62 / 231
学院初等部 3学年生
夏期休暇
しおりを挟む
あれからサミュエル先生にもきっちり釘を刺して、薬草研究会を終えた。
夏期休暇に入ると、ランベルトお義兄様と一緒にタウンハウスに帰る。校門前に待機していたフェルナー侯爵家の馬車から、誰かが飛び降りてきて驚いた。
「キャシー!!」
「ローレンス様?」
ギュムッと抱き締められた。
「本物だ。会いたかった」
「ローレンス様、お迎えにきてくださいましたの?」
「一刻も早く会いたくてね」
その様子をスペンサー・フィッツシモンズとトバイア・ポールソンが見ていたらしい。
「フェルナー嬢?そちらの方は?」
「婚約者ですわ。ローレンス様、ご紹介いたします。スペンサー・フィッツシモンズ様とトバイア・ポールソン様です」
「フィッツシモンズ?隣国のフィッツシモンズ伯爵家とポールソン伯爵家の次男と3男だな」
「ご存じなのですか?」
「スタヴィリス国とも縁付いているからね。フィッツシモンズ伯爵家に縁付いたのはハンフリー子爵家だったね」
「その通りです」
「フィッツシモンズ様、ポールソン様、こちらは私の婚約者のローレンス・フェルナー様ですわ」
「フェルナー嬢と家名が同じ?」
「はい。私は養女ですので」
「えっ?養女?」
「はい。なにか疑問がございますか?」
「イイエ。ナニモナイデス」
フィッツシモンズ様の口調が変だと思ったら、ローレンス様が私の肩を抱いて鋭い視線を向けていた。
「ローレンス様、抑えてくださいませ。事実ですし、私はなんら恥じる事はございませんわ」
「恥ずかしいとは思ってないよ。キャシーに向ける目が気に入らないだけだ」
「兄貴、キャシー、そろそろ行くぞ」
私達が話をしている間に、私の荷物を積み込んでくれていたらしいランベルトお義兄様に、声をかけられた。
「そうだね。母上が待っている。キャシー、行こうか。フィッツシモンズ卿、ポールソン卿、それでは失礼する」
馬車に乗り込んで タウンハウスに向かった。馬車の中でローレンス様はずっと私の腰に手を回していて、ランベルトお義兄様が窓の外を眺めて視界に入れないようにしていた。
「キャシー、学院ではどうだった?」
「お手紙に書きましたでしょう?お読みになられましたわよね?あんなに分厚いお返事を寄越される位ですもの」
返事は毎回分厚かったのよね。1回に10枚位はザラだったし。読むのが大変だったのよ。連ねてある文字は砂糖菓子ハチミツコーティング砂糖まぶし位甘い文言だったし。ガビーちゃんがチラッと見て「愛されてるわね」って乾いた笑顔を見せていた。
「手紙は毎日読み返しているし、完璧に保存している」
「どういった保存なのかが聞くのが怖いのですが」
「そこまでの保管方法じゃないよ。手紙は貰っているけど、それでも知りたいんだよ。何度学院に忍び込もうと思ったか」
「お辞めくださいね?」
「キャシーに迷惑はかけないよ」
ニッコリと微笑まれた。
タウンハウスに着くと恒例のお義母様のハグが待っていた。違うのはローレンス様がすぐに引き剥がした事。
「ローレンスったら」
部屋で着替える。
「おかえりなさいませ、お嬢様」
「ただいま、フラン」
「こちら、お留守の間に届いたお手紙でございます」
「お手紙というか、これって招待状よね?」
「さようでございますね」
差出人はブランジット公爵家。サミュエル先生のお家かぁ。これはお義母様に要相談かな?私だけでは判断出来ない。
着替えを済ませて、部屋を出た所に居たメイドにお義母様の居場所を尋ねる。
「奥様は私室でお嬢様をお待ちでございます」
「私を?」
疑問には思ったけど、お義母様の私室へ向かう。お義母様のご用事は何か分からないけれど、私もお聞きしたい事があるのだ。
「お義母様」
「いらっしゃい、キャシーちゃん」
「私を待っていると伺いましたが」
「そうよ。ドレスを合わせましょうね」
「もしかしてこの招待状の件ですか?」
「そのもしかしてよ」
「私だけの招待のようですが?」
「そうね。キャシーちゃんだけよ」
いきなり1人でのご招待。時間は午後から。名目はブランジット公爵夫人のお茶会。お話しした事が無いんですが。
