竪琴の乙女

ライヒェル

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一章

ラベロア王国 カスピアン王子

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ラベロア国の王宮では、エティグス王国のルシア王子を迎えての夜宴が開かれていた。
ラベロア王国の第一王女、アンジェとの婚姻を前提に、エティグス王国の国王からの親書を届けに来たルシア王子をもてなすための宴は、豪勢な食事に酒、楽隊、踊り子の舞と、それは盛大なものである。両国の臣下達が酒を傾けあい、傍目には友好を深めているように見えたものの、その裏ではお互いの腹の探り合いをしていた。
体調の優れぬラベロア国王の代理として王座に座るカスピアン王子の背後に、臣下の一人が跪く。その気配に気づいたカスピアン王子が、盃を耳元に寄せるのを合図に、臣下が小声で報告を始める。ルシア王子が国境の港に到着し、出迎えたラベロア王国の護衛に同行されながら王宮へ向かった道中の様子、また、この王宮のある王都ルシュカのお膝元である街へ立寄り、青空市場を視察した一件についても、事細かに記録を伝える。
前方を向いて踊り子の舞を眺めているかのようにあたりに目を走らせながら、一連の報告を聞いていたカスピアン王子が、一瞬眉間に皺を寄せると、盃を口元へ運び一気に飲み干した。
これは、たった今の報告をさらに詳しく話せ、という指示だ。
合図を受け、臣下は一度後ろに下がり、しばらくすると、葡萄酒の瓶を抱えて戻ってくる。そして、王座にどっしりと座るカスピアン王子に近づいた。
「小人夫婦の娘に興味を示したとはどういうことだ」
あたりに聞こえない押し殺した声で問うカスピアン王子。
ごく自然に、カスピアン王子の盃に葡萄酒を注ぎながら、臣下が小声で答える。
「娘が被っていた布を剥いだ後、ルシア王子がご自身のマントをその娘に与えたとのことです」
「なに……マントを?」
カスピアン王子は眉をひそめ、踊り子の舞いの向こうに座るルシア王子に目をやる。
にこやかに微笑み、妹のアンジェと話しているようだが、決してその目は笑ってはいない。恐らく、アンジェは気づいていないだろうが、この男は、腹の底が読めない曲者だ。到底信用など出来ないこの男だからこそ、不可解な行動の裏には何かしらの策略や意図があるとしか思えない。
一国の王子の正装に使われるマントともなれば、王族の象徴や信仰する神々が金糸で縫い込まれ、宝石や真珠が縫い込まれているような高級品で、庶民などは手に触れることも許されない代物だ。そのようなマントを庶民の娘に与えるとは、明らかに常識を超えた不可思議な行動だ。
よほどの理由があったとしか考えられない。
「どのような娘だったのだ」
「それが、王子のお姿で隠れており、私どもも顔は目にしておりません」
「小人の娘と言ったな?」
「いえ、それが、確かに小柄でしたが、小人夫婦の娘とはいえ、体つきは小人では無いようでした」
「ふむ……」
思案するようにカスピアン王子は黙り、盃を口に運ぶ。
「その娘は、王子のマントをそのまま持って帰ったのか」
「はい。マントに身を隠すようにして去りました」
「身を隠すように?」
カスピアン王子は腕を組み、しばらく思案するように黙っていたが、やがてハッとしたように顔を上げ、臣下に鋭い視線を向けた。
「ルシアがその娘の被り物を剥いだと言ったな。その被り物はどうしたのだ」
その言葉に、臣下は「直ちに」と呟き、サッと身を屈めてその場を去った。






