5 / 11
5、来客
しおりを挟む
数日後。エレオノーラは、買ってきた刺繍糸とビーズでドレスを彩っていた。
「お姉さま、まだできないの? あさっての夜会に間に合わないと困るんだけど」
「あなたが指定する模様が細かいから。そう簡単には終わらないわ」
義妹のダニエラが、幾度となく家事室に顔をだす。
エレオノーラは針仕事は慣れているが、花模様を刺繍して、さらに上からビーズを指していくので手間は倍以上もかかる。
疲れもあって、エレオノーラは何度も針で指を刺してしまった。水仕事のあかぎれもあり、手は傷だらけだ。
「仕事が遅い言い訳なんて聞きにきたんじゃないわ。そうだ、寝る時間を削ればいいじゃない」
「無理を言わないで」
「無理ですって? わたしがパーティで目立たないなんて、恥でしかないのよ。ひどいわ、お姉さまはわたしを陥れたいのね。だから、手を抜こうとしてるんでしょ」
ダニエラは金切り声でまくし立てた。
「そうよ。お父さまに愛されないからって、わたしのことを恨んでいるものね。ご自分が可愛げがないくせに、わたしに嫉妬してるんだわ」
「ダニエラ……」
「ブローチだってそうよ。絶対にわたしに貸そうともしないじゃないの!」
(だって、お母さまのブローチを一度でも貸したら、二度と返してくれないんでしょう?)
未来が分かり切っているのに、ここまで惨めに扱われているのに。どうして義妹の機嫌をとらないからって怒られるのだろう。
あまりにもダニエラの声が大きかったせいだろう。義母のイルヴァが家事室にやってきた。
「エレオノーラ。あなたは本当に意地悪ね。その刺繍ができるまでは、眠ることは許しません。徹夜で仕上げなさい」
「そんな、お母さま」
「奥さま、とお呼びなさい。わたくしは、あなたの母ではありません」
イルヴァは、冷ややかな氷の瞳でエレオノーラを睨みつける。
「……奥さま。徹夜しても間に合いません。適当にビーズを縫いつけると、危険なんです」
「まーあ、文句の多い子ね。そんなにもダニエラが夜会でちやほやされるのが気に入らないの? 嫉妬が醜いわよ」
決して文句ではない。刺繍もビーズも、ひとりで仕上げられる期間と量ではない。
なのに意見をすれば文句だと決めつけられる。
エレオノーラは、唇を噛みしめた。
(何を言っても、伝わらない。わたしの人格を否定されるだけ)
エレオノーラを黙らせることに成功したイルヴァは、満足そうに目を細めた。
「ああ、それから。明日は来客があるの。あなたは子爵家の長女として客を迎えなさい」
「わたしにお客さま?」
そんなことがあるはずがない。社交界にデビューもさせてもらえていないし、友人もいない。会話するのなんて使用人か、買い出しのときの店の主人くらいだ。
「間違いなくてよ。あなたの客です」
赤い唇を、イルヴァはにやりと歪ませた。
翌日。すり切れてしまった使用人の服ではなく、令嬢に見えるアフタヌーンドレスをエレオノーラは着せられた。
いつもは家事仕事の邪魔にならぬよう、ひっつめている髪も、今日はリボンをつけて背中に垂らしている。
「がんばってねー、お姉さま」
ひらひらとハンカチを振りながら、ダニエラがほくそ笑んでいる。見送る声は、やけに弾んでいる。
二日間、徹夜で刺繍をしていたせいで、エレオノーラの顔色は悪い。
(わたしにお客さまだなんて、いったい誰が)
応接室のドアをノックすると、中から「エレオノーラか。入りなさい」と父の声が聞こえた。少し嬉しそうに聞こえるのは、空耳だろうか。
父はイルヴァを迎えてから、エレオノーラに優しい声をかけたことは一度としてなかった。
室内には、王家から賜った壺や、先祖の肖像画が飾られている。父とイルヴァはソファーに並んで座っていた。
向かいの一人がけのソファーに腰を下ろしていた男性が、立ちあがった。
鼻梁から頬にかけて、目立つ傷のある男性だ。長めの前髪を下ろしているので、目もとはよく分からない。
ただただ恐ろしい。そんな雰囲気をまとっている。
「初めまして。エレオノーラ・アディエルソンでございます」
「君が子爵家の長女? やせ細り、顔色も悪く。手など下働きの者のように荒れているではないか」
男性は厳しい声で問い詰めた。
「子爵。あなたは下女を令嬢と偽って、結婚させようとしているのか。これは詐欺ではないか」
「いえ、いえいえ。まさか。この娘は長女でございまして」
父がおろおろと視線を泳がせる。
さきほどまでの浮かれた声は、一瞬にして失せた。
