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呼吸を忘れた凛に再び酸素を与えたのは、スパイダーでした。
乳首を結んだ2本の糸をもってスパイダーは、凛の頭側にあった蜘蛛の巣に登り始めたのです。容赦なくきゅんきゅんと引っ張られる糸に、唯一動かせる膝から下をばたつかせました。凛の目の前はもう絶望しかないのです。
「んんんやあっああ!」
「ああんっああ!!」
「やだあっああ!」
蜘蛛の巣が揺れる度、蝶の鳴き声が響きます。足が痺れて来たのか、蓮は足を組み替えました。
「良かったねぇ凛。あの蝶たちの合唱に参加させてもらえるんだね」
「やっ…やだ…」
「かわいく鳴いてごらん。見てるよ」
はあ、と熱い息を吐く蓮に、凛はお腹の奥が締まるのを感じました。キュンキュンと引っ張られる糸のせいで、凛の柔らかな乳房が僅かに上下します。糸の端の行方を確認する勇気はありませんでした。
ひゅっと冷たい風が吹きました。
「あっ…やぁっんッ…」
大きく開かれた凛のそこが冷やされ、身震いします。足を閉じようと藻掻くたび、強制的に勃起を維持する糸がピンピンと引きました。凛は自分の意思で足を開かせてなければ、余計な痛みと腰に直接響く快楽から逃れる術はありません。
「ああっお願いですやめて!」
凛の背後から蝶の悲痛な声が聞こえました。あまりにも痛々しい声色に、糸の端がどこに付けられたのかを確認しようと、凛は視線を上げました。蜘蛛の巣を揺らすと、自分だけでなく他の蝶までも巻き込むことになる…。凛はなるべく首を動かさないように、慎重に見上げました。ところが、蜘蛛の巣が背中に張り付いているせいで真上から後ろを見ることが出来ません。確認できないことが、凛の恐怖を助長させました。
「ねえ凛」
熱を孕んだ蓮の声に、凛の心臓がどくりと反応します。蓮はそんな凛の反応に満足そうに微笑み返し、かたちのいい唇で熱い息を吐き出しました。
「どうなっているのか教えてあげようか」
そのままとろりと溶けてしまいそうな表情を隠そうともせず、恐怖で怯える凛のからだをねっとりと舐るように見つめます。縫い付けられた凛の呼気が急に上がりました。
「今凛は、とっても下品で素敵な格好にされて、がちがちに勃起したかわいい乳首を縛られてるよね」
「あっ…」
まるで息遣いさえ肌で感じるほどの至近距離で、蓮の舌に溶かされているような錯覚を起こしました。糸で押さえつけられ影さえ落とさない蜜壺から、羞恥という濁流に飲みこまれて、沸騰しそうなほどの熱い蜜が滴ります。腰が勝手に揺れて、強制勃起を維持させる糸がぴんと引かれました。
ロッキングチェアから一歩も動かない蓮は、凛を更に追い詰めました。
「その糸の端、凛の後ろの蝶に繋がってるよ。こどものおちんちんみたいに大きなクリトリスにね。因みにそのクリトリス、3本の糸で縛られてるから、誰かがちょっとでも動くと3方向に引っ張られちゃうね」
かわいそうだよね、なんて言う蓮の声色は、優雅に流れるワルツのようでした。
凛は心臓が凍ってしまったかのように、背中に冷たい汗を流しました。糸で大切な部分を縛られている蝶は、一人二人ではないとは思っていました。しかし、まさか一か所に何本もの糸が絡まっているとは想像もしていませんでした。
「うそ、でしょ…」
「本当だよ。かわいそうにね。トンボだってアナルに3匹入ってるよ。凛も入れてもらえたらいいのにね」
森に陽の光を与えないほどの蜘蛛の巣と、捕えられ、縫い付けられた可哀想な蝶たち。おぞましいスパイダーの責めは、見た目よりもずっと過酷だったのです。
かたかたと震え、連動して凛の乳首を結ぶいともふるふると細かく振動しました。
「ああっやっ」
「ああだめぇっ」
そんな刺激を受けるとは思っていなかった凛は、逃れようと腰を捩ります。そうすることによって、凛と1本の糸で繋がれた蝶も嬌声を上げました。
……1本の、糸…?
