50 / 90
フロー編③
45.理由
しおりを挟む
「つ、か、れ、たぁぁあ……」
フローリアンは王座の上で、ガクンと首をうなだれさせた。
継承問題を解決できないまま数日が流れ、日々の仕事に追われている。
仕事を終わらせてぐったりしていると、シャインが端正な眉を垂れ下げ、ラルスは無遠慮にフローリアンの顔を覗き込んできた。
「大丈夫ですか? 王」
「いつかみたいに、ゆっくり温泉にでも浸かりたいよ」
「いいですね、温泉! 俺も入りたいです!」
ラルスが楽しそうに言うので、その口調だけで心がいくらか元気を取り戻す。
「ラルスは温泉に入ったことはあるのかい?」
「子供の頃、親と旅行で行ったくらいですよ。あとは、陛下が入っていた温泉ですね。夜中に一人で入ったんですが、月を見ながらの温泉は格別でした」
「この三人でお忍びで出かけたのも、楽しかったよね。またどこかに行きたいなぁ」
「行ってこられてはいかがです?」
すっと入ってきたシャインの澄んだ声に、フローリアンとラルスは目を広げた。
「え? でも仕事が……」
「陛下がいなくてはならない仕事はあらかた片付きましたし、明日一日くらいなら私一人でもなんとかなるでしょう。息抜きをするのも大切な仕事です。ラルス、陛下を頼みましたよ」
「はい! まっかせてください!」
フローリアンがなにかを言う前に、勝手に決められてしまった。
「で、でも、ツェツィーを置いてはいけないし……」
「陛下、これは陛下の休息であると同時にラルスにとっても息抜きなのです。男同士の方が、気を揉まずに済むものですよ」
シャインにぱちっとウインクをされ、フローリアンはむむむと口をつぐんだ。男同士でないことを知っているくせに、意地悪だ。
「一日だと、あんまり遠くに行けないですね。温泉地は遠いし、どうします? フローリアン様」
「そうだなぁ。人出のないところでのんびりできるなら、どこでもいいよ」
ラルスに任せる発言をすると、「どこがいいかなぁ」とどこか楽しそうに宙を見ながら考えている。
「陛下、明後日の午前十時までにはお戻りくださいね。大事な会食の予定が入っておりますので」
「うん、わかった」
フローリアンが頷いて見せると、シャインは顔を綻ばせていた。
***
「晴天で良かったですね、フローリアン様!」
抜けるような青空を仰いで、ラルスは嬉しそうに声を上げた。
「いや、確かに天気良くて嬉しいけどさ?! なんで山登りなんだよ??」
フローリアンは今、ラルスとともに山を登っていた。
人出のない方がいいと言ったのはフローリアンだが、まさか休息日に山を歩かされるとは思ってもいなかった。
「王は運動量が少なすぎです! 休息日にこそ体を動かさないと、体力はどんどん落ちていきますよ!」
「ひー、ひー、ちょっと、ま……休憩、させて……」
「もうですか? 登り始めたばかりなのに」
「僕の、体力と、護衛、騎士の、体力……一緒にしないでよ!」
ぜーはーと息を激しく往復させながら、とうとう足が止まってしまった。
基本的に王城から出ない生活をしているし、出かける時は馬車だから、こんなにきつい坂道を登ることはまずない。
「あんまりのんびりしてると、予定時刻までに頂上にたどり着けませんよ」
「っく……人はどうして山に登るんだ……!」
「王も登ればわかりますって」
「うっそだぁ」
「本当ですよ」
「絶対?」
「絶対です!」
逆光でもキラキラと輝くラルスの笑顔が眩しい。
人はどうして山に登るのかの答えは、頂上に着けばわかるようになる、らしい。本当だろうか。
こんなにしんどく大変な思いをして山に登る意味が、まだ麓を出発したばかりのフローリアンには理解できない。
「じゃあ、頑張って登ってみるよ……」
「それでこそ王です!」
休憩時間もそこそこに、フローリアンは頂上を目指して歩き始める。
その後も、結局は何度も何度も休憩してしまっていたが。
生い茂る木々、遊歩道と呼ぶには粗末すぎる道。それでも風が吹くとさわさわと葉っぱの囁く声が耳に心地よくて、思わず微笑んでしまう。
「……苦しくてしんどいけど、なんだか気持ちいいね」
「そうなんですよ! 心が洗われるっていうんですか? 俺、川も湖も好きですけど、山はまた違った良さがあっていいんですよね」
「川、湖……泳ぐの?」
「もちろん! 夏は水場に限ります!」
「僕、泳いだことないや」
「じゃあ、いつか一緒に泳ぎに行きましょう。泳ぎ方、教えますよ!」
