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第一王子様との対面
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「新品じゃない方が良いって言ってたけど、本当に良いの?」
「黒髪黒眼の女が新品の使用人服を着ていたら、明らかに怪しくないですか?」
「……それも、そうね……」
「第一王子様とご面会される日程は何時でしょうか?」
「明後日よ」
「では、早速当日の流れをシミュレーションしておきましょうか?」
「そうね、よろしくお願いするわ」
──公爵家からの帰り道、馬車の中でベアトリーチェ様にお願いされていたのはこの事であった。
「……あの、ユーディアにしか頼めない話があるのだけれど、聞いてくれないかしら……?……第一王子様とお会いする時に、同席して頂きたいの」
頬を染めながら話すベアトリーチェ様は、本当に可愛らしい。
……が。
「……それは、貴族の行いとして正しいのですか?」
ベアトリーチェ様が第一王子様とお会いになるという事は、いわば婚約者同士の初の顔合わせの時だろう。
そこに、親でも兄妹でもない私が同席?
ましてや相手はこの国の王子様……対して私は平民だ。
私が問うと、ベアトリーチェ様は顔を背ける。
「……そんな訳ないじゃないの」
じぃ、とベアトリーチェ様のご様子を伺い続けると、彼女は顔を下に向けて呟く。
「……だって、やっぱり不安なんですもの。ユーディアがいるだけで、安心だなって……」
私は、つい吹き出してまった。
「ユーディア!」
嗤われたと思ったベアトリーチェ様が、むくれる。
「では、私はメイドとして……ベアトリーチェ様の従者として、付き添いますね」
「えっ!……良いの!?」
「……公爵家の為にも、第一王子様に寄り添っていかれたいと以前おっしゃっていたじゃないですか。その為にも第一印象を悪くしたくないと。ベアトリーチェ様が初回面会時に気絶なさらない様、私が使用人として事前に失礼のない様第一王子様のご尊顔を拝見し、こっそりベアトリーチェ様にお伝え致しますね」
「……ほ、本当に、良いの……?相手は化け物かも、しれないのよ……??」
私はベアトリーチェ様を安心させる為に、固く握りしめている手にそっと自分の手をのせた。
「きっと、大丈夫です。ベアトリーチェ様ならば」
本当は、私がいなくても大丈夫な筈だ。
けれど、私が傍にいる事が、今まで公爵令嬢として誰にも頼れず一人で必死で踏ん張ってきたベアトリーチェ様の支えになるのであれば、喜んで応えたいと思う。
ベアトリーチェ様は、心底安心した様に笑って下さった。
「……ユーディア、本当にありがとう」
「いいえ、まだお礼を言うのは早いですよ?お役にたてたら、その言葉を頂けると嬉しいです」
「ふふっ……ところで、ユーディア」
「はい、何でしょう、ベアトリーチェ様」
「……また、呼び方が元に戻っているのだけど……」
「……使用人が公爵令嬢を愛称で呼んでしまっては不味いかと」
「もうっ!!」
ふわふわしたドレスに、ぽふぽふと手を埋めて抗議するベアトリーチェ様を見て、いつか一緒にマージェのパイを食べたいな、と思った。
***
そうして、第一王子様とベアトリーチェ様の面会日当日。
私は何の問題もなく、結い上げた髪をメイドのモブキャップに詰め込み、第一王子様用に建設された別棟の応接室に続く扉の前で待機していた。
ベアトリーチェ様の到着が少し遅くなる旨を告げる為だけの役だ。
それで自然と私が第一王子様に先にお目にかかる事が出来るし、次は王子様の到着をお伝えし、支度を急がせる役としてその後も自然と部屋から離れる事も出来る。
幸いな事に、上流貴族の令嬢が男性を待たせるのは当たり前の国であり、それが例え王子であろうと、婚約者という自らを着飾る事が必要な場面ではむしろ時間通りの参上こそが手抜きだと揶揄される悪しき慣習。
「普段はほんっとに何て無駄な時間だと思っていたけど、今回だけは感謝するわ」
とベアトリーチェ様は笑って言っていた。
別棟は、王族が利用するにはかなりこじんまりとしたつくりではあったが、とても温かみを感じて驚いた。
ただ、使用人の数が驚く程少なく、護衛に至っても別棟そのものではなく、別棟を囲む外壁に集中して警備を行っていた。
