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この世の地獄(蒼空の父)
X6.*知らぬが仏
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「で、蒼空くんの居場所、知りたいの?」
「……。
……知りたい。教えろ。」
「それが人に頼む態度?」
「くそっ!
……知りたいです!教えてください!」
「違うでしょ?
…君、おねだりの仕方、教えてあげて?」
哲也は、くるりと振り返り、櫂の顔をした若い男に向かって言った。
若い男は身体を仰向けにしたまま、自分で自分の足を抱え上げて、後孔をさらけ出すようにして言った。
「哲也様の気持ちに気が付いていたのに、何もかも捨てる勇気が無くて応えられなかった臆病な櫂が悪かったです。
どうか哲也様のおちんぽを、櫂の処女おまんこに恵んで下さい。
そして、ご満足いただけたならば、お願いします。蒼空の居場所を教えてください。」
哲也が若い男に仕込んだおねだりの言葉である。
凛空と蒼空が攫われてすぐ、パニックになった櫂が空港から自ら電話をかけて哲也に助けを求めたその時から、哲也はこの若い男に、櫂に自らの所業がバレた時のロールプレイをさせて楽しんでいた。
その数多あるシチュエーションの中の言葉の一つである。
哲也は、「それは大変だ!凛空さんと蒼空くんの居場所は、どんな手を使ってでも俺が必ず突き止めるから、俺を信じて待ってろ。お前も疲れただろ。今は体を休めてくれ。」
なんて優しい事を言っていたその口で、地下ではこんな事をして遊んでいたのである。
櫂と凛空のツガイ契約が強制解除されて、完全にツガイの気配が感じられなくなり、櫂が半狂乱になっていた時も、
「大丈夫。凛空さんは生きてるって、お前が信じなくてどうするんだよ。俺が全力で権力もコネも金も使って、必ず見つけだしてやるから、気を強く保ってくれ。」
なんて親友らしく励ましの言葉を言ったその口で、地下では櫂と同じ顔の若い男を嬲っていたのである。
いやそれを言うなら、そもそもフライトの情報を流して凛空と蒼空を捕まえさせたのも、闇オークションでの出品方法(シークレット商品にしたり、逆に徹底的に周知させたり)に口を出したのも、正吾に蒼空を買わせる様に最高落札金額を超えて入札させたのも、全部哲也である。
正吾は与り知らぬところだが、オークションローンの方は、哲也が正吾の裏保証に入っている。だから通常は現金一括払いしか認めていないオークション側が、最高落札金額を超えての入札を許したのである。
「狂ってる…。
お前、完全に狂ってるよ。」
そして櫂は、こんなことが夜な夜な地下で繰り広げられているとも知らずに、元凶である哲也の家に自らの意思で身を寄せていたのだ。
ゾッと寒気がして、歯がかち合わない。
五十八年間生きてきて、初めての感覚だった。
「別にやらないならいいんだよ?
今日はこっちの櫂を楽しむから。」
そう言って哲也は、若い男を無言でひっくり返して、その男の顔を櫂の方に向けると、ほぐすことも一切なく、ブツンと自身の昂りを若い男の中にねじ込んだ。
若い男が苦痛に顔をねじませ、堪えきれなかった悲鳴が漏れる。
それでも哲也は、若い男の苦痛がなんてない事の様に、好き勝手に腰を動かしていた。
自分の若い時の顔をした男が、親友ともいえる男に目の前で凌辱されている。
そして、多分明日は我が身だ。
正しくこの世の地獄だった。
櫂が哲也の毒牙に落ちるまで、どれくらい持つだろうか。
いや、もうすでに毒牙にはかかっているのかもしれない。
愛しい伴侶と愛息子を人質に取られているも同然なのだから。
この男は俺の若い時の顔だが、若干蒼空の面影もある。
蒼空も地下奴隷になったのならば、この若い男と同じ境遇にいるかもしれない。一刻も早く、助け出さなくては。
もし蒼空がこの男に買われているのだとしたら。この慈悲の無い男を蒼空の元へ行かせない様に、出来る限り自分の元に引き留めなければ。
もし自分の代わりに息子がこんな風に乱暴に抱かれていたらと思うと、居ても立っても居られない。彼の悲痛な叫びの幻聴にさえ、胸が張り裂けそうだ。
自分の矜持を後生大事に抱えていたって、もうなんの役にも立たない。
そんなものはきっとすぐに放り出して、息子の無事を確保する方を選ぶだろう。
それは、一人の男のプライド云々という前に、一人の親として当然の選択だった。
「……。
……知りたい。教えろ。」
「それが人に頼む態度?」
「くそっ!