「ほぉ? この国では長女は、皿洗いや厨房を掃除するスカラリーメイドのような扱いを受けるのが普通なのか」
「まさかそのようなことは」
鋭い指摘に、父は薄っぺらい笑顔を張りつけた。
「我がシルヴァ家は、先代の侯爵がエリーカさまと疎遠になったことを、今も憂いておられる。しかもエリーカさまは、とうに身罷られたとのこと。そして遺されたお嬢さまが、不遇な扱いを受けていると風の噂で聞いた」
父の笑顔が、カシャンと硬い音を立てて崩れた。
大人になった今なら、エレオノーラも事情が分かっている。
母のエリーカは、もともと他国に嫁ぐ予定であった。婚約前に父が強引に母を娶ったのだ。
当時のことを母は、幼いエレオノーラに語ることはなかった。けれどメイドたちの噂を止めることはできない。
エリーカを自分のものにした父は、すぐに彼女に飽きた。父はただ、人のものが欲しかっただけなのだ。
「エリーカさまのご息女を、花嫁としてオリヴェル・シルヴァが迎える。異論はないな」
「あら、ちょうどいいじゃありませんか」
言葉を返すこともできない父に代わって、イルヴァが口をはさんだ。
「確かにこの子はエリーカの娘です。シルヴァ侯爵にはお子さまもいらっしゃるし、こんな猛獣のような……あら、失礼。粗野な方には、ダニエラを嫁がせることはできませんもの」
「婚姻に異論はないと?」
「もちろんですわ。ねぇ、あなた」
エレオノーラは頭が混乱していた。
以前、お店で出会った紳士がシルヴァ侯爵と名乗っていた。けれど、応接室にいる男性は、明らかに彼とは違う。
緊張と不安と疑問で、気分が悪くなる。
エレオノーラは自分の体温が下がるのが分かった。めまいがして、そのまま椅子のアームの部分に上体をうつぶせた。
「お姉さま、まだできないの? あさっての夜会に間に合わないと困るんだけど」
「あなたが指定する模様が細かいから。そう簡単には終わらないわ」
義妹のダニエラが、幾度となく家事室に顔をだす。
エレオノーラは針仕事は慣れているが、花模様を刺繍して、さらに上からビーズを指していくので手間は倍以上もかかる。
疲れもあって、エレオノーラは何度も針で指を刺してしまった。水仕事のあかぎれもあり、手は傷だらけだ。
「仕事が遅い言い訳なんて聞きにきたんじゃないわ。そうだ、寝る時間を削ればいいじゃない」
「無理を言わないで」
「無理ですって? わたしがパーティで目立たないなんて、恥でしかないのよ。ひどいわ、お姉さまはわたしを陥れたいのね。だから、手を抜こうとしてるんでしょ」
ダニエラは金切り声でまくし立てた。
「そうよ。お父さまに愛されないからって、わたしのことを恨んでいるものね。ご自分が可愛げがないくせに、わたしに嫉妬してるんだわ」
「ダニエラ……」
「ブローチだってそうよ。絶対にわたしに貸そうともしないじゃないの!」
(だって、お母さまのブローチを一度でも貸したら、二度と返してくれないんでしょう?)
未来が分かり切っているのに、ここまで惨めに扱われているのに。どうして義妹の機嫌をとらないからって怒られるのだろう。
あまりにもダニエラの声が大きかったせいだろう。義母のイルヴァが家事室にやってきた。
「エレオノーラ。あなたは本当に意地悪ね。その刺繍ができるまでは、眠ることは許しません。徹夜で仕上げなさい」
「そんな、お母さま」
「奥さま、とお呼びなさい。わたくしは、あなたの母ではありません」
イルヴァは、冷ややかな氷の瞳でエレオノーラを睨みつける。
「……奥さま。徹夜しても間に合いません。適当にビーズを縫いつけると、危険なんです」
「まーあ、文句の多い子ね。そんなにもダニエラが夜会でちやほやされるのが気に入らないの? 嫉妬が醜いわよ」
決して文句ではない。刺繍もビーズも、ひとりで仕上げられる期間と量ではない。
なのに意見をすれば文句だと決めつけられる。
エレオノーラは、唇を噛みしめた。
(何を言っても、伝わらない。わたしの人格を否定されるだけ)
エレオノーラを黙らせることに成功したイルヴァは、満足そうに目を細めた。
「ああ、それから。明日は来客があるの。あなたは子爵家の長女として客を迎えなさい」
「わたしにお客さま?」
そんなことがあるはずがない。社交界にデビューもさせてもらえていないし、友人もいない。会話するのなんて使用人か、買い出しのときの店の主人くらいだ。
「間違いなくてよ。あなたの客です」
赤い唇を、イルヴァはにやりと歪ませた。
翌日。すり切れてしまった使用人の服ではなく、令嬢に見えるアフタヌーンドレスをエレオノーラは着せられた。
