アリスと女王

ちな

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小鳥のお散歩

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「あぁっ…あ…」

ガクガクと足を震わせ、凛はようやくその場に立っていられるほどです。可哀そうなほど震える踵に、口角をくっと上げた蓮が花粉を振りかけました。

「きゃあああっやあああっ!!」

パチン、パチン…
僅かな花粉でも十分に静電気を発生させることができるので、蓮は左右交互に振りかけてやります。静電気から逃れたい凛は、強制的に蔦をくい込ませて歩かざるを得ません。クリトリスがぞりぞりと擦りあげられ、蜜壷の入口を引っかかれ、弱いアナル周りは皮膚が切れてしまいそうです。凛が通ってきた後には、甘い匂いを撒き散らして蜜がべったりと付着し、とろとろと滴っていました。

「あぁ…凛…かわいい…」

蓮はくらくらする意識のまま、バケツに手を突っ込み、手のひらいっぱいに樹液を掬います。薄茶色の樹液は、ねっとりと蓮の手のひらから零れていきました。
目の前が明滅する凛は、泣き声みたいな嬌声を絶え間なく奏で、必死に蔦へしがみついています。樹液がべっとりと付着する蔦は、凛を嘲笑うかのようにぬるりと滑って逃げていきました。
ふらふらと頼りない足は、つま先立ちを維持することすら困難です。結果、左右に体が振られ、張った蔦が足の間をくにんくにんと虐めるのです。凛は勝手に気持ちよくなってしまっていたのでした。
緑色の蔦が茶色に染まり、それをぎっちりとくい込ませる赤らんだ体は、傍を通った小鳥たちが一瞬止まりかけるほどに蠱惑的で可哀想で、そして蓮の嗜虐心をごうごうと燃え滾らせました。

手のひらいっぱいに掬った樹液を、汗を浮かばせる凛の白い背中にとろとろとかけてやりました。太陽熱でほんのり温まった樹液は、とろとろと柔肌を滑り降り、おしりの割れ目を縫っていきます。

「凛の肌って本当に触り心地が良いよね」

肩から背中に掛けて、蓮は手のひらをいっぱいに使って、やさしくマッサージしてやりました。温かくて大きな手に安心し、凛はつかの間の柔らかな表情を見せます。
緩く押し出される背中に一歩だけ前に進むと、花粉を背中に落とされました。

「ひああっあああ!」

ぱちんぱちんと静電気が走ります。
これまで背中に強い刺激を受けたことがない凛は、びくびくと体を震わせました。体を捩れば張った蔦が股の間にぎりぎりと食い込み、静電気から逃れたくて少しずつ前進します。そうして覚束ない足取りの凛は、蓮がほんの少しでも力を加えれば簡単に押し出され、そりそりと蔦を擦らせて歩きます。張った蔦は凛の足の間を容赦なく虐めました。

マッサージの心地良さと背中の静電気、張った蔦に締め上げられる痛み、それから明らかな快楽に、凛は一生懸命に首を振ります。一歩ずつ歩かざるを得なくなった凛は、蓮が事前に振り掛けていた花粉を跨ぎ、クリトリスのあたりに青い閃光を浴びるのでした。

「ひああっああ!蓮っああ!」

「ん…とってもいい声だね凛」

ぱちん、と静電気を受ける度に仰け反ってつま先立ち、逃げ出そうとします。そんなことをしても無駄だと知りながらも、体が勝手にそうしてしまうのでした。

蕩けそうな顔で凛の背中を撫でつけ、腰を押し出す蓮は、樹液で滑る手で凛の髪を梳いてやりました。薄茶色の樹液が絹のような凛の髪に絡みつき、とろとろと糸を伸ばします。ぞりぞりと擦り上げる蔦をぎっちりと食い込ませて歩いた凛の足は、とうとう蔦の端まで届きました。

「今度は下がるんだよ」

ぜいぜいと肩で呼吸する凛の前に回り、濡れた唇にキスをしてやりました。
たったそれだけで凛は嬉しそうに頬を上げ、頷いてみせます。今まで頑なに唇にキスをしてくれなかった蓮からの、最大のご褒美でした。

そうは言っても、もう体力がほとんど残っていない凛は、どうしても足を動かすことが出来ません。ぐちょぐちょに濡れそぼった蔦を必死に握り、足の割れ目を容赦なくぐいぐいと締められる感覚を耐えるだけでも精一杯なのです。それに、何度か静電気を浴びたクリトリスがじくじくと熱を持って痛みさえ訴えるほどでした。ふらふらする足元は体を支えることが出来ず、相変わらずくにんくにんと左右に振られ、じくじくと熱を持ったクリトリスをくりくりと虐めます。

「僕が手伝ってあげるからね」

蓮はポケットから再びケースを出しました。蓮は少し考え、中に入っている黄色い花粉を、慎重に凛の乳首目掛けて振り掛けました。

「いああああ!」

ぱちんぱちんと静電気が発生し、凛の乳首や乳輪のあたりを青い閃光が走り抜けました。
元々赤かった乳首の色が濃くなって、歓喜に震えます。下半身に直結する乳首静電気攻めに、凛は惜しげなく白い喉を晒しました。

このまま下がっていけばいいのですが、凛はそれどころではありません。足を動かすことが出来ず、ただ仰け反って鳴きました。さすがにこれだけではイくことも出来ず、凛は体を震わせているだけです。重い快感をただ享受するだけで、凛はポロポロ泣きだしました。

蔦を蜜が這い、柔らかな内腿を通ってみずみずしい草に落ちていきました。蓮はもうあまり働かない頭を回し、今度は指の先でケースの端を柔らかく叩き、真っ白い凛の太ももへ落としました。 

「あああ!ああああ!」

青く細長い閃光は凛の太ももに走り、凛は思わず足を上げます。そうして交互に落とすことで、ゆっくりゆっくり後退していきました。 

「そうそう、上手。頑張って」

アナルを擦り上げ、蜜壺の入口を引っ掻き、最後にクリトリスを擦り上げる張った蔦は、凛の心までも引っ掻くようでした。ぞりぞりと蔦を擦らせて後退する凛の太ももは、段々赤みを帯びていきました。

陽の光に照らされた白い太ももは、蔦から落ちた薄茶色の樹液にきらきら光っています。青い閃光は一瞬目をくらませ、凛の足を反射的に持ち上げるのです。
パチン、パチン。
静電気が左右交互に落とされ、凛はゆっくりゆっくり後退していきました。びくんびくんと跳ねる体に蔦が追い、たゆたゆと足の間をゆるく叩き落とします。ふらふらする体を支える蓮の手はどこまでも優しく、時折乳首を可愛がってやりました。

一番端まで到着した頃には、足を真っ赤にさせて全身汗だくになり、目を白黒させて苦しそうな呼吸を繰り返していました。

「さあ、あと19往復。上手に歩けるね?」

蓮はご褒美とばかりに頬を撫で、キスをしてやります。
うっとりと目を細める凛は、蓮の指の動きに言葉を無くしました。彼は、これから凛の足の間を擦り上げる進行方向に向かって、花粉をたっぷりと振り掛けていったのです。
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