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知らない世界で
サアヤからのプレゼント(sideマティオス)
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「隊長さん、こんばんは!」
「ああ。……サアヤ、元気な様で何よりだ」
昨日はライリーの暴行事件を報告した時に泣かせてしまった。止めたものの、あの様子では翌日ライリーに会いに行くかと思っていたら、行かなかったらしい。恐らくジュードが止めたんだろう。ジュードは、蛮族の男の考え方も良く知っているから。
サアヤとの夕飯も、これで3日連続だ。これだけを楽しみに、今日の職務をこなしたと言っても過言ではない。それに……
「今日の衣装も良く似合っていて、可愛いな」
サアヤが、私の選んだ服を身に纏っている。今朝送ったばかりだというのに、喜んでくれたのだろうか。自然と顔が綻んだ、のだが──
「そうなんですよ、隊長さん……聞いて下さい、これ、マティオスさんから頂いてしまったのです!どうやら、私が一般大衆用の服を着ていたのが世間的に問題だったみたいで……」
と言われて固まった。
ん?
どうしてそうなった??
「……いや、単に自分の選んだ服を着て欲しかっただけだと思うぞ」
ジュードの選んだ服じゃなくてな、とは言わない。その本音は余りに狭量というものだ。自覚はあるから、墓場まで持っていく。
「そうでしょうか?……でも、マティオスさんはエイヴァさんとほぼ交流ないですし、そんな感覚ない気がするんです。ですから、仮にも妻が平民の服を着ているのが恥ずかしかったのだと思うので、これからは部屋着と外着に分けて着ようかと思っています」
「そ、そうか……」
違う。どんな仕立ての服を着ていようが、サアヤが着る民族衣装姿は間違いなく可愛い。可愛い一択だ。
服をプレゼントした理由は断じて違うが、今はまだ言える筈もなかった。
「もしかして、気に入らなかったのか?」
恐る恐る聞けば、「まさか!」とサアヤは即答してホッとする。
そう言えば、エイヴァに言われて何か送っても、センスが悪いと文句しか言われなかったな。ただ、その時は文句を言われても全く気にならなかった。どうでも良い事だったからだ。それが、サアヤ相手になると、何故こうも気になるのか。
「これ、本当に凄く手触りが良くて、着ていて楽なんです。デザインも柄も凄く可愛いし、私なんかが着るのは勿体ない位。けど、一番嬉しいのはマティオスさんがエイヴァさんを気に掛けてくれたって事でしょうか」
「え?」
「やっぱり、夫婦仲は険悪より良い方が良いじゃないですか。エイヴァさんはこの国の出身ではないですし、寂しい思いもしたんじゃないかなって。だから、マティオスさんがエイヴァさんを見ていてくれた事が嬉しいです」
サアヤは笑顔でそう言った。
「そうか……確かに、そうだな」
私は、そうとしか返せなかった。
エイヴァの事をそんな風に言うという事は、サアヤは恐らくエイヴァ本人を全く知らない。その時点で、いくら似てても影武者というのは無理がある。
そして、人類は基本的に善である様な考えをしており、エイヴァが平気で赤子を踏みつける様な性格だとも思っていない。
……このまま、知らないでいて欲しい、と思った。綺麗な世界で囲まれて育った様なサアヤが、エイヴァを知るのは酷すぎる。今は3人の奴隷達とも上手くいっている様だし、エイヴァがサアヤの顔を曇らせるところを今更見たくなかった。
二人でテーブルセッティングをすると、サアヤがむぅ、と口を尖らせて
「隊長さん、日に日に上手になってますね」
と誉めてくれた。
……誉めてくれたんだよな?何故口を尖らせているのかは謎だ。
サアヤと夕飯を一緒に取る様になり、私は朝も昼も自分の分のテーブルセッティングを自分でやる様になった。つまり、練習をしている。
側近は「そんな事より一枚でも多くの書類に目を通して下さいよ……!」と、私が人の仕事を奪い、自分の仕事を後回しにするのを責めるがこればかりは仕方ない。初日は危うくサアヤにスープをかけるところだったのだ。彼女に熱い思いや痛い思いをさせる訳にはいかないだろう。それに、嫌な思いをさせたら、楽しい夕飯タイムが終了してしまう……かもしれないのだから。