庭にも面した外廊を誰かがコツンコツンと歩いて近寄ってくる気配を感じ、昨日即席で習ったメイドがする最敬礼の礼をとる。
応接室の扉の横に、見慣れないメイドがいたのを気にしたのか、それともモブキャップから王子様の目につくように一部だけ出した黒髪が良かったのか、お声掛けを頂いた。
「……あれ……、君、新しいメイド……じゃなくて、ベアトリーチェ嬢のメイドかな?」
「第一王子様にご挨拶申し上げます」
「顔を上げて良いよ、どうしたの?」
「ベアトリーチェ様が──」
無事にご尊顔を拝見する事が出来そうだと安心して顔を上げた私の、時が止まった。
「……せん、ぱい……」
「え?」
驚愕する私の目の前に、一昨日夢で見たばかりの先輩が、そこに佇んでいた。
喉がカラカラに渇き、手が震える。
瞼が落ちたと同時にその姿が掻き消えてしまう気がして、瞬きすら出来ない。
「……先輩……っっ」
そこには、ビン底眼鏡を外し、鳥の巣頭になっていない短い髪の、コスプレでもしたんじゃないかと言うような衣装を身に付けた懐かしい人。
少し天パの髪はやはり黒髪で、ヘーゼルアンバーの瞳だけが以前と違っていた。
瞳に涙が溢れ、口元を震える手で押さえた時、やっと自分がユーディアである事を思い出す。
──違う。この方は、どんなに似ていても、先輩ではない──
そして、私は目の前の方からすれば、婚約者の寄越した単なるメイドなのだ。
気持ちを必死で落ち着け、切り替えて声を出す。
「……大変失礼致しました。直ぐにベアトリーチェ様をお呼び致します」
再び最敬礼をし、第一王子様と普段合わせない視線を合わせる。
黒髪という事は、前世の記憶はあるのだろうか?
私の事に気付かないだろうか?
私のそんな願いもむなしく、黒眼に動じない第一王子様は「頼むよ」とそれだけ言って、応接室へと入って行った。
最後に笑顔を向けてはくれたが、見た事のない少し困った様な笑い顔は、第一王子様が確かに先輩とは別人である事を物語っていた。
***
恋する女の子の表情をしたベアトリーチェ様を見て、私は第一王子様との面会が無事に……いや、恐らくそれ以上に上手くいった事を悟った。
「おめでとうございます、ベアトリーチェ様?」
私はメイドの礼をしながらベアトリーチェ様に祝福を送る。
自分の中の、モヤモヤした感情には目を背けて。
「んもう、からかわないで、ユーディア。でも、本当にユーディアが言ってた通りだった。黒髪なだけで、凄く話しやすくて、素敵な方だったわ。化け物だという噂を信じて相手を好きになる薬を用意しようとするなんて、本当に馬鹿な事したと思う」
「けれども、そのお陰で私はリーチェ様と出会えました」
私の返事を聞いて、ベアトリーチェ様は微笑む。
「……うん。本当にありがとう、ユーディア」
「リーチェ様、私のお願いも叶えて下さいましたか?」
「ええ、お伝えしておきましたわ」
「ありがとうございます。……では、またエリカ様が動く前にリーチェ様にお願いしたい事が沢山ございますから、さっさと戻りましょうか」
「あら?ユーディアって、何気に人使い荒いのかしら……?」
「ふふ、どうでしょうね?」
私は、相棒だった先輩がこんな可愛く利発なベアトリーチェ様と結ばれるのであれば、これ程喜ばしい事はない……そう思いながらも痛む胸の正体に気付かない振りをした。
「黒髪黒眼の女が新品の使用人服を着ていたら、明らかに怪しくないですか?」
「……それも、そうね……」
「第一王子様とご面会される日程は何時でしょうか?」
「明後日よ」
「では、早速当日の流れをシミュレーションしておきましょうか?」
「そうね、よろしくお願いするわ」
──公爵家からの帰り道、馬車の中でベアトリーチェ様にお願いされていたのはこの事であった。
「……あの、ユーディアにしか頼めない話があるのだけれど、聞いてくれないかしら……?……第一王子様とお会いする時に、同席して頂きたいの」
頬を染めながら話すベアトリーチェ様は、本当に可愛らしい。
……が。
「……それは、貴族の行いとして正しいのですか?」
ベアトリーチェ様が第一王子様とお会いになるという事は、いわば婚約者同士の初の顔合わせの時だろう。
そこに、親でも兄妹でもない私が同席?