……知りたいです!教えてください!」
「違うでしょ?
…君、おねだりの仕方、教えてあげて?」
哲也は、くるりと振り返り、櫂の顔をした若い男に向かって言った。
若い男は身体を仰向けにしたまま、自分で自分の足を抱え上げて、後孔をさらけ出すようにして言った。
「哲也様の気持ちに気が付いていたのに、何もかも捨てる勇気が無くて応えられなかった臆病な櫂が悪かったです。
どうか哲也様のおちんぽを、櫂の処女おまんこに恵んで下さい。
そして、ご満足いただけたならば、お願いします。蒼空の居場所を教えてください。」
哲也が若い男に仕込んだおねだりの言葉である。
凛空と蒼空が攫われてすぐ、パニックになった櫂が空港から自ら電話をかけて哲也に助けを求めたその時から、哲也はこの若い男に、櫂に自らの所業がバレた時のロールプレイをさせて楽しんでいた。
その数多あるシチュエーションの中の言葉の一つである。
哲也は、「それは大変だ!凛空さんと蒼空くんの居場所は、どんな手を使ってでも俺が必ず突き止めるから、俺を信じて待ってろ。お前も疲れただろ。今は体を休めてくれ。」
なんて優しい事を言っていたその口で、地下ではこんな事をして遊んでいたのである。
櫂と凛空のツガイ契約が強制解除されて、完全にツガイの気配が感じられなくなり、櫂が半狂乱になっていた時も、
「大丈夫。凛空さんは生きてるって、お前が信じなくてどうするんだよ。俺が全力で権力もコネも金も使って、必ず見つけだしてやるから、気を強く保ってくれ。」
なんて親友らしく励ましの言葉を言ったその口で、地下では櫂と同じ顔の若い男を嬲っていたのである。
いやそれを言うなら、そもそもフライトの情報を流して凛空と蒼空を捕まえさせたのも、闇オークションでの出品方法(シークレット商品にしたり、逆に徹底的に周知させたり)に口を出したのも、正吾に蒼空を買わせる様に最高落札金額を超えて入札させたのも、全部哲也である。
正吾は与り知らぬところだが、オークションローンの方は、哲也が正吾の裏保証に入っている。だから通常は現金一括払いしか認めていないオークション側が、最高落札金額を超えての入札を許したのである。
「狂ってる…。
お前、完全に狂ってるよ。」
そして櫂は、こんなことが夜な夜な地下で繰り広げられているとも知らずに、元凶である哲也の家に自らの意思で身を寄せていたのだ。
ゾッと寒気がして、歯がかち合わない。
五十八年間生きてきて、初めての感覚だった。
「別にやらないならいいんだよ?
今日はこっちの櫂を楽しむから。」
そう言って哲也は、若い男を無言でひっくり返して、その男の顔を櫂の方に向けると、ほぐすことも一切なく、ブツンと自身の昂りを若い男の中にねじ込んだ。
若い男が苦痛に顔をねじませ、堪えきれなかった悲鳴が漏れる。
それでも哲也は、若い男の苦痛がなんてない事の様に、好き勝手に腰を動かしていた。
自分の若い時の顔をした男が、親友ともいえる男に目の前で凌辱されている。
そして、多分明日は我が身だ。
正しくこの世の地獄だった。
櫂が哲也の毒牙に落ちるまで、どれくらい持つだろうか。
いや、もうすでに毒牙にはかかっているのかもしれない。
愛しい伴侶と愛息子を人質に取られているも同然なのだから。
この男は俺の若い時の顔だが、若干蒼空の面影もある。
蒼空も地下奴隷になったのならば、この若い男と同じ境遇にいるかもしれない。一刻も早く、助け出さなくては。
もし蒼空がこの男に買われているのだとしたら。この慈悲の無い男を蒼空の元へ行かせない様に、出来る限り自分の元に引き留めなければ。
もし自分の代わりに息子がこんな風に乱暴に抱かれていたらと思うと、居ても立っても居られない。彼の悲痛な叫びの幻聴にさえ、胸が張り裂けそうだ。
自分の矜持を後生大事に抱えていたって、もうなんの役にも立たない。
そんなものはきっとすぐに放り出して、息子の無事を確保する方を選ぶだろう。
それは、一人の男のプライド云々という前に、一人の親として当然の選択だった。
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