「隊長さん、今日は、兵士さん達の防具や武器についてうかがいたいのですが」
「ほう?」
私達は、夕飯を食べながら談笑を始める。至福の時間だ。
「隊長さんのお陰で、ライリーが修練に参加出来る様になりましたが、今までの御礼も兼ねて、ライリーに武器と防具をプレゼントしたいと思っていまして」
「……」
サアヤがライリーにプレゼント?……私ですら、何も貰った事がないのに。……いやいや、羨ましいとか思うより先に、まずサアヤの話を聞かなければ。
「武器は、ライリーのお父さんが精製したものを探そうと思っているのでカタログを見なかったのですが、防具に関しては何か良いのがないかとカタログで探しても、どれも全てにおいて優れた防具は見つからなくて」
「……ふむ」
「隊長さんなら防具とかって、どうやって探すんですか?もしくは、おすすめの防具があったら教えて頂けないかと思いまして」
「成る程」
おすすめの防具ならある。私が使用している物で、貿易関係にある他国から献上されたもの……だが、国宝級だ。
国内でそれなりに流通していて、質の良い防具は本物の近衛隊長が使用していたな。今度サアヤの為……間違えた、ライリーの為に確認しておかなければ。
「また明日の夕飯時までに確認しよう」私がそう言えば、サアヤは「よろしくお願い致します!……そう言えば隊長さん。もしライリーに外出許可が降りなければ、この屋敷に武器屋さんや防具屋さんをお呼びする事って出来ると思います?マティオスさんは許して下さいますかねぇ……」と聞いてきた。
「どういう意味だ?」
私は首を傾げる。詳しく聞けば、
「ジュードさんの案なんですけど」
と前置きした上で、
「……という訳で、マティオスさんに武器屋さんや防具屋さんを呼んで頂いて、一般兵士から近衛隊まで自由に見られれば売る方も買う方もそれなりに需要のある楽しいイベントになるんじゃないかと思いまして。もしそれが実現すれば、ライリーの武器防具も買えるので有り難いなーと」
と、お祭り好きな国民らしい提案をしてきた。
我が国が戦時から平成の世になり、備品や支給品が古くなっても、なかなか買い換える良い機会はない。壊れてから買い換えるのが常で、それではいざという時に不安が残る。
「……そちらも少し、側近に相談してどうするか決めてから回答しよう」
と私が言えば、サアヤは顔をパッと輝かせて、
「隊長さんからマティオスさんにお伝えして頂けるんですかっ!?」
と笑顔で言われ、
「あ、ああ……」
そんなに私と連絡を取るのは嫌なのかと、少し凹んだ。
「ところでサアヤ、そのデザートは食べないのか?」
話が切れたところで、サアヤの皿を指差しながら問いかける。普段は完食するサアヤが、デザートを残していた。まさか具合が悪いのか?と会話中ずっと気になっていたのだ。
「はい……残したくないのですが、どうしてもこれ系のものは苦手でして」
「甘いし、栄養も豊富だぞ?」
「本っ当に、勘弁して下さいっ!!」
サアヤは涙目だ。可愛いな。苦手な野菜を目の前にした子供の様に愛らしい。
「では、仕方ないな。私にプレゼントしてくれないか?」
「プ、プレゼント?……つまり、隊長さんが食べてくれるという事でしょうか」
「ああ。そうとも言う」
「残り物なんて隊長さんには失礼かもしれませんが、手は一切つけていないので……」
サアヤは、安堵した様にそろ、と皿をこちらに回した。
次の日の朝には、料理長にサアヤの食事には虫系の料理を出さない様に伝えておいた。
「ああ。……サアヤ、元気な様で何よりだ」
昨日はライリーの暴行事件を報告した時に泣かせてしまった。止めたものの、あの様子では翌日ライリーに会いに行くかと思っていたら、行かなかったらしい。恐らくジュードが止めたんだろう。ジュードは、蛮族の男の考え方も良く知っているから。
サアヤとの夕飯も、これで3日連続だ。これだけを楽しみに、今日の職務をこなしたと言っても過言ではない。それに……
「今日の衣装も良く似合っていて、可愛いな」
サアヤが、私の選んだ服を身に纏っている。今朝送ったばかりだというのに、喜んでくれたのだろうか。自然と顔が綻んだ、のだが──
「そうなんですよ、隊長さん……聞いて下さい、これ、マティオスさんから頂いてしまったのです!どうやら、私が一般大衆用の服を着ていたのが世間的に問題だったみたいで……」
と言われて固まった。
ん?
