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第二章 デビューに向けて!
【3】時短で甘やかBLレシピ!
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ホームルームが終わった。
甘やかな脚どりで階段を駆け降り、校舎を出る。グラウンドでは運動部の小娘たちが声出しをしながら準備運動をしたりランニングをしたりして、いる。
これがBLだったら、部活はやっぱりサッカーだよね。帰宅部のか細い可愛い受けちゃんが鞄を胸に抱えてトコトコ歩いているところにボールが飛んできて、校内一のイケメンなサッカー部のエースでカッコいい部長と出会うってパターン。
♡ ♡ ♡
足もとに転がったサッカーボールを受けちゃんが、おーいと言いながら手をふって駆け寄ってくる攻め様に向かって蹴ろうとするんだけど、うまくいかなくて、すってんころりんして地面に倒れてしまって、気づいたら攻め様におんぶされて保健室に行ったら、誰もいなくて甘やかな雰囲気になって、ベッドにふたりで何となくもつれ合うようにして倒れ込んで、雰囲気に負けて攻め様がキスしてきて、それが初心な受けちゃんにとってファーストキスで……。
♡ ♡ ♡
こうゆうのって、ヤバいくらい萌える!
猛ダッシュで校門を出て、スマホを取り出して、ここまでをメモする。最近、ボイスメモを覚えたので、入力も楽チンだ。思いついたことを口にするだけで原稿が出来上がるのだから、使わない手はない。うちの母親なんかいつもスマホ相手にポチポチ打ってて時代遅れ! ああはなりたくない!
そして私は、この甘やかな作品の芽生えを育てるために、帰り道に男子校ツアーをしなければならないのだ。これは花園乱華のミッションなのだ。うん、そうだ。
うちの弟さえ通ってなければ、花園乱華としては文句なしにBL学園高校としてぶっちぎりのトップクラスの甘やかなミッションスクールの高校でしかも男子校のグラウンドからは、八対一くらいの割合で攻め様と受けちゃんの声が甘やかに聞こえる。
私は足早に駆け寄ってフェンス越しに男の子たちの甘やかな部活を眺めた。
「あっ!」
サッカー部で一番目立っている部員を見つけたのだ。パスを出したのが受けちゃんでシュートを決めたのが攻め様だ。しかも距離感がヤバいくらい近すぎる……よね? 攻め様が受けちゃんの背中をポンポンって叩いたのを見たよ。身長差も頭ひとつ分くらい攻め様のが高くて受けちゃんといいバランスだよ。キスするのにちょうどベストな身長差じゃない?
このふたりでシリーズものってゆうか、エピソードごとに毎回ラブシーンを入れれそうな感じっぽい感じがするような気がするかも。
帰り道は幸せだった。あのスペシャルな男子校のグラウンドで見たこと感じたことを言葉に紡ぎながらスマホに収納したからだ。おしゃべりをしなかったのはうちのドアを開けて小走りに自分の部屋まで猛ダッシュするときぐらいだ。そのときも、口を閉じて息をするのを我慢しないと、甘やかな言葉が唇から溢れ出しそうになって、いた。
ゼエゼエ、ハアハア。
これを私は今からレシピ小説にするのだ。スマホが玉手箱に見える。ふたを開けると、金銀財宝が甘やかに光り輝いているのだ。一度に出すのは勿体無いから、少しずつ小出しに……。
小出し……?
傾向と対策で、ライバルに勝つには作品を書き溜めておいて、一日に何度も投稿するのがいいってネットで見たんだっけ。
作り置きお惣菜!
美味しい時短レシピ!
BLの神様からのお告げのように、レシピ投稿サイトで見たキャッチフレーズが頭に浮かんだ。
短めの短編をたくさん準備しておいて、メインの作品は谷屋先生と同じ時間帯に予約投稿すればいいってことじゃない!
♡ ♡ ♡
幸太郎の指が、春樹の一番秘密なところを、
ヌプヌプ、クチュクチュ。
すると……。
「ひいッ……」
春樹が、喘いだ。
幸太郎がニヤリ、さらに奥まで……。
「ああッ!」
春樹が、甘やかに、叫んだ。
幸太郎は、指を、抜いた。
そして、熱い、屹立を……。
♡ ♡ ♡
このくらいシンプルでどうかな? あとは読者が脳内であれこれ想像するってことで。これなら時短BLレシピとして、うまくいきそう!