楽しそうに笑うラルスに、フローリアンもほんの少しだけ笑顔で返す。女だとバレる可能性のあるところに行くことは、ないのだろうなと思いながら。
そんなこんなを話しながら、少しずつ山頂に近づいていく。休み休みでも上りしかないというのはかなり体力を削られて、息をする喉すら痛くなってきた。
「もう少しですよ!」
「無理、もう、歩け、ない……っ」
「ほら、もう目の前ですから!」
目の前に、ラルスの手が差し出された。ぜーぜーと息を吐きながらその手を掴むと、ぐいっと力強く引っ張られる。
「もうちょっと、もうちょっと!」
「はぁ、はぁ、はぁ!」
もうちょっとと言われながら歩かされ、そしてぴたりとラルスが足を止めた。
自分の足元しか見ていなかったフローリアンは、ごくっと息をのみながらラルスを見上げる。
「ラル、ス……?」
「着きましたよ、フローリアン様。見てください」
ラルスの視線はフローリアンの頭上を通り過ぎて遠くを見ていた。
フローリアンもラルスの視線を追うように、後ろに体を向ける。
「……わぁ……!」
鬱蒼としていた木々が開けて、眼下に世界が広がっていた。
王城の最上階ですら見渡せない、広大な土地、山、街並みが一望できる。
太陽が山に差し掛かっていて、ほんのり赤く色づいているのがきれいだ。
「あそこが王都です。その向こうに見えるのが、隣の町」
「そうか……王都は広いと思っていたけど、こうして見ると案外小さいもんだね……」
「そうですね。こうしていると、自然の偉大さっていうのを感じます。俺たち人間は、なんて小さなことで悩んだり苦しんだりしているんだろうって思うんですよ」
「へぇ……ラルスがそんな風に思うなんて、意外」
「そうですか?」
「だって、ラルスは悩みなんてなさそうだから」
「俺だって、色々と思うことはあるんですよ」
いつもの冗談には突っ込まれることなく、真剣で返された。
フローリアンは「そっか」と呟き、夕日に変わろうとしている太陽を見る。
「うん……少し、わかったよ」
「なにがですか?」
「人が、山を登る理由!」
後ろを振り向きながら言うと、ラルスは目を細めて優しく笑ってくれていた。
フローリアンは王座の上で、ガクンと首をうなだれさせた。
継承問題を解決できないまま数日が流れ、日々の仕事に追われている。
仕事を終わらせてぐったりしていると、シャインが端正な眉を垂れ下げ、ラルスは無遠慮にフローリアンの顔を覗き込んできた。
「大丈夫ですか? 王」
「いつかみたいに、ゆっくり温泉にでも浸かりたいよ」
「いいですね、温泉! 俺も入りたいです!」
ラルスが楽しそうに言うので、その口調だけで心がいくらか元気を取り戻す。
「ラルスは温泉に入ったことはあるのかい?」
「子供の頃、親と旅行で行ったくらいですよ。あとは、陛下が入っていた温泉ですね。夜中に一人で入ったんですが、月を見ながらの温泉は格別でした」
「この三人でお忍びで出かけたのも、楽しかったよね。またどこかに行きたいなぁ」
「行ってこられてはいかがです?」
すっと入ってきたシャインの澄んだ声に、フローリアンとラルスは目を広げた。
「え? でも仕事が……」
「陛下がいなくてはならない仕事はあらかた片付きましたし、明日一日くらいなら私一人でもなんとかなるでしょう。息抜きをするのも大切な仕事です。ラルス、陛下を頼みましたよ」
「はい! まっかせてください!」
フローリアンがなにかを言う前に、勝手に決められてしまった。
「で、でも、ツェツィーを置いてはいけないし……」
「陛下、これは陛下の休息であると同時にラルスにとっても息抜きなのです。男同士の方が、気を揉まずに済むものですよ」
シャインにぱちっとウインクをされ、フローリアンはむむむと口をつぐんだ。男同士でないことを知っているくせに、意地悪だ。
「一日だと、あんまり遠くに行けないですね。温泉地は遠いし、どうします? フローリアン様」
「そうだなぁ。人出のないところでのんびりできるなら、どこでもいいよ」
ラルスに任せる発言をすると、「どこがいいかなぁ」とどこか楽しそうに宙を見ながら考えている。
「陛下、明後日の午前十時までにはお戻りくださいね。大事な会食の予定が入っておりますので」
「うん、わかった」
フローリアンが頷いて見せると、シャインは顔を綻ばせていた。
***
「晴天で良かったですね、フローリアン様!」
抜けるような青空を仰いで、ラルスは嬉しそうに声を上げた。
