竪琴の乙女

ライヒェル

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五章

記憶が重なる嵐の夜

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理屈では説明出来ない、あんな不思議な出来事が我が身に起ころうとは、夢にも思わなかった。
ブライダルモデルを引き受けて訪れた森の湖畔で、偏頭痛に襲われて気を失った後、記憶の中では、異世界で3、4ヶ月ほど過ごしたはずなのだが、目が覚めたら元通りになっていたのだ。
撮影スタッフが、湖畔で倒れていた私を介抱してくれて、最終的にちゃんと撮影も行った。
時間的には、私が倒れていた時間はたったの15分くらいだったらしい。
唯一、不可解な事と言えば、ライアーが無くなっていたことだ。
皆が辺りを探してくれたが見つからず、もしかすると、倒れる時に誤って、湖畔に落としてしまったのではという結論に至り、諦めざるを得なかった。
正直なところ、あの日、どうやって撮影をこなしたかはあまりよく覚えていない。出来上がった写真が使われたブライダル雑誌やホームページを見ても、当時のことがほとんど思い出せないくらい、撮影時の記憶は曖昧だ。
自分に向けられていたカメラや、反射板の光を見ていたことは覚えているけれど、撮影中はずっと、異世界に居た記憶を回想していて上の空だった。
気がついたら撮影が終わっていて、約束通りに髪をボブに切ってもらって、夕食を御馳走になり、謝礼金もいただいてホステルへ送ってもらった……本当に、撮影に関する記憶はそれだけしか残っていなかった。
ライアーが無くなってしまったことがショックだったけど、予定通り、音楽療法の第一人者でもあるライアー奏者のモニカに会う事もできた。彼女の予備のライアーを借り、個人レッスンを受けた後、日本へ帰国した。
そしてまた、以前と同じ生活が始まる。


しばらくは、知人の音楽家にライアーを借りながら、新しいライアーを探していた。いろんな店を調べて悩んでいたのだが、最終的に、モニカが薦めていた、ドイツのフライブルクにある小さな工房に発注することにする。彼女が使っていたライアーはその工房で作ってもらった物で、スペック的にも音楽療法に最適なライアーだと聞いていたからだ。
お年を召したマイスターがひとつひとつ、時間をかけて手作りしているので、発注してから完成まで、8~10ヶ月ほど要するとのことだった。実際に注文するまで帰国後1年ほど時間がかかったので、出来上がるのは、前回フライブルクを訪れてから、およそ2年後くらいになる。
世界に一つしか無い、私だけのライアーが完成する日が待ち遠しかった。
私の、新しい宝物となるそのライアーを手にする時。
その日はきっと、特別な日になる気がしていた。


月日が過ぎ、季節が移り変わっても、ふとした拍子に異世界の記憶が蘇ってくる。
柔らかな風が頬を撫でる時。
夜明けを告げる鳥のさえずりを聴いた時。
優しい花の香りに包まれた時。
瑞々しい果実を口にする時。
満天の星が煌めく夜空を見上げる時。
そして、生い茂る木々の、美しい深緑を目にする時。
ありとあらゆる瞬間が、私の記憶を呼び起こす。
あの夢のような日々は、私の五感にも、これほど鮮明に残っている。
だが、私が異世界に居たと証明するものは何一つ無い。
物理的に証明出来ないのならば、あれはやっぱり、夢だったのだと自分に言い聞かせるしかなかった。
だが、たったひとつだけ確かな事がある。
それは、あの出来事の後、私の中の何かが変わってしまったということだ。
周りの皆が、私がライアーを奏でると、まるで感傷的な物語のように聞こえると言う。
それはきっと、目を閉じて、ライアーの音色に身を任せると、私の魂はあの記憶の中へ戻って行ってしまうからだ。
時折、あの人が私を呼ぶ声が聞こえる気がする。
目を閉じれば、あの温もりを思い出す。
耳を澄ませば、あの力強い心臓の鼓動が聞こえてくる。
あの人は、私の夢の中にまで出てくるけれど、まるでミラーガラスを隔てた向こうにいるようで、お互いの姿は見えず、声も聞こえない。
やるせない気持ちが募っていく。
心の中に出来てしまった、塞ぐ事の出来ない大きな穴のような喪失感。
時が経てばいつか、この記憶や感情も薄れてしまうのだろうか。
どうしても忘れたくない。
この記憶を口にすると泡の様に消えてしまう気がして、誰にも話さなかった。
あれから半年が過ぎ、1年が過ぎ、そして、もう2年。
この夏の終わりに、ある種の節目となる日が訪れた。






