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後
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親友だと思っていた奴に掘られた日は、どうやって家に帰ったか覚えていない。
健康だけが取り柄の俺だが、翌日の金曜日に初めて仮病で学校を休んだ。
学校の授業をサボる事はあったが、学校に行かないのは初めてだったから、シングルマザーの母親が俺の顔を覗き込んで「今日は仕事休もうか?」と聞いてきたのがマジ罪悪感に苛まれる。
心配する母親を仕事に行かせ、忘れよう、忘れようと思ってベッドで猫の様にくるまっても、痛む肛門があれは悪夢ではないのだと教えてくれた。全くもって有り難くない。
もう、征と顔を合わせたくない。
親友だと思ってた自分を殴りたい。
悔しがって、絶望して、許したくなって。色々な感情がごちゃ混ぜに沸き起こりながら、最終的に俺の中に残ったのはやっぱり怒りだった。
……てか、被害者な俺が何故征を避けて学校休まにゃならんのだ!
今日は学校行って、征を見るなり殴るか、無視を決め込むかすれば良かったんだ。
そうだ、そうしよう。
俺は、ベッドからむくりと起き上がるとノビをした。
そのタイミングで、玄関の呼び鈴がピンポーンと鳴る。
時計を見れば、もう夕方の4時だった。
どうやらモダモダ考えながらも、しっかり寝ていたらしい。
「はい」
「おーい!奏多!大丈夫か~?」
「中野」
中野は、俺に学校のプリントらしきものをピラピラと画面越しに見せながら「馬鹿でも風邪ひくんだな~」なんて悪態をついた。
「ちょい待ちー」
俺は玄関に行って、何の疑問も持たずに玄関扉を開けて……しまった。
「……」
「奏多、征と喧嘩したんだって?」
「帰れ」
「ちょ、奏多……、征と少し話し合ったら?」
「うるせぇ!!こいつとは二度と付き合わ」「ごめん」
俺の怒号を遮って、征は頭を下げた。
「奏多の気持ちを考えずに、自分の気持ちばかり優先して……本当にごめん」
「今更ふざけんなよっっ!!」
「奏多、少し落ち着けって。征もこんなに反省してんだし……てか、何があった?昨日までは、俺がドン引きする位お前ら仲良かったのに」
「それはっ……」
言えない。中野には、言いたくない。征に掘られたなんて、知られたくない……!!
言葉を濁して俯いた俺を庇う様に、征は中野に言った。
「中野、少し奏多と二人で話すよ。仲裁ありがとう」
それは、笑顔なのに有無を言わせない強さで。
「お、おう……ともかく奏多、征と仲直りしろよ?何発か殴り合えばすっきりするんじゃね?」
「俺が奏多を殴る筈ないでしょ」
征が苦笑して言う。俺の精神はめっためたに殴られたがな、自覚はねーのかよ、アホ。
「俺は話す事ない。中野、連れて帰れ」
「やだよ。俺、これからも三人で仲良くしたいもん」
ううう、征の奴め。
絶対確信犯だ、これ。
中野の、こういうお節介な性格モロに利用しやがってえええ!!
中野は俺にプリントを渡すと、「じゃあな!また月曜日!元気そうで安心したわ~!」と俺が止める間もなく笑顔で去って行った。
残された俺と征。
俺は、おもいっきり征を睨んだ……筈だが。
「ああ、今の奏多は毛を逆立てた猫みたいだねぇ……構いたくなる」と言われて泣きたくなった。
俺の威嚇など、征にとっては全く痛くも痒くもないのだとその時気付いてしまったのは、幸か不幸かいつまでもわからないままでいる。
「奏多、お尻大丈夫?」
「いてーよ、変態。俺の半径二メートル以内に近付くな」
ご近所さんの目がある為に、嫌々ながら征を家にあげる。
俺がパジャマでなければ、ファストフード店にでも行けたのに。自分の判断が悔やまれる。
「奏多、昨日の動画、あの後見たら凄く良く撮れてたよー」
「……脅す気かよ」
「まさか。誰にも見せる気はないよ。ただ、こっちがご主人様だということを思い出して欲しくて」
「誰がご主人っ……は、離せっ!!」
「……奏多、真っ青。可愛い」
後ろから征に抱き締められ、俺は暴れる。
昨日の悪夢を思い出して、俺の身体はカタカタと震えだした。
今更ながら、昨日の事は俺の中でトラウマであり、またあの行為はレイプというものだったと認識する。
「離せ……っっ、離せって……」
「お願いして?」
にっこり笑う、征が怖い。圧倒的な体格差で、勝てる気もしなかった。
「……離して、下さい……」
なんという、屈辱。敗北感。
昨日まで征に抱いていた気持ちは、あったかくて、心地好くて、こんなものとは正反対だったのに。
「奏多は本当に可愛いねぇ」
征は言うなり、俺の顎を持ち上げて、そのまま……顔を下げてきた。
驚愕に目を見開く俺を置き去りに、征の舌先が俺の口内に侵入する。
「んんぅ……っっ」
両手で征の肩を必死で押すが、びくともしなくて。
俺の目の下に、征の長い睫毛が当たり、瞼が閉じられているのが見えた。
「んふぅ、ん、んん……っっ」
息が出来なくて、辛くて。喉に流れてくる液体を何とか飲み込んだ。征の舌は、俺の口内を散々暴れまわった後、ゆっくりと時間をかけて離れていく。
長いキスが終わると、俺のはぁ、はぁ、という荒い息だけが響き、一方の征は涼しい顔をしてこちらを見ていた。
……てか、俺のファーストキスううう……!!!
