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2-14 カンナとマッサージ体験
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念のためアナさんたちに研修の件を伝えた後、僕とカンナは204号室へと入る。
多少の緊張を滲ませながら僕の後に部屋に入った彼女は、辺りをキョロキョロと見回しながら口を開く。
「とても雰囲気の良いお部屋ですね。それに……」
言葉の後、カンナはスンスンと鼻を鳴らす。
「なんでしょう。心が落ち着くようなとても良い香りがします」
「ふふっ、これがマッサージに使用するオイルの香りだよ」
「これが……」
そう言ってカンナはウットリとした表情になる。
確かにこの部屋にはうっすらと柑橘の匂いが漂っている。
普段から頻繁に換気をしているのだが、やはり全ての匂いが消えるわけではないため、多少は仕方がないのだ。
ただその香りがかえって心地の良いものになっているため、むしろプラスだといえるか。
いや、それにしても──
……よかった。とりあえず柑橘の匂いは問題なさそうだ。
いくら良い香りとはいえ、やはり万人に受けるということは絶対にありえない。
そのため万が一彼女が苦手だったらどうしようかと考えていたのだが、この感じであればなんら問題は無さそうである。
ということで早速体験へと移ることにした。
手順は流れを理解してもらうことも目的である以上、当然いつも通りである。
コースに関しては現在の時刻も加味し、ひとまず全身オイルマッサージ60分とした。
ということでまずは普段のようにコースや値段等を説明。次いで身体の悩みを聞くと、どうやら彼女は特に自覚症状はない様子。
……もちろん本人が気がついてないだけで何かしら症状はあるかもしれない。ただ本当に何もないのなら、今回はマッサージによるリラックス効果と、肌の質向上を実感してもらうのが良いのかもしれないな。
そう1人内心思いながら、次に香りを比べてもらい、オイルの選定をした。
選定とはいっても2種類しかないため、早い話どちらの香りが好きかである。
「うーん。どちらも良い香りですが、私はこちらの方が好きかもです」
言ってカンナが指を指したのは、意外にもラベンダーの香りであった。ということで今回は一般的なマッサージオイルの方を使用することに決まった。
その後いつも通りの流れを踏みつつも、使用する道具類等の説明をある程度行ったところでマッサージ前の事前説明は完了した。
「──と、ここまでの流れは大丈夫かな?」
「はい、ある程度は理解できました!」
「よかった。まぁここら辺は今後施術風景を観察しながらゆっくり覚えていけばいいからね」
「はい!」
「よし。それじゃ僕は部屋を出るから、着替えが終わったら教えてね」
「わかりました!」
彼女の元気な返事に頷くと、僕は204号室から出る。
そして眼下で楽しげに指導をしているアナさんたちの様子を眺めていると、少ししてカンナの「準備できました」という声が届いた。
その声を受け、僕はよしと小さく気合いを入れると、再び部屋に入る。
ドアを閉めベッドへと目をやれば、そこには生まれたままの姿のカンナがうつ伏せで横になっていた。
生まれたままの姿といっても、もちろんその全てが外気に晒されているわけではない。事前に伝えた通りに、彼女のスラリとした肢体には、それを覆い隠すようにタオルがかけられている。
しかしやはり横になった状態、それもうつ伏せで自身にタオルをかけるのは容易ではなかったようで……結論から言えば彼女の柔肌の大部分が露出していた。
……うん、これは目に毒だ。
僕は何とか平静を保ちながら彼女へと近づくと、一言声を掛けた後、優しくタオルの状態を正した。
……これでよしと。
こうして準備が整った所で「それじゃ始めていくね」の声の後、早速マッサージへと移ることに。
さて、名目上は施術体験であるため、基本的に手順やその効果等を説明しながらのマッサージとなる。が、だからといって手を抜くつもりは毛頭ない。
彼女には自身がこれから行う仕事がいかに素晴らしいものかを、身をもって実感してもらいたいからだ。
僕は内心で気合いを入れると、彼女の足元へと移動し、左脚を露出させる。
そしてリンパの流れ、リンパ節の位置など必要な情報を伝えつつ、彼女の足先から太ももにかけてオイルを塗布していく。
「……っ」
「っとごめん、オイルが熱かったかな?」
「いえ。そこはちょうど良くて、すごく気持ちがいいです。ただ、普段人に触れられない場所なので、その……身体が反応してしまいまして……」
言葉の後、カンナは顔をカーッと赤くすると、枕へと顔を埋めた。
「あの、ごめんなさい! 続きをお願いします!」
そんな彼女の初々しい反応にこちらも恥ずかしさを覚えるが、すぐさま仕事だと気合いを入れ直すと「うん、それじゃ続けるね」と伝え、再度彼女の左脚全体にオイルを塗り広げていく。
そしてある程度オイルが広がったところで、いつものように足の指先から膝裏、膝裏から太ももの付け根の流れでゆっくりと手のひらを動かし、リンパを流していく。
時折枕元に伏せた彼女の口元から艶めかしい声が漏れる。その度に手を止めそうになるが、カンナ本人が「気にしないでください」と言うため、そのまま施術を続ける。
その後右脚、背中の順で説明を交えながらいつも通りリンパを流していき──こうしてうつ伏せでの施術は完了した。
オイルを拭き取り、今度は仰向けになるようにと声をかける。こうして彼女の表情がはっきりとわかるようになった所で、僕は仰向けでの施術前にここまでのマッサージについて一度問うてみた。
「さて、これで背面は終わりだけど……どうだったかな?」
僕の声に、カンナはマッサージで血行が良くなったからか、上気した顔に少しだけ恥ずかしさを滲ませながら口を開く。
「えっと……最初は慣れない感覚に少し戸惑いもありましたが、総じてすごく心地良かったです。それに──」
言葉の後、カンナは胸元でタオルを押さえながらゆっくりと身体を起こした。
そして自身のふくらはぎや太ももへとスーッと指を滑らせながら「現時点で肌の調子がいつもより良い実感もあります」とこちらへと笑顔を向けてくれる。
その嘘偽りなどないであろう純粋で満天の笑みに、僕は喜びと共に微笑みを返した。
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『ヒトカラとギャルJK』という短編を投稿してます。
陰キャオタクの主人公がヒトカラをしていると、美少女ギャルが部屋を間違えて入ってきてしまい──そこからあっという間に意気投合してしまうという話です。
1万文字未満の比較的読みやすい文字量となってます。よろしければそちらもお読みください!
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「とても雰囲気の良いお部屋ですね。それに……」
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「なんでしょう。心が落ち着くようなとても良い香りがします」
「ふふっ、これがマッサージに使用するオイルの香りだよ」
「これが……」
そう言ってカンナはウットリとした表情になる。
確かにこの部屋にはうっすらと柑橘の匂いが漂っている。
普段から頻繁に換気をしているのだが、やはり全ての匂いが消えるわけではないため、多少は仕方がないのだ。
ただその香りがかえって心地の良いものになっているため、むしろプラスだといえるか。
いや、それにしても──
……よかった。とりあえず柑橘の匂いは問題なさそうだ。
いくら良い香りとはいえ、やはり万人に受けるということは絶対にありえない。
そのため万が一彼女が苦手だったらどうしようかと考えていたのだが、この感じであればなんら問題は無さそうである。
ということで早速体験へと移ることにした。
手順は流れを理解してもらうことも目的である以上、当然いつも通りである。
コースに関しては現在の時刻も加味し、ひとまず全身オイルマッサージ60分とした。
ということでまずは普段のようにコースや値段等を説明。次いで身体の悩みを聞くと、どうやら彼女は特に自覚症状はない様子。
……もちろん本人が気がついてないだけで何かしら症状はあるかもしれない。ただ本当に何もないのなら、今回はマッサージによるリラックス効果と、肌の質向上を実感してもらうのが良いのかもしれないな。
そう1人内心思いながら、次に香りを比べてもらい、オイルの選定をした。
選定とはいっても2種類しかないため、早い話どちらの香りが好きかである。
「うーん。どちらも良い香りですが、私はこちらの方が好きかもです」
言ってカンナが指を指したのは、意外にもラベンダーの香りであった。ということで今回は一般的なマッサージオイルの方を使用することに決まった。
その後いつも通りの流れを踏みつつも、使用する道具類等の説明をある程度行ったところでマッサージ前の事前説明は完了した。
「──と、ここまでの流れは大丈夫かな?」
「はい、ある程度は理解できました!」
「よかった。まぁここら辺は今後施術風景を観察しながらゆっくり覚えていけばいいからね」
「はい!」
「よし。それじゃ僕は部屋を出るから、着替えが終わったら教えてね」
「わかりました!」
彼女の元気な返事に頷くと、僕は204号室から出る。
そして眼下で楽しげに指導をしているアナさんたちの様子を眺めていると、少ししてカンナの「準備できました」という声が届いた。
その声を受け、僕はよしと小さく気合いを入れると、再び部屋に入る。
ドアを閉めベッドへと目をやれば、そこには生まれたままの姿のカンナがうつ伏せで横になっていた。
生まれたままの姿といっても、もちろんその全てが外気に晒されているわけではない。事前に伝えた通りに、彼女のスラリとした肢体には、それを覆い隠すようにタオルがかけられている。
しかしやはり横になった状態、それもうつ伏せで自身にタオルをかけるのは容易ではなかったようで……結論から言えば彼女の柔肌の大部分が露出していた。
……うん、これは目に毒だ。
僕は何とか平静を保ちながら彼女へと近づくと、一言声を掛けた後、優しくタオルの状態を正した。
……これでよしと。
こうして準備が整った所で「それじゃ始めていくね」の声の後、早速マッサージへと移ることに。
さて、名目上は施術体験であるため、基本的に手順やその効果等を説明しながらのマッサージとなる。が、だからといって手を抜くつもりは毛頭ない。
彼女には自身がこれから行う仕事がいかに素晴らしいものかを、身をもって実感してもらいたいからだ。
僕は内心で気合いを入れると、彼女の足元へと移動し、左脚を露出させる。
そしてリンパの流れ、リンパ節の位置など必要な情報を伝えつつ、彼女の足先から太ももにかけてオイルを塗布していく。
「……っ」
「っとごめん、オイルが熱かったかな?」
「いえ。そこはちょうど良くて、すごく気持ちがいいです。ただ、普段人に触れられない場所なので、その……身体が反応してしまいまして……」
言葉の後、カンナは顔をカーッと赤くすると、枕へと顔を埋めた。
「あの、ごめんなさい! 続きをお願いします!」
そんな彼女の初々しい反応にこちらも恥ずかしさを覚えるが、すぐさま仕事だと気合いを入れ直すと「うん、それじゃ続けるね」と伝え、再度彼女の左脚全体にオイルを塗り広げていく。
そしてある程度オイルが広がったところで、いつものように足の指先から膝裏、膝裏から太ももの付け根の流れでゆっくりと手のひらを動かし、リンパを流していく。
時折枕元に伏せた彼女の口元から艶めかしい声が漏れる。その度に手を止めそうになるが、カンナ本人が「気にしないでください」と言うため、そのまま施術を続ける。
その後右脚、背中の順で説明を交えながらいつも通りリンパを流していき──こうしてうつ伏せでの施術は完了した。
オイルを拭き取り、今度は仰向けになるようにと声をかける。こうして彼女の表情がはっきりとわかるようになった所で、僕は仰向けでの施術前にここまでのマッサージについて一度問うてみた。
「さて、これで背面は終わりだけど……どうだったかな?」
僕の声に、カンナはマッサージで血行が良くなったからか、上気した顔に少しだけ恥ずかしさを滲ませながら口を開く。
「えっと……最初は慣れない感覚に少し戸惑いもありましたが、総じてすごく心地良かったです。それに──」
言葉の後、カンナは胸元でタオルを押さえながらゆっくりと身体を起こした。
そして自身のふくらはぎや太ももへとスーッと指を滑らせながら「現時点で肌の調子がいつもより良い実感もあります」とこちらへと笑顔を向けてくれる。
その嘘偽りなどないであろう純粋で満天の笑みに、僕は喜びと共に微笑みを返した。
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