いつもは家事仕事の邪魔にならぬよう、ひっつめている髪も、今日はリボンをつけて背中に垂らしている。
「がんばってねー、お姉さま」
ひらひらとハンカチを振りながら、ダニエラがほくそ笑んでいる。見送る声は、やけに弾んでいる。
二日間、徹夜で刺繍をしていたせいで、エレオノーラの顔色は悪い。
(わたしにお客さまだなんて、いったい誰が)
応接室のドアをノックすると、中から「エレオノーラか。入りなさい」と父の声が聞こえた。少し嬉しそうに聞こえるのは、空耳だろうか。
父はイルヴァを迎えてから、エレオノーラに優しい声をかけたことは一度としてなかった。
室内には、王家から賜った壺や、先祖の肖像画が飾られている。父とイルヴァはソファーに並んで座っていた。
向かいの一人がけのソファーに腰を下ろしていた男性が、立ちあがった。
鼻梁から頬にかけて、目立つ傷のある男性だ。長めの前髪を下ろしているので、目もとはよく分からない。
ただただ恐ろしい。そんな雰囲気をまとっている。
「初めまして。エレオノーラ・アディエルソンでございます」
「君が子爵家の長女? やせ細り、顔色も悪く。手など下働きの者のように荒れているではないか」
男性は厳しい声で問い詰めた。
「子爵。あなたは下女を令嬢と偽って、結婚させようとしているのか。これは詐欺ではないか」
「いえ、いえいえ。まさか。この娘は長女でございまして」
父がおろおろと視線を泳がせる。
さきほどまでの浮かれた声は、一瞬にして失せた。
「ほぉ? この国では長女は、皿洗いや厨房を掃除するスカラリーメイドのような扱いを受けるのが普通なのか」
「まさかそのようなことは」
鋭い指摘に、父は薄っぺらい笑顔を張りつけた。
「我がシルヴァ家は、先代の侯爵がエリーカさまと疎遠になったことを、今も憂いておられる。しかもエリーカさまは、とうに身罷られたとのこと。そして遺されたお嬢さまが、不遇な扱いを受けていると風の噂で聞いた」
父の笑顔が、カシャンと硬い音を立てて崩れた。
大人になった今なら、エレオノーラも事情が分かっている。
母のエリーカは、もともと他国に嫁ぐ予定であった。婚約前に父が強引に母を娶ったのだ。
当時のことを母は、幼いエレオノーラに語ることはなかった。けれどメイドたちの噂を止めることはできない。
エリーカを自分のものにした父は、すぐに彼女に飽きた。父はただ、人のものが欲しかっただけなのだ。
「エリーカさまのご息女を、花嫁としてオリヴェル・シルヴァが迎える。異論はないな」
「あら、ちょうどいいじゃありませんか」
言葉を返すこともできない父に代わって、イルヴァが口をはさんだ。
「確かにこの子はエリーカの娘です。シルヴァ侯爵にはお子さまもいらっしゃるし、こんな猛獣のような……あら、失礼。粗野な方には、ダニエラを嫁がせることはできませんもの」
「婚姻に異論はないと?」
「もちろんですわ。ねぇ、あなた」
エレオノーラは頭が混乱していた。
以前、お店で出会った紳士がシルヴァ侯爵と名乗っていた。けれど、応接室にいる男性は、明らかに彼とは違う。
緊張と不安と疑問で、気分が悪くなる。
エレオノーラは自分の体温が下がるのが分かった。めまいがして、そのまま椅子のアームの部分に上体をうつぶせた。
44
お気に入りに追加
1,081
あなたにおすすめの小説
姉の引き立て役として生きて来た私でしたが、本当は逆だったのですね
麻宮デコ@ざまぁSS短編
恋愛
伯爵家の長女のメルディナは美しいが考えが浅く、彼女をあがめる取り巻きの男に対しても残忍なワガママなところがあった。
妹のクレアはそんなメルディナのフォローをしていたが、周囲からは煙たがられて嫌われがちであった。
美しい姉と引き立て役の妹として過ごしてきた幼少期だったが、大人になったらその立場が逆転して――。
3話完結
逆行転生した侯爵令嬢は、自分を裏切る予定の弱々婚約者を思う存分イジメます
黄札
恋愛
侯爵令嬢のルーチャが目覚めると、死ぬひと月前に戻っていた。
ひと月前、婚約者に近づこうとするぶりっ子を撃退するも……中傷だ!と断罪され、婚約破棄されてしまう。婚約者の公爵令息をぶりっ子に奪われてしまうのだ。くわえて、不貞疑惑まででっち上げられ、暗殺される運命。
目覚めたルーチャは暗殺を回避しようと自分から婚約を解消しようとする。弱々婚約者に無理難題を押しつけるのだが……
つよつよ令嬢ルーチャが冷静沈着、鋼の精神を持つ侍女マルタと運命を変えるために頑張ります。よわよわ婚約者も成長するかも?
