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アリシア編
37.一緒に寝たの?
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「……アリス?」
どこかで聞いた覚えのあるその名前に、アリシアは首を傾げた。そんなアリシアを無視するかのように、二人は各仕事に取りかかっている。
「誰だったかしら……ルーシエ、わかる?」
「そんな女性は存じませんが、マックスなら知っているのではないでしょうか」
ルーシエの言葉を受けて、マックスは実に恨めしそうにルーシエを睨んでいる。その姿を見て、アリシアは唐突に思い出した。
「ああ、そう言えば! 以前マックスが女装した時につけた偽名が、アリスだったわね!」
「……うう」
嫌なことを思い出された、とでも言うように、マックスは顔を伏せている。そんなマックスに遠慮もなくアリシアは詰め寄った。
「ジャンは昨日、マックスの家に行ったの?」
「はい……宿舎は寒いからって。たまに来るんですけど、ハッキリ言って迷惑です」
「一緒に寝たの?」
「その言い方やめてください……雑魚寝ですよ、雑魚寝」
「女装はしたの?」
「するわけないじゃないですか! 俺は男ですよ!」
マックスは憤慨し、口をへの字に曲げている。それとは対照的にアリシアはホッとして口元を緩めた。
「そう、よかったわ……」
「それは災難でしたね、マックス。休みには彼女を呼ぶ予定だったのでしょう?」
「あ、ルーシエっ」
「彼女!?」
アリシアは目を見開いた。部下たちはそれぞれに誰かと付き合ったり別れたりしていたようだったが、こうして面と向かって彼女がいると言われたのは初めてだ。言ったのはルーシエではあったが。
「マックス、あなた今、恋人がいるの!?」
「……う、それは……」
「いますよ。もう五年も前から」
「そんなに長く付き合ってるの!? どうして結婚しないの、今すぐ結婚なさい!!」
アリシアがすぐに結婚を勧めるのは、雷神と結婚できなかった無念がどこかに引っかかっているからだ。誰にもあんな気持ちを味わってほしくはない。
「くそ……空気読めよルーシエ……」
「マックス、今日の仕事はもういいわ! 婚姻届を取っていらっしゃい!」
「筆頭……プロポーズする時くらい、自分で決めます……」
「そう言ってマックスはしないですよね? アリシア様を差し置いて、自分だけ結婚するわけにいかないと思っていますから」
「ル、ルーシエ!」
マックスは慌てて席から立ち上がり、何事か言い訳しようと手をもきゃもきゃさせている。しかしアリシアはそんなマックスに、冷たい目を送った。
「マックス、どういう意味? 私に遠慮してるの」
「っは、いえ、それはその……」
「してるのね」
「……はい……」
アリシアに凄まれたマックスはシュンと肩を落とし、項垂れている。
「そう言えば、あなたが宿舎を出てアパートに住み始めたのは五年前だったわね。私も早く気付くべきだったわ」
「……いえ」
「その恋人とは、将来をちゃんと考えているんでしょう?」
「はい、いつかは」
真っ直ぐに答えるマックスがいやに男らしく見える。小柄で中性的なマックスを見てそう思ったのは初めてかもしれない。そんな彼に、アリシアは微笑んだ。
「あんまり女の子を待たせるものじゃないわ。いつか、なんて日はないの。いつまでに結婚するのかきっちり決めて、彼女を安心させてあげなさい」
「ですが……」
「まだ私に遠慮するつもり?」
「……人に結婚を勧めておいて、筆頭の方こそどうなんですか。誰かいい人はいないんですか?」
睨むようにマックスに問われ、少し間を空けてからアリシアは答えた。
「私のことはいいのよ。ロクロウがいつか戻ってくるかもしれないし」
「いつかなんて日はないと言ったのは、筆頭ですが。いつまでか、ご自身で期限は決められてるんですか?」
そう言われて、アリシアは口を噤んだ。アリシアはロクロウを、お婆ちゃんになるまで待つつもりでいる。長生きしてロクロウに会うためだけに、甘いお菓子も少し我慢して。
しかし一生待つと言えば、それは嘘になってしまうだろう。あの時、アリシアはジャンに甘えてしまったのだ。寂しさに耐えられなくなった時、雷神の代わりをすると言ってくれたジャンに。