発注したライアーが、ようやく完成したという連絡を受けて、私はまた、2年前と同じホステルを予約し、ドイツの古い街、フライブルクへとやってきている。
肩まで切った髪も、背中の真ん中あたりまで伸びた。この間のようにまた、日系ヘアサロンで切るのもいいかもしれないなどと思いながら、現地到着早々、私はタクシーに乗っていた。
どうしても、前回撮影で訪れた湖畔に戻りたかったからだ。
日系サロンの柿谷店長に連絡して、その場所を確認したら、やはり車でないと行く事ができない場所とのことだった。空港からタクシーでホステルに向かい、荷物を下ろしたら、待たせていたタクシーに乗って、湖畔の近くの山道まで送ってもらう。
帰りにまたタクシーを呼ぶ必要があるから、必要なアプリも携帯にダウンロード済みだ。
記憶を頼りに山道から森の中に入り、ようやく湖を見つけた。
透き通った清らかな水で満たされた湖と、あたりを囲う鬱蒼とした緑の木々は、2年前と全く変わってない。
私の異世界での記憶は、この湖畔から始まっている。
ラベロア王国だ。
未だに鮮明に覚えている、幻の花、エランティカ。
夜にしか咲かない花ではあるけれど、どこかになにか、その存在を裏付ける証拠がないか、湖畔の周りを歩き回って探した。だが、それらしきものは何もなかった。
静かな湖畔のほとりに座って、あの不思議な記憶を回想する。
鏡のように透き通る湖に映る自分を見つめながら、懐かしいあの人の面影を思い描く。
時を追うごとに、少しずつぼやけていく記憶。
忘れたくない。
お願い、消えないで。
夢の中でも、もう一度あの国に戻れたら。
幻でもいいから、もう一度あの人に会えたら。
夕暮れまで一人、湖畔で静かな時間を過ごした後、あたりが暗くなる前にタクシーを呼んでホステルへ戻ったのだった。



