最強辺境伯令嬢

吏人

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幼少期

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「お待たせしました」
「ありがとう」

私が訓練場に立って準備をしていると新人兵士たちの中でもずば抜けて戦闘能力の高かった数人が寄ってきた。
きっと彼らが傭兵だった人達だろう。

「騎士団長 この子誰ですか?」
「こんな小さな子のために我々の訓練を一時中断だなんて」
「口を慎め!この方は次期当主であられるアイリス様だ!」
「え?!」
「初めまして アイリスです」

ガイが怒鳴ると一瞬兵士達は怯むしかしその中の一人先程の訓練で治癒を担当していた薄い紫の髪の女性が前に出てきて一瞬私を蔑んだ目で見ると媚びたような声で話し始めた。

「団長ぉ いくらご令嬢とはいえ ワガママで私達の邪魔は良くないと思いますぅ」
「そうだぜ!ここは子供の遊び場じゃねえ!」
「僕もエナと同意見ですね」

エナという女性をかわきりに傭兵の人達は言いたい放題、領地出身の兵士たちはこいつら何言ってんだって顔で見ている。皆私が既に実践に出ていることを知っているからだ。どうやら他の地方の人達らしい。私がどうしようかと困っているとロティ達が反論してくれた。

「貴方たちお嬢様に失礼ですよ!」
「全く、お嬢様の足元にも及ばないもの達が不敬罪だぞ!」
「そのうるさい口を閉じて下がりなさい お嬢様の邪魔をするな」
「愚か者めが、実力の差が分からない時点でお前たちはそこまでのもの達ってことだな」
「まあまあ そこまでにして皆」

あまりにも辛辣な言葉に私は皆を制する。
私は見た目から見てただの10歳 貴族令嬢のワガママだと思うのも仕方ない。それに傭兵の人達の実力は確かなものだ。
まぁ確かに私の方が強いけど…新人の中ではダントツだろう。

「お前たちは隣の国から来たそうだな 実力は確かなようだがお嬢様を下に見るのはこの訓練をしっかり見てからにしろ」

ガイが威圧を発しながら言うと渋々後ろへ下がった。 しかしあのエマとかいう女の人前世で言うぶりっ子というのに似てる。

「お嬢様申し訳ありません」
「団長のせいじゃないよ ゴーレム出してくれる?」
「かしこまりました お前たちも下がれ お嬢様の邪魔だ」
「「「「「はい」」」」」

団長が合図すると10mのゴーレムが作り出される。さっき彼らが15人くらいでで相手していたものと全く同じものだ。

まずは先手を打って攻撃してきたゴーレムの手を避けそのまま腕に乗ってから顔の方へと駆け上がる。

「はああ!」

まずは特に細工はせず刀の切れ味を確認する。 剣で切った肩の方には傷ができている 硬質な素材でできているゴーレムになんの魔法も付与せず傷を付けられるとは想像以上だ。さすがドルク

「氷付与」

私がそう唱えると剣がヒンヤリとした冷気を纏う。

「流石ですね 詠唱ほぼしてないんですけど…あんなの反則ですよ…」
「まあお嬢様だし…」
「規格外なんて今更だよな あの新しい武器もかなりの切れ味だぜ 」
「なんの付与もせずにあの切れ味ですからねぇ…」
「貴方たち静かにしてよ お嬢様の気が散るでしょ」

隊長がそんな会話をしてるなんて露知らず私は冷気をまとった剣でゴーレムの両腕を切り裂く 切り取った両腕は氷に包まれているあのゴーレム腕から魔法打つから1番先に片付けないとね。
残りは本体 先程魔法付与は上手くいったのでほかの属性も大丈夫だろう。
次は前世で行っていた技を使う 魔法付与と似ているが違うもの

「椿、力を貸して」
「喜んで!」
「憑依朱雀」

私がそういうと私にしか聞こえない声で応えがかえってくる。
私の憑依という言葉と共に剣がみるみるうちに炎に包まれ炎が消えると刀身が淡い赤色の光に包まれていた。

ドーン!!!

私が刀を振るうと大きな炎の球ができてそのままゴーレムを包むそしてあっという間にゴーレムを消し炭にしてしまった。

「ふぅ、ありがとう椿」
「どういたしまして!」

なかなかだった。 炎の威力もそれに耐えうるこの刀も見事だ。
私が深呼吸をして周りを️見ると皆唖然としていた。
いち早く我に返った団長が私に向かってくる。

「お嬢様、またお強くなりましたな」
「ありがとう」
「隊長のあいつらでも今のお嬢様に勝てるかどうか」
「私は 多少ずるしてますから」
「ふむ 聞きました 前世の記憶でしたな それにしてもあの魔法に普通の10歳は耐えられませんよ」

その後私の元に寄ってきた隊長の皆も私を褒めまくってくれて私は顔が真っ赤になっていた。 文句を言ってきた傭兵以外の兵士達もさすがです!っと尊敬の眼差しで見てくる。
しかし傭兵だった人達もまだ信じられないと言う顔をしている。







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