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有名税。

　死にたいと思ったわけじゃない。
　私が叶えた夢の先は地獄でしか無かった。
　有名税だと当然のように全てを晒され、心無い言葉を容赦なく投げつけられる。
　まるで息を吸って吐くような感覚で簡単に言葉を発信出来る時代。
　画面の向こうに相手がいることを忘れてしまうのだろう。
　そして、その言葉の凶器が自分に刺さる可能性を考えていない。だからこそ他人の痛みが分からないのだ。
　耳を閉じ目を閉じても心に刺さった言葉が繰り返し再生される。
　だから私はこの言葉を自分に言い聞かせて階段を登った。
｢死ぬしかないのよ｣