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二恋[フタコイ]
─私は『私』を捨てて『僕』になった─4
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北条は乙の首筋を吸い、手を身体中に滑らせる。
「相変わらず頑なですね。こんな事ではいけませんよ…」
北条の舌が…唇が…
ヌルリと乙の体中を這いずり回るナメクジのように蠢いていく。
やがて、北条の舌は乙の蕾へと移動していく。
北条は、クスリと笑うと妖しく囁いた。
「クス…乙様は純粋ですね。
あれから、しばらく経つというのに仕方ない方…
殿方の務めは、相手を満足させて初めて達成されるのですよ」
北条は小さなシルバーのケースから赤いカブセルを取出し、口移しで乙に受け渡した。
…ドクン!!
「……ッ!!」
カブセルを飲み込み、しばらくすると乙の果実からは、蜜があふれ始めた。
北条は、その様子を満足そうに見つめると乙自身に双頭の器具を押し込んだ。
「…ッ…ン!!!ハァハァ…」
思わず乙の顔が歪む。
息を荒くして、乙の蕾からは異形の物がヒクリ、ヒクリと脈を打つ。
北条は、乙から出ているもう片方を手に収めると自分の腰を静かに下ろした。
「さぁ、乙様。いきますよ…ンン//…アハァ///」
北条の腰つきは慣れたもので、乙の体温を上昇させていった。
…ドクン…ドクン
「ハァ///どうしました、乙様?
ご自身で動かなくては、ンン//
私は満足しませんよ」
「…ア…ンン…ッ///…ハァハァ」
ドクン…ドクン…ドクン!!
今まで眉間にしわをよせ、快楽に負けまいと耐えていた乙の腕が、北条の腰をガシッと支えた。
プツリと何かの糸が切れたように表情をガラリと変えると乙は、クールに鼻で笑った。
「フ…動いて欲しいのか?ならやってやるよ…」
途端に乙は、北条の腰をしっかりと固定すると突き刺すように、そして確実に北条を激しく突き上げていった。
「アア!!ア・ア・アア//」
北条の口から歓喜な声と蜜の音が生々しく響いていく。
やがて北条と乙の呼吸が一致していく時、輝李は見てしまった。
絶頂を迎える瞬間の乙の顔が、サディスティックに笑っていても、その瞳の奥で苦痛に苛まれ泣いているように写った。
そして乙は、北条には聞えないような声で小さくこう言ったのだ。
「…輝・・李…」
輝李の中で、何かがはじけた。
声は聞こえなくとも悲痛に似た乙の声が、輝李には聞こえた。
輝李は一度、目を伏せ俯くと乙達に気付かれる前にドアから離れて行った。
事が終わると北条は、来た時と変わらず凛とスーツの乱れすらなく部屋を出ていった。
北条の手にしている紙の束から、ヒラヒラと数枚が持ち主の手から気付かれぬように舞い降り、廊下の死角に隠れていた輝李に気付く様子もなく、屋敷を出ていった。
輝李が、乙の部屋の前に戻ってくると数枚の書類が輝李を見つめる。
輝李が書類をすくい上げると、内容に目を通す。
「何かの処方せん…?」
次の書類をめくるとそこには、効能の詳細と経過報告が書いてあった。
「これ…さっきの…?
…!!! そう、媚薬…だったの…
…乙の体を人体実験にねぇ…」
そっとドアを開けると乙は、ソファーに横たわり手の甲を額に当て、未だ息を荒くして苦しそうに何かを必死で抑え堪えている。
『乙…、部屋に来るなって…こういう事だったんだね…』
「相変わらず頑なですね。こんな事ではいけませんよ…」
北条の舌が…唇が…
ヌルリと乙の体中を這いずり回るナメクジのように蠢いていく。
やがて、北条の舌は乙の蕾へと移動していく。
北条は、クスリと笑うと妖しく囁いた。
「クス…乙様は純粋ですね。
あれから、しばらく経つというのに仕方ない方…
殿方の務めは、相手を満足させて初めて達成されるのですよ」
北条は小さなシルバーのケースから赤いカブセルを取出し、口移しで乙に受け渡した。
…ドクン!!
「……ッ!!」
カブセルを飲み込み、しばらくすると乙の果実からは、蜜があふれ始めた。
北条は、その様子を満足そうに見つめると乙自身に双頭の器具を押し込んだ。
「…ッ…ン!!!ハァハァ…」
思わず乙の顔が歪む。
息を荒くして、乙の蕾からは異形の物がヒクリ、ヒクリと脈を打つ。
北条は、乙から出ているもう片方を手に収めると自分の腰を静かに下ろした。
「さぁ、乙様。いきますよ…ンン//…アハァ///」
北条の腰つきは慣れたもので、乙の体温を上昇させていった。
…ドクン…ドクン
「ハァ///どうしました、乙様?
ご自身で動かなくては、ンン//
私は満足しませんよ」
「…ア…ンン…ッ///…ハァハァ」
ドクン…ドクン…ドクン!!
今まで眉間にしわをよせ、快楽に負けまいと耐えていた乙の腕が、北条の腰をガシッと支えた。
プツリと何かの糸が切れたように表情をガラリと変えると乙は、クールに鼻で笑った。
「フ…動いて欲しいのか?ならやってやるよ…」
途端に乙は、北条の腰をしっかりと固定すると突き刺すように、そして確実に北条を激しく突き上げていった。
「アア!!ア・ア・アア//」
北条の口から歓喜な声と蜜の音が生々しく響いていく。
やがて北条と乙の呼吸が一致していく時、輝李は見てしまった。
絶頂を迎える瞬間の乙の顔が、サディスティックに笑っていても、その瞳の奥で苦痛に苛まれ泣いているように写った。
そして乙は、北条には聞えないような声で小さくこう言ったのだ。
「…輝・・李…」
輝李の中で、何かがはじけた。
声は聞こえなくとも悲痛に似た乙の声が、輝李には聞こえた。
輝李は一度、目を伏せ俯くと乙達に気付かれる前にドアから離れて行った。
事が終わると北条は、来た時と変わらず凛とスーツの乱れすらなく部屋を出ていった。
北条の手にしている紙の束から、ヒラヒラと数枚が持ち主の手から気付かれぬように舞い降り、廊下の死角に隠れていた輝李に気付く様子もなく、屋敷を出ていった。
輝李が、乙の部屋の前に戻ってくると数枚の書類が輝李を見つめる。
輝李が書類をすくい上げると、内容に目を通す。
「何かの処方せん…?」
次の書類をめくるとそこには、効能の詳細と経過報告が書いてあった。
「これ…さっきの…?
…!!! そう、媚薬…だったの…
…乙の体を人体実験にねぇ…」
そっとドアを開けると乙は、ソファーに横たわり手の甲を額に当て、未だ息を荒くして苦しそうに何かを必死で抑え堪えている。
『乙…、部屋に来るなって…こういう事だったんだね…』
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