翌日の夕刻、ついに工房を訪れ、待ちに待った新しいライアーを手に入れる。
うん十万もする高価なライアーが保管庫から出された時は、ドキドキして言葉が出ないほど興奮した。
枠には金色の彫刻装飾が施され、楽器というよりは、もはや芸術品。
特別な輝きを放つライアーは、神聖なオーラを纏っていた。
一年に数台しか作れないという高齢のマイスターが、試しに音を出してみてごらんと言ってくれたので、早速工房の中で弦に触れてみると、あたりを柔らかな光で包み込むような、それは美しい、優しい音色がした。
ずっと待ちわびていたその特別な音色に、涙がこぼれるのを止める事が出来なかった。
「ライアーの紡ぎだす音色は、演奏する君だけが作り出せる魔法の音だからね。君の魂のすべてを委ねるんだよ。ライアーと一心同体になり、心を共鳴させることを忘れないように」
帰り際に貴重なアドバイスをもらい、丁重にお礼を述べると、新しい私の宝物を抱いて工房を出た。
このライアーと一緒に今すぐ訪れたい場所は、この世でたったひとつだけ。
アプリでタクシーを呼んで、昨日と同じ、山の中の湖畔へと向かった。
はやる気持ちが急いて、タクシーの進む方向をまっすぐに見つめながら、ライアーのケースをしっかりと抱きしめた。
ようやくまた、湖畔の近くで下ろしてもらうと、大きく深呼吸をして歩く。
夕暮れでオレンジ色に染まり始めた空から、小鳥の声が時折聞こえてくる。
静かな湖畔のほとりに着くと、草の上に座り、サングラスを外した。
きらきらと静かに波打つ湖の水面に映る自分を見てふと、あのラベロア王国に居た自分は、今みたいに、身動きしやすいジーンズやパンツなんて一本も持ってなくて、毎日ドレスだったことを思い出す。
日暮れが近いせいか、昨日より風が強く、時折つむじ風のように吹くので、髪がライアーの弦に巻き込まれないように、しっかり三つ編みしてからスカーフでシニヨンにまとめる。
ひとつ深呼吸をして、ケースからライアーを取り出した。
ウォルナット材の手触りが滑らかな、美しいライアーを膝に乗せて、そっと抱きしめ、心を穏やかに鎮めることに集中する。
しばらくそうしていると、先ほどまでの焦燥感は消えていき、ライアーが私の体の一部になったかのように、腕の中で温かさを感じるようになってきた。
やがて、ライアーが私の指を弦の上へと導いた。
魂がふわりと浮くような感覚がすると、指はひとりでに弦の上を滑り始める。
ライアーは魔法の器になったかのように、美しく神秘的な音色を生み出していく。
これまでの焦燥感や胸の痛みが音色に溶けていく気がした。
この想いを、空間も時間も隔てたあの国まで送り届けたい。
羽を得た魂が空へ自由に舞い上がって行くような、そんな感覚に魅了され、夢中になってライアーの音色にすべてを委ねた。
どれくらい時間が経ったかわからなくなった時、遠くで雷が鳴る音が聞こえて、ようやく手を止めた。ここに来た時から風を強く感じていたが、やっぱり、今晩は雨が降るようだ。
夏の終わりに訪れる嵐の夜。
降り出す前に、ホステルへ戻らなければ。
何と言っても、ライアーに湿気は禁物。
木製楽器は湿気を吸うと、音も飛ばなくなってしまうので、雨に濡らすなんてことは厳禁だ。
急いで、ライアーをケースに片付けようとして、隣に置いたはずのライアーのケースが見当たらないことに気がつき、愕然とする。
確かに隣に置いたはずだ。
誰も、ここにはいないし、ケースを盗まれるというのも変な話だろう。
もしかして、少し離れたところに置いたのかもしれないと、立ち上がってみて、ハッとする。あのケースを閉める時に、携帯や財布などが入ったバッグをその中に入れていたことを思い出し、パニックになる。
ここからホステルに戻るには、タクシーを呼ばなくてはならない。
それには、携帯がないと困る!
あたりはもう、薄暗くなりつつある。
いつ雨が降り出してもライアーが濡れないように、羽織っていたカーキ色のトレンチコートに包み、急いで周辺を歩き回ってケースを探す。黒いケースだったので、薄暗くなると尚更見つかりにくいし、草の丈に埋もれて見えにくくなっている可能性もあった。
必死であたりを探していた時、突然、轟音と共に近くに雷が落ち、驚いて思わず耳を押さえようとして、抱いていたライアーを手放してしまう。とっさに手を伸ばし、トレンチコートを掴むが、なぜか、それは風に吹かれてバタバタと音を立てた。
「えっ……?!」
包んでいたはずの、ライアーが消えている。
驚いて草むらに手を突っ込んだが、そこには何もない。
そんな馬鹿な!
あの重さで、風に飛ばされる事はありえない。
心臓が縮み上がる思いで必死であたりを探していると、突風が吹き、草むらに投げていたトレンチコートが空を舞った。
「あっ」
トレンチコートのポケットには、ホステルの鍵や、ライアー奏者モニカ、日系サロンなど、現地の連絡先を書いたメモが入っている。
半泣きになりながら、トレンチコートを追って茂みのほうへ走る。
何がなんだか分からない、滅茶苦茶な状況に陥り、気が狂いそうになった。
近くでまた、雷の落ちた音が聞こえ、思わず耳を塞ぎ悲鳴をあげた。
その隙に、トレンチコートは風に飛ばされ、手が届かない高さに舞い上がったかと思うと、一瞬で視界から消えてしまう。
どうなってるの?!
恐怖でがたがたと震えが回り始め、とにかく湖畔へ一度戻ろうと駆け出した。
小枝に引っかかりながら、やみくもに薄暗い中を走っていると、強風に紛れ、どこからか、騒々しい音が聞こえてくる。
誰か、人がいる!
立ち止まり、振り返ってその気配がするほうを振り向いた時、数人の黒い影が茂みから現れた。
「ここだ!不法侵入者を逃がすな!」
助けを乞おうと思っていた矢先に聞こえた罵声に耳を疑う。