本当に一生雷神を待つのであれば、そのいつかは死ぬまでだ、と胸を張って答えられたはずだ。しかしジャンの言葉を受け入れたことで、その期限は曖昧になってしまった。アリシアが孤独に耐え切れなくなった時、なのである。つまりそれは「いつまで」ではなく、「いつか」になってしまったということだ。
なにも言えないでいるアリシアに、マックスは苦しそうに眉を寄せた。
「……どうしてジャンは昨日、俺の家に泊まりに来たんですか?」
「……寒かったから、でしょう?」
「あいつ、何度も寝言で筆頭の名前を呼んでました。それも、呼び捨てで」
「……」
「なんか、いつもと様子も違ったし」
どんな様子だったか、なんて聞くのは愚問だろう。アリシアにははっきりと想像できた。昨日、王宮の前で吐いたあの台詞。その時の表情。それを、マックスの家に行ってからでもしていたに違いない。
「前から感じてたけど、ジャンは筆頭のことを……」
「マックス」
言葉をルーシエに遮断されたマックスは、ハッと息を飲んでいる。それでも彼は、そんなジャンを見てしまったからなのか、声を荒げて続けた。
「筆頭は、どうしてジャンがうちに来たことを気にするんですか? それでもまだロクロウさんのことを愛してるって言えますか? ジャンがあんなにも……っ」
「マックス!」
再度言葉を遮られたマックスは、ぐっとこらえて言葉を飲み込んだ。そしてそのままアリシアに背を向けて、ドアノブに手をかける。
「すみません、頭を冷やしてきます」
そう言って、彼は出ていった。コツコツと足音が遠去かっていき、アリシアは動けぬまま立ち尽くす。やがてその足音が聞こえなくなると、そっと椅子に座った。
見ると、ルーシエは何事もなかったかのように、自分の仕事をこなし始めた。
「ルーシエ……」
「なんでしょうか、アリシア様」
「私の態度は、そんなにみんなを勘違いさせるものかしら」
「いいえ。むしろ勘違いなさっているのはアリシア様の方かと」
ルーシエの答えに、アリシアは首を捻らせる。アリシアの態度は、周りにジャンが好きだと勘違いさせるものであると思っていたが、それを否定されてしまった。
「私が勘違い? どういう意味?」
「憶測で物を言うべきではありませんでしたね。忘れてください」
「っむ」
こういう時のルーシエは頑固だ。絶対に口を割ってくれないことを、アリシアは知っている。アリシアは諦めて、自分の仕事に取りかかることにした、その時。
「彼とならきっと、幸せになれると思っていますよ」
手は作業を続けながら、そっとルーシエが呟いていた。
どこかで聞いた覚えのあるその名前に、アリシアは首を傾げた。そんなアリシアを無視するかのように、二人は各仕事に取りかかっている。
「誰だったかしら……ルーシエ、わかる?」
「そんな女性は存じませんが、マックスなら知っているのではないでしょうか」
ルーシエの言葉を受けて、マックスは実に恨めしそうにルーシエを睨んでいる。その姿を見て、アリシアは唐突に思い出した。
「ああ、そう言えば! 以前マックスが女装した時につけた偽名が、アリスだったわね!」
「……うう」
嫌なことを思い出された、とでも言うように、マックスは顔を伏せている。そんなマックスに遠慮もなくアリシアは詰め寄った。
「ジャンは昨日、マックスの家に行ったの?」
「はい……宿舎は寒いからって。たまに来るんですけど、ハッキリ言って迷惑です」
「一緒に寝たの?」
「その言い方やめてください……雑魚寝ですよ、雑魚寝」
「女装はしたの?」
「するわけないじゃないですか! 俺は男ですよ!」
マックスは憤慨し、口をへの字に曲げている。それとは対照的にアリシアはホッとして口元を緩めた。
「そう、よかったわ……」
「それは災難でしたね、マックス。休みには彼女を呼ぶ予定だったのでしょう?」
「あ、ルーシエっ」
「彼女!?」
アリシアは目を見開いた。部下たちはそれぞれに誰かと付き合ったり別れたりしていたようだったが、こうして面と向かって彼女がいると言われたのは初めてだ。言ったのはルーシエではあったが。
「マックス、あなた今、恋人がいるの!?」
「……う、それは……」
「いますよ。もう五年も前から」
「そんなに長く付き合ってるの!? どうして結婚しないの、今すぐ結婚なさい!!」
アリシアがすぐに結婚を勧めるのは、雷神と結婚できなかった無念がどこかに引っかかっているからだ。誰にもあんな気持ちを味わってほしくはない。
「くそ……空気読めよルーシエ……」
「マックス、今日の仕事はもういいわ! 婚姻届を取っていらっしゃい!」
「筆頭……プロポーズする時くらい、自分で決めます……」