甘やかな脚どりで階段を駆け降り、校舎を出る。グラウンドでは運動部の小娘たちが声出しをしながら準備運動をしたりランニングをしたりして、いる。
これがBLだったら、部活はやっぱりサッカーだよね。帰宅部のか細い可愛い受けちゃんが鞄を胸に抱えてトコトコ歩いているところにボールが飛んできて、校内一のイケメンなサッカー部のエースでカッコいい部長と出会うってパターン。
♡ ♡ ♡
足もとに転がったサッカーボールを受けちゃんが、おーいと言いながら手をふって駆け寄ってくる攻め様に向かって蹴ろうとするんだけど、うまくいかなくて、すってんころりんして地面に倒れてしまって、気づいたら攻め様におんぶされて保健室に行ったら、誰もいなくて甘やかな雰囲気になって、ベッドにふたりで何となくもつれ合うようにして倒れ込んで、雰囲気に負けて攻め様がキスしてきて、それが初心な受けちゃんにとってファーストキスで……。
♡ ♡ ♡
こうゆうのって、ヤバいくらい萌える!
猛ダッシュで校門を出て、スマホを取り出して、ここまでをメモする。最近、ボイスメモを覚えたので、入力も楽チンだ。思いついたことを口にするだけで原稿が出来上がるのだから、使わない手はない。うちの母親なんかいつもスマホ相手にポチポチ打ってて時代遅れ! ああはなりたくない!
そして私は、この甘やかな作品の芽生えを育てるために、帰り道に男子校ツアーをしなければならないのだ。これは花園乱華のミッションなのだ。うん、そうだ。
うちの弟さえ通ってなければ、花園乱華としては文句なしにBL学園高校としてぶっちぎりのトップクラスの甘やかなミッションスクールの高校でしかも男子校のグラウンドからは、八対一くらいの割合で攻め様と受けちゃんの声が甘やかに聞こえる。
私は足早に駆け寄ってフェンス越しに男の子たちの甘やかな部活を眺めた。
「あっ!」
サッカー部で一番目立っている部員を見つけたのだ。パスを出したのが受けちゃんでシュートを決めたのが攻め様だ。しかも距離感がヤバいくらい近すぎる……よね? 攻め様が受けちゃんの背中をポンポンって叩いたのを見たよ。身長差も頭ひとつ分くらい攻め様のが高くて受けちゃんといいバランスだよ。キスするのにちょうどベストな身長差じゃない?
このふたりでシリーズものってゆうか、エピソードごとに毎回ラブシーンを入れれそうな感じっぽい感じがするような気がするかも。
帰り道は幸せだった。あのスペシャルな男子校のグラウンドで見たこと感じたことを言葉に紡ぎながらスマホに収納したからだ。おしゃべりをしなかったのはうちのドアを開けて小走りに自分の部屋まで猛ダッシュするときぐらいだ。そのときも、口を閉じて息をするのを我慢しないと、甘やかな言葉が唇から溢れ出しそうになって、いた。
ゼエゼエ、ハアハア。
これを私は今からレシピ小説にするのだ。スマホが玉手箱に見える。ふたを開けると、金銀財宝が甘やかに光り輝いているのだ。一度に出すのは勿体無いから、少しずつ小出しに……。
小出し……?
傾向と対策で、ライバルに勝つには作品を書き溜めておいて、一日に何度も投稿するのがいいってネットで見たんだっけ。
作り置きお惣菜!
美味しい時短レシピ!
BLの神様からのお告げのように、レシピ投稿サイトで見たキャッチフレーズが頭に浮かんだ。
短めの短編をたくさん準備しておいて、メインの作品は谷屋先生と同じ時間帯に予約投稿すればいいってことじゃない!
♡ ♡ ♡
幸太郎の指が、春樹の一番秘密なところを、
ヌプヌプ、クチュクチュ。
すると……。
「ひいッ……」
春樹が、喘いだ。
幸太郎がニヤリ、さらに奥まで……。
「ああッ!」
春樹が、甘やかに、叫んだ。
幸太郎は、指を、抜いた。
そして、熱い、屹立を……。
♡ ♡ ♡
このくらいシンプルでどうかな? あとは読者が脳内であれこれ想像するってことで。これなら時短BLレシピとして、うまくいきそう!
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