「なぜここに子供がいるんだ!捕らえろ!」
「えっ?」
驚いているうちに、目の前には10人前後の集団が現れ、逃げようとする間もなく捕まり草むらに倒された。
一体何が起きたのか理解出来ず、茫然自失となる。
後ろで手首を固く縛られ、草むらにうつ伏せになっている私。
何?!
子供って?
不法侵入者って、私が?!
警察?!
いや、警察がこんな拘束の仕方、するわけない。
まさか、テロ集団?!
芋虫のように草むらに転がされ、手首を後ろで縛られただけではなく、目隠しされ、更に猿ぐつわまではめられてしまう。
もはや抵抗するどころか、あたりの状況も全く分からない。
完全にショック状態に陥ってしまう。
嵐の前の暴風の音に紛れて、複数の馬が駆ける音が聞こえた気がした。
馬の駆ける、音……?
ドイツの山奥で乗馬をする人たちがいないわけではないが、何かがおかしい。
乗馬クラブの馬が、このように激しく駆け回ったりしないのでは。
しかも、こんな薄暗くなる時間に。
金属がぶつかり合うような、普段聞き慣れない音も聞こえる。
まさか。
頭のどこかで自分の声がした。
目の見えない状況で、強風に掻き消されそうな彼らの話し声を聞き取ろうとするが、距離があるのか、何を話しているのかまではわからない。ただ、自分の心臓が、ドキン、ドキンと打つ音だけは、はっきりと聞こえる。
やがて、ふっとあたりの雰囲気が代わり、騒々しかった彼らが急に静かになり、風の音しか聞こえなくなった。
「不法侵入は重罪にあたる。速やかに投獄し処罰せよ!」
突如、あたりに響き渡る高圧的な怒声が耳に入り、息が止まりそうになった。
「はっ……ですが、まだ、子供のようです」
別の男が言いにくそうに答えるのが聞こえた。
「なに?では何故、おまえ達は子供の侵入も未然に防げなかったのだ!」
「申し訳ございません!今晩は天候も悪く……」
「問答無用!ならば役立たずのおまえも本日付けで解任とする!」
有無を言わさない厳格な叱責に、あたりに緊張の糸が走るのを感じた。
しばらくの静寂の間、風の音だけが聞こえる。
「どのような目的で侵入したのか、吐かせろ」
低い声が近くで聞こえ、やがて、草むらを歩く誰かの気配が近づき、うつぶせに寝かされている私を乱暴に引っ張り上げた。
草むらに正座させられ、頭の後ろで何かを切る音がしたと思うと、目隠しと猿ぐつわが同時にはずされた。
「おい、おまえ!何故この山に入ったか答えろ!」
背後で私の背に怒鳴る声がした。
私の視界に入ったのは、風に吹かれバタバタと激しくはためく布。
薄暗やみの中でも、その生地一面に縫い込まれている金色の唐草模様が見えた。
心臓が止まるかと思うほど、ひとつ大きく跳ねる。
恐る恐る顔をあげて、目の前の大きな黒い影を見上げようとした。
後方から激しい風が吹いて、シニヨンをまとめていたスカーフが顔に当たり、私の視界を遮ってしまう。
「さっさと答えろ!」
背後にいる男の怒声がした。
「なんだ、この邪魔な布は」
後ろで呟く声が聞こえた後、スカーフを一気にむしり取られた。
その勢いで、まとめていた三つ編みの結び目がほどける。激しく空中を舞う自分の髪の合間に見え隠れする、大きな影を見上げ、息をのんだ。
風に煽られ激しくはためく群青色のマントをまとった、見覚えのある大きな影。その背後に、薄暗がりでもはっきりと見える立派な白馬。
全身、一気に鳥肌が立ち、震えが走る。
「……カ、スピアン……?」
きっと自分にしか聞こえないくらいの声だっただろう。
次の瞬間、ガシャンと大きな音を立てて、目の前に剣が落ち、反射的にびくっと身が震える。
草むらに横たわる銀色の剣。
その柄には、見覚えのある紋章。
まさか、本当に……
再度顔をあげようとした瞬間、男は草むらに片膝をつき私の両肩を掴んだ。
私の目の前にいるのは、目を見開いて驚愕の表情を浮かべた男。
以前と少し雰囲気が違うけれど、間違いなく、2年前の記憶と重なった。
本当に、カスピアンだ。
驚きのあまり、もう、声も出ない。
「おまえは……」
掠れた声が聞こえて、カスピアンは風に舞う私の髪を手で押さえ、再度、確認するように私の顔を覗き込んだ。
瞬きも忘れ、呆然とお互いの驚いた顔を見つめ合う。
「……陛下?」
後ろにいた兵士が、困惑した声をあげた直後、カスピアンは剣を抜き、私の手首を拘束していた縄を切り捨てた。
彼は私を抱きしめ、振り絞るような声で私の名を呼んだ。
「セイラ」
耳元で聞こえた懐かしいその声に、胸が張り裂けそうになった。
体の震えが止まらない。
驚きで声が出ない代わりに、私は頷いて応える。
カスピアンは一瞬、私の背を抱く腕に力を込めると、私を両腕に抱き上げ立ち上がった。
頭上で雷鳴が轟き、ついに大粒の雨が降り始める。すぐにパタパタと木々の葉を打ち付ける雨音が早まり始めた。
私を馬に乗せると、背後に飛び乗ったカスピアンが、外したマントで私を包む。
しっかりと私を抱き、片手で手綱を握ると、狼狽している兵士達に向かって叫んだ。
「王宮へ戻るぞ!」
馬は大きく身を反らせ前足で空をかき、一度けたたましく嘶くと、すぐに暗い山道へと駆け出した。
振り落とされないように、必死でカスピアンにしがみつく。
体に食い込むようにしっかりと巻き付いている、カスピアンの腕。
ずっと前、真夜中の山道をこうして駆け下りたことを思い出した。
激しく揺れる馬の背の振動と、頬に打ち付ける冷たい雨に、これが現実に起きていることだと自分に言い聞かせる。
あの記憶は、夢じゃなかった。
私は本当に、本当にまた、ラベロア王国に来ている!
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