その頃、ルシア王子はアンジェ王女と歓談していた。
眉目秀麗で気品に溢れる王子、と近隣諸国でも有名なルシアの周りは、アンジェ王女が隣に座っているにも関わらず、ラベロア王国の貴族の姫君達も入れ替わり立ち替わり挨拶に訪れてとても華やかだ。全身から厳格さを発し高圧的な態度で振る舞い、周りを一切寄せ付けない雰囲気を纏うカスピアン王子とはまさに対照的である。
「国王陛下の体調はいかがですか」
ルシア王子は臙脂色の大きなソファにゆったりと腰掛け、隣に座るアンジェ王女に微笑みかけた。
ラベロア王国の国王は、2年前に25年間連れ添った正妃シルビアを亡くしてから体調が優れないと、近隣諸国でも知れ渡っている。第二王妃レテシアの王子、ユリアスはカスピアンより年上だが第二王子である。正妃から生まれたカスピアンが第一王子だ。アンジェ王女は、第三王妃カオリンの娘。外交に強いという噂のユリアスは今回、アンカール国へ使臣として出向いており不在だった。
栗色の巻き毛の愛くるしいアンジェ王女は、年は17歳、まだ幼さが残る笑顔が印象的だ。
同じ栗色の巻き毛を無造作に伸ばしているカスピアン王子は、ルシアと同じくかなり大柄で、その気の短さと獰猛さは近隣諸国でも有名だ。国内では向かうところ敵なしという強者であることは、その体つきを見ればそれが決して噂ではないと一目で分かる。そんな雄々しい世継ぎ王子と同じ父親を持っているとは思えないくらい、アンジェはおっとりした姫君だった。
「父上は相変わらずですわ。これという病名はつかないんです。きっと、シルビア様を失ってお寂しいからでしょう。昼間などは、割とお加減がよろしくいらっしゃるので、きっと明日にでもお目にかかれるかと。私どもも少しでもお体が良くなるよう、あれこれ試しておりますの」
一国の王が大病であると広まっては諸外国に弱味を握られてしまう恐れもある。
アンジェの話では、病気で伏せっているというよりは、悲しみで気分が良く無いという程度の軽いものであるということになる。
夜宴に顔も出せないほどなら、軽度ではないはずだろうが、あえて、実際より状態を良いように話しているのだろう。
どうやらアンジェも、事実をぺらぺら喋るほど馬鹿な王女ではないらしい。
ルシア王子の父、エティグス国王は、ラベロアの内部情勢を調べる目的で今回、婚姻による同盟の親書をルシアに託した。今回の訪問の状況判断によっては、婚姻同盟ではなく侵攻もありえるだろう。しかし、侵攻するにしても、早まらずに一旦、アンジェと婚姻を結んだ後でも可能だ。
どちらにせよ、病床にあり表舞台から遠ざかっているラベロア王はともかく、カスピアンがどれ程の器量の持ち主かも重要な判断材料となる。敵対するには危険な相手と見えるならば、しばらくは友好的な関係を保ち、好機を待つ。打ち負かせる相手と確信が取れるならば、エティグス王国に戻り次第、作戦を練ることになる。
夜宴の前の謁見で、カスピアンと少しの間対話したが、今回、親書を持っての訪問であるにも関わらず、カスピアンはルシアの一挙一動をつぶさに見ており、表面上は友好的な言葉を交わしたが、お互いの間では相容れない緊迫感が漂っていたのは確かだった。この男とやり合うのは、外交でも、戦場でも、かなり骨が折れるのは間違いなさそうである。
それにしても、隙が一切ない兄のカスピアンに比べ、このアンジェ王女は天真爛漫。危機感に欠ける典型的な姫君で扱いやすそうだ。ルシア王子は、ラベロア国王についてさらに何か情報を得ようと、ごく自然に質問を重ねる。
「あれこれ試しているとはどのような?薬湯や、保養地に行かれるなど?もし宜しければ、エティグス王国の名医を派遣させるなど、私も助力になれれば」
「まぁ、ありがとうございます」
アンジェ王女は嬉しそうに微笑んで素直に礼を述べたが、その後、残念そうに首を振る。
「でも、お薬湯や療養も効かないんですよ」
「それは困りましたね。さぞかしご心配なことでしょう」
「えぇ、でも……」
アンジェ王女の、でも、という言葉にルシア王子は注意深く、自然な相槌を打ち、その先を促す。聞かれずとも饒舌になる女の口から出る言葉は、時にとても重要な情報であることも珍しくない。
「エランティカの乙女が見つかれば、きっと癒してくれるのではと……」
「……エランティカの乙女、ですか」
ルシア王子の呟きに、ハッとしたようにアンジェ王女が口もとを扇で押さえ、恥じらいだように頰を染めた。
「あ、あの、私、少し失礼します」
明らかに口を滑らせてしまった、という様子で、アンジェ王女が席を立つ。ルシア王子がチラリと臣下の一人に視線を寄越すと、心得た、という様子で臣下がその場を去る。
その耳にしたことのない、エランティカの乙女とは何者か、調べる必要がある。
ルシア王子は葡萄酒の盃を口に寄せ、踊り子の舞いを眺めながら、ふと、今日の午後、市場で出くわした娘を思い出していた。
ラベロア王国でも、エティグス王国でも見かけない顔立ちをしていて、しかもまるで絹糸のように真っ直ぐな漆黒の髪をしていた。不思議な雰囲気をまとったあの娘は、一体どのような出生で、なぜ小人夫婦の娘となっていたのか。あの小人夫婦が必死になって匿おうとしていたのには、あの娘には何か重大な秘密があるからに違いないだろう。その容姿がただ珍しいだけではなく、あの娘には自分の興味をかき立てる何かがあった。
あれがエティグス王国内であれば、当然その場で捕らえたが、客人として訪れているラベロア王国で、謁見前にそのような騒動を起こすわけにもいかず、後々、策を練るとして、その場は逃がすしかなかった。
自分が手に入れるまで他の誰にも捕まらぬよう、その身を隠せるマントを与えて。