凛ははたと気が付きます。さっきから引かれているのは、右側、だけ……?
ぞわりと寒気がしました。乳首を縛られ、引かれるなんてことは勿論経験がありません。激しい快楽と痛みを伴って腰を揺らしていたので、感覚が混戦していたのです。
左の糸は、少しも引かれていませんでした。
「や…うそ…蓮たすけてっ…!」
細いソプラノのビブラートが響きます。
蓮の耳の後ろを粟立たせるソプラノは、唾液の分泌を促しました。ごくりと嚥下する音は、鶫のソプラノと低いうめき声、それからあちこちから沸き上がる不協和音に混ざって消えていきました。
「ああ…とてもいいよ凛。僕、興奮してきちゃった」
蓮のふっくりしたあかい唇から、色さえ付きそうな熱い呼気が漏れました。いちごのような赤い舌を出し、下唇を舐めるその仕草は、凛の脳髄まで響きました。
──あの舌で、あたしのこの恥ずかしい乳首を舐めてもらった……サルにお礼をしてもらったとき、ミルクを掬い取ったあかい舌。熱くて柔らかくて、蓮の息遣いを肌に直接感じて…。
乳首の先がジンジンと痺れ始めました。
「っひ…!」
びくんと全身が硬直しました。左の糸が力いっぱい引かれたのです。
「いいいっ痛い!痛いやめて!」
腰を捩れば巣が揺れて、蝶と結ばれた右の乳首が悲鳴をあげます。痛みを逃そうときつく縫い付けられた腕を振り、足をばたつかせて抵抗しましたが、左の糸はびんびんと容赦なく引っ張られていきました。
「いたいよぉ!やめてぇ!」
スパイダーは凛の左乳首を縛り上げた糸の端を持ち、どこに括ってやろうかと思案しながら巣をあちこち移動しているのです。ぐわんぐわんと巣が揺れて、右も左もビンビンとひっぱられました。特に左側は糸の端があちこち移動するせいで、ぐりぐりとこねくり回されるのでした。
凛はぼろぼろと涙を流し、足を閉じようと藻掻きます。余計な振動を与えていることは分かっていますが、腰が勝手に跳ねてしまうのです。
美しいソプラノが混じった狂騒曲は、蓮のからだの一部をダイレクトに刺激しました。
「ああいけない…」
頬を紅潮させ、長い前髪からのぞく額にはうっすらと汗を滲ませていました。じりじりとスラックスを持ち上げる自身の熱に、蓮は思わず指を伸ばしました。
「珍しいな」
糸の端を手に持ち、スパイダーが目を丸くしました。揺れる蜘蛛の巣では、未だ狂騒曲が響きます。蓮が苦笑いをして見せました。
「こんなことするなんて、本当に久しぶりだよ。全く、凛がかわいすぎるのがいけないよね」
鎌首持ち上げる天辺に、自分の人差し指を押し当てました。熱を持っていますが、まだ湿り気はありません。どうしたものかと逡巡する蓮に、スパイダーはにやりと笑いました。
「蓮。交換条件ってのはどうだ」
「……ここぞとばかりに」
ふっと笑う蓮に、こんなときじゃねぇと言えねえよ、なんてスパイダーも笑いました。
鼻から大きく息を吐いた蓮は、右手をあげて見せました。
「いいよ」
「へへへ。さあお前ら、楽しいショーを見せろよ!」
水を得た魚のように、スパイダーが吠えました。
何が起こるのか見当も付かない蝶たちは、一際大きく震えあがりました。
スパイダーは凛の左乳首を引っ張り上げる糸の端を一旦その辺の巣に括り付け、どかどかと巣を渡りました。
そうしてクライマックスを迎えた狂騒曲の中心に、鋭い2本の鋏角を振り上げたのです。
「っひ…!」
「やめっ…!」
ちか、と光った鋏角の先は、張り巡らされた頑丈な蜘蛛の巣の半分をすぱっと切り落としました。
あちこちから甲高い悲鳴が聞こえます。巣に張り付けられていた蝶たちが、愛液シャワーでびしょ濡れになった地面にぼとぼとと落下していきました。
未だ張り付けられている半分ほどの蝶たちだって、何が起こったか分からないのです。貼り付けられた蝶も、地面に落とされた蝶たちもみな目を白黒させ、辺りを伺いました。