「お茶会というか、若い令嬢達を集めてお喋りしたいんですって。よく開催してらっしゃるわよ」
「そんな席に私が出席しても良いのでしょうか?」
「もちろん。キャシーちゃんの事は以前から知っておられたし、お話ししたいとも仰っておられたのよ」
「でも、私はまだ、紅茶が……」
「その事はお話ししてあるわ。配慮してくださるそうよ」
断れないっぽいなぁ。正直に言うと不安だ。紅茶の件もだけど、私は1人でお茶会に行った事が無い。いつもお義母様と一緒だったし、学院では友人が一緒だった。
「大丈夫よ。公爵夫人は良い方だし、サミュエル様もいらっしゃるようだし。気を楽になさい」
不安が顔に出ていたらしい。まだまだだなぁ。
お義母様の話の後で、来るべきお茶会?茶話会?の為のドレスを選ぶ。昼間に行われるけどアフタヌーンドレスまでは必要ないと教えてもらった。アフタヌーンドレスは昼の正礼装だから、今回はそこまで必要じゃないんだって。そうなるとディドレスかラウンドドレスになるんだけど、夏だしまだ子供だからとディドレスに決まった。
色はパステルグリーン。一緒に選ばれた髪飾りのリボンはサファイアブルー。昼間だから宝石の類いは無し。光る宝石は夜の装いなんだって。
こんな事も教えてもらって初めて知る事だ。学院でも習うけど暗黙のマナーとか慣習とかは先輩に当たるお義母様達に習うしかない。男爵、子爵辺りの令嬢はそれ故に苦労していて、授業外活動で先輩に聞くしかない。その辺りの人脈を広げるのも学院の意味だったりする。
高位貴族令嬢が母親から習った暗黙のマナーとか慣習を下位貴族令嬢に教え伝えていくそうだ。これも慣習になるのかしら?
公爵夫人のお茶会?茶話会?にはもう少し日があるけれど、手土産とか他の人と被らないように情報収集もしなきゃいけない。私にはサミュエル先生という太い情報源があるから苦労は少ない。少ないだけで無い訳じゃないけど。
「それで集まったわけ?」
「申し訳ございません」
タウンハウスに集まったのは公爵夫人からの招待状を受けた、同級生2人と薬草研究会の先輩3人。教会関係でタウンハウスを訪れたサミュエル先生を捕まえて話を聞く事にした。他にも居るみたいだけど、そちらは知らない。
「えぇっと、母上に聞いてきたけど、今回は結構大規模だね。キャシーちゃんには残念なお知らせだけど、テーブルはバラバラになると思うよ」
「テーブルはバラバラですか」
私の状態を知る人が少なくなってしまうと不審に思われたり、マナーのなっていない令嬢と見られたりするかもしれない。ちょっとだけ落ち込んだ。
「それで手土産だっけ?正直に言うと気にしなくて良いんだけど」
「そういうわけにはいきませんわ。これも私達女性の務め。将来の為にもなるのですもの」
ヴィクトリア・バーミリオン先輩が、見事に淑女の仮面をかぶって言った。見事にとは言っても、圧しの強さは変わっていない気がするけど。
「さすがにバーミリオン伯爵家だね。臆面がない」
「申し訳ございません」
「いいよいいよ。そうだね、手土産かぁ。たいていは王都で評判になっているスイーツとかだけど、領地の名産とかでもいいよ。シーケリア領だったらアランチュアとかね」
リリス様は1学年生の時のお茶会以来の初めての体験で、ガチガチに緊張していたのでお誘いしたんだけど、顔ぶれを見てさらに緊張しちゃったみたい。伯爵家以上の爵位令嬢ばかりだしね。
夏期休暇に入ると、ランベルトお義兄様と一緒にタウンハウスに帰る。校門前に待機していたフェルナー侯爵家の馬車から、誰かが飛び降りてきて驚いた。
「キャシー!!」
「ローレンス様?」
ギュムッと抱き締められた。
「本物だ。会いたかった」
「ローレンス様、お迎えにきてくださいましたの?」
「一刻も早く会いたくてね」
その様子をスペンサー・フィッツシモンズとトバイア・ポールソンが見ていたらしい。
「フェルナー嬢?そちらの方は?」
「婚約者ですわ。ローレンス様、ご紹介いたします。スペンサー・フィッツシモンズ様とトバイア・ポールソン様です」
「フィッツシモンズ?隣国のフィッツシモンズ伯爵家とポールソン伯爵家の次男と3男だな」
「ご存じなのですか?」