どうしてそうなった??
「……いや、単に自分の選んだ服を着て欲しかっただけだと思うぞ」
ジュードの選んだ服じゃなくてな、とは言わない。その本音は余りに狭量というものだ。自覚はあるから、墓場まで持っていく。
「そうでしょうか?……でも、マティオスさんはエイヴァさんとほぼ交流ないですし、そんな感覚ない気がするんです。ですから、仮にも妻が平民の服を着ているのが恥ずかしかったのだと思うので、これからは部屋着と外着に分けて着ようかと思っています」
「そ、そうか……」
違う。どんな仕立ての服を着ていようが、サアヤが着る民族衣装姿は間違いなく可愛い。可愛い一択だ。
服をプレゼントした理由は断じて違うが、今はまだ言える筈もなかった。
「もしかして、気に入らなかったのか?」
恐る恐る聞けば、「まさか!」とサアヤは即答してホッとする。
そう言えば、エイヴァに言われて何か送っても、センスが悪いと文句しか言われなかったな。ただ、その時は文句を言われても全く気にならなかった。どうでも良い事だったからだ。それが、サアヤ相手になると、何故こうも気になるのか。
「これ、本当に凄く手触りが良くて、着ていて楽なんです。デザインも柄も凄く可愛いし、私なんかが着るのは勿体ない位。けど、一番嬉しいのはマティオスさんがエイヴァさんを気に掛けてくれたって事でしょうか」
「え?」
「やっぱり、夫婦仲は険悪より良い方が良いじゃないですか。エイヴァさんはこの国の出身ではないですし、寂しい思いもしたんじゃないかなって。だから、マティオスさんがエイヴァさんを見ていてくれた事が嬉しいです」
サアヤは笑顔でそう言った。
「そうか……確かに、そうだな」
私は、そうとしか返せなかった。
エイヴァの事をそんな風に言うという事は、サアヤは恐らくエイヴァ本人を全く知らない。その時点で、いくら似てても影武者というのは無理がある。
そして、人類は基本的に善である様な考えをしており、エイヴァが平気で赤子を踏みつける様な性格だとも思っていない。
……このまま、知らないでいて欲しい、と思った。綺麗な世界で囲まれて育った様なサアヤが、エイヴァを知るのは酷すぎる。今は3人の奴隷達とも上手くいっている様だし、エイヴァがサアヤの顔を曇らせるところを今更見たくなかった。
二人でテーブルセッティングをすると、サアヤがむぅ、と口を尖らせて
「隊長さん、日に日に上手になってますね」
と誉めてくれた。
……誉めてくれたんだよな?何故口を尖らせているのかは謎だ。
サアヤと夕飯を一緒に取る様になり、私は朝も昼も自分の分のテーブルセッティングを自分でやる様になった。つまり、練習をしている。
側近は「そんな事より一枚でも多くの書類に目を通して下さいよ……!」と、私が人の仕事を奪い、自分の仕事を後回しにするのを責めるがこればかりは仕方ない。初日は危うくサアヤにスープをかけるところだったのだ。彼女に熱い思いや痛い思いをさせる訳にはいかないだろう。それに、嫌な思いをさせたら、楽しい夕飯タイムが終了してしまう……かもしれないのだから。
「隊長さん、今日は、兵士さん達の防具や武器についてうかがいたいのですが」
「ほう?」
私達は、夕飯を食べながら談笑を始める。至福の時間だ。
「隊長さんのお陰で、ライリーが修練に参加出来る様になりましたが、今までの御礼も兼ねて、ライリーに武器と防具をプレゼントしたいと思っていまして」