スパイダーは愛液シャワーでびしょ濡れの地面に這いつくばるようにしている蝶たちに覆いかぶさると、再び鋏角を振り上げます。
「きゃあああっ!」
「やめて!おねがいです!」
「いやああ!」
あの鋏角で身を割かれると思った蝶たちは、一斉に悲鳴を上げました。
しかし、誰も血など流していないのです。
呆気に取られた蝶たちは。みな目を合わせました。
苦しめていた蜘蛛の巣から、突然開放されたのです。
「お前ら。蓮にご奉仕しろ」
ぴしゃあっ。
白い鞭で地面を打ち、ついでとばかりに未だ宙ぶらりんになっている蜘蛛の巣も打ちました。
「やあああっ!」
「わたしたちもっお願い開放して!」
「やめてえええ!!はなしてぇぇ!!!」
ぐわんぐわんと激しく揺れる蜘蛛の巣の絶叫に、ソプラノも参加しました。
「いたいっやああっだめぇ!」
凛の声はひときわ高く、美しく響きました。ぎっちりと食い込んだ乳首の糸は、不規則に激しく波打つのです。ぐりんぐりんと容赦なく乳首を責め、更なる勃起を促しました。ぱんぱんに腫れた乳首は真っ赤に熟れ、あまい匂いさえしそうなほどです。
汗をびっしょりと掻いた凛の素肌を、じめじめした空気が撫でていきました。ぶるぶる震える太ももの隙間を縫って、あまい匂いに誘われたトンボが通過していきました。
「ああっ!ああ!」
体の揺れ方を全く無視した乳首の振動は収まる気配がありません。暴れる蝶に結ばれた凛の乳首は、蝶が落ち着いてくれないと永遠に引き上げられ、揺すられてしまうのです。
「すばらしいよ凛…」
肘をついて色付く息を吐いた蓮の元へ、4人の蝶が集まりました。その中には、蓮が許さないと名指しした蝶も含まれていました。
「蓮さま…ご奉仕させてくださいませ…」
乳首を結んだ2本の糸をもってスパイダーは、凛の頭側にあった蜘蛛の巣に登り始めたのです。容赦なくきゅんきゅんと引っ張られる糸に、唯一動かせる膝から下をばたつかせました。凛の目の前はもう絶望しかないのです。
「んんんやあっああ!」
「ああんっああ!!」
「やだあっああ!」
蜘蛛の巣が揺れる度、蝶の鳴き声が響きます。足が痺れて来たのか、蓮は足を組み替えました。
「良かったねぇ凛。あの蝶たちの合唱に参加させてもらえるんだね」
「やっ…やだ…」
「かわいく鳴いてごらん。見てるよ」
はあ、と熱い息を吐く蓮に、凛はお腹の奥が締まるのを感じました。キュンキュンと引っ張られる糸のせいで、凛の柔らかな乳房が僅かに上下します。糸の端の行方を確認する勇気はありませんでした。
ひゅっと冷たい風が吹きました。
「あっ…やぁっんッ…」
大きく開かれた凛のそこが冷やされ、身震いします。足を閉じようと藻掻くたび、強制的に勃起を維持する糸がピンピンと引きました。凛は自分の意思で足を開かせてなければ、余計な痛みと腰に直接響く快楽から逃れる術はありません。
「ああっお願いですやめて!」
凛の背後から蝶の悲痛な声が聞こえました。あまりにも痛々しい声色に、糸の端がどこに付けられたのかを確認しようと、凛は視線を上げました。蜘蛛の巣を揺らすと、自分だけでなく他の蝶までも巻き込むことになる…。凛はなるべく首を動かさないように、慎重に見上げました。ところが、蜘蛛の巣が背中に張り付いているせいで真上から後ろを見ることが出来ません。確認できないことが、凛の恐怖を助長させました。
「ねえ凛」
熱を孕んだ蓮の声に、凛の心臓がどくりと反応します。蓮はそんな凛の反応に満足そうに微笑み返し、かたちのいい唇で熱い息を吐き出しました。
「どうなっているのか教えてあげようか」
そのままとろりと溶けてしまいそうな表情を隠そうともせず、恐怖で怯える凛のからだをねっとりと舐るように見つめます。縫い付けられた凛の呼気が急に上がりました。
