると、腕の中でうつむく身体から、小さく声が漏れた。
「……ごめん」
「! …そこで待機してろ」
そう落ち着いた口調で返し、ロードナイトは再び空中へ飛び上がっていき、羽毛相手に悪戦苦闘するサルファーへ合流すると、灼熱の壁を駆使しながら紅蓮で燃やしていく。
回収され、地に残されたアズライトの周囲を、すぐさま暴風の防御壁が覆った。
「――あとは俺がどうにかする。[奴]の前半分の体毛が使えなくなっただけでもだいぶ楽だぜ」
見上げると、本来の上空が見えなくなるほど覆い尽くされていた[羽毛]の大半が消え、空間にはまばらに舞い散る羽と、胴体から羽の付け根までを氷塊に覆われた[侵略者]が、ぎこちなく空中を漂うだけになっていた。
膝をつくアズライトへ軽くそう言葉を投げると、オニキスは両腕篭手の装具『暗虚』から鉤爪を伸ばし、高速かつ[侵略者]の視界を惑わすような軌道で接近していく。
鉤爪は[迅目]が察知すると同時に羽の先端へ到達し、上空へ向けて手荒く刈り取り、背面へ回って反対側の羽を、地面へ向けて薙ぎ潰していく。
両羽を元の半分の長さに千切られた[迅目]は、喉の奥でぐぇと短く鳴くと、降下しながら枯葉色の塵に変わり、辺りに散った。
[侵略者]が消滅すると共に、周囲を舞っていた[羽毛]も薄くなって消え、セイバー達以外に何も無い空間だけが残された。
『転異空間』のすべての[脅威]が消え去った。
「――みんな、お疲れ様」
脅威が無くなると共に役目を終え、『転異空間』がその姿を『現実世界』へと溶かしていく中、エピドートは傷だらけになった仲間たちを順々に癒していった。
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