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二百六十六話 お題:蛭 縛り:そそける、フットライト、同調、脱力、鏡
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私は主人の両親と同居しているのですが、正直あまり上手くいっていません。義父も義母も、私のことをどうしようもない嫁だ、と罵るのです。主人も私をかばうどころか、義父と義母に同調して私を罵ります。私はどんどん体調が悪くなりました。立っている時に突然脱力して座り込んでしまい、そのまましばらく立てなくなることが増えました。身だしなみが乱れていると罵られるので、髪がそそけるのが怖くてたまらなくなりました。鏡を見るとやつれて肌がボロボロになった私が映っていました。階段の上り下りがうまくできなくなりました。ある時階段のフットライトに蛭が貼りついているのを見つけました。その蛭を自分の肌に貼りつけると、血と一緒に苦しみが吸い出されていく気がしました。私は蛭に自分の血を吸わせるのに夢中になりました。家の側の川に行って蛭を捕まえて、自分の血を吸わせました。それを繰り返すうちに義父も義母も主人も気味悪がって私のことを罵らなくなりました。私はやっと安らぎを手に入れました。そして疲れました。この安らぎが失われないうちに、私は死んでしまおうと思っています。
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