「今凛は、とっても下品で素敵な格好にされて、がちがちに勃起したかわいい乳首を縛られてるよね」
「あっ…」
まるで息遣いさえ肌で感じるほどの至近距離で、蓮の舌に溶かされているような錯覚を起こしました。糸で押さえつけられ影さえ落とさない蜜壺から、羞恥という濁流に飲みこまれて、沸騰しそうなほどの熱い蜜が滴ります。腰が勝手に揺れて、強制勃起を維持させる糸がぴんと引かれました。
ロッキングチェアから一歩も動かない蓮は、凛を更に追い詰めました。
「その糸の端、凛の後ろの蝶に繋がってるよ。こどものおちんちんみたいに大きなクリトリスにね。因みにそのクリトリス、3本の糸で縛られてるから、誰かがちょっとでも動くと3方向に引っ張られちゃうね」
かわいそうだよね、なんて言う蓮の声色は、優雅に流れるワルツのようでした。
凛は心臓が凍ってしまったかのように、背中に冷たい汗を流しました。糸で大切な部分を縛られている蝶は、一人二人ではないとは思っていました。しかし、まさか一か所に何本もの糸が絡まっているとは想像もしていませんでした。
「うそ、でしょ…」
「本当だよ。かわいそうにね。トンボだってアナルに3匹入ってるよ。凛も入れてもらえたらいいのにね」
森に陽の光を与えないほどの蜘蛛の巣と、捕えられ、縫い付けられた可哀想な蝶たち。おぞましいスパイダーの責めは、見た目よりもずっと過酷だったのです。
かたかたと震え、連動して凛の乳首を結ぶいともふるふると細かく振動しました。
「ああっやっ」
「ああだめぇっ」
そんな刺激を受けるとは思っていなかった凛は、逃れようと腰を捩ります。そうすることによって、凛と1本の糸で繋がれた蝶も嬌声を上げました。
……1本の、糸…?
凛ははたと気が付きます。さっきから引かれているのは、右側、だけ……?
ぞわりと寒気がしました。乳首を縛られ、引かれるなんてことは勿論経験がありません。激しい快楽と痛みを伴って腰を揺らしていたので、感覚が混戦していたのです。
左の糸は、少しも引かれていませんでした。
「や…うそ…蓮たすけてっ…!」
細いソプラノのビブラートが響きます。
蓮の耳の後ろを粟立たせるソプラノは、唾液の分泌を促しました。ごくりと嚥下する音は、鶫のソプラノと低いうめき声、それからあちこちから沸き上がる不協和音に混ざって消えていきました。
「ああ…とてもいいよ凛。僕、興奮してきちゃった」
蓮のふっくりしたあかい唇から、色さえ付きそうな熱い呼気が漏れました。いちごのような赤い舌を出し、下唇を舐めるその仕草は、凛の脳髄まで響きました。
──あの舌で、あたしのこの恥ずかしい乳首を舐めてもらった……サルにお礼をしてもらったとき、ミルクを掬い取ったあかい舌。熱くて柔らかくて、蓮の息遣いを肌に直接感じて…。
乳首の先がジンジンと痺れ始めました。
「っひ…!」
びくんと全身が硬直しました。左の糸が力いっぱい引かれたのです。
「いいいっ痛い!痛いやめて!」
腰を捩れば巣が揺れて、蝶と結ばれた右の乳首が悲鳴をあげます。痛みを逃そうときつく縫い付けられた腕を振り、足をばたつかせて抵抗しましたが、左の糸はびんびんと容赦なく引っ張られていきました。
「いたいよぉ!やめてぇ!」
スパイダーは凛の左乳首を縛り上げた糸の端を持ち、どこに括ってやろうかと思案しながら巣をあちこち移動しているのです。ぐわんぐわんと巣が揺れて、右も左もビンビンとひっぱられました。特に左側は糸の端があちこち移動するせいで、ぐりぐりとこねくり回されるのでした。
凛はぼろぼろと涙を流し、足を閉じようと藻掻きます。余計な振動を与えていることは分かっていますが、腰が勝手に跳ねてしまうのです。
美しいソプラノが混じった狂騒曲は、蓮のからだの一部をダイレクトに刺激しました。
「ああいけない…」
頬を紅潮させ、長い前髪からのぞく額にはうっすらと汗を滲ませていました。じりじりとスラックスを持ち上げる自身の熱に、蓮は思わず指を伸ばしました。
「珍しいな」
糸の端を手に持ち、スパイダーが目を丸くしました。揺れる蜘蛛の巣では、未だ狂騒曲が響きます。蓮が苦笑いをして見せました。
「こんなことするなんて、本当に久しぶりだよ。全く、凛がかわいすぎるのがいけないよね」
鎌首持ち上げる天辺に、自分の人差し指を押し当てました。熱を持っていますが、まだ湿り気はありません。どうしたものかと逡巡する蓮に、スパイダーはにやりと笑いました。
「蓮。交換条件ってのはどうだ」
「……ここぞとばかりに」
ふっと笑う蓮に、こんなときじゃねぇと言えねえよ、なんてスパイダーも笑いました。
鼻から大きく息を吐いた蓮は、右手をあげて見せました。
「いいよ」
「へへへ。さあお前ら、楽しいショーを見せろよ!」
水を得た魚のように、スパイダーが吠えました。
何が起こるのか見当も付かない蝶たちは、一際大きく震えあがりました。
スパイダーは凛の左乳首を引っ張り上げる糸の端を一旦その辺の巣に括り付け、どかどかと巣を渡りました。
そうしてクライマックスを迎えた狂騒曲の中心に、鋭い2本の鋏角を振り上げたのです。
「っひ…!」
「やめっ…!」
ちか、と光った鋏角の先は、張り巡らされた頑丈な蜘蛛の巣の半分をすぱっと切り落としました。
あちこちから甲高い悲鳴が聞こえます。巣に張り付けられていた蝶たちが、愛液シャワーでびしょ濡れになった地面にぼとぼとと落下していきました。
未だ張り付けられている半分ほどの蝶たちだって、何が起こったか分からないのです。貼り付けられた蝶も、地面に落とされた蝶たちもみな目を白黒させ、辺りを伺いました。
スパイダーは愛液シャワーでびしょ濡れの地面に這いつくばるようにしている蝶たちに覆いかぶさると、再び鋏角を振り上げます。
「きゃあああっ!」
「やめて!おねがいです!」
「いやああ!」
あの鋏角で身を割かれると思った蝶たちは、一斉に悲鳴を上げました。
しかし、誰も血など流していないのです。
呆気に取られた蝶たちは。みな目を合わせました。
苦しめていた蜘蛛の巣から、突然開放されたのです。
「お前ら。蓮にご奉仕しろ」
ぴしゃあっ。
白い鞭で地面を打ち、ついでとばかりに未だ宙ぶらりんになっている蜘蛛の巣も打ちました。
「やあああっ!」
「わたしたちもっお願い開放して!」
「やめてえええ!!はなしてぇぇ!!!」
ぐわんぐわんと激しく揺れる蜘蛛の巣の絶叫に、ソプラノも参加しました。
「いたいっやああっだめぇ!」
凛の声はひときわ高く、美しく響きました。ぎっちりと食い込んだ乳首の糸は、不規則に激しく波打つのです。ぐりんぐりんと容赦なく乳首を責め、更なる勃起を促しました。ぱんぱんに腫れた乳首は真っ赤に熟れ、あまい匂いさえしそうなほどです。
汗をびっしょりと掻いた凛の素肌を、じめじめした空気が撫でていきました。ぶるぶる震える太ももの隙間を縫って、あまい匂いに誘われたトンボが通過していきました。
「ああっ!ああ!」
体の揺れ方を全く無視した乳首の振動は収まる気配がありません。暴れる蝶に結ばれた凛の乳首は、蝶が落ち着いてくれないと永遠に引き上げられ、揺すられてしまうのです。
「すばらしいよ凛…」
肘をついて色付く息を吐いた蓮の元へ、4人の蝶が集まりました。その中には、蓮が許さないと名指しした蝶も含まれていました。
「蓮さま…ご奉仕させてくださいませ…」
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