「スタヴィリス国とも縁付いているからね。フィッツシモンズ伯爵家に縁付いたのはハンフリー子爵家だったね」
「その通りです」
「フィッツシモンズ様、ポールソン様、こちらは私の婚約者のローレンス・フェルナー様ですわ」
「フェルナー嬢と家名が同じ?」
「はい。私は養女ですので」
「えっ?養女?」
「はい。なにか疑問がございますか?」
「イイエ。ナニモナイデス」
フィッツシモンズ様の口調が変だと思ったら、ローレンス様が私の肩を抱いて鋭い視線を向けていた。
「ローレンス様、抑えてくださいませ。事実ですし、私はなんら恥じる事はございませんわ」
「恥ずかしいとは思ってないよ。キャシーに向ける目が気に入らないだけだ」
「兄貴、キャシー、そろそろ行くぞ」
私達が話をしている間に、私の荷物を積み込んでくれていたらしいランベルトお義兄様に、声をかけられた。
「そうだね。母上が待っている。キャシー、行こうか。フィッツシモンズ卿、ポールソン卿、それでは失礼する」
馬車に乗り込んで タウンハウスに向かった。馬車の中でローレンス様はずっと私の腰に手を回していて、ランベルトお義兄様が窓の外を眺めて視界に入れないようにしていた。
「キャシー、学院ではどうだった?」
「お手紙に書きましたでしょう?お読みになられましたわよね?あんなに分厚いお返事を寄越される位ですもの」
返事は毎回分厚かったのよね。1回に10枚位はザラだったし。読むのが大変だったのよ。連ねてある文字は砂糖菓子ハチミツコーティング砂糖まぶし位甘い文言だったし。ガビーちゃんがチラッと見て「愛されてるわね」って乾いた笑顔を見せていた。
「手紙は毎日読み返しているし、完璧に保存している」
「どういった保存なのかが聞くのが怖いのですが」
「そこまでの保管方法じゃないよ。手紙は貰っているけど、それでも知りたいんだよ。何度学院に忍び込もうと思ったか」
「お辞めくださいね?」
「キャシーに迷惑はかけないよ」
ニッコリと微笑まれた。
タウンハウスに着くと恒例のお義母様のハグが待っていた。違うのはローレンス様がすぐに引き剥がした事。
「ローレンスったら」
部屋で着替える。
「おかえりなさいませ、お嬢様」
「ただいま、フラン」
「こちら、お留守の間に届いたお手紙でございます」
「お手紙というか、これって招待状よね?」
「さようでございますね」
差出人はブランジット公爵家。サミュエル先生のお家かぁ。これはお義母様に要相談かな?私だけでは判断出来ない。
着替えを済ませて、部屋を出た所に居たメイドにお義母様の居場所を尋ねる。
「奥様は私室でお嬢様をお待ちでございます」
「私を?」
疑問には思ったけど、お義母様の私室へ向かう。お義母様のご用事は何か分からないけれど、私もお聞きしたい事があるのだ。
「お義母様」
「いらっしゃい、キャシーちゃん」
「私を待っていると伺いましたが」
「そうよ。ドレスを合わせましょうね」
「もしかしてこの招待状の件ですか?」
「そのもしかしてよ」
「私だけの招待のようですが?」
「そうね。キャシーちゃんだけよ」
いきなり1人でのご招待。時間は午後から。名目はブランジット公爵夫人のお茶会。お話しした事が無いんですが。
「お茶会というか、若い令嬢達を集めてお喋りしたいんですって。よく開催してらっしゃるわよ」
「そんな席に私が出席しても良いのでしょうか?」
「もちろん。キャシーちゃんの事は以前から知っておられたし、お話ししたいとも仰っておられたのよ」
「でも、私はまだ、紅茶が……」
「その事はお話ししてあるわ。配慮してくださるそうよ」
断れないっぽいなぁ。正直に言うと不安だ。紅茶の件もだけど、私は1人でお茶会に行った事が無い。いつもお義母様と一緒だったし、学院では友人が一緒だった。
「大丈夫よ。公爵夫人は良い方だし、サミュエル様もいらっしゃるようだし。気を楽になさい」
不安が顔に出ていたらしい。まだまだだなぁ。
お義母様の話の後で、来るべきお茶会?茶話会?の為のドレスを選ぶ。昼間に行われるけどアフタヌーンドレスまでは必要ないと教えてもらった。アフタヌーンドレスは昼の正礼装だから、今回はそこまで必要じゃないんだって。そうなるとディドレスかラウンドドレスになるんだけど、夏だしまだ子供だからとディドレスに決まった。