「……」
サアヤがライリーにプレゼント?……私ですら、何も貰った事がないのに。……いやいや、羨ましいとか思うより先に、まずサアヤの話を聞かなければ。
「武器は、ライリーのお父さんが精製したものを探そうと思っているのでカタログを見なかったのですが、防具に関しては何か良いのがないかとカタログで探しても、どれも全てにおいて優れた防具は見つからなくて」
「……ふむ」
「隊長さんなら防具とかって、どうやって探すんですか?もしくは、おすすめの防具があったら教えて頂けないかと思いまして」
「成る程」
おすすめの防具ならある。私が使用している物で、貿易関係にある他国から献上されたもの……だが、国宝級だ。
国内でそれなりに流通していて、質の良い防具は本物の近衛隊長が使用していたな。今度サアヤの為……間違えた、ライリーの為に確認しておかなければ。
「また明日の夕飯時までに確認しよう」私がそう言えば、サアヤは「よろしくお願い致します!……そう言えば隊長さん。もしライリーに外出許可が降りなければ、この屋敷に武器屋さんや防具屋さんをお呼びする事って出来ると思います?マティオスさんは許して下さいますかねぇ……」と聞いてきた。
「どういう意味だ?」
私は首を傾げる。詳しく聞けば、
「ジュードさんの案なんですけど」
と前置きした上で、
「……という訳で、マティオスさんに武器屋さんや防具屋さんを呼んで頂いて、一般兵士から近衛隊まで自由に見られれば売る方も買う方もそれなりに需要のある楽しいイベントになるんじゃないかと思いまして。もしそれが実現すれば、ライリーの武器防具も買えるので有り難いなーと」
と、お祭り好きな国民らしい提案をしてきた。
我が国が戦時から平成の世になり、備品や支給品が古くなっても、なかなか買い換える良い機会はない。壊れてから買い換えるのが常で、それではいざという時に不安が残る。
「……そちらも少し、側近に相談してどうするか決めてから回答しよう」
と私が言えば、サアヤは顔をパッと輝かせて、
「隊長さんからマティオスさんにお伝えして頂けるんですかっ!?」
と笑顔で言われ、
「あ、ああ……」
そんなに私と連絡を取るのは嫌なのかと、少し凹んだ。
「ところでサアヤ、そのデザートは食べないのか?」
話が切れたところで、サアヤの皿を指差しながら問いかける。普段は完食するサアヤが、デザートを残していた。まさか具合が悪いのか?と会話中ずっと気になっていたのだ。
「はい……残したくないのですが、どうしてもこれ系のものは苦手でして」
「甘いし、栄養も豊富だぞ?」
「本っ当に、勘弁して下さいっ!!」
サアヤは涙目だ。可愛いな。苦手な野菜を目の前にした子供の様に愛らしい。
「では、仕方ないな。私にプレゼントしてくれないか?」
「プ、プレゼント?……つまり、隊長さんが食べてくれるという事でしょうか」
「ああ。そうとも言う」
「残り物なんて隊長さんには失礼かもしれませんが、手は一切つけていないので……」
サアヤは、安堵した様にそろ、と皿をこちらに回した。
次の日の朝には、料理長にサアヤの食事には虫系の料理を出さない様に伝えておいた。
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