イナカマチ番犬奇譚~嫌われ獣人の恩返し~

――――世の中は世知辛い。

相良独楽は、異世界同士が切り取られ、繋ぎ合わされたこの世界では、忌避されている獣人だ。
独楽は獣人である事を隠しながら、連れの子ぎつねと共に、イナカマチ区画と呼ばれる場所へやって来る。

幼い頃の約束と恩返し、そして働く場所を得るためにやってきた独楽だったが、長閑そうな名前のこの場所は今、侵略を受けている真っただ中だった。

「見ず知らずの者を躊躇いなく助けたきみのお人好しっぷりに、俺は賭けた。――――イナカマチ区画から奴らを追い出したい。どうか助けて欲しい」

そう頼まれ、独楽はイナカマチ区画を守るために奮闘する。



これは一人の獣人の、恩返しの物語。

※小説家になろう、ノベルアップ+にも投稿しています。
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