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一方、グラエムにとってもそれは同じだった。

褒章として爵位を授かったグラエムは、宰相の許可を得てこの領主が治める領土を奪いに来た。領主が戦争が始まってから不正を働き、国から与えられている様々な補助金で私腹を肥やしていると密告があったからだ。

密告者の妻は、情報を提供したかわりに子供にとってより良い環境の地と医師を与えられ、爵位を取り上げられる事はない。

屋敷を占領して確固たる証拠を抑え、後残すのは領主の身柄確保のみ。そして領主の寝室を多少乱暴に訪れれば、豚の様な男に抑え込まれて苦痛の表情を浮かべていたのは、明日迎えに行く予定だった愛しい人だった。

グラエムの胸を占領したのは、怒りではない。ヴェラの表情を見れば、同意ではない事が一目瞭然なので、裏切られた感覚もない。

ただ、気持ち良い筈の性行為を、最悪で醜悪なものとして受け止めていそうなヴェラの気持ちと身体を慰めたかった。

直ぐにでも、ヴェラが本来感じるべき快楽を自分が教え込みたかっただけである。



グラエムが指でヴェラの後ろの穴の入り口をなぞると、ローションは乾くことなくまだ潤いを残していた。ヴェラを領主から見えるように後ろから抱き抱え、膝をしっかり支えて狙いを定め、ヴェラのアナルにゆっくりと自分の屹立を埋めていった。

「んっ……、は、ぁ、えっ……!?」

いつもの慣れた感覚を受け入れたつもりが、亀頭がくぽりと入り口を通過した時点で、「いつも」ではない圧迫感を感じてヴェラは驚く。

「力を抜いて」

「うん、は、ぁうっ……!深、いぃ……っ」

「大丈夫だよ。上手に咥え込んでる」

「でもっ、こんな奥まで……っっ」

グラエムは諭すように声を掛けながら、時間をかけてゆっくりゆっくりと沈み込ませていく。ぐぷぐぷぬちぬちと卑猥な音を奏でながらも、必死で力を抜き後孔でグラエムを受け入れるヴェラ。

お互いがひとしきり我慢しながら先に進めば、ヴェラのアナルにはグラエムのぺニスがすっぽりと包み込まれた。
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