色はパステルグリーン。一緒に選ばれた髪飾りのリボンはサファイアブルー。昼間だから宝石の類いは無し。光る宝石は夜の装いなんだって。
こんな事も教えてもらって初めて知る事だ。学院でも習うけど暗黙のマナーとか慣習とかは先輩に当たるお義母様達に習うしかない。男爵、子爵辺りの令嬢はそれ故に苦労していて、授業外活動で先輩に聞くしかない。その辺りの人脈を広げるのも学院の意味だったりする。
高位貴族令嬢が母親から習った暗黙のマナーとか慣習を下位貴族令嬢に教え伝えていくそうだ。これも慣習になるのかしら?
公爵夫人のお茶会?茶話会?にはもう少し日があるけれど、手土産とか他の人と被らないように情報収集もしなきゃいけない。私にはサミュエル先生という太い情報源があるから苦労は少ない。少ないだけで無い訳じゃないけど。
「それで集まったわけ?」
「申し訳ございません」
タウンハウスに集まったのは公爵夫人からの招待状を受けた、同級生2人と薬草研究会の先輩3人。教会関係でタウンハウスを訪れたサミュエル先生を捕まえて話を聞く事にした。他にも居るみたいだけど、そちらは知らない。
「えぇっと、母上に聞いてきたけど、今回は結構大規模だね。キャシーちゃんには残念なお知らせだけど、テーブルはバラバラになると思うよ」
「テーブルはバラバラですか」
私の状態を知る人が少なくなってしまうと不審に思われたり、マナーのなっていない令嬢と見られたりするかもしれない。ちょっとだけ落ち込んだ。
「それで手土産だっけ?正直に言うと気にしなくて良いんだけど」
「そういうわけにはいきませんわ。これも私達女性の務め。将来の為にもなるのですもの」
ヴィクトリア・バーミリオン先輩が、見事に淑女の仮面をかぶって言った。見事にとは言っても、圧しの強さは変わっていない気がするけど。
「さすがにバーミリオン伯爵家だね。臆面がない」
「申し訳ございません」
「いいよいいよ。そうだね、手土産かぁ。たいていは王都で評判になっているスイーツとかだけど、領地の名産とかでもいいよ。シーケリア領だったらアランチュアとかね」
リリス様は1学年生の時のお茶会以来の初めての体験で、ガチガチに緊張していたのでお誘いしたんだけど、顔ぶれを見てさらに緊張しちゃったみたい。伯爵家以上の爵位令嬢ばかりだしね。
208
お気に入りに追加
359
あなたにおすすめの小説
婚約者のいる側近と婚約させられた私は悪の聖女と呼ばれています。
鈴木べにこ
恋愛
幼い頃から一緒に育ってきた婚約者の王子ギルフォードから婚約破棄を言い渡された聖女マリーベル。
突然の出来事に困惑するマリーベルをよそに、王子は自身の代わりに側近である宰相の息子ロイドとマリーベルを王命で強制的に婚約させたと言い出したのであった。
ロイドに愛する婚約者がいるの事を知っていたマリーベルはギルフォードに王命を取り下げるように訴えるが聞いてもらえず・・・。
カクヨム、小説家になろうでも連載中。
※最初の数話はイジメ表現のようなキツイ描写が出てくるので注意。
初投稿です。
勢いで書いてるので誤字脱字や変な表現が多いし、余裕で気付かないの時があるのでお気軽に教えてくださるとありがたいです٩( 'ω' )و
気分転換もかねて、他の作品と同時連載をしています。
【書庫の幽霊王妃は、貴方を愛することができない。】
という作品も同時に書いているので、この作品が気に入りましたら是非読んでみてください。
生まれたときから今日まで無かったことにしてください。
はゆりか
恋愛
産まれた時からこの国の王太子の婚約者でした。
物心がついた頃から毎日自宅での王妃教育。
週に一回王城にいき社交を学び人脈作り。
当たり前のように生活してしていき気づいた時には私は1人だった。
家族からも婚約者である王太子からも愛されていないわけではない。
でも、わたしがいなくてもなんら変わりのない。
家族の中心は姉だから。
決して虐げられているわけではないけどパーティーに着て行くドレスがなくても誰も気づかれないそんな境遇のわたしが本当の愛を知り溺愛されて行くストーリー。