もう、情けなくて情けなくて涙が滲む。
「ふふ、昨日はがっついちゃって、キスし忘れてたから。感じちゃった?」
征の言葉に血が昇る。
「誰がっ……、つッ!!」
征が、俺の股間をいきなり握りしめたから言葉に詰まり固まった。
「だって奏多、キスだけで勃ってるよ」
目の前が真っ暗になり、微笑む征が悪魔に見えた。
***
「やだぁ、も、やめろよぉ……」
「奏多♡奏多♡」
昨日の今日で、俺はまた征に突っ込まれていた。
自分の不甲斐なさや浅はかさに吐き気がする。
「今日は昨日よりもスムーズだねぇ」
「ひぃっ……!!」
ご機嫌な征は、俺の抵抗をものともせず、今度は自らの身体で組み敷いた俺をいたぶっていた。
先程まで、ズリ下ろされたズボンはそのまま、尻だけ丹念に舐められ、舌先まで突っ込まれて「奏多のアナル美味しい♡昨日は味わえなかったからなぁ」と気の遠くなりそうな言葉をはかれ、やめろと懇願すれば今度はギンギンに勃ち上がった征の肉棒を埋め込まれた。
昨日よりも奥まで突っ込まれて、俺は悶える。
「はー、本当は生でシたいけど、精子はお腹の調子悪くするって言うしなぁ……我慢我慢」
征は残念そうに呟きながら、ばちゅん!ばちゅん!と容赦なく腰を振った。
そのまま片方の足を持ち上げられ、角度を変えて突かれ、身体がビクつくのを止められない。
「……ん?もしかして、良い感じ?」
「ば、かやろ……っっ」
「でも、凄く元気になってる」
一生懸命否定しても、俺の分身はハッキリと熱をもち、それ以上の刺激を求めて立ち上がる。
「可愛いペニス♡こっちも同時にがってあげるね」
「ひゃぅっ……♡」
「うわ、奏多感じまくってる声出た」
「離せ、よ……!!はぁう♡♡」
征は、器用に俺の足を持ち上げながらリズミカルに腰を打ち付け、もう片方の手で俺のペニスを扱き始めた。
「やだぁ♡やだぁ……っっ!」
「締め付け、凄いよ、奏多♡」
ばちゅん!ばちゅん!ばちゅん!ばちゅん!
「抜いて、も、変になる……っっ♡」
征の肉棒が俺のアナルを押し分けて、征の亀頭がごりんごりんと気持ち良いところを突いて、征のカリが引きながら拡げていく。
それは、いつしか俺の脳内で快感に変換されていて。
「おかしくなって良いよ、奏多♡俺に突っ込まれて、オスマンコでイって♡♡」
征が甘える様に、甘やかす様に、耳元で囁いた。
嫌だ、男に突っ込まれてイきたくなんかない、嫌だ、嫌だ……!!
……なのに。
「奏多のアナル、俺のペニス咥え込んで離さないね♡」
「ほら、奏多の腰も揺れてきた」
「ちょっと休憩する?あれ、奏多の後ろの穴は嫌みたいだね、ひくひく動いて欲しがってる♡」
「奏多、ほら、キスしよ……なんてトロ顔してんの。その顔だけでイっちゃいそう」
征が、俺に呪いを掛け続けるから。
征が、本当に愛しそうに俺を見つめるから。
征が、俺の反応にいちいち嬉しそうに目を細めるから。
どうしても嫌いになれない、大好きな親友を失いたくなくて、喜ばせたくて。
俺の理性は振っとんで、知ったばかりの快楽を、快楽だけを征と二人で貪った。
***
征は、教室で俺に紙袋を渡す。
紙袋の口から中をちらりと覗けば、VRと更に小さな紙袋が見えた。小さな紙袋は、アナルバイブだと予想がつく。
「今日は俺委員会で遅くなって出来ない日だから、二人で夜の20時に待ち合わせようね」
「……ん」
征が開発したVR(それ)は、俺達用に弄(いじ)られている。
俺がログインすれば征しか現れないし、征がログインすれば俺しか現れない。
俺達は、セックス出来ない日はお互いVRを使い、それぞれオナホとアナルバイブを使ってオナる習慣がついていた。今回は、征がメンテナンスしたいと言う事で、俺にくれたVRを征が預かっていたのだ。
渡されたアナルバイブは、征のペニスより幾分小さい。征のペニスなら楽々突いて貰える俺のポイントをかすめるかどうかといったところだ。
そんな事を考えていた俺に気付いたのか、二人きりなのにも関わらず征が俺の耳元で囁く。
「奏多が、俺ので満足出来なくなったら困るでしょ」
「……アホ」
俺の後ろの穴が、征に可愛がられた時の気持ち良さを思い出したかの様にずくりと動く。
「奏多、顔赤い。可愛い♡」
「……」
ぷい、とそっぽを向いたタイミングで、中野が職員室から帰ってきた。
「わり!待たせた!」
「おせーよ」
「奏多、気をつけて。次いでに中野も」
「征は本当に奏多大好きだなー……」
呆れ顔の中野に、征はにっこり笑う。
手を振って征が見えなくなったタイミングで、中野が俺に言う。
「そーいや、大分前に話してたVRの事、覚えてっか?」
「ん?あー、そーいやそんな話してたな」
「今だったら、貸せるけど?今は俺、PCゲームの方でヌけるの見つけたからさー」
「あー……いや、良いや。サンキュ」