宴も真夜中を超え、酒に酔いつぶれる輩がちらほらと出てきた頃、王座で親書に目を通していたカスピアンの背後に、先ほどの臣下が戻ってくる。
無言で、葉巻箱を差し出す。
カスピアンは親書を側近に渡し下がらせると、葉巻箱を手に取り、ゆっくりと蓋を開ける。葉巻の上に、薄い茶色の布地が畳まれていた。蓋の影の下に指を走らせ、あたかも葉巻を選ぶ様子で布地に触れる。布の折り目から、すっと銀色のピンを抜き取り、折り目を開く。
カスピアンは目を凝らし、じっと生地の表面を見つめる。
「!」
そこには、一本の長い黒髪があった。
カッと目を見開き葉巻箱の中を凝視しているカスピアン王子。
臣下が訝し気にカスピアンの様子を見守る。
カスピアンは暫く微動だにしなかったが、やがて、葉巻箱をゆっくり閉じると、臣下に目を向けた。
「エイドリアン!すぐさま出る準備をしろ!」
「えっ、今ですか?宴の後ではなく?」
「さっさと行けっ!」
困惑した様子を見せた臣下、エイドリアンだったが、カスピアンにギロリと睨みつけられ、大慌てで下がって行った。





同じ頃、ルシア王子の背後には、暫く姿を消していた臣下が戻っており、小声で報告を述べていた。
「エランティカの乙女とは、竪琴を奏でる音楽の女神です」
「ふむ……だが、神話の乙女だろう。なぜ、アンジェ王女は、エランティカの乙女が見つかれば、と言ったのだ」
側近にしか聞こえない静かな声で王子が問う。
「1ヶ月ほど前、伝説の通りに湖畔で竪琴を奏でる乙女が現れたそうです。目撃したのがカスピアン王子お一人で、現在も熱心に捜索しているとのことです」
「ほう……」
興味深げに相づちを打ちながら、広間の向こうの王座に座る堂々としたカスピアンに目をやる。
神話の女神が実際に現れたということが事実かどうかはともかく、カスピアンがそれらしき乙女を見かけ、探しているというのは間違いないらしい。
年の頃からいえば自分と同じく、もう妃の一人や二人はいてもおかしくないカスピアンだが、未だに一人も娶っておらず、近隣諸国の王族達が娘を妃にと親書を散々送っているが、全く反応がないとの噂だ。そのカスピアンが捜索し続けているという乙女がいるとは、聞き捨てならない。よほどその乙女に執心しているか、あるいは、その魔力にでも囚われたか。しかしあの屈強な男が、一度見かけた乙女ごときにそう簡単に心を奪われるような弱輩者だとは思えない。
「……あの男の行動は解せぬな。何故そこまで執着しているのか」
考え込むルシア王子に、臣下が遠慮がちに意見を述べる。
「エランティカの乙女は、悪魔に呪われ病んだ父の太陽神テグロスを、竪琴の音色で癒したという神話がありますので、恐らく、病のラベロア国王の為かと」
なるほど、というように小さく頷くルシア王子。
アンジェが考えていたことは一応事実ではあるらしい。
しかし、国王代理で多忙なはずのカスピアンが1ヶ月経った今も探しているとは、国王の病の為だけとは到底思えない。
「エランティカの乙女とはどのような女神か。さぞかし美しい女神なのであろうな」
側近がルシア王子の座椅子の肘掛けに触れる振りをしながら、そっと一枚のカードを乗せた。
「女官達は、自身が最も敬愛する神のカードを御守りとして肌身離さず持ち歩くとのことで、これがその音楽を司る女神だと」
周りに気づかれないよう、手のひらに取ったカードに視線を落としたルシア王子。
そこには、月夜の湖畔で竪琴を奏でる乙女が描かれていた。純白の衣、金色の竪琴、そして腰まで届く真っ直ぐな漆黒の髪。
ルシアは我が目を疑った。
先ほどまで思い出していた市場で見かけた娘に酷似している。
竪琴は持っていなかったが、このほっそりとした、少女なのか大人の女なのかわかりかねる線の細さ、これまで見たことのない、真っ直ぐに伸びた腰まで届く漆黒の髪。
ただし、幌馬車から飛び降り、麻袋を兵士に投げつけたあの様子は、女神とは程遠いものではあったが。
ルシアはハッと目を見開いた。
いや、違う。
普通の町娘であれば、あのように兵士に歯向かうことなどありえない。
しかも、エティグス王国の王子である自分の前で、跪くどころか、無礼にもまっすぐに視線を返すような、己の身分もわきまえない態度。
ただの非常識な下賤と一蹴出来ない独特の雰囲気があった。
何かが、普通の娘とは決定的に違ったではないか。
ルシアは舌打ちをした。
しくじった。
あれは、カスピアンが探しているエランティカの乙女だったのだ。
逃さず、即座にあの場でこ捕らえておくべきであった。
激しい後悔にカードを手で握りつぶしたルシア。
だが、今からでも遅くはないだろう。
小人夫婦は、あの近辺の山奥に帰ったはずだ。調べれば、きっと直ぐに居場所は突き止められるだろう。
しかし、客人として宴に出ている自分が、この場を離れるわけにはいかない。
苛立ちを腹の底に押し込めたルシアは、数人の側近を呼び寄せ手早く指令を出す。すぐにその場を離れていく臣下達を視界の端で確認しながら、奥歯をギリッと噛み締めた。

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