「いや、確かに天気良くて嬉しいけどさ?! なんで山登りなんだよ??」
フローリアンは今、ラルスとともに山を登っていた。
人出のない方がいいと言ったのはフローリアンだが、まさか休息日に山を歩かされるとは思ってもいなかった。
「王は運動量が少なすぎです! 休息日にこそ体を動かさないと、体力はどんどん落ちていきますよ!」
「ひー、ひー、ちょっと、ま……休憩、させて……」
「もうですか? 登り始めたばかりなのに」
「僕の、体力と、護衛、騎士の、体力……一緒にしないでよ!」
ぜーはーと息を激しく往復させながら、とうとう足が止まってしまった。
基本的に王城から出ない生活をしているし、出かける時は馬車だから、こんなにきつい坂道を登ることはまずない。
「あんまりのんびりしてると、予定時刻までに頂上にたどり着けませんよ」
「っく……人はどうして山に登るんだ……!」
「王も登ればわかりますって」
「うっそだぁ」
「本当ですよ」
「絶対?」
「絶対です!」
逆光でもキラキラと輝くラルスの笑顔が眩しい。
人はどうして山に登るのかの答えは、頂上に着けばわかるようになる、らしい。本当だろうか。
こんなにしんどく大変な思いをして山に登る意味が、まだ麓を出発したばかりのフローリアンには理解できない。
「じゃあ、頑張って登ってみるよ……」
「それでこそ王です!」
休憩時間もそこそこに、フローリアンは頂上を目指して歩き始める。
その後も、結局は何度も何度も休憩してしまっていたが。
生い茂る木々、遊歩道と呼ぶには粗末すぎる道。それでも風が吹くとさわさわと葉っぱの囁く声が耳に心地よくて、思わず微笑んでしまう。
「……苦しくてしんどいけど、なんだか気持ちいいね」
「そうなんですよ! 心が洗われるっていうんですか? 俺、川も湖も好きですけど、山はまた違った良さがあっていいんですよね」
「川、湖……泳ぐの?」
「もちろん! 夏は水場に限ります!」
「僕、泳いだことないや」
「じゃあ、いつか一緒に泳ぎに行きましょう。泳ぎ方、教えますよ!」
楽しそうに笑うラルスに、フローリアンもほんの少しだけ笑顔で返す。女だとバレる可能性のあるところに行くことは、ないのだろうなと思いながら。
そんなこんなを話しながら、少しずつ山頂に近づいていく。休み休みでも上りしかないというのはかなり体力を削られて、息をする喉すら痛くなってきた。
「もう少しですよ!」
「無理、もう、歩け、ない……っ」
「ほら、もう目の前ですから!」
目の前に、ラルスの手が差し出された。ぜーぜーと息を吐きながらその手を掴むと、ぐいっと力強く引っ張られる。
「もうちょっと、もうちょっと!」
「はぁ、はぁ、はぁ!」
もうちょっとと言われながら歩かされ、そしてぴたりとラルスが足を止めた。
自分の足元しか見ていなかったフローリアンは、ごくっと息をのみながらラルスを見上げる。
「ラル、ス……?」
「着きましたよ、フローリアン様。見てください」
ラルスの視線はフローリアンの頭上を通り過ぎて遠くを見ていた。
フローリアンもラルスの視線を追うように、後ろに体を向ける。
「……わぁ……!」
鬱蒼としていた木々が開けて、眼下に世界が広がっていた。
王城の最上階ですら見渡せない、広大な土地、山、街並みが一望できる。
太陽が山に差し掛かっていて、ほんのり赤く色づいているのがきれいだ。
「あそこが王都です。その向こうに見えるのが、隣の町」
「そうか……王都は広いと思っていたけど、こうして見ると案外小さいもんだね……」
「そうですね。こうしていると、自然の偉大さっていうのを感じます。俺たち人間は、なんて小さなことで悩んだり苦しんだりしているんだろうって思うんですよ」
「へぇ……ラルスがそんな風に思うなんて、意外」
「そうですか?」
「だって、ラルスは悩みなんてなさそうだから」
「俺だって、色々と思うことはあるんですよ」
いつもの冗談には突っ込まれることなく、真剣で返された。
フローリアンは「そっか」と呟き、夕日に変わろうとしている太陽を見る。
「うん……少し、わかったよ」
「なにがですか?」
「人が、山を登る理由!」
後ろを振り向きながら言うと、ラルスは目を細めて優しく笑ってくれていた。
0
お気に入りに追加
90
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
溺愛の始まりは魔眼でした。騎士団事務員の貧乏令嬢、片想いの騎士団長と婚約?!