俺が断ると、中野が驚いた顔でこちらを見た。
「マジで!?やらねーの?……ま、まさかいつの間にか脱童貞してたりするのか」
「うっせ」
「マジか!?マジなのかぁーーっっ!?」
「違うって、ボリューム下げろよ」
「何時だよ!誰とだよ!?」
「だから、違うって。もし仮にそうだとしても、お前には絶対言わないけどな」
「くっそー!んな事言って、征には話してんだろ?」
「ちょ、征にそんな話振るなよ?マジで」
征の嫉妬は大抵身体をいたぶられる方向に変換される。
思い出すだけで、あの放置&快楽プレイは恐ろしい。
中野と別れ、帰宅する。
宿題して、メシ食って、フロ入って。少しだけ家事をして時間を潰せば、もう20時だ。
部屋に入り、鍵をかけ。ソワソワした気持ちでVRを起動し、俺は征を待った。
『お待たせ』
『征』
『今日は、プレゼントを持ってきたよ』
征の手には、首輪が掛けられている。
『つければ、良いのか?』
『うん。是非』
俺は、征の手から首輪をバーチャルな両手で受けとると、自分の首に付けた。
……まぁ、首に付けると自分の目には見えないけど。
『おいで、奏多。良く似合ってるよ』
征に手招きされ、俺はバーチャル鏡の前に立つ。
俺の身体は、前回ログアウトした時と同じ格好をしていた。
『……いっとくけど、リアルじゃ絶対しないからな、こんな格好』
言うのも憚られる様な、ゲイコスチュームに身を包んでいる俺。赤の他人が見たら変態だ。
『えー。もうリアルでも買っちゃったのになぁ』
『アホ』
そのまま笑いながらキスを交わし、抱き合う。
VRに浸っていれば、感触はなくても幸せが胸を満たす。
……ま、今の姿を母親が見たらさぞかし滑稽だろうが。
『奏多、鍵の前で四つ這いになって、お尻をこっちに向けて』
『ん』
俺も征も、VRと連動したスーツを着ており、自分のしたポーズはそのままVRに反映されるのだ。
俺は言われた通りに四つ這いなり、後ろを向いた。
『馴らすから、ローションつけて』
『……ん』
馴らすのは自分だ。既にローションが塗られた細めのアナルバイブを、スーツに開けられた穴から自分のアナルに押し当てる。
『……ん♡』
『こーら奏多、もう入れちゃったの?』
『まだ。宛がった、だけ』
『入れてないのにそんな声出ちゃうんだね、奏多は。こっちも準備良いよ、奥までゆっくり入れて』
征に誘導され、俺はアナルバイブを埋めていく。
『……ぁ♡はぁ♡』
『奏多、気持ち良い?』
『ん♡』
そうは言っても、自分で片手を動かしバイブを抜き差しして何時もの気持ち良さを感じるのは大変だ。
『でも、本当は、征と♡シたい♡♡』
『奏多……っっ!俺、も』
じゅぶ、じゅぶ、じゅぶ、と余裕で挿入したアナルバイブをめちゃくちゃに掻き回して、快楽を得る。
『奏多♡好き、好きだよ♡♡』
『……ん』
征は、毎回俺に好きだと告げながらイく。
俺は、恥ずかしくて、まだ言えないままだ。
ぐっちゃぐっちゃと後孔を苛めながら、ペニスも同時に扱いた。初めて征に犯された時の乱暴さと、翌日に犯された時の前後同時に攻められた事を思い出しながら。
『……っ♡征っ♡征ぃ♡♡』
『奏多♡』
『苛めて、もっと苛めて……!ご主人様ぁっ♡♡』
『奏多、今すぐめちゃくちゃにしてやりたい、俺の奏多!』
二人で高め合いながら、一緒に絶頂へと向かう。
『征♡……好きぃ♡』
『奏多……!?』
『好きだ、征……っっ♡♡』
ご主人様と、初めて口にした時は何故か心に風が吹いたかの様だった。俺には実はMっ気があって、本当は圧倒的な力で蹂躙されるのを望んでいた事に、その時気付いた。
好き、という2文字を言うのも、実はとても抵抗がありながらも、むしろ色々なしがらみから開放されたかの様で。
一度口にしてしまえば、それはスルスルと口をついて出る。
『好き、好き、大好き……っっ♡』
『俺も、好きだ、奏多……!!』
『も、イく……っっ』
『俺もだ、一緒に……』
『ひぅ♡ぁん♡イく♡イくうぅぅ♡♡』
『くぅっ……!!』
俺は、大量の白濁液を、手にしていたティッシュで受け止める。アナルにバイブを突っ込んだままの身体が、ビクンビクンと痙攣した。
『奏多……』
『……ん』
『今すぐ、奏多に会いたい』
『……ん』
俺も。会いたい、俺だけを想って可愛がってくれる征に。
イった余韻をそのままに、睡魔が襲ってくるのを俺は受け入れた。
***
「も♡やめろよぉ♡」
「まだダメ」
「なんっ……♡辛、イかせて下さいぃ……っ♡♡」
「だーめ!奏多が悪いんでしょう?何告られてるのさ」
「そん♡な♡」
今日、生まれて初めて、女子から告白されたのだ。
しかも……
「相手の女の子、奏多の好みだったよね?」
びくり、と俺の身体が一瞬固まり、ますます焦る。
な、何でだ!?何で征が、俺の好みを知ってるんだ!?
