最強辺境伯令嬢

幼少期

2

あの後目が覚めて私は世話をしてくれる侍女達の世間話や会いに来てくれる父と母の話を聞いていると色々なことがわかった。
どうやらこの世界は私が住んでいた地球でも無さそうだ。
この国はルスラン国というらしい 私の家は辺境伯と爵位を持っておりルスラン国の国境を守る役目をになっている。
この世界には魔物もいるようだ我が家は魔国との国境を守っている。
魔国とは魔物の最上位種である魔王が統べる国である。上位種で意思疎通のできる魔物を総称して魔族というそんな魔族は好戦的なものが多く度々国境を攻め込もうとしてくる。
他にも上位種以外の魔物は知能も低いため見境もなく人を襲ったりしてしまう。
そんな魔物から国を守るのが我が辺境伯の仕事である。
辺境伯領主の父アルバート･ハイトは190cmはある長身でスラッとしているしかし服の上からでも分かる引き締まった筋肉が強そうだ。
父は1万を超える騎士団をまとめており剣の腕は国1番なんだそうだ。
侍女曰く若い頃はモテまくりで辺境伯というハンデがあるにも関わらず多くの貴族令嬢が父に絶え間なく縁談を申し込んだらしい そんな父の心を射止めたのは母であるリリア･ダントル公爵令嬢である。優秀な魔術師を排出してきた家柄で母の父、私の祖父は現魔術師長をしているらしい。母も優秀な魔術師で、魔物たちを微笑みながら蹴散らしているらしい。
そんな2人は学園で出会い父の一目惚れから猛アタックの末結ばれたとの事父と母は今もラブラブだ。
私の上に2人の兄がいる。
長男アレクは20歳。本好きで頭はいいが剣も魔術も嫌いで現在は領地運営などの政務を任されている。よく私に本を読んでくれる。
次男リックは18歳こちらも魔術の才能はあるものの家業には興味を示さずたまたま行商に来ていた商人たちに憧れ学生時代に事業を始めると大当たり学園を自主退学し今では大きな商会の会頭をしている。様々な地域に行っているためなかなか会うことはできないが会う際には色々な地方のお土産を沢山持ってきてくれる。
父も母も子供たちがやりたいことをという教育方針で辺境伯は分家から実力のある子をと考えていたところ私が生まれた。
父達は無理に継がなくてもいいと言ってくれているが、私は前世での生業からこの辺境伯の跡を継ぐことを決め3歳から厳しい鍛錬を始めた。幸い剣の才能もあったようでみるみるうちに強くなっていった。魔術の方も莫大な魔力量を持っており前世の記憶もあるのでイメージが大事だと言う魔術はかなり楽に習得できた。
6歳の頃には騎士団の騎士たちと対等に渡り合えるようになり魔術も母からのお墨付きを貰えた。
そんな子供気味悪がられるかと思ったが父も同じく規格外だったらしく、流石時期領主さまだと騎士団のものから尊敬の眼差しで見られている。
そして6歳の誕生日を迎えた時父から魔物狩りをやってみるかと言われた。
領地の森には魔国から迷い込んできた魔物がいるらしく、定期的に領民に危害を加えないよう狩っているらしい。
比較的弱い魔物ばかりなので騎士達の実践訓練などでも魔物狩りを行っていると聞いているので私は喜んで父に返事をした。