参
恋愛
男爵令嬢ミナは実家が貧乏で騎士団の事務員と騎士団寮の炊事洗濯を掛け持ちして働いていた。ミナは騎士団長オレンに片想いしている。バレないようにしつつ長年真面目に働きオレンの信頼も得、休憩のお茶まで一緒にするようになった。
ある日、謎の香料を口にしてミナは魔法が宿る眼、魔眼に目覚める。魔眼のスキルは、筋肉のステータスが見え、良い筋肉が目の前にあると相手の服が破けてしまうものだった。ミナは無類の筋肉好きで、筋肉が近くで見られる騎士団は彼女にとっては天職だ。魔眼のせいでクビにされるわけにはいかない。なのにオレンの服をびりびりに破いてしまい魔眼のスキルを話さなければいけない状況になった。
全てを話すと、オレンはミナと協力して魔眼を治そうと提案する。対処法で筋肉を見たり触ったりすることから始まった。ミナが長い間封印していた絵描きの趣味も魔眼対策で復活し、よりオレンとの時間が増えていく。片想いがバレないようにするも何故か魔眼がバレてからオレンが好意的で距離も近くなり甘やかされてばかりでミナは戸惑う。別の日には我慢しすぎて自分の服を魔眼で破り真っ裸になった所をオレンに見られ彼は責任を取るとまで言いだして?!
※結構ふざけたラブコメです。
恋愛が苦手な女性シリーズ、前作と同じ世界線で描かれた2作品目です(続きものではなく単品で読めます)。今回は無自覚系恋愛苦手女性。
ヒロインによる一人称視点。全56話、一話あたり概ね1000~2000字程度で公開。
前々作「訳あり女装夫は契約結婚した副業男装妻の推し」前作「身体強化魔法で拳交える外交令嬢の拗らせ恋愛~隣国の悪役令嬢を妻にと連れてきた王子に本来の婚約者がいないとでも?~」と同じ時代・世界です。
※小説家になろう、ノベルアップ+にも投稿しています。※R15は保険です。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ふたりは片想い 〜騎士団長と司書の恋のゆくえ〜
長岡更紗
恋愛
王立図書館の司書として働いているミシェルが好きになったのは、騎士団長のスタンリー。
幼い頃に助けてもらった時から、スタンリーはミシェルのヒーローだった。
そんなずっと憧れていた人と、18歳で再会し、恋心を募らせながらミシェルはスタンリーと仲良くなっていく。
けれどお互いにお互いの気持ちを勘違いしまくりで……?!
元気いっぱいミシェルと、大人な魅力のスタンリー。そんな二人の恋の行方は。
他サイトにも投稿しています。
夫が「愛していると言ってくれ」とうるさいのですが、残念ながら結婚した記憶がございません
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
【完結しました】
王立騎士団団長を務めるランスロットと事務官であるシャーリーの結婚式。
しかしその結婚式で、ランスロットに恨みを持つ賊が襲い掛かり、彼を庇ったシャーリーは階段から落ちて気を失ってしまった。
「君は俺と結婚したんだ」
「『愛している』と、言ってくれないだろうか……」
目を覚ましたシャーリーには、目の前の男と結婚した記憶が無かった。
どうやら、今から二年前までの記憶を失ってしまったらしい――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる