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盛夏の夜の魂祭り(第四話)草迷宮の開く宵

5 親子の断絶

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 虎雄との交渉は順調に進んでいるようだった。汎用系魔術の益を汲んでくれた清涼殿が国軍復帰の後押しをしてくれている。清矢にくっついて参陣した神兵隊の若手や渚村の面々は、土御門氏の調略が終わった後はかつて古都であった山城県の観光に勤しんでいた。

 最初頑なだった吉田零時も、観光ガイドに引っ張り出されたり、清矢たちが通いで母に『癒しの旋律』を聞かせるたびに打ち解けていき、訪ねてきた者たちにみずからの来しかたを話すようになっていった。

 呪殺を使える三島氏の血縁であるために、同級生には避けられていたこと。
 本家の土御門家でずっと肩身の狭い思いをしていたこと。
 家令の真弓だけが味方をしてくれ、陰陽師の家人としてさまざまな術を修行してきたこと。

 清矢たちは旧家の暗い事情にはじめ息をのんだ。しかし、村からついてきたメンツは誰もが『白透光宮家御庭番衆』であったから、三代目正徳公の際の跡継ぎ耀の頓死や、彼がしでかした不倫騒ぎなども聞き知っており、この手の話題にも対応力があった。

 とくに年長の札付きの不良・風祭銀樹は親身になって話を聞いた。
 すでに本日の演奏は終わって、護衛の名目でついてきた渚村の仲間たちもアイスキャンディを配られて一息ついているところだ。

「零時、お前さんはそんな環境なのにグレちまわなかったっていうのが偉いよ」
「そう……でしょうか。そういう人たちは僕の術を恐れてましたけど……」
「俺は耀様の件の冤罪でグレて、術で随分ヤンチャしちまった。でも、父さんも母さんも大変だってのに、お前はしっかり優等生出来てる。爪の垢煎じて飲みたいくらいだぜ」
「父親のようになりたくなかったんです、僕は」

 落ち縁に腰かけ、アイスキャンディをかじりながら、零時は空を見上げた。

「父さんの気持ちに応じた母さんも悪かったけれど、僕を忘れたいと思うくらいに罪の意識はある。でもあの悪党にはまるで責任感がないんです。勘当のあとも僕に何度も会いにきたり、鷲津から勝手に仕事を受けたり。父親としての義務は何も果たさないくせに、寂しいのか縁だけは欲しがる。小さい頃はそれでも会えて嬉しかったけど、夏目さんの事件があってからはもう口を利かないようにしました。それからはずっと、反面教師です」

 清矢は庭に降りていたが、その独白には共感できるところもあった。

「俺も父さんの無茶には内心反発してたこともあるよ。母さんもいないし……零時の境遇とは簡単には比べられないかもしれないけどさ」
「互いに大変でしたね」

 淡く微笑む零時に、清矢も笑った。

「俺には、渚村の仲間や神兵隊のみんながいてくれた。大人も守ってくれた。でも零時はぜんぶ一人で抱えちまってたんだから……辛かったと思う」
「僕の辛さなんて大したものじゃないですよ。でも、諸々感謝してます。進学への道が開けるなんて思ってもみなかった」
「零時ならスゲー威力の技とか使えそうだよな。一緒に汎用系魔術も学んでいこうぜ!」

 詠が拳を差し出し、零時も苦笑しながらこつん、と拳を合わせた。
 充希もアイスのスティックをくわえたままウィンクした。

「俺もね、大学は魔法大にしろって言われてる。ホントーは文学とかやってみたいんだけどね~」
「望月次期当主と同窓とは、光栄です。せいぜい僕も『満月刀』の餌食にならないよう気を付けないと」

 気だるい会話の合間にも、低級霊がふらふらと近づいてくる。そのたびに零時は立ち上がって呪印を刻み、腰に差していた守り刀で空を切って、除霊している。いにしえの陰陽師の邸宅のように、屋敷自体が曰くありきの場所に建っているのだろうか。
 清矢は不審に思って聞いてみた。

「何か、やけにこの手の霊が多くねぇか?」
「もうすぐ精霊会ですから。ちょうど縁日が出てるでしょう?」

 零時はそう言って、縁側においてある蚊取り線香の灰を少し払った。

「まあ、僕は一緒にいくトモダチもいないけど……」

 自虐的な発言に、零時の隣に座っていた銀樹がくわぁとあくびをした。

「今年からは大勢で行けらぁな。大物ぞろいだ、地元のチンピラも避けていきそうだぜ」

 清矢はニヤニヤ笑いながら冗談めかす。

「月末には清涼殿で大きな祭りがあるんだろ? 俺、浴衣着てぇなー。いっそ、パパにねだっちまうか!」
「俺っちも父親こっちだから一応ねだれるけどよぉ……なんか恥ずかしくねぇか? いかにもボンボンって感じ」

 広大が難色を示し、大人ぶりたい年齢の友らが笑う。詠だけが人差し指で頬をふにっと押してきた。

「清矢くん、せっかくだし、おめかししろよ。俺、清矢くんの浴衣見てぇ」
「かんざし挿してしゃなりと歩けば都の男も振り返るよん?」

 充希の冗談は線の細さを皮肉ったものだ。清矢は赤くなってぶんぶんと首を振った。

「女装は絶対しねぇええ! もう年齢的にトウが立ってるだろ! かえって怪しまれちまうよ」

 そこに、土御門家家令の真弓が焦って走ってきた。零時を見て、呼びかける。

「零時さん、牡丹見ませんでした?」
「曲を聞いたあとは、奥に戻しておきましたけど」
「ちょっと姿が見当たらなくて。お使いに出ていた間に出て行ったんじゃないかって……」

 全員真顔になって、屋敷を捜索した。昼食後に『癒しの旋律』を施した際はしっかと正座して聞き入っており、具合も良さそうに見えたのだが。物置きや地下まで見たが、たしかに真弓の言う通り、屋敷の中にはいなかった。心配した清矢たちは、二手に分かれて町を探すことにした。零時の言ったように縁日が出ていて、提灯がところせましと吊り下げられては赤々と光を放っている。小走りで石畳の街道を抜けながら、零時が堰切るようにこぼす。

「最近だいぶ意識がはっきりしてきてたってのに……」
「どんな様子なんだ?」
「帰明さまとお話して、今までに起きた事件を聞いたりもしてたんです。父さんが犯した罪についても、ちゃんと理解はできたようでした」
「心の病は一進一退って聞くからな。今日は調子が悪かったのかもしれねぇ」

 空も紫色に染まりだし、盆踊りが始まっていた。足早に近所を巡ったが、牡丹の姿はない。人混みに引かれるように、零時の出身小学校に足を運んだ。校庭の中心に櫓が立ち、浴衣姿の人たちが集まっている。祭事の警戒のためか、清涼殿の神兵隊が白とあさみどりの鎧姿で警備をしていた。

 祭りばやしがのんびりとした風情を醸し出す中、清矢と零時、それに充希と詠はさらに別れて情報収集をしようとした。太鼓が腹に響くリズムを刻む。横笛のしめやかな音に、鉦が覚醒を添える。櫓を囲んで踊る人たちを横目に、ヨーヨー釣りのブースを出しているおじさんに話しかける。

 突然、上空を横切る黒い影。ハッと仰ぎ見ると、そこには翼を生やした鳥亜種の神兵隊が飛んでいた。手には大きな羽扇を持っており、空中を掃いている。その羽先には、きらきらと光る綿埃のようなものが大量にうごめいていた。

「あれは……!?」

 見つめていると、羽扇がチューリップの花のようなかたちに開き、ぼんやりしたきらめきをぐんぐんと飲んでいった。

「精霊会の魂集めたまあつめです」

 零時がそう言って、おごそかに両手を合わせた。チカッと何かが稲光のように光る。
 次の瞬間、鳥亜種の神兵隊の持っていた羽扇が断ち切られ、集められていた霊や魂がワッと胞子のように飛びちった。踊っていた群衆がおののく。「あそこ!」と誰かが指をさす。そこには細剣を振りぬいて剣気を飛ばしたとおぼしき、りゅうとした成りの男がいた。

 髪は青みがかった黒の短髪、獣耳は狼亜種か、はたまた犬亜種か。男は肩章をつけた紺色の詰襟を羽織っていた。襟には昴星を模した白銀のバッジが光っている。銀糸で縫われた二重のラインが袖と身頃のサイドを貫き、ベルトは鮮やかな白。スワロウテイルのロングコートは風をはらんでひらめき、中には質実な鎖帷子を着こんでいた。どことなく光のない瞳。二十代半ば、星雲のように鈍く輝く男だった。

「……至極殿神兵隊!?」

 充希が叫びつつ警戒態勢に入る。リュックから『満月刀』を取り出し、校庭を警備していた清涼殿神兵隊とともに男のほうへ駆けていく。
 男は二人を軽くにらみつけ、手のひらをかざして詠唱した。

「夜闇よこごれ、Nocturn!」

 闇の領域が展開され、獲物を包み込んで魔素をえぐり取る。駆け付けた詠は清矢を後ろから抱きかかえ、耳元にささやいた。

「汎用系の闇魔法じゃねぇか! しかも短縮詠唱! 清矢くん、どうする……!?」

 民衆はとたんにパニックだ。浴衣でめかしこんだ嬢様たちも、もろ肌脱いでいたおじさんも、てんでばらばらに逃げ出そうとしている。清矢たちも青年団に後ろからぶつかられ、櫓のすぐそばに避難した。

(こんな時、親父ならどうするんだ……!?)

 清矢は一時思いを馳せ、突然声を張り上げた。

「皆さん! 落ち着いて、落ち着いてください! まずは歩きで櫓の下に集まって! それから迂回して避難しましょう!」

 民衆思いの父、源蔵ならそうするだろうという判断だった。櫓の上で太鼓を叩いていた若人も、拡声器で同じ文句を繰り返し始める。
 清涼殿神兵隊は闇魔法をまともにくらい、くずおれている。その背後から、充希が『満月刀』を振りかぶって男に飛び掛かる。

「物騒な。敵ではない、邪魔をするな!」

 男はバックステップして充希を値踏みすると、左手に掴んでいた懐中時計のネジを押した。
 瞬きした、まさにその間に。

 充希の再度の剣筋は空を切った。男は紙芝居の絵が切り替わったかのように、校門まで駆けぬけていた。瞬間移動ともおぼしき技だった。羽扇を切り裂かれた清涼殿神兵隊の鳥亜種が翼をはためかせて追っていく。顛末を見届けた清矢はほっと一息した。

「逃げたみたいだな。清涼殿に任せた方がよさそうだ……」

 詠はしっかりと清矢を後ろから抱いて、息を荒くしていた。
 合流した充希が首をかしげる。

「捉えたはず……だったんだけどね。一体どうしたんだろう」
「『満月刀』の威力、見られると思ったんだけどな……」

 詠も残念そうに肩を落とした。
 清矢は人波が落ち着きを取り戻しはじめたのを見てとって、魔法攻撃を受けた清涼殿の兵に声をかけた。彼は黒髪を長く伸ばした伊達男で、猫亜種であった。闇魔法で魔素ダメージを多く受けている。図らずも充希が盾にしてしまった状況だから、後で揉めたくもない。

「あんた! 大丈夫か? 俺たちは祈月の人間だ。治療する」
「ありがとうございます、だけど無用です。治癒術なら清涼殿に伝わるものもありますから……」
「大丈夫、じっとしててよ。『ヒール』しようぜ」

 清矢は軽く言い、生命回復魔法の『ヒール』を行った。クライスト教の長い歴史のなかで発見された回復術で、それを汎用系に翻訳した、広く使われている技だ。自然治癒力を引き上げる仕組みらしい。回復魔法なら愛野教授が教える『ディア』もあったが、清矢の体質の場合ヒール系列のほうが効果が強かった。魔法でなら魔素ダメージも回復できるので最適だろう。継戦能力を劇的に引き上げるこれら回復術の存在を思えば、魔法なしで戦おうという鷲津清隆の信条は国家戦略としてきわめて稚拙だと感じられる。

 ちょっと物騒な詠唱をして、白色の光が反応するとともに、うずくまっていた兵が深く息をつく。次の瞬間にはぴんしゃんと歩きはじめたので、清矢は注意した。

「清涼殿に戻って、今の男のことを報告しようぜ」
「『魂集め』の妨害は切り捨て御免、との古い掟があります。今の時代にあっては大げさだと思いますが、自分は任務中です。あいつを追わなくては」
「だけどさ、俺たちだけだとちょっと新発田さん怖いし……それに人を探してるんだ」

 清涼殿神兵隊長の新発田は、清矢たちには大変にこやかに接していたが、部下に対しては何時間も声を荒げて説教をするような二面性のある男だった。兵も思うところはあったようで、しぶしぶうなずいてくれる。

「自分は坂井と言います。失せ人は子供ですか?」
「いや、成人した女性だ。昔清涼殿に仕えてたって聞いたな……」
「名前は吉田牡丹、三十代はじめで、今日は花菱の着物を着てました。僕の母親です」
「ううん、花菱の着物か……」

 坂井は周囲を見回したが、和装の女性は多かった。あきらめて、清涼殿の詰所に戻ることにする。
 零時は焦れたようだったが、その心配は清涼殿に着いて氷塊した。隊長の新発田がこう言ったのである。

「牡丹ちゃんか。さっき久方ぶりに清涼殿に上がっていたよ。何でも、古巣に相談があるらしくてね」

 兎亜種の新発田は半分顔に埋まっているような細い瞳を無理やり柔らげて、清矢たちに言った。そしてわざわざ自分で案内してくれる。本殿に上がり、角にある巫女たちの控室に連れていかれると、牡丹は衣装部屋の中央に座って、うず高く積まれた茶巾や下着を畳んでいた。零時が怖い顔をしていざり寄る。

「母さん、一体何をしてるの……! 巫女だったのは何年も前の話でしょ。清涼殿に迷惑かけないで」

 手首をとられた牡丹はぴしゃりと零時をはたいた。

「れいじさん、やめて。私、帰明さまに嫁ぐなんてできない」
「うちの人間は誰もそんなこと言ってないじゃないですか……!」
「だって、私、ひろあきさんと子供まで作ったのよ。実家に戻って、ひろあきさんが牢屋を出たら、一緒になろうと思っているの。そのためにはここでお勤めをしていなきゃ」

 牡丹の口ぶりは初対面の時からすれば見違えるほどであった。一人の女性の選択としても、ある程度は得心がいくものだ。零時は苛立って母の手を力任せに引っ張ったが、彼女は畳をつかんで立ち上がろうとしない。見かねた新発田が割って入る。

「牡丹ちゃんは清涼殿の優れた巫女だった。他の巫女も驚いたけど、受け入れてくれたようだよ。今日は気が済むまでここに置いたらどうだい?」

 作り笑顔には有無を言わせぬ重圧があった。こめかみが引きつっているところを見ると、本来なら叱りつけたいのだろう。清矢はトラブルを恐れて、零時をなだめて一礼し、退出した。清涼殿の敷地を一歩出ると、零時は感情を爆発させた。