「そう言ってマックスはしないですよね? アリシア様を差し置いて、自分だけ結婚するわけにいかないと思っていますから」
「ル、ルーシエ!」
マックスは慌てて席から立ち上がり、何事か言い訳しようと手をもきゃもきゃさせている。しかしアリシアはそんなマックスに、冷たい目を送った。
「マックス、どういう意味? 私に遠慮してるの」
「っは、いえ、それはその……」
「してるのね」
「……はい……」
アリシアに凄まれたマックスはシュンと肩を落とし、項垂れている。
「そう言えば、あなたが宿舎を出てアパートに住み始めたのは五年前だったわね。私も早く気付くべきだったわ」
「……いえ」
「その恋人とは、将来をちゃんと考えているんでしょう?」
「はい、いつかは」
真っ直ぐに答えるマックスがいやに男らしく見える。小柄で中性的なマックスを見てそう思ったのは初めてかもしれない。そんな彼に、アリシアは微笑んだ。
「あんまり女の子を待たせるものじゃないわ。いつか、なんて日はないの。いつまでに結婚するのかきっちり決めて、彼女を安心させてあげなさい」
「ですが……」
「まだ私に遠慮するつもり?」
「……人に結婚を勧めておいて、筆頭の方こそどうなんですか。誰かいい人はいないんですか?」
睨むようにマックスに問われ、少し間を空けてからアリシアは答えた。
「私のことはいいのよ。ロクロウがいつか戻ってくるかもしれないし」
「いつかなんて日はないと言ったのは、筆頭ですが。いつまでか、ご自身で期限は決められてるんですか?」
そう言われて、アリシアは口を噤んだ。アリシアはロクロウを、お婆ちゃんになるまで待つつもりでいる。長生きしてロクロウに会うためだけに、甘いお菓子も少し我慢して。
しかし一生待つと言えば、それは嘘になってしまうだろう。あの時、アリシアはジャンに甘えてしまったのだ。寂しさに耐えられなくなった時、雷神の代わりをすると言ってくれたジャンに。
本当に一生雷神を待つのであれば、そのいつかは死ぬまでだ、と胸を張って答えられたはずだ。しかしジャンの言葉を受け入れたことで、その期限は曖昧になってしまった。アリシアが孤独に耐え切れなくなった時、なのである。つまりそれは「いつまで」ではなく、「いつか」になってしまったということだ。
なにも言えないでいるアリシアに、マックスは苦しそうに眉を寄せた。
「……どうしてジャンは昨日、俺の家に泊まりに来たんですか?」
「……寒かったから、でしょう?」
「あいつ、何度も寝言で筆頭の名前を呼んでました。それも、呼び捨てで」
「……」
「なんか、いつもと様子も違ったし」
どんな様子だったか、なんて聞くのは愚問だろう。アリシアにははっきりと想像できた。昨日、王宮の前で吐いたあの台詞。その時の表情。それを、マックスの家に行ってからでもしていたに違いない。
「前から感じてたけど、ジャンは筆頭のことを……」
「マックス」
言葉をルーシエに遮断されたマックスは、ハッと息を飲んでいる。それでも彼は、そんなジャンを見てしまったからなのか、声を荒げて続けた。
「筆頭は、どうしてジャンがうちに来たことを気にするんですか? それでもまだロクロウさんのことを愛してるって言えますか? ジャンがあんなにも……っ」
「マックス!」
再度言葉を遮られたマックスは、ぐっとこらえて言葉を飲み込んだ。そしてそのままアリシアに背を向けて、ドアノブに手をかける。
「すみません、頭を冷やしてきます」
そう言って、彼は出ていった。コツコツと足音が遠去かっていき、アリシアは動けぬまま立ち尽くす。やがてその足音が聞こえなくなると、そっと椅子に座った。
見ると、ルーシエは何事もなかったかのように、自分の仕事をこなし始めた。
「ルーシエ……」
「なんでしょうか、アリシア様」
「私の態度は、そんなにみんなを勘違いさせるものかしら」
「いいえ。むしろ勘違いなさっているのはアリシア様の方かと」
ルーシエの答えに、アリシアは首を捻らせる。アリシアの態度は、周りにジャンが好きだと勘違いさせるものであると思っていたが、それを否定されてしまった。
「私が勘違い? どういう意味?」
「憶測で物を言うべきではありませんでしたね。忘れてください」
「っむ」
こういう時のルーシエは頑固だ。絶対に口を割ってくれないことを、アリシアは知っている。アリシアは諦めて、自分の仕事に取りかかることにした、その時。
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