ましてや相手はこの国の王子様……対して私は平民だ。
私が問うと、ベアトリーチェ様は顔を背ける。
「……そんな訳ないじゃないの」
じぃ、とベアトリーチェ様のご様子を伺い続けると、彼女は顔を下に向けて呟く。
「……だって、やっぱり不安なんですもの。ユーディアがいるだけで、安心だなって……」
私は、つい吹き出してまった。
「ユーディア!」
嗤われたと思ったベアトリーチェ様が、むくれる。
「では、私はメイドとして……ベアトリーチェ様の従者として、付き添いますね」
「えっ!……良いの!?」
「……公爵家の為にも、第一王子様に寄り添っていかれたいと以前おっしゃっていたじゃないですか。その為にも第一印象を悪くしたくないと。ベアトリーチェ様が初回面会時に気絶なさらない様、私が使用人として事前に失礼のない様第一王子様のご尊顔を拝見し、こっそりベアトリーチェ様にお伝え致しますね」
「……ほ、本当に、良いの……?相手は化け物かも、しれないのよ……??」
私はベアトリーチェ様を安心させる為に、固く握りしめている手にそっと自分の手をのせた。
「きっと、大丈夫です。ベアトリーチェ様ならば」
本当は、私がいなくても大丈夫な筈だ。
けれど、私が傍にいる事が、今まで公爵令嬢として誰にも頼れず一人で必死で踏ん張ってきたベアトリーチェ様の支えになるのであれば、喜んで応えたいと思う。
ベアトリーチェ様は、心底安心した様に笑って下さった。
「……ユーディア、本当にありがとう」
「いいえ、まだお礼を言うのは早いですよ?お役にたてたら、その言葉を頂けると嬉しいです」
「ふふっ……ところで、ユーディア」
「はい、何でしょう、ベアトリーチェ様」
「……また、呼び方が元に戻っているのだけど……」
「……使用人が公爵令嬢を愛称で呼んでしまっては不味いかと」
「もうっ!!」
ふわふわしたドレスに、ぽふぽふと手を埋めて抗議するベアトリーチェ様を見て、いつか一緒にマージェのパイを食べたいな、と思った。
***
そうして、第一王子様とベアトリーチェ様の面会日当日。
私は何の問題もなく、結い上げた髪をメイドのモブキャップに詰め込み、第一王子様用に建設された別棟の応接室に続く扉の前で待機していた。
ベアトリーチェ様の到着が少し遅くなる旨を告げる為だけの役だ。
それで自然と私が第一王子様に先にお目にかかる事が出来るし、次は王子様の到着をお伝えし、支度を急がせる役としてその後も自然と部屋から離れる事も出来る。
幸いな事に、上流貴族の令嬢が男性を待たせるのは当たり前の国であり、それが例え王子であろうと、婚約者という自らを着飾る事が必要な場面ではむしろ時間通りの参上こそが手抜きだと揶揄される悪しき慣習。
「普段はほんっとに何て無駄な時間だと思っていたけど、今回だけは感謝するわ」
とベアトリーチェ様は笑って言っていた。
別棟は、王族が利用するにはかなりこじんまりとしたつくりではあったが、とても温かみを感じて驚いた。
ただ、使用人の数が驚く程少なく、護衛に至っても別棟そのものではなく、別棟を囲む外壁に集中して警備を行っていた。
庭にも面した外廊を誰かがコツンコツンと歩いて近寄ってくる気配を感じ、昨日即席で習ったメイドがする最敬礼の礼をとる。
