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第一章
銀紙に包まれた秘密③
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諦めを抱き、観念した振りをしていると身体に巻き付いた彼の束縛が解けていく。
間近に聞こえていた心音も少しずつ落ち着いているのが分かる。
ああ、それにしても、この腕の中は少し温かくて眠くなる。
獣人は人間とは違い、ふわふわの毛布のような毛に包まれているから、少しでも抱き締められると温まるのだ。
「取り乱してすまなかった。
ところでルビー、夕食は…」
「…」
「今度は眠いのか…。」
「…」
「そうか…。
じゃあ夕食が用意出来たらお前を起こそう…」
遠くで彼が何かを呟く声が聞こえるけれど、ボーッとしている所為か、それをハッキリと聞き取れない。
心地良い体温を感じながら眠るようになったのは、ここに来てからだ。
あの場所では、そんなことなかった。
毎日が地獄だったから。
この男が心の底では憎いはずなのに、本能によるものなのか、抱かれていると自然に眠くなる。
「睡眠が足りていない証拠だな…」
狼の口からその言葉が呟かれた時にはもう、私の意識は夢の中へと消えていたのだった。
間近に聞こえていた心音も少しずつ落ち着いているのが分かる。
ああ、それにしても、この腕の中は少し温かくて眠くなる。
獣人は人間とは違い、ふわふわの毛布のような毛に包まれているから、少しでも抱き締められると温まるのだ。
「取り乱してすまなかった。
ところでルビー、夕食は…」
「…」
「今度は眠いのか…。」
「…」
「そうか…。
じゃあ夕食が用意出来たらお前を起こそう…」
遠くで彼が何かを呟く声が聞こえるけれど、ボーッとしている所為か、それをハッキリと聞き取れない。
心地良い体温を感じながら眠るようになったのは、ここに来てからだ。
あの場所では、そんなことなかった。
毎日が地獄だったから。
この男が心の底では憎いはずなのに、本能によるものなのか、抱かれていると自然に眠くなる。
「睡眠が足りていない証拠だな…」
狼の口からその言葉が呟かれた時にはもう、私の意識は夢の中へと消えていたのだった。
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