「母さんは結局息子より自分の恋人が大事なんだ。僕はあんな父親とは縁切りしたいのに!」

 握りしめる拳はわなわなと震えている。詠も充希も、何も言えず黙り込んだ。清矢がうつむいた顔をのぞき込んで言葉をかける。

「まだ病気もよくなってないからだよ」

 中途半端な慰めは癇に障ったようだった。零時はキッと清矢を見つめて、八つ当たりをする。

「でも母さんの面倒をずっと見てきたのは僕だ! あの男はただ母さんを誑かしただけなのに……! こんなことなら中途半端に治らなきゃ良かった」

 友人たちは、そんな悪態を放置してはおかなかった。充希が怖い顔で迫る。

「そんなこと言っちゃダメでしょ」

 詠もじっと零時をにらんでいる。零時は失言を恥じたか、唇を噛んでうつむいた。充希が諭す。

「とりあえず、おうちでみんなと相談しなきゃ。俺が送ってくよ……清矢くんたちは、帰って」

 詠はうなずいて、清矢の手をとって足早にその場から離れた。乗合いタクシーや人力車が行きかう通りを、二人で歩いていく。空は蒼く染まり、臥待月が高く輝きはじめていた。土産物屋が店じまいをするかたわらで、料亭は提灯を点けはじめる。

 さっきまでの事件が信じられないほど、何事もない世界。古都の夕べは、静かに暮れていく。

 陶春から遠く離れて、詠とたった二人でいる。清矢はふと弱音を漏らした。

「零時のことうまく慰めてやれなかった」
「じゃあ『そんなことないよ』って言えばよかったのか? それこそ気休めだろ」

 詠は存外にドライだった。清矢はしみじみと続ける。

「恋って怖いな」

 その単語に、詠はぴくりと獣耳を動かした。清矢は嘆息する。

「きっと牡丹さんの記憶の中で鮮やかに残ってるのは三島宙明との恋しかないんだろうな」

 詠はしばらく黙って、「俺も清矢くんのためなら同じようなことやってきちゃったけどな」と言った。

 清矢はあらためてこれまでの詠の献身を分析した。

「でもそれは……俺が祈月耀の孫だからだろ? 詠はずっと耀サマみたいな英雄になりたかったんだから」

 詠は黙って清矢と手をつなぐ。縁日が出ている町内に近くなり、すれ違う人々も熱に浮かされている。詠と清矢も、まるで遊びに出た観光客に見えたろう。やっと二人でこうして街歩きができた、と清矢は思う。実際は屋台に寄っている暇などなかったが、きらびやかな照明と、歴史の香りを残す古都のたたずまいに、旅愁が高まっていた。

 やぶからぼうに詠が聞いた。

「俺じゃ、清矢のとなりにふさわしくねぇのか」
「いや、そんなことないよ。詠がいてくれなかったら、この間の戦だって生き延びられなかった」
「そういう話じゃない。抱きしめてぇとか、キスしたいとか言いだしたからか」

 清矢は答えられなかった。同性愛は、思春期の気の迷いだとも聞く。もしそうなら、詠が大人となってから、清矢はきっと疎まれてしまう。そんなリスクを犯さなくとも、今のままの距離感だって清矢は構わなかった。

 詠は沈黙を肯定ととり、忍耐を告げた。

「じゃあ……俺は一生この気持ち封印する」

 結局二人とも同じ結論だ。清矢の中の男が騒ぐ。優柔不断なためらいもずるい臆病も、全部吹き散らして路地に引き込みたい。キスして抱きしめて、安心させてやりたくなる。勢いに任せてそうしても、思い切りのいい詠はきっと否とは言わない。自分でした選択を後から逆恨みするような奴だったろうか? そんなの、詠が一番に嫌がる態度ではないか。

 ――だが、ほんの一時間も前には、至極殿神兵隊とおぼしき男が、魂集めを妨害するという事件が起きていた。早く軍閥に報告しなくてはならない。清矢は溜息をついて帰りを急いだ。
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