「い、今はぁ♡♡ご、ご主人様ッだけだから……っっ♡」
「うん。わかってる」
わかっているのに、一時間程俺は寸止めをくらい、ウェットでもドライでもイかせて貰えずにいた。
俺は征の上に跨がったまま、ペニスを根元からぎゅ、と握られ、腰を振ってもイく寸前に押さえ込まれた。
「わかってはいるんだけどね。さっきから俺、奏多が跨がったのも俺より中野が先だったなぁ、とか思い出してさ」
「……は?」
中野とヤった事なんて、当然なかった。
「ほら、俺の部屋でVRの話を初めてしてた時」
「……ああ」
確かに、俺は中野を殴ってでもVRを借りてやろうと、馬乗りになった気がする。そして、それを征に止められた記憶もある。
「あの時も、跨ぐなら俺の上にしろって思ってさぁ……その後、俺の上に乗るチャンスがあったのに、奏多無視したし」
「……」
悪い、そこまでは全く覚えてない。
「あの日、奏多がジュース溢してさ。こっちは顔舐めたいのに、奏多は腕で拭っちゃうし」
「中野の前では勘弁……ひぅん♡」
急に征が下から突き上げ、俺は痺れた。
「ほら、奏多。良いとこずぼずぼして?」
「ん♡」
征の許可を得て、俺は腰を振る。
征の極太ペニスが出たり入ったり、最高に気持ちイイ。
「そのままキスして」
「ん」
ピストンしたまま、征の顔に自分の顔を近付ける。
じゅぶ、じゅぼっ!じゅぼっ!じゅっぷ……
くちゃ、くちゃ、くちょ……
上から下から響く淫らな音にようやく満足したのか、征はやっとご機嫌を直してくれた。
「……イイね、奏多。上手」
にっこり誉められ、嬉しくなる。
「好き、ご主人様ッ♡」
「俺も、大好き」
両手を取り合い、それを支えに俺は膝を使って腰を激しく上下する。征の肉棒をギリギリまで引き抜き、最奥まで咥え込む。
「気持ち♡♡」
「奏多、俺も♡凄く、イイ♡」
あまりの快楽に、砕けた腰を征が掴んで。尻を内側に押しながら、上下に揺すった。
「ぁん♡ぁ、あぁん♡♡」
「……っ、イイ、イく……っっ」
征の手から解放された俺の分身は、既にどくどくと先にお漏らしをしていて、止まらない。
「征ぃ♡イってぇ♡俺の中でイってえ!!」
「くぅ……っっ」
どくりどくりと、俺のアナルに征のねっとりした子種が吐き出される。菊門はすぼまり、直腸は蠢き、それを貪欲に受け止めた。
ぱたり、と征の身体の上に倒れ込むと、征は俺の身体をぎゅう、と抱き締める。
一体、俺が征とこんな関係になるなんて、誰が想像しただろう??
全てのきっかけを与えてくれたVRが目に入り、頭を下げる。
恐るべし、VR体験……
そして俺は、愛する人をぎゅう、と抱き締め返したのだった。
健康だけが取り柄の俺だが、翌日の金曜日に初めて仮病で学校を休んだ。
学校の授業をサボる事はあったが、学校に行かないのは初めてだったから、シングルマザーの母親が俺の顔を覗き込んで「今日は仕事休もうか?」と聞いてきたのがマジ罪悪感に苛まれる。
心配する母親を仕事に行かせ、忘れよう、忘れようと思ってベッドで猫の様にくるまっても、痛む肛門があれは悪夢ではないのだと教えてくれた。全くもって有り難くない。
もう、征と顔を合わせたくない。
親友だと思ってた自分を殴りたい。
悔しがって、絶望して、許したくなって。色々な感情がごちゃ混ぜに沸き起こりながら、最終的に俺の中に残ったのはやっぱり怒りだった。
……てか、被害者な俺が何故征を避けて学校休まにゃならんのだ!
