陛下、おかわり頂いても良いでしょうか?

「何というか、あの娘……よく食べていたな」

和平のための使節団の一人、魔道具技師の少女シャルトルーズの食べっぷりに、砂の国の王バーガンディーはしみじみ呟いた。
シャルトルーズがよく食べるのは『悪意を感知する力』を行使するためらしい。ついでに毒も効かないようだ。

「このおかげで何でも食べられてお得なんですよ。腐った物も、味さえ気にしなければお腹だって壊しません!」

元気にそう言っていたシャルトルーズだったが、そういう問題ではない気がする。

これは砂の国の代替わりしたての王バーガンディーと、森の国から来た魔導具技師のシャルトルーズが、友情っぽいものを育みながら、国の騒動を収めるお話。

前半コミカル、中盤からシリアスなファンタジーです。

※小説家になろう様にも掲載しています。
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