応接室の扉の横に、見慣れないメイドがいたのを気にしたのか、それともモブキャップから王子様の目につくように一部だけ出した黒髪が良かったのか、お声掛けを頂いた。
「……あれ……、君、新しいメイド……じゃなくて、ベアトリーチェ嬢のメイドかな?」
「第一王子様にご挨拶申し上げます」
「顔を上げて良いよ、どうしたの?」
「ベアトリーチェ様が──」
無事にご尊顔を拝見する事が出来そうだと安心して顔を上げた私の、時が止まった。
「……せん、ぱい……」
「え?」
驚愕する私の目の前に、一昨日夢で見たばかりの先輩が、そこに佇んでいた。
喉がカラカラに渇き、手が震える。
瞼が落ちたと同時にその姿が掻き消えてしまう気がして、瞬きすら出来ない。
「……先輩……っっ」
そこには、ビン底眼鏡を外し、鳥の巣頭になっていない短い髪の、コスプレでもしたんじゃないかと言うような衣装を身に付けた懐かしい人。
少し天パの髪はやはり黒髪で、ヘーゼルアンバーの瞳だけが以前と違っていた。
瞳に涙が溢れ、口元を震える手で押さえた時、やっと自分がユーディアである事を思い出す。
──違う。この方は、どんなに似ていても、先輩ではない──
そして、私は目の前の方からすれば、婚約者の寄越した単なるメイドなのだ。
気持ちを必死で落ち着け、切り替えて声を出す。
「……大変失礼致しました。直ぐにベアトリーチェ様をお呼び致します」
再び最敬礼をし、第一王子様と普段合わせない視線を合わせる。
黒髪という事は、前世の記憶はあるのだろうか?
私の事に気付かないだろうか?
私のそんな願いもむなしく、黒眼に動じない第一王子様は「頼むよ」とそれだけ言って、応接室へと入って行った。
最後に笑顔を向けてはくれたが、見た事のない少し困った様な笑い顔は、第一王子様が確かに先輩とは別人である事を物語っていた。
***
恋する女の子の表情をしたベアトリーチェ様を見て、私は第一王子様との面会が無事に……いや、恐らくそれ以上に上手くいった事を悟った。
「おめでとうございます、ベアトリーチェ様?」
私はメイドの礼をしながらベアトリーチェ様に祝福を送る。
自分の中の、モヤモヤした感情には目を背けて。
「んもう、からかわないで、ユーディア。でも、本当にユーディアが言ってた通りだった。黒髪なだけで、凄く話しやすくて、素敵な方だったわ。化け物だという噂を信じて相手を好きになる薬を用意しようとするなんて、本当に馬鹿な事したと思う」
「けれども、そのお陰で私はリーチェ様と出会えました」
私の返事を聞いて、ベアトリーチェ様は微笑む。
「……うん。本当にありがとう、ユーディア」
「リーチェ様、私のお願いも叶えて下さいましたか?」
「ええ、お伝えしておきましたわ」
「ありがとうございます。……では、またエリカ様が動く前にリーチェ様にお願いしたい事が沢山ございますから、さっさと戻りましょうか」
「あら?ユーディアって、何気に人使い荒いのかしら……?」
「ふふ、どうでしょうね?」
私は、相棒だった先輩がこんな可愛く利発なベアトリーチェ様と結ばれるのであれば、これ程喜ばしい事はない……そう思いながらも痛む胸の正体に気付かない振りをした。
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