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退院支援って何?
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『今日、入院したんですけど……ただでさえ歩けないし、母はおかしなこと言っているし……とてもじゃないけど自宅には帰せないような気がするんですよね』
本人が何らかのことで入院した時に、家族からそんなことを言われることは少なくない。
確かに自宅にいた時でさえ、歩くのもおぼつかなかったし、薬などもちゃんと飲めていない状態だったのだ。
入院期間が長引けば長引くほど状態は落ちてしまう。
家族のそんな心配も杞憂で終わるということは恐らくないだろう。
こんな状態でも、自宅に家族が同居していれば心配はない。
でも、在宅で生活している高齢者は、大体はこういう状態で、一人暮らしだったり、認知症の連れ合いと二人暮らしだったりしているのだ。
また家族が一緒に住んでいたとしても、就労のために日中は本人一人で過ごさなければならなかったり……
なんだかんだで、在宅で高齢者が過ごすのはなかなかハードルが高いのである。
さて……
冒頭の話だが、実際には入院期間を経て退院する場合はどうしたら自宅に帰れるかという調整をする。
この調整に関しては入院時から始まっており、入院の話を聞いたら、ケアマネジャーは入院先の病院の地域医療連携室に電話を入れて連携を図るのである。
『私の担当の利用者さん、本日入院になったのですが、連携させてもらおうと思ってお電話致しました』
電話でこんなことを話した後、利用者の基本情報や自宅での生活情報などを書いた書類をFAXする。
まあ、話は変わってくるのであまりは深く書かないようにはしたいが、連携の書類をFAXで送るのは医療福祉の世界だけではないだろうか。
いい加減、もう少しEメールなどを活用してもらいたいものだ。
さて……
こんなふうにして入院連携すれば、大抵の場合、退院が近くなると病院の方から連絡が来る。
退院できそうなら自宅に手すりをつけたり、適切な福祉用具を入れたりして、環境の調整をしたり……訪問介護や訪問看護などのサービスを調整したりする。
ちょっと難しそうなら、リハビリ目的で他の病院に転院する。
このあたりの調整をするのが退院支援である。
以前に『隣の二階堂さん』で主人公の二階堂さんのお姉さんがやっていると書いたのがこの退院支援の看護師である。
※気になる方は小説家になろう版の『隣の二階堂さん』171話をご覧ください。
誤解のないように伝えておくが、大抵の場合はこの退院支援の看護師さんはいい仕事をしてくれる。
今回のケースは本当に稀なことで、恐らく電話の声の調子から言って今回ボクがかかわった看護師は退院支援においてはほとんど経験のない人なんだなと感じた。
だから今回の場合は普通の退院支援とは違った。
上記のように入院時に連携をしていたボク。
基本情報を送り、確かにその中には本人の状態と取り巻く環境について記載した。
さらには現状で入院生活を送ってしまうと、現状でも自宅での生活は困難であるので、たとえ短い入院期間でもすぐの自宅復帰は難しく、ご家族も不安に感じておられるので、話し合って必要があればこちらでも必要な調整を致します、と記載したのだ。
この件については最初に電話した時も、口頭で伝え最後に『何かあればいつでも連絡ください』と言った。
数日後……。
『明日、退院だそうです……。なんとかなりませんか?』
家族からのメール。
え?
退院??
聞いてないぞ!!
『寝耳に水』とはこのことだ。
『退院ですか?! 私の方には何も連絡がなかったのですが……もし自宅に帰すのが不安ならリハビリ目的の転院などを退院支援の看護師さんと話し合われてはいかがですか?』
『話したんですけど……紹介はできませんの一点張りで……』
『分かりました。当日の対応で大変恐縮ですが、もう一度、病院と話してみてください。こちらは空いている短期入所を当たってみます』
正直……。
短期入所など、その日に言われてそうそう調整できるものではない。
せめてもう少し早く退院のことが分かっていたら手配もかけられたのだが……
本人が何らかのことで入院した時に、家族からそんなことを言われることは少なくない。
確かに自宅にいた時でさえ、歩くのもおぼつかなかったし、薬などもちゃんと飲めていない状態だったのだ。
入院期間が長引けば長引くほど状態は落ちてしまう。
家族のそんな心配も杞憂で終わるということは恐らくないだろう。
こんな状態でも、自宅に家族が同居していれば心配はない。
でも、在宅で生活している高齢者は、大体はこういう状態で、一人暮らしだったり、認知症の連れ合いと二人暮らしだったりしているのだ。
また家族が一緒に住んでいたとしても、就労のために日中は本人一人で過ごさなければならなかったり……
なんだかんだで、在宅で高齢者が過ごすのはなかなかハードルが高いのである。
さて……
冒頭の話だが、実際には入院期間を経て退院する場合はどうしたら自宅に帰れるかという調整をする。
この調整に関しては入院時から始まっており、入院の話を聞いたら、ケアマネジャーは入院先の病院の地域医療連携室に電話を入れて連携を図るのである。
『私の担当の利用者さん、本日入院になったのですが、連携させてもらおうと思ってお電話致しました』
電話でこんなことを話した後、利用者の基本情報や自宅での生活情報などを書いた書類をFAXする。
まあ、話は変わってくるのであまりは深く書かないようにはしたいが、連携の書類をFAXで送るのは医療福祉の世界だけではないだろうか。
いい加減、もう少しEメールなどを活用してもらいたいものだ。
さて……
こんなふうにして入院連携すれば、大抵の場合、退院が近くなると病院の方から連絡が来る。
退院できそうなら自宅に手すりをつけたり、適切な福祉用具を入れたりして、環境の調整をしたり……訪問介護や訪問看護などのサービスを調整したりする。
ちょっと難しそうなら、リハビリ目的で他の病院に転院する。
このあたりの調整をするのが退院支援である。
以前に『隣の二階堂さん』で主人公の二階堂さんのお姉さんがやっていると書いたのがこの退院支援の看護師である。
※気になる方は小説家になろう版の『隣の二階堂さん』171話をご覧ください。
誤解のないように伝えておくが、大抵の場合はこの退院支援の看護師さんはいい仕事をしてくれる。
今回のケースは本当に稀なことで、恐らく電話の声の調子から言って今回ボクがかかわった看護師は退院支援においてはほとんど経験のない人なんだなと感じた。
だから今回の場合は普通の退院支援とは違った。
上記のように入院時に連携をしていたボク。
基本情報を送り、確かにその中には本人の状態と取り巻く環境について記載した。
さらには現状で入院生活を送ってしまうと、現状でも自宅での生活は困難であるので、たとえ短い入院期間でもすぐの自宅復帰は難しく、ご家族も不安に感じておられるので、話し合って必要があればこちらでも必要な調整を致します、と記載したのだ。
この件については最初に電話した時も、口頭で伝え最後に『何かあればいつでも連絡ください』と言った。
数日後……。
『明日、退院だそうです……。なんとかなりませんか?』
家族からのメール。
え?
退院??
聞いてないぞ!!
『寝耳に水』とはこのことだ。
『退院ですか?! 私の方には何も連絡がなかったのですが……もし自宅に帰すのが不安ならリハビリ目的の転院などを退院支援の看護師さんと話し合われてはいかがですか?』
『話したんですけど……紹介はできませんの一点張りで……』
『分かりました。当日の対応で大変恐縮ですが、もう一度、病院と話してみてください。こちらは空いている短期入所を当たってみます』
正直……。
短期入所など、その日に言われてそうそう調整できるものではない。
せめてもう少し早く退院のことが分かっていたら手配もかけられたのだが……
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