短いお話を三話に分割してお届けします。
この小説は「小説家になろう」でも掲載しています。
婚姻破棄された私は第一王子にめとられる。
さくしゃ
恋愛
「エルナ・シュバイツ! 貴様との婚姻を破棄する!」
突然言い渡された夫ーーヴァス・シュバイツ侯爵からの離縁要求。
彼との間にもうけた息子ーーウィリアムは2歳を迎えたばかり。
そんな私とウィリアムを嘲笑うヴァスと彼の側室であるヒメル。
しかし、いつかこんな日が来るであろう事を予感していたエルナはウィリアムに別れを告げて屋敷を出て行こうとするが、そんなエルナに向かって「行かないで」と泣き叫ぶウィリアム。
(私と一緒に連れて行ったら絶対にしなくて良い苦労をさせてしまう)
ドレスの裾を握りしめ、歩みを進めるエルナだったが……
「その耳障りな物も一緒に摘み出せ。耳障りで仕方ない」
我が子に対しても容赦のないヴァス。
その後もウィリアムについて罵詈雑言を浴びせ続ける。
悔しい……言い返そうとするが、言葉が喉で詰まりうまく発せられず涙を流すエルナ。そんな彼女を心配してなくウィリアム。
ヴァスに長年付き従う家老も見ていられず顔を逸らす。
誰も止めるものはおらず、ただただ罵詈雑言に耐えるエルナ達のもとに救いの手が差し伸べられる。
「もう大丈夫」
その人物は幼馴染で6年ぶりの再会となるオーフェン王国第一王子ーーゼルリス・オーフェンその人だった。
婚姻破棄をきっかけに始まるエルナとゼルリスによるラブストーリー。
お得意の嘘泣きで男を惑わす義妹ですが…肝心の愛する彼に嫌われては、お終いですね。
coco
恋愛
女の涙は武器だと、嘘泣きを繰り返す義妹。
しかしその可愛さと儚さに、皆は騙されてしまう。
そんな彼女ですが…愛する彼に嫌われては、お終いですね─。
姉に嵌められました ~姉を婚約破棄してきた王子を押し付けられてもお断りします~
佐崎咲
恋愛
「ルイーゼ=リスターク! お前との婚約は解消し、私はシェイラと婚約する」
広間の真ん中で、堂々と宣言したのはラルカス第二王子。
私は愕然とした。
すぐに姉に嵌められたのだと気が付いた。
婚約破棄されたのは姉。
押し付けられたのは妹である、私。
お姉様が婚約破棄されたら困る!
私だってこんなアホ王子と婚約なんてしたくない!
という、姉妹によるアホ王子の押し付け合いと、姉妹それぞれの恋愛事情。
頭を空っぽにしてお読みください。
数日以内に完結予定です。
※無断転載・複写はお断りいたします。
友達にいいように使われていた私ですが、王太子に愛され幸せを掴みました
麻宮デコ@ざまぁSS短編
恋愛
トリシャはこだわらない性格のおっとりした貴族令嬢。
友人マリエールは「友達だよね」とトリシャをいいように使い、トリシャが自分以外の友人を作らないよう孤立すらさせるワガママな令嬢だった。
マリエールは自分の恋を実らせるためにトリシャに無茶なお願いをするのだが――…。
“代わりに結婚しておいて”…と姉が手紙を残して家出しました。初夜もですか?!
みみぢあん
恋愛
ビオレータの姉は、子供の頃からソールズ伯爵クロードと婚約していた。
結婚直前に姉は、妹のビオレータに“結婚しておいて”と手紙を残して逃げ出した。
妹のビオレータは、家族と姉の婚約者クロードのために、姉が帰ってくるまでの身代わりとなることにした。
…初夜になっても姉は戻らず… ビオレータは姉の夫となったクロードを寝室で待つうちに……?!
婚約者を取り替えて欲しいと妹に言われました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ポーレット伯爵家の一人娘レティシア。レティシアの母が亡くなってすぐに父は後妻と娘ヘザーを屋敷に迎え入れた。
将来伯爵家を継ぐことになっているレティシアに、縁談が持ち上がる。相手は伯爵家の次男ジョナス。美しい青年ジョナスは顔合わせの日にヘザーを見て顔を赤くする。
レティシアとジョナスの縁談は一旦まとまったが、男爵との縁談を嫌がったヘザーのため義母が婚約者の交換を提案する……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる