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(4日空いての27日目)美女と野獣のヒロイン転生?
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私は前世の記憶がある状態で転生した。
けど、特に何も前世を生かさず、生きてきた。
平凡な町娘として生きてきた……
が!
近くの山奥にあるお城に、野獣が住んでいると言うウワサがこの町に流れた。
特に悪さはしていない。
見た目が怖いから、会うとビックリして皆逃げ出すけど。
野獣……
それって、もしかして……!
実はイケメンなのでは!?
……と前世の知識から、そう思った。
そう言う物語を前世で読んだ記憶があるのだ。
私は野獣に会いに行こうと思った。
イケメン、イケメン……
「野獣の所へ行くなんて、よしておくれ」お母さんが涙ながらに言う。
申し訳なくなったが、
「大丈夫よ、お母さん」
だって野獣は本当は優しいイケメンだもの。
そのとき、隣の家に住む幼なじみの男の子が、玄関で揉める私達母子を見て、やって来た。
「どうしたんです?」彼が言うと、
「この子が……」お母さんが彼に助けを求めるような口調で、
「野獣のところへ行く、と言うの」
「何だって!」驚く彼。
「一緒に止めておくれ!」頼む母。
面倒なことになった……
「行くな」彼が私の前に立ちはだかった。
「どいてよ!」私は彼に立ち向かった。
「何処へ行こうが、私の勝手でしょ!」
そう言って彼を見ると、彼は目を細め、
「勝手にはさせない……」
「何であなたがそんなことを言うのよ!」私は詰め寄った。
「ただの幼なじみでしょ!」
すると彼はじりじりと私に寄ってきて……
私は後ずさりした。
とうとう私は壁前まで追いやられて……
ドン!
彼は私の顔の横の、後ろの壁に、右手を付いて、
「ただの幼なじみ、なんかじゃない」
「え……」私は彼を見つめた。
「俺にとっては『ただの幼なじみ』じゃない」
私は苦しげな表情の彼をジッと見つめた。
そして見つめているうちにドキドキしてきた。
彼って……
こんなに、イケメンだったかしら……
小さい頃から一緒にいたから、あまり意識していなかったけど、いつの間にかとても素敵な男性になっている……
私は野獣の住む城へ行くのをやめて、その後、幼なじみと結婚した。
野獣はそのうちいなくなった。
多分、誰か町娘の無償の愛によってイケメンに戻ったのだろう……
でも、その娘が私じゃなくても後悔していない。
ずっと私を見守っていてくれた、幼なじみが、私の王子様だったのだもの……♡
――終――
けど、特に何も前世を生かさず、生きてきた。
平凡な町娘として生きてきた……
が!
近くの山奥にあるお城に、野獣が住んでいると言うウワサがこの町に流れた。
特に悪さはしていない。
見た目が怖いから、会うとビックリして皆逃げ出すけど。
野獣……
それって、もしかして……!
実はイケメンなのでは!?
……と前世の知識から、そう思った。
そう言う物語を前世で読んだ記憶があるのだ。
私は野獣に会いに行こうと思った。
イケメン、イケメン……
「野獣の所へ行くなんて、よしておくれ」お母さんが涙ながらに言う。
申し訳なくなったが、
「大丈夫よ、お母さん」
だって野獣は本当は優しいイケメンだもの。
そのとき、隣の家に住む幼なじみの男の子が、玄関で揉める私達母子を見て、やって来た。
「どうしたんです?」彼が言うと、
「この子が……」お母さんが彼に助けを求めるような口調で、
「野獣のところへ行く、と言うの」
「何だって!」驚く彼。
「一緒に止めておくれ!」頼む母。
面倒なことになった……
「行くな」彼が私の前に立ちはだかった。
「どいてよ!」私は彼に立ち向かった。
「何処へ行こうが、私の勝手でしょ!」
そう言って彼を見ると、彼は目を細め、
「勝手にはさせない……」
「何であなたがそんなことを言うのよ!」私は詰め寄った。
「ただの幼なじみでしょ!」
すると彼はじりじりと私に寄ってきて……
私は後ずさりした。
とうとう私は壁前まで追いやられて……
ドン!
彼は私の顔の横の、後ろの壁に、右手を付いて、
「ただの幼なじみ、なんかじゃない」
「え……」私は彼を見つめた。
「俺にとっては『ただの幼なじみ』じゃない」
私は苦しげな表情の彼をジッと見つめた。
そして見つめているうちにドキドキしてきた。
彼って……
こんなに、イケメンだったかしら……
小さい頃から一緒にいたから、あまり意識していなかったけど、いつの間にかとても素敵な男性になっている……
私は野獣の住む城へ行くのをやめて、その後、幼なじみと結婚した。
野獣はそのうちいなくなった。
多分、誰か町娘の無償の愛によってイケメンに戻ったのだろう……
でも、その娘が私じゃなくても後悔していない。
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――終――
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