オナニーしたら異世界転移して戦闘能力がチートな件

第八射 対 幹部

  「いやあ、あっという間に終わってな!!」
   ヘロティカが、あっけらかんと言う。天宮は頭を抱えていた。この剣は、うっかり使うべきではないなあと思っていた。下手に使うもんなら、街が消し飛びそうだなあと思った。
   「さあ、帰るぞ‼天宮!!あれなら、全滅だろう!!」
   ヘロティカに、連れられて天宮もマリアの元に帰ろうとしていた。損な時だった。
   「てめえか!!うちの基地をあんな風にしたのは!!」
   後ろを振り返ると、一人の異形の者が立っていた。二足歩行のワニだ。
  「あ、あなたは？」
  「俺は、プイーレの幹部、クロゲイツ。プイーレにあだなすものは殺す‼」
   そういうと、クロゲイツは両腕にチェーンソーを持った。エンジンの轟音が、響き渡る!!
 「基地と同胞の恨み覚悟!!」
   クロゲイツは、突っ込んで来た。その巨体に似合わずスピードは、人を越えていた。 
 「うわああ、どうしよう‼」
 「焦るな、天宮よ!!お前なら、あんなワニに負けない。」
    なにをすれば良いのか、天宮は考えようとしたが、もうクロゲイツは近くまで来ていた。避けなければ、その意志が天宮を動かした。
    クロゲイツと天宮が交差した。  








   「なんだと･･」
   クロゲイツは驚いていた。自慢のチェーンソーが、どちもエンジンを切られていたのだ。
   クロゲイツの全速力の突進は時速120㎞を越える。その突進のさなかに、天宮はチェーンソーのエンジンを切ったのだ。
   「よし、何とか止められた･･」
   「ちくしょう、こんなことありえねえ!!」
   クロゲイツは、そのまま突っ込んで来た。天宮も、攻撃を仕掛ける。金属が砕ける音がこだまする。 
   「ふざけんな!!俺のチェーンソーが･･」
   「よし、あとは右手で･･せいやああ!!」
    天宮の拳はクロゲイツのチェーンソーを、粉々に砕いた。そして、その隙に天宮は、拳をクロゲイツに打ち込んだ。クロゲイツは、そのまま地面に倒れこんだ。
  「流石、天宮だ!!私の見込んだオナニスト!!」
  「それは、やめてくださいよ･･」
   照れる天宮の顔には、少し自信が見えていた。