今日は学校行って、征を見るなり殴るか、無視を決め込むかすれば良かったんだ。
そうだ、そうしよう。
俺は、ベッドからむくりと起き上がるとノビをした。
そのタイミングで、玄関の呼び鈴がピンポーンと鳴る。
時計を見れば、もう夕方の4時だった。
どうやらモダモダ考えながらも、しっかり寝ていたらしい。
「はい」
「おーい!奏多!大丈夫か~?」
「中野」
中野は、俺に学校のプリントらしきものをピラピラと画面越しに見せながら「馬鹿でも風邪ひくんだな~」なんて悪態をついた。
「ちょい待ちー」
俺は玄関に行って、何の疑問も持たずに玄関扉を開けて……しまった。
「……」
「奏多、征と喧嘩したんだって?」
「帰れ」
「ちょ、奏多……、征と少し話し合ったら?」
「うるせぇ!!こいつとは二度と付き合わ」「ごめん」
俺の怒号を遮って、征は頭を下げた。
「奏多の気持ちを考えずに、自分の気持ちばかり優先して……本当にごめん」
「今更ふざけんなよっっ!!」
「奏多、少し落ち着けって。征もこんなに反省してんだし……てか、何があった?昨日までは、俺がドン引きする位お前ら仲良かったのに」
「それはっ……」
言えない。中野には、言いたくない。征に掘られたなんて、知られたくない……!!
言葉を濁して俯いた俺を庇う様に、征は中野に言った。
「中野、少し奏多と二人で話すよ。仲裁ありがとう」
それは、笑顔なのに有無を言わせない強さで。
「お、おう……ともかく奏多、征と仲直りしろよ?何発か殴り合えばすっきりするんじゃね?」
「俺が奏多を殴る筈ないでしょ」
征が苦笑して言う。俺の精神はめっためたに殴られたがな、自覚はねーのかよ、アホ。
「俺は話す事ない。中野、連れて帰れ」
「やだよ。俺、これからも三人で仲良くしたいもん」
ううう、征の奴め。
絶対確信犯だ、これ。
中野の、こういうお節介な性格モロに利用しやがってえええ!!
中野は俺にプリントを渡すと、「じゃあな!また月曜日!元気そうで安心したわ~!」と俺が止める間もなく笑顔で去って行った。
残された俺と征。
俺は、おもいっきり征を睨んだ……筈だが。
「ああ、今の奏多は毛を逆立てた猫みたいだねぇ……構いたくなる」と言われて泣きたくなった。
俺の威嚇など、征にとっては全く痛くも痒くもないのだとその時気付いてしまったのは、幸か不幸かいつまでもわからないままでいる。
「奏多、お尻大丈夫?」
「いてーよ、変態。俺の半径二メートル以内に近付くな」
ご近所さんの目がある為に、嫌々ながら征を家にあげる。
俺がパジャマでなければ、ファストフード店にでも行けたのに。自分の判断が悔やまれる。
「奏多、昨日の動画、あの後見たら凄く良く撮れてたよー」
「……脅す気かよ」
「まさか。誰にも見せる気はないよ。ただ、こっちがご主人様だということを思い出して欲しくて」
「誰がご主人っ……は、離せっ!!」
「……奏多、真っ青。可愛い」
後ろから征に抱き締められ、俺は暴れる。
昨日の悪夢を思い出して、俺の身体はカタカタと震えだした。
今更ながら、昨日の事は俺の中でトラウマであり、またあの行為はレイプというものだったと認識する。
「離せ……っっ、離せって……」
「お願いして?」
にっこり笑う、征が怖い。圧倒的な体格差で、勝てる気もしなかった。
「……離して、下さい……」
なんという、屈辱。敗北感。
昨日まで征に抱いていた気持ちは、あったかくて、心地好くて、こんなものとは正反対だったのに。
「奏多は本当に可愛いねぇ」
征は言うなり、俺の顎を持ち上げて、そのまま……顔を下げてきた。
驚愕に目を見開く俺を置き去りに、征の舌先が俺の口内に侵入する。
「んんぅ……っっ」
両手で征の肩を必死で押すが、びくともしなくて。
俺の目の下に、征の長い睫毛が当たり、瞼が閉じられているのが見えた。
「んふぅ、ん、んん……っっ」
息が出来なくて、辛くて。喉に流れてくる液体を何とか飲み込んだ。征の舌は、俺の口内を散々暴れまわった後、ゆっくりと時間をかけて離れていく。
長いキスが終わると、俺のはぁ、はぁ、という荒い息だけが響き、一方の征は涼しい顔をしてこちらを見ていた。
……てか、俺のファーストキスううう……!!!
もう、情けなくて情けなくて涙が滲む。
「ふふ、昨日はがっついちゃって、キスし忘れてたから。感じちゃった?」
征の言葉に血が昇る。
「誰がっ……、つッ!!」
征が、俺の股間をいきなり握りしめたから言葉に詰まり固まった。
「だって奏多、キスだけで勃ってるよ」
目の前が真っ暗になり、微笑む征が悪魔に見えた。
***
「やだぁ、も、やめろよぉ……」
「奏多♡奏多♡」
昨日の今日で、俺はまた征に突っ込まれていた。
自分の不甲斐なさや浅はかさに吐き気がする。
「今日は昨日よりもスムーズだねぇ」
「ひぃっ……!!」
ご機嫌な征は、俺の抵抗をものともせず、今度は自らの身体で組み敷いた俺をいたぶっていた。
先程まで、ズリ下ろされたズボンはそのまま、尻だけ丹念に舐められ、舌先まで突っ込まれて「奏多のアナル美味しい♡昨日は味わえなかったからなぁ」と気の遠くなりそうな言葉をはかれ、やめろと懇願すれば今度はギンギンに勃ち上がった征の肉棒を埋め込まれた。
昨日よりも奥まで突っ込まれて、俺は悶える。
「はー、本当は生でシたいけど、精子はお腹の調子悪くするって言うしなぁ……我慢我慢」
征は残念そうに呟きながら、ばちゅん!ばちゅん!と容赦なく腰を振った。
そのまま片方の足を持ち上げられ、角度を変えて突かれ、身体がビクつくのを止められない。
「……ん?もしかして、良い感じ?」
「ば、かやろ……っっ」
「でも、凄く元気になってる」
一生懸命否定しても、俺の分身はハッキリと熱をもち、それ以上の刺激を求めて立ち上がる。
「可愛いペニス♡こっちも同時にがってあげるね」
「ひゃぅっ……♡」
「うわ、奏多感じまくってる声出た」
「離せ、よ……!!はぁう♡♡」
征は、器用に俺の足を持ち上げながらリズミカルに腰を打ち付け、もう片方の手で俺のペニスを扱き始めた。
「やだぁ♡やだぁ……っっ!」
「締め付け、凄いよ、奏多♡」
ばちゅん!ばちゅん!ばちゅん!ばちゅん!
「抜いて、も、変になる……っっ♡」
征の肉棒が俺のアナルを押し分けて、征の亀頭がごりんごりんと気持ち良いところを突いて、征のカリが引きながら拡げていく。
それは、いつしか俺の脳内で快感に変換されていて。
「おかしくなって良いよ、奏多♡俺に突っ込まれて、オスマンコでイって♡♡」
征が甘える様に、甘やかす様に、耳元で囁いた。
嫌だ、男に突っ込まれてイきたくなんかない、嫌だ、嫌だ……!!
……なのに。
「奏多のアナル、俺のペニス咥え込んで離さないね♡」
「ほら、奏多の腰も揺れてきた」
「ちょっと休憩する?あれ、奏多の後ろの穴は嫌みたいだね、ひくひく動いて欲しがってる♡」
「奏多、ほら、キスしよ……なんてトロ顔してんの。その顔だけでイっちゃいそう」
征が、俺に呪いを掛け続けるから。
征が、本当に愛しそうに俺を見つめるから。
征が、俺の反応にいちいち嬉しそうに目を細めるから。
どうしても嫌いになれない、大好きな親友を失いたくなくて、喜ばせたくて。
俺の理性は振っとんで、知ったばかりの快楽を、快楽だけを征と二人で貪った。
***
征は、教室で俺に紙袋を渡す。
紙袋の口から中をちらりと覗けば、VRと更に小さな紙袋が見えた。小さな紙袋は、アナルバイブだと予想がつく。
「今日は俺委員会で遅くなって出来ない日だから、二人で夜の20時に待ち合わせようね」
「……ん」
征が開発したVR(それ)は、俺達用に弄(いじ)られている。
俺がログインすれば征しか現れないし、征がログインすれば俺しか現れない。
俺達は、セックス出来ない日はお互いVRを使い、それぞれオナホとアナルバイブを使ってオナる習慣がついていた。今回は、征がメンテナンスしたいと言う事で、俺にくれたVRを征が預かっていたのだ。
渡されたアナルバイブは、征のペニスより幾分小さい。征のペニスなら楽々突いて貰える俺のポイントをかすめるかどうかといったところだ。
そんな事を考えていた俺に気付いたのか、二人きりなのにも関わらず征が俺の耳元で囁く。
「奏多が、俺ので満足出来なくなったら困るでしょ」
「……アホ」
俺の後ろの穴が、征に可愛がられた時の気持ち良さを思い出したかの様にずくりと動く。
「奏多、顔赤い。可愛い♡」
「……」
ぷい、とそっぽを向いたタイミングで、中野が職員室から帰ってきた。
「わり!待たせた!」
「おせーよ」
「奏多、気をつけて。次いでに中野も」
「征は本当に奏多大好きだなー……」
呆れ顔の中野に、征はにっこり笑う。
手を振って征が見えなくなったタイミングで、中野が俺に言う。
「そーいや、大分前に話してたVRの事、覚えてっか?」
「ん?あー、そーいやそんな話してたな」
「今だったら、貸せるけど?今は俺、PCゲームの方でヌけるの見つけたからさー」
「あー……いや、良いや。サンキュ」
俺が断ると、中野が驚いた顔でこちらを見た。
「マジで!?やらねーの?……ま、まさかいつの間にか脱童貞してたりするのか」
「うっせ」
「マジか!?マジなのかぁーーっっ!?」
「違うって、ボリューム下げろよ」
「何時だよ!誰とだよ!?」
「だから、違うって。もし仮にそうだとしても、お前には絶対言わないけどな」
「くっそー!んな事言って、征には話してんだろ?」
「ちょ、征にそんな話振るなよ?マジで」
征の嫉妬は大抵身体をいたぶられる方向に変換される。
思い出すだけで、あの放置&快楽プレイは恐ろしい。
中野と別れ、帰宅する。
宿題して、メシ食って、フロ入って。少しだけ家事をして時間を潰せば、もう20時だ。
部屋に入り、鍵をかけ。ソワソワした気持ちでVRを起動し、俺は征を待った。
『お待たせ』
『征』
『今日は、プレゼントを持ってきたよ』
征の手には、首輪が掛けられている。
『つければ、良いのか?』
『うん。是非』
俺は、征の手から首輪をバーチャルな両手で受けとると、自分の首に付けた。
……まぁ、首に付けると自分の目には見えないけど。
『おいで、奏多。良く似合ってるよ』
征に手招きされ、俺はバーチャル鏡の前に立つ。
俺の身体は、前回ログアウトした時と同じ格好をしていた。
『……いっとくけど、リアルじゃ絶対しないからな、こんな格好』
言うのも憚られる様な、ゲイコスチュームに身を包んでいる俺。赤の他人が見たら変態だ。
『えー。もうリアルでも買っちゃったのになぁ』
『アホ』
そのまま笑いながらキスを交わし、抱き合う。
VRに浸っていれば、感触はなくても幸せが胸を満たす。
……ま、今の姿を母親が見たらさぞかし滑稽だろうが。
『奏多、鍵の前で四つ這いになって、お尻をこっちに向けて』
『ん』
俺も征も、VRと連動したスーツを着ており、自分のしたポーズはそのままVRに反映されるのだ。
俺は言われた通りに四つ這いなり、後ろを向いた。
『馴らすから、ローションつけて』
『……ん』
馴らすのは自分だ。既にローションが塗られた細めのアナルバイブを、スーツに開けられた穴から自分のアナルに押し当てる。
『……ん♡』
『こーら奏多、もう入れちゃったの?』
『まだ。宛がった、だけ』
『入れてないのにそんな声出ちゃうんだね、奏多は。こっちも準備良いよ、奥までゆっくり入れて』
征に誘導され、俺はアナルバイブを埋めていく。
『……ぁ♡はぁ♡』
『奏多、気持ち良い?』
『ん♡』
そうは言っても、自分で片手を動かしバイブを抜き差しして何時もの気持ち良さを感じるのは大変だ。
『でも、本当は、征と♡シたい♡♡』
『奏多……っっ!俺、も』
じゅぶ、じゅぶ、じゅぶ、と余裕で挿入したアナルバイブをめちゃくちゃに掻き回して、快楽を得る。
『奏多♡好き、好きだよ♡♡』
『……ん』
征は、毎回俺に好きだと告げながらイく。
俺は、恥ずかしくて、まだ言えないままだ。
ぐっちゃぐっちゃと後孔を苛めながら、ペニスも同時に扱いた。初めて征に犯された時の乱暴さと、翌日に犯された時の前後同時に攻められた事を思い出しながら。
『……っ♡征っ♡征ぃ♡♡』
『奏多♡』
『苛めて、もっと苛めて……!ご主人様ぁっ♡♡』
『奏多、今すぐめちゃくちゃにしてやりたい、俺の奏多!』
二人で高め合いながら、一緒に絶頂へと向かう。
『征♡……好きぃ♡』
『奏多……!?』
『好きだ、征……っっ♡♡』
ご主人様と、初めて口にした時は何故か心に風が吹いたかの様だった。俺には実はMっ気があって、本当は圧倒的な力で蹂躙されるのを望んでいた事に、その時気付いた。
好き、という2文字を言うのも、実はとても抵抗がありながらも、むしろ色々なしがらみから開放されたかの様で。
一度口にしてしまえば、それはスルスルと口をついて出る。
『好き、好き、大好き……っっ♡』
『俺も、好きだ、奏多……!!』
『も、イく……っっ』
『俺もだ、一緒に……』
『ひぅ♡ぁん♡イく♡イくうぅぅ♡♡』
『くぅっ……!!』
俺は、大量の白濁液を、手にしていたティッシュで受け止める。アナルにバイブを突っ込んだままの身体が、ビクンビクンと痙攣した。
『奏多……』
『……ん』
『今すぐ、奏多に会いたい』
『……ん』
俺も。会いたい、俺だけを想って可愛がってくれる征に。
イった余韻をそのままに、睡魔が襲ってくるのを俺は受け入れた。
***
「も♡やめろよぉ♡」
「まだダメ」
「なんっ……♡辛、イかせて下さいぃ……っ♡♡」
「だーめ!奏多が悪いんでしょう?何告られてるのさ」
「そん♡な♡」
今日、生まれて初めて、女子から告白されたのだ。
しかも……
「相手の女の子、奏多の好みだったよね?」
びくり、と俺の身体が一瞬固まり、ますます焦る。
な、何でだ!?何で征が、俺の好みを知ってるんだ!?
「い、今はぁ♡♡ご、ご主人様ッだけだから……っっ♡」
「うん。わかってる」
わかっているのに、一時間程俺は寸止めをくらい、ウェットでもドライでもイかせて貰えずにいた。
俺は征の上に跨がったまま、ペニスを根元からぎゅ、と握られ、腰を振ってもイく寸前に押さえ込まれた。
「わかってはいるんだけどね。さっきから俺、奏多が跨がったのも俺より中野が先だったなぁ、とか思い出してさ」
「……は?」
中野とヤった事なんて、当然なかった。
「ほら、俺の部屋でVRの話を初めてしてた時」
「……ああ」
確かに、俺は中野を殴ってでもVRを借りてやろうと、馬乗りになった気がする。そして、それを征に止められた記憶もある。
「あの時も、跨ぐなら俺の上にしろって思ってさぁ……その後、俺の上に乗るチャンスがあったのに、奏多無視したし」
「……」
悪い、そこまでは全く覚えてない。
「あの日、奏多がジュース溢してさ。こっちは顔舐めたいのに、奏多は腕で拭っちゃうし」
「中野の前では勘弁……ひぅん♡」
急に征が下から突き上げ、俺は痺れた。
「ほら、奏多。良いとこずぼずぼして?」
「ん♡」
征の許可を得て、俺は腰を振る。
征の極太ペニスが出たり入ったり、最高に気持ちイイ。
「そのままキスして」
「ん」
ピストンしたまま、征の顔に自分の顔を近付ける。
じゅぶ、じゅぼっ!じゅぼっ!じゅっぷ……
くちゃ、くちゃ、くちょ……
上から下から響く淫らな音にようやく満足したのか、征はやっとご機嫌を直してくれた。
「……イイね、奏多。上手」
にっこり誉められ、嬉しくなる。
「好き、ご主人様ッ♡」
「俺も、大好き」
両手を取り合い、それを支えに俺は膝を使って腰を激しく上下する。征の肉棒をギリギリまで引き抜き、最奥まで咥え込む。
「気持ち♡♡」
「奏多、俺も♡凄く、イイ♡」
あまりの快楽に、砕けた腰を征が掴んで。尻を内側に押しながら、上下に揺すった。
「ぁん♡ぁ、あぁん♡♡」
「……っ、イイ、イく……っっ」
征の手から解放された俺の分身は、既にどくどくと先にお漏らしをしていて、止まらない。
「征ぃ♡イってぇ♡俺の中でイってえ!!」
「くぅ……っっ」
どくりどくりと、俺のアナルに征のねっとりした子種が吐き出される。菊門はすぼまり、直腸は蠢き、それを貪欲に受け止めた。
ぱたり、と征の身体の上に倒れ込むと、征は俺の身体をぎゅう、と抱き締める。
一体、俺が征とこんな関係になるなんて、誰が想像しただろう??
全てのきっかけを与えてくれたVRが目に入り、頭を下げる。
恐るべし、VR体験……
そして俺は、愛する人をぎゅう、と抱き締め返したのだった。
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コメント💬失礼します(♡ᴗ͈ˬᴗ͈)ペコリ。:.゚
ちょっと違和感があったのでご相談しに参りました💦
【前】5区切り目にある(1部割愛失礼します💦)
「奏多夢みたいだね…奏多が俺に犯されてるなんて」
「……」
この次の部分の
「こちらは夢じゃなくて、悪夢だ。」
とありますが、個人的な意見で「こちら」より「これは」の方がしっくりきました💦
まだ途中なので引き続き楽しませて頂きます(♡ᴗ͈ˬᴗ͈)ペコリ。:.゚
素敵な作品を見させて頂き感謝致します⸜( ◍´꒳`◍ )⸝
こんにちは!
数ある作品の中から発掘してお読み頂き、ありがとうございます~☺️
そして、ご指摘ありがとうございました!
確かにわかりにくい表現でした……(゜ロ゜)
「こちらは」ですが、「自分にとっては」の意だったので、訂正させて頂きますね☺️
こうした読者様目線のご意見、本当に有り難いです!
また何かございましたら、ご報告頂けると助かります🎶
いやその前に作者が気を付けろよと……( ノД`)
精進致します……‼️