…………
処女作品の為、色々問題があるかとおもいますが、温かく見守っていただけたらとおもいます。
本編完結。
番外編数話続きます。
続編(2章)
『婚約破棄されましたが、婚約解消された隣国王太子に恋しました』連載スタートしました。
そちらもよろしくお願いします。
運命の歯車が壊れるとき
和泉鷹央
恋愛
戦争に行くから、君とは結婚できない。
恋人にそう告げられた時、子爵令嬢ジゼルは運命の歯車が傾いで壊れていく音を、耳にした。
他の投稿サイトでも掲載しております。
女官になるはずだった妃
夜空 筒
恋愛
女官になる。
そう聞いていたはずなのに。
あれよあれよという間に、着飾られた私は自国の皇帝の妃の一人になっていた。
しかし、皇帝のお迎えもなく
「忙しいから、もう後宮に入っていいよ」
そんなノリの言葉を彼の側近から賜って後宮入りした私。
秘書省監のならびに本の虫である父を持つ、そんな私も無類の読書好き。
朝議が始まる早朝に、私は父が働く文徳楼に通っている。
そこで好きな著者の本を借りては、殿舎に籠る毎日。
皇帝のお渡りもないし、既に皇后に一番近い妃もいる。
縁付くには程遠い私が、ある日を境に平穏だった日常を壊される羽目になる。
誰とも褥を共にしない皇帝と、女官になるつもりで入ってきた本の虫妃の話。
更新はまばらですが、完結させたいとは思っています。
多分…
【完結】婚姻無効になったので新しい人生始めます~前世の記憶を思い出して家を出たら、愛も仕事も手に入れて幸せになりました~
Na20
恋愛
セレーナは嫁いで三年が経ってもいまだに旦那様と使用人達に受け入れられないでいた。
そんな時頭をぶつけたことで前世の記憶を思い出し、家を出ていくことを決意する。
「…そうだ、この結婚はなかったことにしよう」
※ご都合主義、ふんわり設定です
※小説家になろう様にも掲載しています
行き場を失った恋の終わらせ方
当麻月菜
恋愛
「君との婚約を白紙に戻してほしい」
自分の全てだったアイザックから別れを切り出されたエステルは、どうしてもこの恋を終わらすことができなかった。
避け続ける彼を求めて、復縁を願って、あの日聞けなかった答えを得るために、エステルは王城の夜会に出席する。
しかしやっと再会できた、そこには見たくない現実が待っていて……
恋の終わりを見届ける貴族青年と、行き場を失った恋の中をさ迷う令嬢の終わりと始まりの物語。
※他のサイトにも重複投稿しています。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!
ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。
自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。
しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。
「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」
「は?」
母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。
「もう縁を切ろう」
「マリー」
家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。
義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。
対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。
「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」
都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。
「お兄様にお任せします」
実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる